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photo&lyric by sora (@Skylit_Blue)
あの日の言葉が
渇いた心に
木霊する


◯ 発見・公認心理師試験統計問題必勝法&構造方程式モデリング

「構造方程式モデリング」と聞くだけで統計慣れしていない人は「そりゃなんじゃ」「働いたら負け」と思うかもしれませんが、橋口誠志郎さんのYouTube動画は数式を使わずに統計を説明しています。

橋口動画にもありますが統計に関する問題は過去3回の試験で出題された内容を見ると現任者講習テキストのp232〜236からしか出ていません。筆写して丸写ししてください。10回音読してください。意味なんぞわからなくてもこれで統計問題必勝法は終わりです。人に偉そうに教えられる門前の小僧になれます。さて、以下はいちおう知っておくと統計初心者にとってはこの現任者講習テキストを読む手助けになるでしょう。

構造方程式モデリングに関する橋口動画(620回再生の超人気動画) 



なぜ構造方程式モデリングを説明するかというと構造方程式モデリングを遡って理解することで他の統計的概念を広く俯瞰することができるからです。

構造方程式モデリングは多変量解析の一種です。そもそも多変量解析とは3つ以上のデータを分析する方法です。例えば他者から見た男性の評価を学歴、身長、年収で見たときに、3つ以上の要因があるので、多変量解析を行うことしかできません。

さて、まず多変量解析ではない解析法に触れます。分散分析一元配置分散分析、二元配置分析、多元配置分散分析がありますが、帰無仮説は全ての水準の平均が等しいというもので、それを覆すことができるかというものです。(分散分析については以前触れました) また、仮説検定として2群の平均値の差を見るt検定があります。

回帰分析とは、2群の変数の相関関係を見るもので、例えば「日ごろから30分以上ジョギングをやっている人は3000メートル走のタイムが早いか?」というものです。

この場合、「30分以上ジョギングをやっている人」は説明変数この仮説が正しいかどうかを確かめるのが目的変数です。

ここからが多変量解析になります。

⑴ 重回帰分析

説明変数が2つ以上あるので「重」なわけですが、例えば説明変数が3つあるとします。酒量、喫煙、肥満という3つの説明変数が血圧に与える影響という仮説検定をします。結果変数→現任者テキストでは基準変数と呼んでいます。

2つの値を固定させたとすると説明変数を1増加させると血圧がどうなるかをほかの要素を考えずに予測することを偏回帰係数と呼びます。偏回帰係数は説明変数の分散の影響を受けるため、標準偏回帰係数を使います。

標準偏回帰係数は相関関係を1、平均値を0と仮定して標準化したものです。

(x− x̄/)sが標準化手続きです。xは元データ(例えば酒量が日本酒換算で1日3合)、x̄は平均値、sは標準偏差です。行っていくと相関関係1、平均値0になります。

例えばA、B、Cの3人がいたとしてAさんの喫煙量が1日50本が抜きん出て平均値から高ければ標準化した結果となります。標準偏回帰係数です。

こういった重回帰分析は質問紙テストで、基準変数に影響している説明変数はなにかを探すためにも利用されます。

重相関係数を自乗したものを重決定係数と呼びます。

⑵ 因子分析

よく選択式アンケートで使われる量的分析手法です。

たとえば「公認心理師」のイメージを求めた時に

観測変量
 ↓
優しい−冷たい 
賢い− 愚か
美しい−醜い
明るい−暗い
清潔−不潔 
変人−普通
聞く−話す 
玄人−素人
穏やか−短気 

因子としては「性格」「見た目」「能力」の潜在因子に分けられるかもしれません。因子は実際に観測されたものではないので潜在変数と言います。

因子分析は複数のイメージの構成概念「因子」を抽出するのが目的です。複数の変数間の相関行列を見ます。(因子負荷量)

因子分析では共通性を推定するのを共通性の推定法と呼びます。

共通性は0から1までの間の値を取ります。因子抽出法は最小自乗法と最尤法などがあります。因子数は分析者が決めます。

因子数がすぐに求められればいいわけですが、複数の因子が関係している場合には因子軸を回転させて解釈を容易にするため、直交回転であるバリマックス回転を使用しています。

斜交回転のプロマックス回転が使われることもあります。

⑶ 構造方程式モデリング

構造方程式モデリングは変数間の因果関係を解析することを目的とした、観測変数のパス解析を背景しています。

例えばパス解析では
・国語
・英語
・地理
・数学
・物理
・化学


の要素があると仮定したとします。その際パス図を作成、相関関係を探ります。そうすると「文系能力」「理系能力」の最尤値に分けられるかもしれません。

構造方程式モデリングはマルチレベル分析とも呼ばれ、因子分析と重回帰分析との両方を扱うことができます。

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