ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

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◯ 公認心理師は精神疾患で資格喪失するのか?2

官報発表で公認心理師法規則改正、心身の故障で業務ができなくなった者は公認心理師になれない、また登録取消し事由になるという記事を書きましたが、その後読者のねずみ様からの指摘があり、僕自身も自分で調べてみました。

厚生労働省の説明資料「成年被後見人等の権利の制限に係る適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案の概要」

https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000307498.pdf

では

「成年被後見人等を資格・職種・業務等から一律に排除する規定等(欠格条項)を設けている各制度について、心身の 故障等の状況を個別的、実質的に審査し、各制度ごとに必要な能力の有無を判断する規定(個別審査規定)へと適正 化する」とあります。

また、医師等専門職士業については成年被後見人が資格を取れないという欠格条項を一律削除するとも明記されています。

成年被後見人は著しく意志能力が低く、具体例で言うと、ずっと寝たきりで意思表示ができない、認知症が進んで誰が誰なのかわからないという程度にまで進行したもの等が当たります。

被保佐人はもう少し軽くなるのですが、お金の価値がわからない、千円と1万円とどっちが価値があるの?ということはわからない程度に意志能力が欠缺している状態です。

成年被後見人や被保佐人は公務員やさまざまな専門的資格を取得してすることを制限されていたのですが、今回はそれらを撤廃しようとする試みです。

国家公務員、医師の他精神保健福祉士や社会福祉士もこの撤廃対象です。

「成年後見制度利用促進ニュース」

https://www.mhlw.go.jp/content/newsletter-17-2019.7.3.pdf

で大臣が明言しているので、後見制度を活用しやすくするという意図があるのはわかります。

そしてねずみ様や中西美穂様が指摘していたとおり、制度ごとに心身の故障の状態により個別審査を行う、それでは公認心理師の場合は誰(機関)が審査するの?どういった判断基準なの?

という疑問は残ったままです。

医師だけでなく理学療法士や作業療法士の資格審査も行う厚生労働省医道審議会なのか、それとも公認心理師制度推進室やその上級部局なのかは不分明なままです。

成年後見人制度改正に伴って関係する180程度の各国家資格に関係する制度についても法律が変わります。

弁護士、教職員、行政書士etcと一気に欠格条項が個別審査に代わり、成年後見制度をもっと導入、活用しようというのが元々の趣旨です。

ただ、運用上はともかくとして法文上は運転免許や銃刀法等様々な資格を精神障害者は取得、所持できないことになっています。

精神疾患があることを免許センターに申告すると更新できなかったという話しもよく聞きます。

(医療、福祉と免許センターは情報共有の連携をしていないのであくまで自己申告によるものです。)

医師が「うん大丈夫、精神疾患があっても運転に支障ないって診断書書くから」という配慮がヤブヘビになって更新できなかったという話もあります。

さて、新しいこの公認心理師資格の個別審査がどうなるか、審査がどのように運用されるかについて今後とも注視していきたいと思います。

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(官報スクショ掲載については当局の許可を得ています。)

◯ 10.30公認心理師法施行規則改正への危惧-精神疾患は資格取消しになるのか?

令和元年10月30日、官報で「公認心理師法施行規則の一部を改正する省令」

として「公認心理師法(以下『法』という。)第三条第一号の文部科学省令、厚生労働省令で定める者は、精神の機能の障害により、公認心理師の業務を適正に遂行するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切にできない者とする」

という項目が新設されました。
(インターネット版官報10月30日版https://kanpou.npb.go.jp/

つまり、公認心理師の欠格事由として、成年後見人、被保佐人、犯罪で禁固刑を受けた者や医療、教育、福祉で罰金刑に処せられ、それぞれ2年間経過しない者と精神・認知機能障害者は同じ扱いを受けるようになったということです。

これを読んで「ああそうか、公認心理師になっても極度の精神・認知機能障害だと仕事はできないからなあ」と納得する人がいるかもしれません。

「もし精神疾患や交通事故で意識不明になっても治ってから試験を受ければいいんじゃないかなあ」

というのは非常に甘い考え方になる可能性があります。

というのもこの新設項目は、公認心理師法第三十二条とリンクしていて、

(登録の取消し等)

第三十二条 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を取り消さなければならない。

一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至った場合

にリンクしているので、新設項目により、精神、認知障害を来たした者については公認心理師の取消事由として厚生労働省大臣、文部科学省大臣が公認心理師の取消しをしなければならない必要的取消事項に当たるからです。

また、例えば精神疾患に罹患していた人が公認心理師試験に合格したとしてもこの三十二条二「虚偽または不正の事実に基づいて登録を受けた場合」として登録を取り消される可能性もあるということです。

今のところどこがこの欠格自由の審査を行う具体的機関かはわかりませんが、厚生労働省公認心理師制度推進室は通報があれば知らんぷりはできないかもしれません。

「あの公認心理師、精神疾患で休職してるみたいよ」という通報で資格取消しになってしまうのか?

大変な危険を感じます。

他医療職(医師・看護師等)でも多忙さのためにメンタルダウンしてしまい、治療を受けて復帰する人はいますが、公認心理師だけ一律登録取消しになってしまうのか?

今後公認心理師について示された省令と他法律等の改正を注視していく必要性があります。

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