ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:Gルート

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〇ノー勉Gルート公認心理師受験生保健師Mさん

Mさんは僕の勤務先に非常勤で来ている保健師さんで、主務は他の企業の産業医室、とにかく忙しい生活をしているという人です(※ただし主務は週3回バイトし放題で年収ははっぴゃくまんえんあります。)。

今度第4回試験をGルートで受験するということで勉強の進捗状況について聞いてみました。

僕:Mさん第 2 回は会社の仕事が忙しくて受験しなかったんだったよね、渡した問題やってみてダメだったって言ってたけど何点足りなかったの?

Mさん:じゅ、じゅうすうてん

僕:第1回、第2回試験受けとけばよかったのに

Mさん:ほら、会社の仕事忙しくて、何にも勉強してなかったし

僕:第3回試験は?

Mさん:今度は家族の調子が悪くて受験できなくって

僕:第3回試験解いてみた?

Mさん: .…いやまだ 

僕:どう、過去問今までの解いてみて

Mさん...

僕:統計とかは?

Mさん:それは保健師って統計使うから大丈夫

僕:医学問題は?

Mさん:それはお手のもの

僕:何が難しいの?

Mさん:司法とか教育とか福祉とか、ほら、やったことないじゃない

僕:少年院種別わかる?

Mさん:わかんない

僕:産業、ストレスチェックとかはわかるよね

Mさん:それはわかる

僕:基礎心理、心理検査

Mさん:やったことないからわからない

僕:うーん、Mさん徹底的に基本書やってみて苦手分野だけでも克服した方がいいんじゃな
い?

Mさん:それが会社の仕事が忙しいのよお、大企業だからコロナ患者はいつも出ているからその行動履歴を追って保健所に提出したり、帰宅が夜11 時ごろ、平日は妹がやってるけど母の介護とかもあるし

僕:うーん、休日の介護はお金払ってでも有料サービス頼むとか?

Mさん:それが、母が知らない人家に入れるの嫌がるし

僕:うーん、そういう人いるよね

Mさん:もう泣きたいぐらい。ひなた君から借りたテキストも全然やってないし

僕:でもMさん今公認心理師取ってなくても今困ってないから別にいいんじゃ?(大事なことなので繰り返しますがMさんは年収はっぴゃくまんえんあります。)送ったブログの受験対策記事も読んでないみたいだし(おこ)

Mさん:いや、絶対に取る。今も会社の要請でメンタルヘルス研修ガンガンやってるし、きちんとした自分がやってることの根拠みたいなのが欲しいのよね

僕:Mさん真面目だからなあ。そんなんだったら第5回までの試験問題写させてよ

Mさん:ちょwひどい。ワタシ次の試験落ちる扱いされてる

僕:うーん、Mさんが来る月曜に毎回Mさんの試験勉強の稽古つけるかあ

Mさん:そう言って去年から2回しか来てないじゃん

僕:だってMさんも俺もその日は会議やら相談やらでお互いの予定合わないじゃん。うーんどうしようかなあ、Mさん時間外も忙しそうだからもっと遅くしようか?

Mさん:だってこの職場夜8時になると締め出し食らうじゃん

僕:じゃ、遅くまでやってるお店で。す◯家とか吉野◯とか

Mさん:それごはん

僕:いや冗談は顔だけにしとくわ。ふぁみれすが無難かなあ

Mさん:助かるわあ。ボランティアでそこまでやってくれるなんて

僕:え、ボランティアなの?

Mさん:ワタシが合格したら5千円、不合格だったらひなた君が50万円払うってことで

僕:ちょ、それひどすぎるw
とりまMさんが不得意そうな分野で絶対に出そうなのいっぱいあるから。Y-BOXとかVinland-Ⅱとか心理テスト必出だし

Mさん:わいぼっくす?ゔぁいんらんど?

僕:うーん、前途多難だなあ。裁判員裁判、ハーグ条約、司法面接、面会交流、成年後見制度とか

Mさん:なにそれこわい

僕:これさ、心理の資格試験じゃないっていう心構え必要なんだよね。「法律の条文に定められているものは何か?」とか平気で出るし

Mさん:なにそれコワイ。でもひなた君どうしてそこまでやってくれるの?

僕:…(格好のブログネタになるし)いや、俺いつも一生懸命なMさん好きだし自分の勉強にもなるし

Mさん:ひなた君その本音ひとりごとっぽく声に出すクセやめた方がいいと思うの

僕:あ、わりい、なんとしても今回はMさんに受かって欲しいし

Mさん:そう言いながらひなた君どんどんワタシにケース回して来るじゃん

僕:だって心身相関で言うと保健相談ばっかりじゃん

Mさん:えと、ひなた君が得意なはずの遺産分割相談とか親権者変更とかは?

僕:えと、それほら、本人が悩んで心身の不調をきたしていたらメンタルと健康問題ってことで

Mさん:やっぱひなた君ひどいわあ

僕:うん、人は簡単に変わらないんだよ。人を変えるより自分を変える方が早いんだよね

Mさん:(もっともらしいこと言って…)

僕:Mさん本音言葉に出てる

Mさん:わざとよ。ねえひなた君前から疑問に思ってたんだけど暇つぶしのブログ書いててもし自分が問題解いて合格取れなかったらどうするのよ

僕:え?ブログやめるよ。だって合格点取れないブロガーに資格ないじゃん

Mさん:そうあなたは真剣に考えていらっしゃるのですね

僕:とにかく勉強時間っつーか勉強時間作る方法考えなきゃな

Mさん:うん、ワタシもいじわるなひなた君見返すために頑張る

※ ということでなんとか旧知のMさんのために?なりたいと考えているのですがMさんが合格できたら(して欲しい)ぜひ記事にしたいと思います。ご健闘を祈りながらMさんが泣きを入れるようなビシバシとスパルタ教育をしてみたいと思う次第です。

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○ 他職種 Gルート公認心理師&心理職のスキルアップ

1.はじめに

臨床心理士資格を所持して心理職のみをしている人々、また、これから臨床心理士・公認心理師 W 受験を考えている学生さんにとっては「現任者ということで心理の勉強もしてこなかったのに資格をなぜ取る。勲章やバッジのつもりなのか」という気持ちがあります(もちろん全員ではありませんが)。

また、そういった感情を抱かれていることは G ルート他職種の人たちもわかっていることです。

ただし、この試験は臨床心理学専攻大学院卒レベルの試験、他職種 G ルート合格者は血のにじむような思いをしてなんとか 138 点スレスレで合格した人が多数です。1回は落ちてその後自分の持てる時間のほとんどを勉強に費やした。僕は G ルートの人たちは受講者+今までの不合格滞留者がほとんど受けるものと思っていたのですが、計算すると 3 分の1は受験をしていないようです。

昨今のコロナ情勢でその対応に追われていたり、長距離移動ができなかったりという事情もあるのかもしれませんが、相当に困難なハードルと思い、戦わずに敗退している人たちも多いのかと推測してしまいます。

基礎心理学知識・医学知識・各種法律知識や制度論をよく知っているからといっていいカウンセリングができるという証明にはなりません。どの資格でも言われていることですが、資格というのは取得したらすぐに使いものになるというわけではなく、それをどのように役立てていくかはその人次第です。

2. 産業公認心理師 Y先生

以前から懇意にさせてもらっている、株式会社 A 社を経営し、カウンセリング・メンタルヘルス教育のパッケージを各企業に提供している、産業カウンセラー・キャリアコンサルタントです。第2回試験で公認心理師を取得した Y 先生は経験10年のベテランですが、朝4時起きで勉強、通勤の電車、バスの中でも勉強、土日祝日は空き時間を全て公認心理師に向けて勉強し、それでも結果的に 138点+数点というきわどい合格点だったということでした。

Y先生とついさきほどまで話していたのですが「公認心理師を取得して変わったことは?」と聞いたところ「何もないわねえ」ということでした。

それではなぜ公認心理師を取得したかというと、彼女はかなり勉強熱心な人で、同じ産業カウンセラー、ほかの臨床心理士も入っているカウンセラー仲間との勉強会にもよく参加していて、それまで解決思考アプローチ、家族療法、動機付け面接の勉強会に出ていて僕が彼女の勉強の邪魔をしに行った時には ABA(応用行動分析)の本を手にしていました。

要するに彼女は臨床心理士こそ持っていなかったものの、心理の仕事をしているという立派な矜持があり、新入社員向け、中堅・管理職向けメンタルヘルス講義を行ったり、最近ではハラスメント対策講義を行ったりと八面六臂の活躍で、常に EAP、従業員支援プログラムのカウンセラーとして活躍してきたという誇りを裏付けたかったのだろうと思ったのです。

「先生、それだけいろんなことができるんだったら経営コンサルタントもできるんじゃないですか?」と何回か問いかけたことがあるのですが「いえ、私はあくまでカウンセラーですから」と答えられたことがあり、この仕事に高いプライドを持っている彼女に結構失礼なことを何度も言っていたのだなあと反省することしきりです。

Y先生は元々臨床心理士を持っていなかったというだけで、やっている仕事は個別のカウンセリングもしながら集団を対象に立派に心理の仕事をしてメンタルヘルスの知識・技能を磨くべく外部での勉強会にも積極的行くという志の高いものです。他職種 G ルートの人も「心理の研修会に出る」というだけでなく(WAIS-IVや Vineland- II の講座に出る人もいますが)自分のフィールドで公認心理師としての技能を磨くこともできるのではないかと思います。

3.他職種ホルダー公認心理師のスキルアップと連携

他職種といってもどれも対人援助職であることから、例えば福祉職も守秘義務があり、他人を傷つけてはならない、多職種連携をする、自己研鑽を積むなどの倫理があり、経験を経るごとに職能の成長を遂げていく、コンピテンシーのあり方も心理職も他職種でも同じです。

むしろ他職種公認心理師ホルダーがいて心理学に理解を示してくれることで、また、心理職も公認心理師ホルダーと共通言語を持ちうることによって協働協業をしてお互いに高め合っていくという、自分で書いていて大変きれい事だと思うのですが、そういった世界は不可能なのかなあと思ってしまいます。

4.心理職が信頼を得るために

最近下山晴彦さんが自分の「note」に心理職は仲間割れしている場合ではないと書いていました。

17-1.Stop the“仲間割れ”!

これは実に的を得た言です。心理職同士で争っていてどうして多職種連携なんぞができるのかというもので

「おまゆう」

という批判の矢が雨あられだとは思うのですが、正鵠を射たものです。

「スキルアップとキャリアアップ」は内輪もめをしている間には外部から信頼されにくいでしょう。多職種連携ができるのだろうかという信頼も主治の医師の指示の遵守にしても、心理職同士で争っていたら自分たちの不利益になるばかりだと思うのですがいかがでしょうか。

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公認心理師現任者講習者はなぜ1万人いるの?

1. 序

第1回現任者講習の受講者数はその際正確にカウントしていないので定かではありませんが、推定受験者数1万7千人強からすると、大体 2万人ぐらいは現任者講習会を受けていたものと思われます。

第2回、第3回、第4回の現任者講習もだいたい受講者は1万人程度でした。ここで疑問に思うのは「本気で公認心理師になりたいと思っていたなら、Gルートでも初回で申し込んで受験していたのではないか?」ということです。

このように各回現任者講習を受けている層の人数は何を示しているのか?ということは大変不思議に思うところでした。そこで考えられる要因を挙げていきます。

2. 要因

⑴ 実務経験の5年をようやく満たした。

こういう人もいるかと思いますが、数は多くはないでしょう。

⑵ 役所は資格が好き

実際、こういう理由で公認心理師を受けさせられている人もいます。

行政官庁でソーシャルワーカーとして働いている人も受験資格はあるので「それじゃ公認心理師って資格ができたんだから受けて資格取って
ね」と言われている人、こういう人たちは実は相当数いると思いますし、実際そういう話も聞いたことがあります。合格する人もいれば不合格になる人もいます。動機付けは低いのですが、精神保健福祉士や社会福祉士など近縁の資格を取っていれば受験に要する知識が身についていて、しかも現場で法律にも詳しいので受かりやすいのかもしれません。

⑶ やはり取りたくなった

この層が一番多いのではないかと思っています。噂に聞くところによるとGルート受験者の中では教員が多いのではないかとのことです。

ア 小中高校教員

小中高校教員の先生方は大変勉強好きです。そしてそれにもかかわらず多忙な生活をしています。教員にもいろんな方がいます。部活指導がない特別支援学級や特別支援学校に勤務している先生方も多いわけです。特別支援学級の先生方とはスクールカウンセラー時代によく話しましたし、僕も教育支援を行ったこともあるのですが、発達障害や知的障害に通暁しているという高い自負を持っています。

にもかかわらず裏付けがない。学校によっては普通学級には適応できない先生を特別支援学級に配置することもありますが、使命感を持って特別支援にかかわっている先生もいて、そのモチベーションは千差万別です。公認心理師試験を取った仲間がいると聞いて自分が取りたくなったとしてもそれは自然なことのような気がします。

あと養護教諭の先生は毎日のように身体の様子も見ながらカウンセリングもやっているようなものだと思うことがありました。

イ 3福祉士・作業療法士・言語聴覚士

この人たちは比較的心理に近い仕事をしています。厚生労働省公認心理師カリキュラム検討委員会では精神保健福祉士のみを想定したような発言がありましたが、実際のところ、社会福祉士も介護福祉士も当事者・利用者さんの心情を理解していなければならないわけですし、作業療法士もただたんに運動能力を教えて手作業を対象者にさせるわけではなく、生活水準を上げるためには手段的日常生活動作、IADLと呼ばれる高次な機能のトレーニングも担当し、発達障害児者へのリハビリテーション訓練も行う専門性が高く、メンタルにも関係している仕事です。

言語聴覚士も同様で、吃音に対するにしても心理的背景を理解しなければならないでしょうし、発達障害児者の話し方を教えていることもあります。

こういった人々が、やはり自分たちが行っている仕事は心理学というバックボーンも欲しい、そのために公認心理師を取得したくなったとしてもおかしくはないでしょう。

ウ.その他

雑にひっくるめて「その他」にしてしまいますが、保健師も健康相談に乗る、その中にはメンタルに関する相談も含まれているわけで、精神科でなくとも看護師は様々な科で疾病による不安な患者さんや、その家族、遺族にも対応しています。この営みは心理相談室で働いている心理職よりもかなり高度な対応能力が必要になることもあります。

日本全国20万人の看護職の中で、向学心の高い人でやはり元々カウンセリング的な勉強をしたいと思っていた人も多いと思います。

また、産業カウンセラー然りです。産業カウンセラーはその資格を持っているからといって実際に日常的にカウンセリング業務を行っている人は少なく、高卒や大学他学部卒で企業で福利厚生業務のかたわら復職支援に当たっていることもあります。

産業カウンセラーが公認心理師資格を取得した例も知っていますが、彼女は相当気合を入れて勉強していました。ただ、ストレスチェックを行う資格を取れたということは相当自信を持てることになったようです。

⑷ タイミングが合うまで待っていた

こういう人は多いのではないでしょうか。まず特異事項としてコロナの影響が考えられます。医療関係者ならば、コロナ感染をおそれて都市部で行われる現任者講習に参加しなかった、職場から禁じられた、職場の休みとちょうどタイミングが合ったなどさまざまな要因が考えられます。

これは外的要因ですが、内的要因も考えられます。それはなかなか勉強の時間が取れなかったし、過去問をやってみても点数が取れない。今年こそは時間を取って勉強して公認心理師試験を受けようという人たちです。

3.結語

僕はこういった様々な人たちがさまざまな制約がある中で、第3回試験では50パーセントの合格率を上げたというのは心理院卒者が当たり前のレベルの試験で、相当健闘しているものだと思います。

この試験の心理学に対する検出力は大きく変わるとは思っていません。そういった中で基礎心理学や関係法規を含めた様々な分野を学習してきたGルートの人たちの合格というものは尊い
価値があると考えています。

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Gルート公認心理師が心理職専門職としてデビューすることは可能か?

1. 結論

答えとしてはイエスです。以下、その理由について記していきます。

2. 理由

どこかで読んだ話なのですが、忘れました。(改変あり。) 商業高校中退の元女子高生、3年ほどふらふらして遊び歩いた後に倒産寸前の飛び込み営業主体の怪しい会社事務所のアルバイトとして営業事務を行う。やっている作業は見積書の作成とか帳簿作成、郵送とかファックス・メール送信、お使いなどで何しろヒマ。

1日8時間勤務の約束だったのが、4時間に切り下げられ、週5の約束で働き始めたのが週3日間にさらに切り下げれられました。半年ぐらいしか働かなかったのですがそこで社会人としての基礎的なマナーを身に付けました。

「もう遊ぶのはやめて真っ当な社会人として働こう」と決めて彼女は簿記3級を取ってやはり怪しげな中小企業に入り込んだのですが、そこで2年間働いているうちに猛勉強して簿記2級を取る。元々英語だけは得意だったので
TOEIC500点台だったのが頑張って720 点までレベルを上げました。

そこでまた転職活動をして今度は割と小さ目だけれども希望していた旅行代理店の経理事務員に採用され、30 歳で年収 450 万円取れるようになりました。仕事は忙しいけど楽しい毎日を謳歌しているとか。社会に一回出ると学歴も重視されますが、それよりも職務経験や業務遂行能力の方が大事になることもあります。

なんでこんなことを書いているかというと、人間、その気になって一緒懸命努力すれば道が開けるから、という理由を示したかったからです。

3. 実例

⑴ A さんの場合

Aさんは学校の先生、一念発起して年収 800万円の教員を退職、臨床心理士大学院に入学、月給手取り10万(!)下がったけど「やりたい仕事やれたから満足」という人がいました。旦那さんも学校の先生で、それほどお金に困っていなかったということもあり、もう住宅ローンも返し、結婚が早かったので子どもも独り立ち。いろんな要素があったわけですが、Gルートで合格しました。どんなに別分野でも、給料がランクダウンしても彼女は頭がよく、自分のやりたかった道に進みました。

⑵ Bさんの場合

彼は病院勤務ですけれども無資格の学部卒。なぜかというと臨床心理士指定大学院を出ていなかったからです。そのかわり認知心理学を大学で専攻して、認知行動療法では論文を書けるほど。地元で研究会を作って精力的に勉強。

クリニックではインテーク、レセプト、集団認知行動療法、ペアレントトレーニングをやってクリニックのスター的存在だとか。実力が資格を凌駕した例です。

4.それではGルート他職種からの参戦は?

心理専門職として働く方法は実はいろいろあります。自分の勤務先で心理師ポストが空いたなら、そこで熱心にアピってスライディングするのもよし、また、他職種でも熱心に心理職の勉強会に出て心理面接や心理検査の技術を磨いて、心理職の人が職場にいたらなるべく仲良くやって教えを乞うぐらいのワンダウンポジションを取って、医師や院長に「あの人はいい、よく心理のことを理解してくれている」と言わせることができればラッキーです。

今臨床心理士と公認心理師のダブルホルダーが求められているのは、心理検査ができる、心理面接ができる人を求めているからです。したがってそれができるようになるためには休日に傾聴ボランティアでもいいので「経験を積む」ことが大切かもしれません。

5. 困難さを乗り越えて

他職種、3 福祉職は元々カウンセリングマインドを持っています。看護師、作業療法士もそうです。学校教員も高給を望まなければ不可能とは思えません。したがって「やろうと思ってできないことはない」ということです。自身がなければ地方の公認心理師協会に参加して熱心に勉強会や研究会に参加しましょう。心理テストの勉強会にしてもそうです。心理職がスーパービジョンを受けたように、数が少なくても行った「臨床心理的面接」のスーパービジョンを受けましょう。これらはきちんと履歴書に書ける経歴になるはずです。

それから、東京など首都圏、関西圏の京都、大阪、名古屋などはとても競争率が高いです。新しくできた小さなクリニックなどで、多少給料は安くても心理師を喉が手が出るほど欲しいところは実は多いのです。ただしお金がないからなかなか雇えない。非常勤で掛け持ちで働きながらステップアップを目指すというのは賢いやり方です。

現場によってはほかの3福祉士や看護師資格などを持っていると多くの職員を雇う代わりに一人の職員が、いろんな仕事を兼務してくれるというメリットもあるので、それを武器にしてもいいのではないでしょうか。

何度か書いているのですが、特に社会的養護施設は院卒も就職しているし、無資格者、学部卒者などさまざまな経歴の人が働いています。福祉現場では資格よりも経験値が大切(とある転職エージェント)です。

給与が安いと勤務先もありますが、身体障害でもかなり重い身体障害者を扱う施設で、首から下が動かない中途障害の人で障害受容ができていない人や強度行動障害で知能指数 30 程度で自傷他害のおそれがある人をちゃんとマスクをつけて外に散歩に出かける。これも立派な心理の仕事だと僕は思います。

いろんな道がありますが、福祉・心理=心理への道もあり得ると思うのです。

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photo & lyric are by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_
ᴄʜᴀɴɢᴇ.
変わらないものと変わるもの。時として変わらず大切にしたい何かは、そう決め込んでいる価値観そのものを変えた先に続いているのかもしれなくて。

〇合格への道-公認心理師試験はカウンセリング能力を測定しない

昨日の「第4回公認心理師試験勉強法」に対して読者のふみさんにいただいたコメントです。

おはようございます。
第三回の試験問題を見て思ったのは「理系としての心理学」の知識を問われるものへと変わりつつあることです。

私大文系3科目(英語、国語、日本史か世界史)で私大の心理学科や教育学科に入ってそのまま心理職に就いた現任者にはキツかったのではないかと思います。統計や薬理作用は高3で理系にいたわたしには懐かしく、とっつきやすく、正規分布、ベンゼン環など思い浮かんで楽しかった感じがします。

あと2回でGルートの試験は終わり。でもGルートには落ちても生活に困らない人が多いと思いますし、落ちたからといってそれまでの臨床経験や人生経験が無駄にはならない。公認心理師資格がなくても、他の資格があるならそれを生かして生きていく。そろそろ、そういう事態になったら…ということに直面化しないといけないGルートの人は少なからずいると思うのです。公認心理師の資格はあるに越したことはないけれど、あっても使えない公認心理師(特にGルート)はゴマンといますし、無くてもクライアントさんから信頼されているカウンセラーや心理職はたくさんいます。

そろそろそんなことも広報しなければならないところが、関係部署の末端にいる者してはつらいところです。


さて、知識・事例問題でもカウンセリングのセンスは問われているのですが、この試験が心理学大学院程度の知識を必要とすることを考えると、到底カウンセリングのフィーリングだけでは合格できない試験だということはわかるでしょう。

ふみさんが言うとおり、統計はどんなに平易なものでもきちんと統計を学んで系統的に統計的センスで回答できる人でなければ正答はできません。そういう意味では心理大学院新卒者でも「統計は無理」な人には正答はできません。現在の私大心理学科は学部段階では確かに理数科目はできなくとも入学できてしまいます。大学院も場合によっては統計が問われていない、あるいはゼロ点でも入学することが可能な場合があります。

ふみさんのコメントを離れて基礎心理学について見てみます。今回の試験は基礎心理の中では奥行知覚、馴化・脱馴化法、聴覚、学習心理学等はきっちりと基礎心理学を真面目に勉強した人でなければ解けませんでした。

薬学問題については頻出だったのでわかりやすかったかもしれませんが、薬物動態学については学んでいなかったらわからない問題でした。医学領域はこれは完全に理系領域です。

そう考えるとこの試験は単に「カウンセリングをやりたい、臨床心理学の知識を身につけたい」という動機付けだけでは合格はできません。出題対象となっている心基礎心理学についても、あるいは統計や医学についても「これは面白い、勉強しがいがある」ぐらいに思えないと合格は難しい試験かもしれません。

「統計や基礎心理学は勉強すればするほど面白いなあ」ぐらいの気持ちを持てるかどうか、そこまで思えなくても石にかじりついてでもこれらを必死にやり込む気概があるかどうかです。

ふみさんの言うとおり、Gルートの人で合格できなくても特に困らない人にとっては、試験勉強のための意欲が低ければ簡単には得点は取れません。

Gルートで合格できた人たちの話を聞いていると自らの生活の大部分を犠牲にして勉強をしていました。50パーセントの合格率というのはかなり高いもののように思われました。

それだけ努力をした人が多かったということです。ざっと見てみると現任者講習の受講者、これまでのGルートの不合格者のうち約6千人が受験をしなかったようなので、なんらかのやむを得ない理由で受験できなかった人を除いてかなりの人たちが受験を諦めてしまったように思えます。

確かにGルートの中には心理と関係なく、法学部を出てそのまま公務員として就職した人をはじめとした他学部出身の人や心理学と全く関係がないけれども相談業務を行っている人たちも多いと思います。

さて、昨日書いたような方法で一生懸命勉強しましょう、やってみましょうということでも歯が立たない人たちは多かったし、これからも多いと思うのです。公認心理師資格が必要な人は2024年からは心理系大学院を卒業して、心理職に就きたいと思っている人に限られるようになってきます。

その時に試験の難易度がどうなるかはわからないですが、現在公認心理師資格を必要としないで働いていてこれからも資格なしに困らない人についてどうするの?と聞かれると本人も返答に困るかもしれません。

特に公務員はそうかもしれません。ただし、公務員ほど資格を重視する職場はないというのは皮肉なものです。ただし、Gルート他職種の人でも公認心理師を持っていると仕事の幅が広がるのは、特に福祉事業を自営している人は多いと思います。一見この資格があった方がいいだろうと思える、私設開業をしている人でも千客万来でとても勉強どころではないので「〇〇で心理相談員として長年働いてきた」無資格者や臨床心理士のみでこの資格を取らずにやっていこうという人も知っています。

あと僕なんぞは心理専業職ですが「公認心理師持ってますか?」と上司からも同僚からも聞かれたことはありません。クライエントさんに至っては、僕が何の資格を持っていようが関係ないのでしょうけれども、一度も聞かれたことはありません。心理専門職のみなさんは「公認心理師持ってますか?」と聞かれたことはあるでしょうか。

今は過渡期なのでそういった状態にあるのでしょう。ふみさんが言うとおり、この試験にどう頑張ってどうにもならない人はいると思います。それが心理専業者でもです。この先この試験の難易度がどうなっていくかはわからないのですが、やはりコストパフォーマンスは十分考えて欲しいと思うのです。


公認心理師試験対策



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