ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:認定専門公認心理師

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○ 橋口誠志郎先生、認定専門公認心理師&認定専門指導公認心理師について大いに語る。

最近色々と公認心理師試験対策動画をYouTubeで探しているうちに橋口誠志郎先生の動画を見て衝撃を受けたのでひなたブログでも紹介させていただきます。

僕が橋口先生動画をチャンネル登録しているにもかかわらずついうっかり見逃してしまったので、良作動画をここに紹介させていただく次第です。

動画タイトル・上位資格について

ひなた感想 

1.味わいバターロールがとても美味しそうに見えて食べたくなった。(味わいバターロールを美味しそうに見せる演出が見事)

2.それにもかかわらず残り1個だったので橋口先生同様に残念に思った。

3.相変わらず浴衣姿と笑顔がマッチしていてステキだった。短髪もよく似合う。

4.くまモンがカワイイ。

5.橋口先生の受験対策動画などは大変役立つのでみなさん、僕のようにぜひチャンネル登録をしましょう!

なのですがいかがでしょうか?橋口先生の許可が得られればそのまま記事にさせていただきます。

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◯ 高坂康雅先生、公認心理師上位資格反対について大いに語る

2021.8.3に公認心理師上位資格構想を公認心理師協会が発表したことについて、かなり多くの反対意見が出ていることについて和光大学の高坂康雅先生も大反対の意をYouTubeで表明しています。

タイトルは「公認心理師協会が専門資格を始動−上位資格は必要か−」というものです。

高坂先生の論点はいくつかあるのですが、整理すると以下のとおりです。

認定専門心理師の目的と目指すところは公認心理師と変わらないのではないか?

これはもっともな論理で認定公認心理師は

「認定専門公認心理師:臨床実務に関する基本的な教養を身に付け、分断横断的な視点を有し、広く国民の心の健康の増進に貢献できる専門性を有した者として認定するものです。」とあります。

しかしこれは公認心理師第二条の

「この法律において『公認心理師』とは第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称をもって、次に掲げる行為をすることを生業とする者をいう。」

※ 注
第二十八条 登録
次に掲げる行為(抄)
一 心理支援を要する者の観察、分析
二 心理相談
三 関係者の相談対応

確かにこれは高坂先生が言うとおりで、公認心理師という国家資格ができたのにそれと全く同様の目的を持つ上位資格を作ることに何か意味があるのか?というもので、これに対して僕は全面的に賛成します。

かなり多くの研修を受けなければこの専門認定公認心理師資格を取得できないことについても高坂先生は問題視しています。

・導入研修(研修時間不明)
・専門研修Ⅰ(研修時間不明)
・テーマ別研修(20単位)
(資格更新時25単位)
・専門研修II

なのですが、この資格は5年ごとの更新性資格です。

公認心理師試験対策講座を主催している高坂先生が問題視しているのはさまざまな観点がありますが、きっとこの研修は無料ではなく、多分多額の金員を支払わなければならないということ、それから5年以上の経験を持つ、ということで認定公認心理師は分野別だと転職に有利になる可能性があると話していました。

また、さらに1段階上の認定専門指導公認心理師になるとエキスパート研修が必要、結局なにがしたいのか?

高坂先生の主張(推測)では自己研鑽を行う(自己研鑽は他のところでもできるだろう)、自慢したい、職場内の評価が上がる?(ワケがないと高坂先生も言ってました。)、転職に便利(…)な訳ないだろう。(僕が採用面接官なら、この資格を持ってるとドヤ顔で志望者が来たら即落とします。)

高坂先生は現段階で実務的なメリットは今のところない。また、「実習演習担当教員」、「実習指導者」になるための厚労・文科大臣の指定する講習会を受講しなければならない事になっている(今は経過措置で認められている)のに
こういった制度とは関係なく「指導者」の資格を創設するのはいかがなものかと話していました。

中央研修だけだと地方の人は交通費もかかるから負担が増える、臨床心理士のダブルホルダーは経済的負担に耐えかねて臨床心理士を捨ててしまうだろうとも述べておられたのですが、なにより「何が何だかわからないから分裂団体に両方入らない」という人が多いだろう。

また

まず先にやるべきなのは分裂職能団体の統一じゃね?

と言われていたことに僕も大いに賛同します。

そして結局こういったわけのわからない制度を作っても要支援者のクライエントさんたちが混乱するだけ(大いに賛成)とも主張していました。

思えば僕自身も臨床心理士をしていて臨床心理士資格に愛着を持っています。心理臨床学会にも所属していますし、日本臨床心理士会にも加入していて、立派な先生方がおられてお世話になったこともあります。

それなのにこれらの団体と縁が深いと思われる日本公認心理師協会の暴挙に対して「ナニソレ?」ということを強く感じている次第、高坂先生の意見に全面的に賛成する次第です。

付記:高坂先生の動画でも紹介されていましたが、さらにスーパーバイザーを指導者の上に作ろうという構想があるようです。公認心理師そのものが国家資格なのにその上に資格を3階建てで作ろうとするのは暴挙としか思えません。


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◯ 公認心理師上位資格よりも大切なコンピテンシー・新人育成

1.はじめに

2021.8.9Twitterのスペースで「公認心理師上位資格制度」について語らせていただきました。放送直前に本ブログブレーン、S女史とすり合わせをしていたのですが、2人で話していたのはキャリアポートフォリオを描くことよりもまずは新人育成に力を入れて欲しいということでした。

2.内容

⑴ そもそもコンピテンシーとは

コンピテンシーというのはビジネスでも使われる用語です。ぼうっとしてただ朝早く来て夜遅く帰るだけで何もしない仕事のやり方はコンピテンシーが低い、反対にとても忙しく定時内で仕事をしていればそれはコンピテンシーの高い働き方と言えるのです。

心理職のコンピテンシーとしても同じ。「なんの授業を何時間受けたのか」よりもどの程度密度の濃い学習をして何を身につけたのか、が大切になるわけです。

基盤コンピテンシー(心理職と持たなければならない態度)は
・専門家としての姿勢
・反省的実践
←ここ大事
・科学的知識と方法
・治療関係 
(における基本的な能力)
・倫理・法的基準と政策
・文化的ダイバーシティ
・多職種協働


があります。(斜体項目は現任者テキストから抜粋)これらの基盤コンピテンシーは継時的なものではなく、専門家が同時に身につけなければならないもの。(後ほど「機能コンピテンシー」についても語らせていただきます。)

⑵ 新人研修問題

院を卒業しました。さて現場に出ます。これほど新人にとってプレッシャーのかかることはないでしょう。僕は公認心理師上位資格よりもこの新人研修の方が大切だと思うのです。僕なんぞも心理1人職場ですが、これが卒後まもなくだったらどれだけ心細いだろうかと思います。

給料が低い。それでもSVを受けなければならない。一回一万円SVを受けるのに毎週は受けられないから月一にする。これでは新人は育ちません。研究会も自腹です。

この上位資格を作った人たちは大学の先生が多いのでしょうけれどもいきなり新卒後年収500万円ぐらいないとできないことを強要される。「なんだかなあ」と思うわけです。

お金がある団体なのですから(日本公認心理師協会)入会したらSVを新人に無料または破格値で受けられるようにすればいい、そうやってSVデータベースを作ること。基盤コンピテンシーを身につける前にどうやって自分のスキルを高めていくかわからずにうろうろ何年もしてしまうのが現場です。

これらの問題を解決するのが「機能的コンピテンシー」につながると思うのです。

機能的コンピテンシー(能力・できること)はもう少し継時的な視点が取り入れられているような気がします。(斜体は現任者講習テキストから)

・心理アセスメント
・介入
・コンサルテーション
・研究と評価
・スーパーヴィジョン
(をする能力)
・管理・運営
・アドボカシー


さあそこでアセスメント、介入、コンサルテーション、研究…能力etcを誰もから教わらないで行うことができるのか?これは大変難しいことです。全部に力を入れて高いコンピテンシー能力を身につけるのは大変難しいことです。そもそも何に力を置いて身につけるかは上位資格よりも各個人の研鑽によるものだと考えています。

⑶ プラクティショナー制度

一番引き合いに出すべきは看護師だと思います。看護師は卒後教育がとてもしっかりとしていて、看護協会に所属していなくてもみっちりとeラーニングとOJT(オンザジョブトレーニング・現場で教わること)体系がしっかりとしています。

医師や自職種内でも批判があるのは重々承知の上ですが、僻地で医師が行かないような場所に看護師が赴任する。そこで簡単な風邪についての診断名・投薬まではナースがやってもいいという(ナース・プラクティショナーNP)制度は看護師側から提案されていて実際には医師団体の猛烈な反対に遭って実現しないでいる。

公認心理師も試験では薬物動態学を含めて薬理学にも詳しくなる。心身症にはある程度薬物に関する権限を持たせてもいいと思うのです。

もしサイコロジカル・プラクティショナーが簡単な診断・投薬へのアドバイスを行うことができればずいぶん日本の医療は変わるのではないでしょうか。

⑷ 上位資格よりも前に考えるべきこと

上記のことを踏まえて総花的な資格を作っても意味がないし、管轄団体である当の厚生労働省が「知らない」資格を作るよりは、医療保険点数にかかわるような大きな転換点を作って欲しいものだと職能団体に対しては思います。

だいたいお前ら分裂していないで統一して意見を言えるようになれよとも思うわけです。

3.終わりに

キャリアポートフォリオ(心理職としての履歴書)は誰か上位者が決めて勝手に書くものではない。なぜならば自分のキャリアは自分が一番よく知っているからです。

こうやって心理職能団体が分裂して好き勝手なことをやっているといずれ医師団体が上位資格決めちゃいますよ?と思うわけです。

せめて日精協のような医師団体が間に入ってくれて調停役を引き受けて欲しいとも思うのですが、まだまだ問題は山積しているようです。

Twitterスペースは情報発信源としては大変意義のあるものです。今後は「聞き流し公認心理師受験対策」でも流そうかと思っています。

(以上抜粋)
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炎上公認心理師上位資格記事上等

さて、僕の「炎上商法」の種明かし、というか思っていることを書きます。

その前にブログへのコメントを再掲します。


名前 えじばつ公認心理師ふく

お世話になっています。
SNS上では上位資格批判もありますが炎上商法批判もあります。
どのようにお考えでしょうか。

会話
8月5日
精神保健指定医は国家資格だけど、認定医、専門医、指導医あたりは学会が認定じゃなかったっけ。それを参考にしたのかなー?ぐらいに思うので、複数の方がなんでいちいち騒いで拒否反応を示すのかがわからないです…。
8月5日

なけりゃないで、5年後10年後に文句が出ると思うよ。
研鑽を積み重ねて、臨床をしてきた人たちが、資格を取っただけの人と一緒にされたくない、って。
そういうことなんだけどね。視野が近視眼的だなぁと思う。

·
8月5日
ん-?なんでそうなる??

·
8月5日
現在資格を取得したばかりの30歳の人が、40歳になった時、50歳になった時に、資格を取得したけれども臨床や研鑽に携わっていない人と、同じ資格であるからといっていっしょくたにされると、キャリア的に困ると感じても不思議はないと思ったんだけど…。
あほらしくないし、大事なことだべ?

ひなた氏は変なんだよね 上位資格は余程特殊な精神保健指定医(措置入院のことがあるから)なんか以外だと学会認定資格=専門医資格ということを理解しないで、厚労省に電話したりしてるけど、民間の学会認定のことをいちいち厚労省は把握できないし、なんであんなブログ書くのか-1
午後1:10 · 2021年8月5日·

そういうことでいえば、学会や協会が認定する上位資格=専門資格は自然な流れなんだけどね
彼はなんか確信的引っかき回し炎上商法屋で好きじゃない-2
午後1:12 · 2021年8月5日·
あと、心理療法は幅があるので、clの利益のために公認心理師に上乗せの専門資格が必要

病院だって標榜科があるように心理師も標榜療法を明示するのが必要だと思うよ
·
8月5日
先生が代わりに書いてくださったので、うんうんってうなずいていることだけ、書いておきます!


さて、これについて本ブログのブレーンであるS女史に意見を聞いてみました。

ベースとなるキャリアラダーも卒後教育も整ってないのに、いきなり「資格ドーン!」だからおかしいのだと思います。

看護師は厚労省に新採用看護職教育ガイドラインを出させて、看護協会の所属に関わらず、すべての新人看護師が同じような教育を受けられるように整えました。
その教育を受けたからって、「上級看護師」とか「エキスパート看護師」とか総花的な資格は授与されないっすよね。
看護師として当たり前の卒後教育を受けた。それは皆知ってるアタリマエのことなんだから、わざわざ資格やワッペンなんか授与しない。

コメントについては
・他職種の認定資格も民間団体(学会や職能団体)の発行だから、厚労省が関わってない
→まあ、それはそうだ。
ただし、診療報酬だの制度上の優遇評価を受けようとしたら、国との折衝は不可避。
・研鑽した人が資格を取っただけの人と一緒にされたくない
→誰が一緒にするの?クライエントさんは「同じ資格なら同じような能力」と見るの?それは馬鹿にし過ぎだと思う。
転職?職務経歴とかも出すよね?それで良くない?
結局は、心理職同士で「コイツと一緒に見られたくない」って差別化したいだけじゃね?

結局、専門研修とかなんとかいってるけど、研修の教育効果を示さないと上位資格の専門性なんて示しようもないと思う。

特定療法については学会やらも既に認定してるし、わざわざ「公認心理師の上位資格」として新たに作る必要はないッスよね。
資格取り立ての人と差別化されたいなら、そういうので良いじゃんっていう。

あともう1つ
資格ありきの研鑽制度っていうのは「お前ら資格をエサにしないと研鑽しないだろ」って考えてるようにも見えるので不愉快。公認心理師舐め過ぎ。


僕の個人的な見解としては…

医師に例えられるが、医師になんら専門をつけずに「特級上級専門医師」「普通医師」「下級医師」でも作るのかと。医師に猛反対されるだろう。

キャリアポートフォリオは自分で描くもので人に書き方を教えられて書くものではない。

厚労省は相当ナーバスになってこの資格を育てようとしているのに勝手に自分にガソリンかけて燃やすことこそ炎上資格商法かな。

自分の学派を標榜した精神療法ならもうすでに専門分野の開示によるクライエントの選択の自由を保障することは、どこでもやってるんじゃ?

認知行動療法を求めて強迫の人がエクスポージャー目的で受診(来所)もするしトラウマ治療のためのEMDRも同じ。それぞれ臨床家が得意分野をアピールしている。

個人的感想を言うと縄張り来た旅のヤクザが「お控えなすって」の仁義を親分(厚労省)や構成員(心理師)に切らずに勝手に「✖️✖️組」看板かけて事務所開いたら袋叩きに遭って当たり前では?

(本稿以上)

何か反論コメント、また賛同でもあれば大歓迎です。
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炎上公認心理師上位資格記事上等
が続編記事なのでそちらを参照してください。

拙ブログ記事
上位資格について日本公認心理師協会に電話して聞いてみました。
について大変示唆に富んだコメントをいただきましたので全文ここに掲載させていただきます。

ご参考まで。

名前 えじばつ公認心理師ふく

お世話になっています。
SNS上では上位資格批判もありますが炎上商法批判もあります。
どのようにお考えでしょうか。

会話
8月5日
精神保健指定医は国家資格だけど、認定医、専門医、指導医あたりは学会が認定じゃなかったっけ。それを参考にしたのかなー?ぐらいに思うので、複数の方がなんでいちいち騒いで拒否反応を示すのかがわからないです…。
8月5日

なけりゃないで、5年後10年後に文句が出ると思うよ。
研鑽を積み重ねて、臨床をしてきた人たちが、資格を取っただけの人と一緒にされたくない、って。
そういうことなんだけどね。視野が近視眼的だなぁと思う。

·
8月5日
ん-?なんでそうなる??

·
8月5日
現在資格を取得したばかりの30歳の人が、40歳になった時、50歳になった時に、資格を取得したけれども臨床や研鑽に携わっていない人と、同じ資格であるからといっていっしょくたにされると、キャリア的に困ると感じても不思議はないと思ったんだけど…。
あほらしくないし、大事なことだべ?

ひなた氏は変なんだよね 上位資格は余程特殊な精神保健指定医(措置入院のことがあるから)なんか以外だと学会認定資格=専門医資格ということを理解しないで、厚労省に電話したりしてるけど、民間の学会認定のことをいちいち厚労省は把握できないし、なんであんなブログ書くのか-1
午後1:10 · 2021年8月5日·

そういうことでいえば、学会や協会が認定する上位資格=専門資格は自然な流れなんだけどね
彼はなんか確信的引っかき回し炎上商法屋で好きじゃない-2
午後1:12 · 2021年8月5日·
あと、心理療法は幅があるので、clの利益のために公認心理師に上乗せの専門資格が必要

病院だって標榜科があるように心理師も標榜療法を明示するのが必要だと思うよ
·
8月5日
先生が代わりに書いてくださったので、うんうんってうなずいていることだけ、書いておきます!


※ さあこのコメントをみなさんよく噛み締めるように味わってみて感じたことを話してみてください(心理療法?)
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