ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:摂食障害

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○ byまりりん 公認心理師試験対策直前記事
「摂食障害」


さて、まりりん(まりぃ先輩(独学で公臨ダブル合格応援中)が今回のLINEで摂食障害について説明を10分ほどの番組で説明した動画を流していました。

摂食障害の説明というのは実に難しいです。DSM-5の診断基準は必ず読まなければならないことに加えて、その臨床的な特質も理解しておかなければ特に事例問題には対処できないからです。

摂食障害は神経性やせ症と神経性過食症に大別されます。制限型で食べない拒食症もありますが、どちらも排出型といって食べて吐くことがあるのです。下剤や利尿剤乱用もあります。とんでもない金額を購入して(安売りスーパーなどで)吐く。そうするとトイレが詰まるので大型のペールを買って少しずつトイレに流すという、凄まじいエピソードもあるのです。

そんなに購入するお金が中高大学生に払えるはずがないので万引きと重奏してクレプトマニア(窃盗症)とも併発して盗んだ直後に快感を感じることもあります。

この疾患に罹患すると、身体バランスは崩れてカリウム異常を起こして顔色が土気色になり、食べ吐きの場合には胃酸で歯が溶けることもあります。

そしてまりりんが説明していたように摂食障害は自己イメージが崩れていることが多い。例えば自己像を絵に描かせるととんでもない太っている自己像を描くのです。

無茶苦茶な量の運動をする、また、他者に食べさせることが好きなので大量の食物を作って家族には食べることを強要したりします。

こんな状態になってしまったら当然生命も危なくなります。生理も止まり、30キロを体重が切ったら要入院、そうしないと生命が保てませんし、それでも栄養不良で死んでしまうこともある、ある意味とても恐ろしい疾患です。

過去問に出ていたのは、病識がないこと。そして知らなかったのでこの設問を間違えてしまったのですが、遺伝も関与しているということです。

こういった短い記事よりもまりりんの動画の方が詳しく説明しています。過去問にも出ているので摂食障害は必須学習領域だと思います。

僕はこの領域はまりりんよりも詳しくないので(要学習)DSM-5片手にまりりんの動画の解説を見てみることをおすすめします。

なお、まりりんは受験生向けのオンライン個別指導も相当な破格値でやっています(90分3千円)。学生への受験指導歴が多いまりりんからの指導を個別に受けられるというのは大変なアドバンテージになるのではないでしょうか。

photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_

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◯ 摂食障害の分類・病態・治療

摂食障害は大変危険な疾患です。

1.神経性無食欲症/神経性やせ症Anorexia nervosa AN

BMI(Body Mass Index)=体重(kg)÷身長(m)の2乗です。
平均BMI、女性仮に160センチの身長だとすると56.3kgがBMI22で平均体重、平均値ギリギリの痩せだと47.4kgが痩せ過ぎ寸前の体重BMI18.5、神経性無食欲症はBMI17からなので43.5kg未満、BMI15未満だと38.3でかなりの危険領域になります。

試験に既出ですが、ANの人は病識がなく、入院治療でしか救命できない場合が多いです。「もっと痩せたいもっと痩せたい」という欲求が強く、生理が止まっても無茶なダイエットをやめようとしません。

描画法で絵を描いてもらうと実際の自分の姿よりもかなり太った自画像を描く。生命を維持するのに危険領域に達していても「もっと痩せたい、もっと痩せたい」という欲求はとどまるところを知りません。

過食・排出型AN-BPと摂食制限型AN-Rに分かれます。排出型は過食をしてから吐く、下剤を使う、利尿剤を使います。

食べては吐くを繰り返すと相当血中バランスが崩れ、高脂血症になったり肝機能異常や浮腫が見受けられ、それがまた太ったという誤解から無茶なダイエットをします。

摂食制限型は食事制限と運動だけで体重を危険値未満にまで晒すことが多いです。

拒食ANの人を電車内や通行人で見た人もいることもあると思います。ガリガリに痩せていて腕の骨は折れそうなのになぜか生き生きとした表情をしています。将来はパティシエール(女性パティシエ)やパン屋やシェフになりたいと言ったり、かなり活動的で調理をして人に食べさせるのを強要しますが自分は食べません。

身体疾患による死亡率は6〜20パーセント、自死率も一般人の30倍と大変危険な病です。

2.神経性大食症/神経性過食症
Blimia Nervosa

BNも排出型・食べ吐き、または非排出型だと絶食や運動によって適宜づけられます。BMIで定義すると17以上、排出型が多いのが特徴です。一度に大量の食物を過食のために必要とするので甘いもの、塩気のあるものなど味に子だわらずなんでも食べる人が多いです。食べていて苦しくなっても食べ続けます。

BNに特徴的なのは恥の概念で、一度に1万円分ぐらい食物を摂取するので若い女性のお給料では足りません。そこで、どうやってそれぐらいのお金を工面するかというと、なんと1万分ぐらいの食物をどうやってかわからないけど万引きで入手することが多々あり、窃盗癖(クレプトマニア)と重複している場合があります。吐いても吐いてもまた食べるのでトイレをつまらせてしまう場合もあります。

ANもBNも大うつ病、双極性障害など他の精神疾患と重奏していることがあります。

※ ANはBMI15だとかなり重症度が高いので入院治療で人工栄養輸液を行わないと生命維持をするのが困難です。

BNは外来治療を行うことが多いようです。

3.治療

⑴ 薬物療法

BNについて抗うつ剤が効果的というエビデンスがあり、ANにもSSRIが効くのではないかと言われていることから使用されていることもありますが著効は確認されていません。

摂食障害は他の精神疾患と併存していることが多いので、そのベースライン疾患を治療することで摂食障害が軽快することがあります。

⑵ 精神療法

摂食障害については認知行動療法CBT-Eや家族療法が有効とされることもあります。CBT-Eは20回、低体重者については40回を要し、心理教育と認知行動療法を行いますが、重要なのは、CBT-Eで全てが終わりというわけではなく、CBT-E終了後も健康的な生活を送っていくということです。

AN、BNともにそうですが、特に自己誘発性嘔吐を行なっていると身体のカリウムを中心とした電解質バランスが崩れていき、顔色が悪くなり、美容とは正反対の影響がでること、胃液によって歯のエナメル質が剥がれることなども心理教育で伝えます。

CBT-Eは、摂食障害に対してかなり毅然とした心理療法と言えます。

一日のうち何を食べたのか、どのぐらいの量食べたのか、食べた時の気持ちを日記形式で表に書いていきます。
計った体重も記載してそのコントロールをしていきます。

食について徹底した教育を行い、こらを食べると必ず過食になるような食物は避ける、そうすれば自己誘発性嘔吐も減ります。

過食衝動にとらわれた時には30分は我慢する、空腹時には買い物に行かない、お金を最低限だけ持っていくなどです。CBT-Eはきちんとトレーニングを受けてから行うべきです。

4.むちゃ食い障害 Binge eating disorder ; BED

DSM-5になって初めて単一疾患単位になりました。「これは疾患なのか?」という批判もあります。

なぜANやBNと同じラインに並べなかったかというと、ANやBNのように排出型はなく食事摂取のコントロールをすることもなく、ただ肥満になっていくだけです。双極性障害やうつ、不安障害との併存が多いです。むちゃ食い障害は一つの疾患単位として認められるようになりましたが、心理療法の効果は認められやすいです。

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