ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:現任者講習会

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公認心理師第5回試験現任者講習会定員は2万人以上・の意味するもの

厚生労働省から通知されている現任者講習会の定員の概算を合計してみました。定員一杯で申し込めないところも多いようですが、まだキャンセル待ちやこれから追加予約をするところもあり、あくまで概数ですが、現任者講習会の定員は2万人程度です。

2021.7 月末日の公認心理師登録者数 42,555 人(日本心理研修センター発表)、前回第4回受験者推定概数(現任者講習受講者及びこれまでの傾向から) 1万人前後、第5回はGルート現任者による駆け込み最後の受験チャンスになるので受験者数が増える、そこで現任者講習受講者も多かったのかな?と思いました。

次回第 5回はきっと公認心理師の総定員を見込んでの試験になるのではないかとも思います。とは言え(あくまで予測ですが)試験が急にものすごく難化したり、易化したりすることもないと思います。資格としての同一性が保てなくなるからです。

公認心理師試験実施前に行なわれていた公認心理師カリキュラム等検討委員会では、現在なんらかの形で心理職として働いている人員は全国に 5~6 万人いると推計していました。

なんとなくの予想ですが、公認心理師登録者はこの程度の数値にしておきたいのかなと思います。

ただ、これは厚生労働省公認心理師制度推進室も日本心理研修センターもわかっていることですが、G ルート他職種で「資格は取ってみたけれど…心理職に転職するわけでもないし」という人たちが一定数いることは把握しているでしょう。

これも僕の「なんとなく」の感覚ですが、公認心理師の全体数を決めているのもGルート定員を決めているのも、公認心理師制度推進室でも日本心理研修センターではないような気がします。カリキュラム等検討委員会のような、大枠を決める意図を持つ上層部の人々が最終的な方針を打ち出しているのかなあという感触を受けています。

さて、予測の話ばかりになって申し訳ないのですが、結局第5回試験までに「実働公認心理師数」として国家資格を持つ心理職を5~6万人養成したいのではないかと思います。

最近 Twitter の中で他職種 G ルートと臨床心理士のそれぞれの専門性論議が凄い勢いでなされていたのですが、僕の私見としては

(1) 心理職としての専門性を発揮したい人は今までどおり臨床心理士(を中心としたその他周辺資格を含む)+公認心理師としてやっていく、そして国家資格取得者としての専門性を生かす

(2) 他職種の人で資格を取得した人は他職種のままやっていく(心理職に転換したい人はそうしてみる。)

(3) 元々心理職ではなかったけれども公認心理師資格を生かして何かをしたい人はそのための自己研鑽をして(ストレスチェック実施者、福祉関係における心理テスト実施者、スクールカウンセラー等を)やっていく。公認心理師を取得して幅が広がった人はどの知識技能を何かに活用していく。

ということを考えてみれば、僕としては大枠では上記 3 点に収束するので、特にお互い争う必要性があるわけでもなく、棲み分けをしていけばいいだけの話なのだろうと思って見ていました。

(2)の人数がどれだけいるのか、日本心理研修センターや公認心理師制度推進室も正確に確認のしようはないのですが、調査、研究を経てなんとなく概数はつかんでいるでしょう。

ということで、第5 回試験までにこれまで心理職としてやってきていた人たちで国家資格を取りたいという人が試験に合格すればそのままスライディングさせる、(2)、(3)の人たちの存在も否定するのではなく、違った知見をお互いに交換しながら新しい心理的支援のあり方についてさまざまな人々が広く考えていくということではいけないでしょうか。

公認心理師法が規定している、この制度によって心の健康の保持増進が期待されているのは要心理的支援者だけではありません。「国民」全体です(第1条)。「国民」にとって何が望ましいのかということは公認心理師制度全体を考えていくにはとても難しい課題です。

ケースバイケースで判断していくしかないのですが、確かに臨床心理士でも資質的な制限を持っている人は残念ながらいます。特にクライエントさんとしては、相手がどんな資格を持っている人で、大学院を出ていようがいまいが、自分を助けてくれる、共感性を持って接してくれる人を求めていることは事実です。

そして、従来から心理職をしている人で公認心理師を取得した人は高い専門性を持っているということに誇りを感じていて欲しいとも思っています。ほとんどの心理職は公認心理師試験のための受験勉強が勉強の全てではなかったでしょう。学部のころから統計や実験法の習得に苦慮し、課題を次々と提出し、レポートを書いて、卒論、修論を書いて、ケースや検査の SV について、と専門性をかなり深めていたと思います。

要するに、この資格を生かしていく上でとかく国民第一に考えていく、その重要性は、経過移行措置のための現任者に限らず、他ルートで合格、登録をした公認心理師についてもそれは同じことだと考えているのです。それは人数の問題ではないと思いました。

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公認心理師現任者講習者はなぜ1万人いるの?

1. 序

第1回現任者講習の受講者数はその際正確にカウントしていないので定かではありませんが、推定受験者数1万7千人強からすると、大体 2万人ぐらいは現任者講習会を受けていたものと思われます。

第2回、第3回、第4回の現任者講習もだいたい受講者は1万人程度でした。ここで疑問に思うのは「本気で公認心理師になりたいと思っていたなら、Gルートでも初回で申し込んで受験していたのではないか?」ということです。

このように各回現任者講習を受けている層の人数は何を示しているのか?ということは大変不思議に思うところでした。そこで考えられる要因を挙げていきます。

2. 要因

⑴ 実務経験の5年をようやく満たした。

こういう人もいるかと思いますが、数は多くはないでしょう。

⑵ 役所は資格が好き

実際、こういう理由で公認心理師を受けさせられている人もいます。

行政官庁でソーシャルワーカーとして働いている人も受験資格はあるので「それじゃ公認心理師って資格ができたんだから受けて資格取って
ね」と言われている人、こういう人たちは実は相当数いると思いますし、実際そういう話も聞いたことがあります。合格する人もいれば不合格になる人もいます。動機付けは低いのですが、精神保健福祉士や社会福祉士など近縁の資格を取っていれば受験に要する知識が身についていて、しかも現場で法律にも詳しいので受かりやすいのかもしれません。

⑶ やはり取りたくなった

この層が一番多いのではないかと思っています。噂に聞くところによるとGルート受験者の中では教員が多いのではないかとのことです。

ア 小中高校教員

小中高校教員の先生方は大変勉強好きです。そしてそれにもかかわらず多忙な生活をしています。教員にもいろんな方がいます。部活指導がない特別支援学級や特別支援学校に勤務している先生方も多いわけです。特別支援学級の先生方とはスクールカウンセラー時代によく話しましたし、僕も教育支援を行ったこともあるのですが、発達障害や知的障害に通暁しているという高い自負を持っています。

にもかかわらず裏付けがない。学校によっては普通学級には適応できない先生を特別支援学級に配置することもありますが、使命感を持って特別支援にかかわっている先生もいて、そのモチベーションは千差万別です。公認心理師試験を取った仲間がいると聞いて自分が取りたくなったとしてもそれは自然なことのような気がします。

あと養護教諭の先生は毎日のように身体の様子も見ながらカウンセリングもやっているようなものだと思うことがありました。

イ 3福祉士・作業療法士・言語聴覚士

この人たちは比較的心理に近い仕事をしています。厚生労働省公認心理師カリキュラム検討委員会では精神保健福祉士のみを想定したような発言がありましたが、実際のところ、社会福祉士も介護福祉士も当事者・利用者さんの心情を理解していなければならないわけですし、作業療法士もただたんに運動能力を教えて手作業を対象者にさせるわけではなく、生活水準を上げるためには手段的日常生活動作、IADLと呼ばれる高次な機能のトレーニングも担当し、発達障害児者へのリハビリテーション訓練も行う専門性が高く、メンタルにも関係している仕事です。

言語聴覚士も同様で、吃音に対するにしても心理的背景を理解しなければならないでしょうし、発達障害児者の話し方を教えていることもあります。

こういった人々が、やはり自分たちが行っている仕事は心理学というバックボーンも欲しい、そのために公認心理師を取得したくなったとしてもおかしくはないでしょう。

ウ.その他

雑にひっくるめて「その他」にしてしまいますが、保健師も健康相談に乗る、その中にはメンタルに関する相談も含まれているわけで、精神科でなくとも看護師は様々な科で疾病による不安な患者さんや、その家族、遺族にも対応しています。この営みは心理相談室で働いている心理職よりもかなり高度な対応能力が必要になることもあります。

日本全国20万人の看護職の中で、向学心の高い人でやはり元々カウンセリング的な勉強をしたいと思っていた人も多いと思います。

また、産業カウンセラー然りです。産業カウンセラーはその資格を持っているからといって実際に日常的にカウンセリング業務を行っている人は少なく、高卒や大学他学部卒で企業で福利厚生業務のかたわら復職支援に当たっていることもあります。

産業カウンセラーが公認心理師資格を取得した例も知っていますが、彼女は相当気合を入れて勉強していました。ただ、ストレスチェックを行う資格を取れたということは相当自信を持てることになったようです。

⑷ タイミングが合うまで待っていた

こういう人は多いのではないでしょうか。まず特異事項としてコロナの影響が考えられます。医療関係者ならば、コロナ感染をおそれて都市部で行われる現任者講習に参加しなかった、職場から禁じられた、職場の休みとちょうどタイミングが合ったなどさまざまな要因が考えられます。

これは外的要因ですが、内的要因も考えられます。それはなかなか勉強の時間が取れなかったし、過去問をやってみても点数が取れない。今年こそは時間を取って勉強して公認心理師試験を受けようという人たちです。

3.結語

僕はこういった様々な人たちがさまざまな制約がある中で、第3回試験では50パーセントの合格率を上げたというのは心理院卒者が当たり前のレベルの試験で、相当健闘しているものだと思います。

この試験の心理学に対する検出力は大きく変わるとは思っていません。そういった中で基礎心理学や関係法規を含めた様々な分野を学習してきたGルートの人たちの合格というものは尊い
価値があると考えています。

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photo&lyric by sora (@Skylit_Blue)
大切なことは全て「子ども心」に詰まっているらしい。でも子どもの時はその心の「存在」には気づけなくて、大人になるとその心の「ありか」を忘れちゃうんだって。


◯ 現任者講習の謎・なぜ毎年1万人受講?

これまで官公庁や医学心理関係団体の体制について 多少、ちょっとだけ批判的なことも書いて来ましたが、受験者側の謎についても書いてみたいと思います。

第1回試験Gルート受験者は
12,531(合格者)÷72.9(%・合格率)=17,189人で受講者数≒のまあまあ正確な数字と言えるでしょう。第2回試験は
4,728(合格者)÷41.8(%・合格率)=11,318人が受験しています。

第2回Gルート受験者=第2回現任者講習会受講者ではありません。なぜならば第1回不合格者も再受験しているからです。

第2回現任者講習参加者未受験者は

⑴ 第1回現任者講習を受けたもののGルート審査落ちしてしまった

⑵ 日程が合わずに受験を見送った

⑶ まだ経験年数が足りない

⑷ D、E、Fルートで受験可能だけどとりま勉強のためだと思って受講した

⑸ ひなたのブログを始めとしていろんな情報に接したり過去問を解いているうちにこりゃどうもいかんと受験を諦めた

などなどの理由かな?と思っています。  

ところが第3回受講者も約1万人
第4回受講者も1万人です。

おま、現任者講習ぐらいせめて第2回目までに受講しろよと思ったわけですが、これもまた本当の「識者」と話したのですが識者も受験生の心を読める推測しかできないので役立たずでした。話し合った結果

⑴ 周囲が公認心理師を取得したので「オレもオレも」とインスパイアされた  

⑵ ハイブロウな心理ファンが現任者講習だけ受けてみてハクをつけてみる

⑶ やっと5年目の実務経験者に達した

⑷ 受験資格があるDルートやEルートが受験の勉強になると思って受けてみる

⑸ 科目読み替え不可能ということに気付いて唖然として慌てて受ける

⑹ 満を持して合格の自信がついて実力がついた(つくだろう)と思って受験するために

⑺ 記念受験のため

⑻ 今までは様子見・明日から本気出す

⑼ 毎年受講しないとならないと勘違い・か?

多分、ですが臨床心理士の時も大ブームが起きて学部、院の教員が足らなくなったので学部卒、修士中退、雑誌にいくつか投稿していた程度の「業績」でも引っ張りだこで大学教員になり、空前の臨床バブルが起きていました。(その後に修士を取得したり論文博士を取得した人もいる)

公認心理師Gルートは学歴要件がないので、やはり大規模な公認心理師国家資格ブームが起きていると考えるのが自然かもしれません。

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photo&lyric by sora (@Skylit_Blue)

始めと終わり
刹那の狭間で
た ゆ た う 命


◯ 第3回公認心理師試験受験者数をGルート現任者講習受講者数から推測

前回 第4回公認心理師現任者講習会定員から透けて見える事実 を記事にしましたが、推定参加者数約1万人、第3回現任者講習会の現任者講習会の参加者も約1万人(推定)です。

心理職として専任で働いているのは他資格者と比較した推計、また心理臨床学会の会員数からも26,000人から28,000人なのはだいたいの概算です。

公認心理師も第1回と第2回合計で合格者数36,000人ですが、この中には教員、医師看護師、精神保健福祉士etc元々他資格ホルダーも多いことから心理専門職実働人数はさらに下がるでしょう。

受験者と合格者の内訳については数字のみか正しく、推測は意味がありません。
心理専門職として働いているのはDルート及びGルートの一部でしょう。

もう一度試験について見直してみます。
第1回試験
受験者数36,124人
合格率79.1パーセント
合格者数28,574人
不合格者数7,550人

第2回試験
受験者数16,448人
合格率46,4パーセント
合格者数7,864人
不合格者数8,584人

Dルート合格者は
第1回 D1 14,840人
   D2 1,199人

第2回 D1 1,879人
   D2 1,199人

Dルート合計19,171人

ちな、Gルートだけを見てみると
第1回受験者数17,189人
合格率72.9パーセント
合格者数12.531人
不合格者数4,658人

第2回受験者数11,311人
合格率41.8パーセント
合格者数4,728人 
不合格者6,583人

総計合格者数1,3863人
不合格者数第1回+第2回=4,658人+6,583人=11,241人です。

ちな、現任者講習受講者は第1回受験者-不明(受験者数からは1万7千人弱?)
第2回〜第4回1万人程度です。
この数字を見て、「現任者の不合格者は合計で1万人ちょっといるのかあ」という誤った解釈をしてはいけません。

なぜならば不合格者には再受験者もいるからです。第3回試験以降がどうなるか、厳しい見通しだろう(試験問題が難しくなるというわけではなく、不合格滞留者が再受験すると合格率は落ちるという、全ての試験に共通の現象。参考:医師国家試験 (医師国家試験 概要・合格率・合格基準推移 MEC GROUP | MEC GROUPから)と思っています。

今年からはEルート(新院卒者)、Fルート(僅少)も加わります。全体数やそれぞれのルートの人数、合格率など具体的な数字は僕は出さないでいるわけですが、以前僕がインタビューさせていただいた記事「IPSA(イプサ)心理学大学院予備校に電話取材・公認心理師試験直前にやっておくべき事とは?合格のコツ」

一般社団法人国際心理支援協会 代表理事の浅井伸彦先生は予測数値を 出しちゃっておられます。

結局のところ、大仰なタイトルをつけたのですが、受験者数、それぞれに占める合格率はわからないわけです。院卒初受験者(これもD2ルートのリチャレンジャーが含まれるのであてにならない)試験の難易度が難しくなると思っているわけではないので、地道に勉強して合格点を取れた人が合格証書を手に入れることができるだろう。という結論に変わりはありません。

あと、Gルート不合格者の中には第1回から受験し続けている官公庁の係長クラスの人で「オレは部下の相談によく乗ってやっている」という人がいるのも事実です。そりゃロクに心理の勉強しないで受けたらぶち落ちるのは当たり前です。

民間企業保健管理センターで毎日カウンセリングを頑張っている人たちや私設開業で志が高い筋金入りの心理職の方々が苦労して受験資格を得たり、Gルート審査落ちしてしまうの違って公務員の受験資格の審査の緩さもなんだかなあと思うわけです。

(おまけ)

みおみん:精神分析とか対象関係論とか難しい。ビオンとか。
僕:ビオン?ほら、あれ、あいつは逆転移っつーて分析家の自分のことにしか興味なくって師匠のクラインに気に入られようとして
み:ひなたん簡単に言い過ぎ!ウィニコットは?
僕:1人でいる能力の獲得をしようとして試しにクラインから破門されてみた
み:真面目に聞いたのに…
精神分析後期のコフートは?
僕:寂しかったからとりあえず自己愛で依存した
み:…時代戻ってマーラー
僕:ありゃみおみんだね、最接近期には自立しようとしてまたやってくる。
み:どゆこと!もう知らない!じゃね、さよなら!
僕:(あ、こういう繰り返し)

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