ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:第3回公認心理師試験

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現役心理職の意地と崖っぷち受験術byみんみさん

今回の第3回試験も難しかったなあと思いながらTwitterに書き込みをしました。


という書き込みに対して大学の先生が謙遜して答えたからなのではないのではないのではないのでは?というリプライ(を下さったとてもいい人のツイート)があったのですが(実はみなさんには初めて言いますが)僕は負けず嫌いで往生際が悪くプライドだけ高い性格で、もし合格点が取れなかったら悔しくて悔しくて悔しくてたまらなくてブログを続けるかどうするか自分に問いかけていたかもーしれません。

ということでこれまでの試験でどんなに難しくても頭がおかしくなりそうでも(すでにおかしいという説は有力ですが)なんとかして合格点+αの点数は取って来ました。

あの、僕って一度第1回試験で合格していますよね?なんでまた苦労してあちこちに声かけて手配して後輩から試験問題入手してまで再度取得した資格試験解くんですか?と、このおかしさに対して自分に問いかけたいです。

さて、そこで本題に入りたいのですが、以前から僕のブログにコメントをいただいた(ことは覚えていますが千記事ある中で探せなかったので誰か教えて欲しいです。大変失礼です。)みんみさんからものすごくありがたいコメントをいただきました。

曰く、みんみさんは第2回試験で惜敗し、今回の試験で合格へのチケットを手に入れた方です。

みんみ

ひなたさん、こんにちは。去年ぶりに書き込みをしています。

去年の試験で撃沈し一浪の末、第3回試験で今回合格しました。現任心理職なので「石にかじりついても」この資格が必要だった1人です。Gルートからの受験です。振り落とせるモンなら落としてみろ!‥‥と言う程の気迫はありませんでしたが(^.^;)心理専攻学部卒の意地でした。期間ギリまで受け続けるつもりでした。

あくまでも私的な感想ですが、私の経験として一浪した事と今回の合格とは関連がゼロではない気がしています。
私の場合、2年続けての試験勉強はかなり広く記憶の定着につながっていました。それと、本試験の雰囲気を経験済みなので、会場ではほとんど緊張がありませんでした。前回は全く何も考えずに試験に集中した自負があり、が今回はリラックスしていたせいか脳ミソが色々と思いを巡らす余裕もあって、言い換えれば今回の方が脳ミソの集中と休憩のバランスが取れていた感じがします。したがって脳は、私の脳ミソなりに効率良く動いていたのではないかと思いました。
この経験からつらつら思うに、ひょっとしたら皆さん、浪人すれば翌年の試験にはかなりの確率で合格されるんじゃないかって‥‥。

合格点に惜しくも届かなかった方々は、決して落胆される必要はなく、むしろ浪人する事で翌年の試験にパスする優待券のようなものを手に入れたと思えば良いかと。

勿論私は勉強をしましたが、2年続けてしましたが、死にものぐるい‥‥とまででは無いと思います。第3回試験に合格したのは、何だか「優待券」のお陰さまのような、そんな不思議な気持ちなのです‥‥。


現役心理職の人でも学部卒でさくっと心理職に就職した人、試験制度の狭間にあって院で科目の読み替えが効かなかった人など、多くの心理専門職の人たちが実はGルートで受験しています。

だからみんみさんのような人がGルートにいるのは当然ですし、第1回試験より難化した第2回試験で苦労した受験者の方がまたリベンジくみになってもおかしくなかったと思うのです。

第2回試験も第3回試験も大変難しいものでした。

僕は無責任に思えるかもしれませんが確かに現役心理職の人には「石にかじりついてでも資格を取得しろ」と書いています。これがD、Eルートだったら「調子が悪ければ休んで」と優しいかのような声をかけたかもしれませんが、Gルートはあと2回だけしかチャンスがありません。

みんみさんがもし僕のところに来ていたらスパルタひなた塾で崖から蹴落として登って来たらさらに蹴落として何度も這い上がってくるまで鍛えていたかもしれません。

「スピアマン順位相関係数の無相関検定はノンパラなの?」「えっと」「えいやっ」という具合です。

みんみさんのような方がいらっしゃるという事には感動します。

Dルート現役心理職の人よりもさらに崖っぷちくのGルート心理職の人がいることは知っていました。僕のブログが励みになったかどうかはともかく、またこうやって合格を報告していただいたのには僕の方こそ患者の念に耐えません。

さまざまなルートで今回合格のチケットを手に入れられなかった人もいるでしょう。でもみんみさんのような方もいるということで、ぜひ次回受験のための励みにして欲しいのです。

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◯ 第3回公認心理師試験の勝因と敗因

1.序

僕は常に一回試験を落ちた人がもう一回同じ試験を受けたら合格率は低くなると思っています。この試験は一体どうだったのでしょうか?どういう層が受験したのかわからない。数も合格率も予想と全く違う。なぜだろうか?

それを少し考えてみたいと思います。そして第3回試験は決して第2回より簡単になったわけではないと思っています。そうすると謎は深まるわけです。

ひとつには受験生のテンションを打ちくじいたとは言え、コロナによる試験延期で受験生の知識量が増えた可能性も捨てられません。

2.D1ルート(現職心理職非新卒)

なんらかの理由で受験を第1回、第2回で受験を見送った層+再受験者です。この層は前回受験者数、合格率ほとんど変わりません。再受験者は必死だったと思います。心理職としての雇用にかかわってくるからです。

3.D2ルート(去年新卒+去年不合格+去年見送り今年初めて受験)

去年の滞留者、838人が受験、約6割が合格

4.Eルート(新卒)

81.0パーセントとかなり高率で合格しています。受験者が936人と少ないような気がします。今年は受験を見送ったのでしょうか。

5.Gルート(他職種現任者を含む)

この試験の合格率のカギを握っていたのはこの層でしょう。去年受験した、あるいは今年現任者講習を受けて受験しなかった人たちもいるでしょう。全体の滞留者は不合格者約6,000人、今年の現任者講習会参加者役9千人とすると15,000人程度は受験すると思っていたら、受験をしなかった人たちが5,000人ほどいるんだなあと思いました。これが僕にとっては意外な要素でした。

コロナの影響で現職看護師や教師が受験できなかったり、難しいからと受験を諦めた人もいるでしょう。

ただ、やはり全体を占める割合は多く、

Gルートの占める割合は71.4パーセントですが僕はもっと多いと思っていました。現任者4年目の人がやっと5年目になったから、というわけではなく、去年の不合格者も含むでしょう。元々Gルート他職種の人たちは難しい国家資格を通っていて頭のいい人たちと思います。リベンジ組がどんどん合格率が低くなっていくのかと思いきや5割に踏みとどまったのは僕には驚きでした。

他職種の人たちが心理院卒レベルに届くのはかなり難しいことだと思ったからです。

6.総評

かなり難しい試験だったという感想を持っていますが、ここで滞留者が受験しなかった可能性もありますのでそれが合格率を引き上げたかもしれません。そしてリベンジ組がかなり頑張ったので今回の高率の合格率になった可能性は高いと思います。

「勝因」は地道に学び続けたこと、困難な試験でも当日挫けなかったこと、わからない問題が解けなくてもわかる問題を確実に解いたこと。敗因があるとすればそれはまず受験しなかった。受験する自信がなかったこと。これに尽きると思いました。

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◯ 各予備校等で正答が割れた(割れ問)問の正答について

割れ問は必ずどの回の試験にも出てきます。僕自身も割れ問題について書いた記事があるのですが
ふざけんな!紛らわしい問題出しやがって!との声・各社解答割れ正答分析

の中に割れ問題の記事を書いたのですが、問4自殺のポストベンションについては第一発見者もそりゃ遺体の状態によってはショックを受けているでしょうけれども大切なのは患者さんを含むメンバーで話し合うことがCaplan,Gの三次予防につながると感じました。

問16精神分析理論を実験的に検証したのはPFスタディ。本当にこれはロールシャッハと迷うところでした。

問60
母子分離できていないしがみつきの激しい中学生女子はいきなり分離するのは侵襲性が高いと感じました。

問70
レストレッグ症候群に運動がいいというのは確かに調べるとそうなのですが、これは公認心理師試験?と思いました。

問104
摂食障害の遺伝性。これは僕も知りませんでしたが遺伝性があるそうです。

問153
これは僕は完全に間違えました。。。シチュエーションを誤解していたからです。

以上、割れ問題を通じてこの試験の困難さを痛感した次第です。

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◯ 第3回公認心理師試験結果の講評

さて、僕とS女史の合格率予想は全く外れに外れていたわけですが、意外なことがひとつありました。それはGルート受験者がことのほか受験者数が少なかったことです。

前回不合格者、今回新規現任者講習会受講者を合わせたらそれだけで16,000〜17,000人Gルート受験者はいたのかなあと思っていました。

そしてGルート受験者の合格率が50.0パーセントと思ったより高率だったことです。

今回の試験は「落とせない問題✖️解けない問題」とはっきり分かれていたような気がします。したがって、はっきりとわかる問題をきちんと解き切ったことがGルートの勝因になったのでしょう。

僕はGルート5割は院卒程度の試験では「勝利」ととらえています。

次、Dルートです。

D1ルートがどこに滞留していたかはわかりませんが、D2ルートとともにリベンジ組として挑戦した。様子見をしていただけならばもっと合格率は低下していると思っていたのが、やはり落とせない問題をきちんと解き切ったからだと思います。

そしてEルートが8割とかなりの高率だったことです。僕の周囲でも頑張って解き切った人はEルートで合格できたと思います。ただし、印象では「ものすごく高得点で」合格できたひとは少なかったと思います。みなさんかなり当落線上で合格したものと思います。

しかし当局にとっては新卒6割以上の目標?は達成できたと思います。

ほかのルートの受験生も困難だったのは同じだったと思います。

そして最終合格者数7,000人は公認心理師の今回の必要数として必要十分だったのではないかと思います。

実習先の確保という意味もあります。

以上、簡単に合格率を見ただけの講評です。

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◯S女史と第3回公認心理師試験合格率予想をした2月11日

※ 本記事は2021年2月12日13時50分にS女史と僕と話し合った結果をブログにUPしたものであり、公式発表ではありません。

1. 序

S 女史は公認心理師制度について考える、というか憂える人で、僕もそうなのですが、職能団体の統一を願っています。そうした状態の中、まずは第 5回までの現任者が受験できる試験で公認心理師の必要人数とその質について考えてみました。

外れてても数字に哲学が込められていると言う意味でこの記事はそのままにします。ということで大当たりしたら僕らは日本心理研修センターの中の人、大外れしたらわざとミスしたふりをした日本心理研修センターの中の人かもしれませんがそうなると目的はわかりません。

2.対話

僕:受験者 23,000 人、総合格率 32 パーセント、D1=40 パーセント、D2=50 パーセント、E=50 パーセント、G=20 パーセントぐらいでは?

S 女史:発表直前に記事にしたら炎上必至やね。D2 はすでに多くが新卒でない、第2回未
受験か不合格が多いからもう少し低いかなあ

僕:45 パーセントぐらいかなあ

S女史:ですかね。Fはどうかしら

僕:家裁と矯正局?

S 女史:2年プログラムできちんとやっていたら今年受けられたでしょう

僕:家裁と矯正局は6割ぐらいかなあ。事後にこういう予想してましたという記事を S女史と話したという記事書きたいなあ。これからの参考にもなるし

S女史:やるやる

僕:じゃあコンビニの新聞発売所に今から行って数字書いて写真撮るw

修正 受験者数 24,000 人
総計 25 パーセント
D=35パーセント
D2=40パーセント
E=50パーセント
F.=60パーセント
G=18パーセント
ひなた説

S 女史:Fが家裁、矯正局なら6割行くかもね。ただ、F は急いで資格取る必要性ないのでコロナ拡大の時期の今回は受験見合わせ多かったかも

僕:でも F熱意あるからね

S 女史:F公認心理師プログラムで高合格率なら志望者も増えるし、倍率上がって採用試験での競争率機能強化で、優秀な人材を登用しやすくなる、という考え方もできるかなあ

僕:家裁も矯正局も期待しとるね

S 女史:現場はどこも優秀な人欲しいでしょう

僕:倍率 10 倍切ると国家総合職の威厳が。今9倍ぐらいじゃなかったっけ?

S女史:そうそう、威厳やメンツの問題も

僕:今回 F で高いと面目躍如。Eは学部の偏差値にも依存しそう。D1 = 30 パーセント、D2=35 パーセントかも

S 女史:大学院は分散が大きいからなあ。その辺含めて大学院新卒6割目指すのかなあ

僕:多分、だけど私大は KKDRGMARHI で6割ぐらい狙ってるのかなあ

S女史:家裁、矯正局は院試より広い大卒程度の知識求められているから各分野の制度理解してるから合格率高そう。民間の研修プログラムは 1 施設で多くできないから7施設×3人と考えても21人、Bルート、Fルートを考えると家裁・矯正局がメインかな

僕:だろうね、学部卒でも院卒者でも旧帝大院の試験に匹敵かもっと難しいかも

S 女史:院試は専門科目は記述論述式メインだから国家総合より家裁の方が近いかな

僕:家裁が無茶苦茶な量書かせるのは短時間に多くの報告書書く力見るためでしょ

S女史:あ、なっとく

僕:未済ためるとかテキトーなこと採用されたら書くやつ要らんでしょ。でも中に入ってからそうする奴もいて中には論文書きためて大学に出る場合もあるw悪用するとね

S女史:家裁から大学はよくあるよね
僕:矯正局は少ないのかな?

S女史:F大学(東北)は保護観察官多いよ

僕:刑務所長、首席専門官、鑑別所長は多いかな

S 女史:今後大学側に実務家教員入れろということになれば増えそうな

僕:あ、原田んが矯正局だ!

S 女史:そうそう

※ S女史とはよくこんな話をしているのですが、新卒者が安心して6割合格できる試験になるには、ということをいつも考えています。これからの公認心理師合格者数が安定していき、国家資格として落ち着いて行くことを願っています。

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