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◯ 公認心理師試験正答選択のコツ・その2・合格のための8つの法則

これまでの公認心理師試験を読み返したり、予備校や橋口誠志郎さんのyoutube、高坂先生のブログなどごちゃまぜでミックスしつつ自分の頭の中で抽出した結果、これまでは事例問題については小手先のテクニックで対応した「正答選択のコツ」を書いていました。

6月21日に試験を控えている今、教科書を読みながら「あ、まだ教科書3分の1しか読めてないから頑張って時間作らなきゃ」という勉強法だと試験の全体像が俯瞰できずに途中で終わり、実際に試験に臨んだら「あ、これもあれもやってなかった」

という結果になりかねません。

ですので本稿では試験まで半年を切った現在、「勉強の仕方」について記してみます。

1.公認心理師法は絶好の得点源

確かにこの試験は基礎心理学が重点的に出題されますが、臨床心理士試験には絶対に出ない大きな得点源は公認心理師法です。

「公認心理師試験 これ1冊で!最後の肢別ドリル」辰已法律研究所・京都コムニタスは法律を知るという意味では良書でした。

法と心理は司法心理職でなくともかなり近い位置にあります。

2.それでも事例問題は国語読解力も大切

例えば第2回試験問2、幻聴がある患者さんへに対してかかわりが難しいと会議の席で述べるスタッフへのかかわりとして、

交代させる、説教する、試すというような選択肢は現場やスタッフのポテンシャリティによっては大正解なのですが、まずは困難さを感じているスタッフに対し、何が困難と感じているか質問する、という選択肢が正解です。

現実的な対応は人の生死、子の虐待がかかっていなければ正答にならない場合が多いでしょう。

チームの中で動く時にも公認心理師は多職種連携の中でそれらしく動くことを期待されます。

3.過去問から遡って全体を学ぶ

「うーん、この問題はわからない。勉強進めるうちにその分野に当たるだろう」と教科書中心学術をすると力尽きた時が怖いです。

特に難しいとされていた第2回試験は全問正解できるまで調べて覚えましょう。プライミングは毎回出ているような気がしますが、記憶は確かに基礎心理学には大切な領域なので学習します。

橋口誠志郎さんは「過去問は5回やるべき」と述べていましたが、僕は確かにやり続けたらそのぐらいになるだろうなと思いました。

誤答選択肢まで含めて知らない用語が出てきたら、それはすなわち出題範囲なので、バックグラウンドになる理論や技法、知識も調べておきましょう。

橋口さんが言うとおり、1回解くごとに一歩一歩先に進めるのではないでしょうか。

そして過去問を解くに当たっては正答番号を知るだけでなく、その解説も知らなければなりません。

和光大学高坂先生のブログには全問解説が載っています。

大きな手がかりになるのではないかと思います。

高坂康雄先生は法律・通達出題の根拠文書も明らかにしています。その根拠や関連法規は目を通す必要があります。

4.模試は可能なら受ける

模試はプロが作るだけあってこれまでの傾向や必須知識が織り込まれています。

模試も本試験と同じように知らない単語があったら徹底して全問正答できるようにしましょう。

脳科学分野は面倒と感じる人がいるかも知れませんが、どんどん調べてメモして覚えます。

セカンダリー 長内優樹先生がこころJOBに掲載している公認心理師クイズは秀逸ですのでこちらもやってみる価値があります。

5.統計はしがみついてでも捨てない。

統計問題は計算をさせる問題ではありません。

過去問で出てきた用語があれば、重回帰分析は何か、どんな時に使うかは覚えます。

尺度とは?というのは数学を学ばなくても答えられます。名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度の違いはwikiにも書いてあります。

1点を落とすと恐ろしい試験なので時間対効果を考えてやれることはやっておきましょう。

6.DSM-5は必出

DSM-5はポケット版でいいので(医学書院)必ず買って診断基準を読み込んでおかなければいけません。

何歳から?6カ月間以上、など細かい診断基準についての知識が問われます。

ただ、精神医学知識があまりない人が飛びこみで勉強を始めると何が何やらという印象を持つかもしれないので、そういう人はDSM-5ケースブックも併せて読みます。小説感覚で読んで覚えられます。

時間があればM.I.N.I(Mini-Mental StateテストMMS)も抑えておきたいところです。

7.第3回テストのヤマとは?

第1回試験ではサイコロジカルファーストエイド、災害時等の心理的危機介入が多く出ていました。

第2回はPTSDが多く出題されていましたが、PTSDは全ての回で出ていました。

PTSDの主症状としてフラッシュバック(悪夢を含む)、解離、回避、過覚醒(覚醒亢進状態)、感情コントロールを失いがち、易怒的になる、自己否定的信念等は診断基準をよく読んで覚えておかなければいけません。

DSM-5になって災害救助活動に当たった消防士等の職業人も診断基準に含まれるようになりました。

また近親者(医療職や心理職ではない)が繰り返して話を聞く二次受傷も対象です。

治療法としては持続エクスポージャー療法(prolonged exposure therapy:PE)、認知処理療法(cognitive processing therapy:CPT)眼球運動脱感作療法 (eye-movement desensitization processing:EMDR)
が代表的です。

それから認知症も頻出です。

アルツハイマー型、レビー小体(幻覚を伴う)、ラクナ梗塞を含む脳血管型認知症は出る可能性があります。

成年後見制度と絡めてHDS-RやMMSEのカットオフ値で後見、保佐、補助のいずれになるのか裁判所のホームページ等で覚えておくといいと思います。

時計描画試験(Clock Drawing Test CDT)、CDTのFreedman法による評価、Mini-Cog assessment instrument(mini-Cog)も大事です。
前頭葉や頭頂葉機能が障害されていると数字や図形の理解や再生が困難です。

COGNISTAT 認知機能検査は既出です。

認知症については中核症状と周辺症状BPSD (Behavior and Psychological Symptoms of Dementia)を覚えましょう。

中核症状は見当識障害、記憶障害、認知機能の低下、失語、失認、失行(例:着替えができなくなる失行、左後頭葉が挫滅すると右側空間無視として右側をなかったものとして視界に入らなくなる失認)などです。

BPSDは抑うつ的になり、易怒的、妄想(物取られ妄想など)、不眠や幻覚が出ます。

厚生労働省のホームページや健康長寿ネットにも出ていますので読みましょう。

児童虐待も毎回出ていますが、依存症治療もヤマです。

8.専門分野ほど取りこぼす

これは僕自身が経験していて、他の受験者さんからも多く聞きましたが「専門領域ほど間違える」のは真実です。いつも実務的に扱っているので、特に事例問題、早い解決方法はこれだ、と選択すると間違いになります。

特にGルート、教員や福祉職の人たちが不正解選択肢を選んでしまう確率は高く、教育、福祉的な現場感覚はこの試験の正答とはなりません。

心理職で自分の専門分野がある人、他職種からの参入受験者の人たちは自分の現場感覚は全部忘れて、最新の知識を上書き保存、さらに試験向けの勉強をしましょう。