ひなたあきらの公認心理師でポン!

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。 ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:合格基準

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◯ 続・第2回公認心理師試験分析・今後の動向は?

第1回、北海道追試、第2回試験と情報が集積してきましたので、客観的視点から見ることがより可能になってきたと思います。

この試験について動かし難く思えるのは今後とも138点合格、6割厳守ということです。

この基準は永続的になる可能性が高いでしょう。

各予備校では自校受験生の合格率を把握してコメントを掲載していますが、どこからも今回の試験が受験生にとっては非常に厳しかったものだということが記されています。

さて、この制度がどう運用されていくのかは試験のあり方と密接にかかわっています。

当局がどの程度の公認心理師数を必要と考えていて、それらの公認心理師をどう活用するか?という行政的思惑が今後の合格者数と関連してくるだろうと思えるのです。

○ 今後の受験者数について

⑴ 経過措置終了後

2024年新卒者ルート受験が開始されるころには、現在の臨床心理士受験者、または公認心理師新院ルートと同様の千数百人が合格者数で、受験者数は2千人程度に落ち着くでしょう。

⑵ 第3回受験人数

D2ルートは多分来年も2千人程度です。

現行のD1、院卒者科目読替えルートはその教育経歴からほぼ臨床心理士だろうと思われます。

臨床心理士で公認心理師資格を取ろうとしない人は少なく、第1回受験者17,000人、第2回受験者3500人程度だいたいこの試験にチャレンジする現役臨床心理士数は打ち止めなのではないかと思います。

現役臨床心理士で受験資格がある人は再チャレンジしてまた公認心理師資格を取得しようとするでしょう。

だからやはりD1ルートリチャレンジ組を含めた受験者は3,500人以上はいるのではないでしょうか。

国家、行政が総力をあげてこの国家資格を推しているのは明らかで、民間資格臨床心理士は臨床心理職の実力を測る上では大切な試験ですが、資格に与えられる行政的権限は付与されません。

現場の心理職はやはり公認心理師資格が必要と実感しているでしょう。

Gルート受験者のための現任者講習会は受付締め切りのものもあり、これから受付開始のものもあります。

今のとこは、何人定員枠があってどの程度の応募状況になるのかは判明していないところです。

Gルートも再チャレンジャー、再々チャレンジャーは当然出てきます。

本当にこのあたりもざっくりとしたですが、第3回試験も本年度と同じ17,000人前後となるのではないかと思います。

⑶ 合格率

他国家資格や臨床心理士試験は受験者数が初めから一定していて、毎回の受験者数も合格率もだんだん安定していく傾向にあります。

ただ、公認心理師試験は待望されていた心理職国家資格ということで、第1回から大人気の試験でした。

Gルートにも現場で働く臨床心理士が再チャレンジして来るでしょう。

第2回試験で、当局は試験難易度補正をしないだろうことがわかりました。

合格率は試験難易度と受験者層の特質に左右されます。

第1回試験は79.1パーセント、第2回は46.4パーセントですが、試験当局は合格率を恣意的に操作することもできますし、問題だけ解かせて基準点達成者を単純に合格させるということもできます。

厳しい話ですが、チャレンジ回数が多い受験者の合格率が低くなるのは本当です。

しかし例外もあります。

僕の周囲で臨床心理士試験に2回目、3回目に合格したという人が心理職として活動しています。

その人たちはその世界では立派に重鎮として指導的な立場になっている方々もいます。

再チャレンジャー合格者の方々と話していて思うのは、楽観的で落ち込まないこと、そして諦めてしまわないという性格が受験の構えにも影響しているような気がします。

第3回受験を考えている方々には今後ぜひ前向きな気持ちで取り組み、合格した暁にはぜひ資格を誇りにクライエントさんのために活躍して欲しいと願っています。

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◯ 第2回公認心理師試験結果分析

1.序

今回の公認心理師試験は46.4パーセントの合格率という、大変受験生にとっては厳しい結果となりました。

なぜこういった数字となったか自分なりの分析をしてみました。

2.問題の質の変化

各予備校等の結果でも第1回試験に比して平均点が20点近く落ちたという情報がありました。

相当に試験難易度が上がった、僕自身が解いてもそう思ったことからこれについて合格水準点を補正すべきなのではないかと思いました。

それでも問題が難しかった、合格しなかった、だから見直してくれという異議申し立てはどの試験実施機関も受け付けたことはありません。

試験委員会としては今回の試験は適正な問題で、平均点が落ちたのは受験者の側の問題じゃないか、第2回は初回で出さなかった領域を出したからたまたまこうなった、といくらでも言いようはあります。

3.受験者の質

大変心苦しいのですが、去年は7千人の不合格者が出て、この方々も合格率は低かったのだろうということについて触れておきます。

7万円の現任者講習料を払った方々もいて、昨年の不合格者で再度受けた方々がほとんどだったのでは?

と思いました。

どの試験でも第2回目のチャレンジャーは第1回目よりも困難なハードルをくぐり抜けないと合格できません。

業務や家庭の多忙な中、かなりの不利さを乗り越えて時間がなく受験した方々も多かったでしょう。

しかも問題が難化したということは相当に苦しかったのではないかと思います。

3.行政的思惑

これが一番今回の合格率に影響したのだと思います。

さまざまな可能性があります。

第1回試験では傾斜配分(今回もありましたが)をしてまで合格者数を28,500人確保した、果たしてそれはこの公認心理師資格にとって良かったのか?

という批判があったのかもしれません。

受験の時に配布されるアンケートは個人の合否とは関係ありませんが、「心理の専門職として今後活躍してくれるか?」という判断材料になったかもしれません。

3月末での未登録者4千人は厚生労働省にとっては意外なことで、即戦力として公認心理師業務をする多くの合格者を求めていたのかもしれません。

公認心理師の合格者数、合格率は国家施策や予算との兼ね合いとして決められることになるだろうとこのブログのコメントをいただいたふみさんの文中にもありましたが、これはかなり説得力がある見解です。

大きな予算を使って公認心理師制度が導入した、さてその効果は?

という予実管理(予算と実効性)で厚生労働省が財務省を説得できるだけの材料があったのかどうかについての折衝はどうだったのでしょうか。

国益を出すことができるだけの大きな説得力がないと、たとえば財務省は公務員の定員についてただの1人も増やすことは認めませんし、合格者を大量に出した第1回試験の正当性について、つつかれた可能性もあります。

公認心理師制度が現在うまく機能しているかどうかという結果価値を求められたのかもしれません。

4.各関係団体の意向

この要因が一番大きいかもしれません。

医学寄りの設問や基礎心理学重視の問題が多かったというのは第1回試験に対しての批判が関係団体や学会からあったからそうなったのかもしれません。

そこで練って作成された問題について「この程度の問題で6割取れなかったらどうするの?」ということで6割基準厳守となったことも考えられます。

今後も第2回試験について考えていきたいと思うのですが、この試験の難易度水準はこれがゴールドスタンダードになっていく可能性がきわめて高いと言えるでしょう。

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(ちみちゃんが欲しかったスプレーバラとトルコキキョウ)

第2回公認心理師試験合格点下方修正論への反発

僕は第2回公認心理師試験について、あまりにも第1回試験と難易度レベルが違い過ぎる、下方修正すべきだ、ということを書いています。

それについてさまざまな人々からの反発があります。

合格基準点を下げるべきではないという、制度的な意見もありますが、そういった記述をする僕自身への反発も多いです。

曰く「あなたは出題委員でもなければ基準点を決めている人でもない。公人でもない。今回試験の成績が取れなかった人々の中には藁をもすがるつもりであなたのブログを読んでいる人たちもいる。あなたは藁を差し出し、すがりついた人たちを結局裏切ることになるかもしれない。そんな濡れた弱い藁を差し出していいのか?やり過ぎではないか?」

というもので、一理も二理もあるものです。

ネットの世界はさまざまな情報が渦巻いています。

大学の先生、有識者、予備校など公的な人や機関と違って僕は一介の心理学ブロガーです。

その発言に全面的な責任を取れるのかというと、確かに基準点を操作することもできませんし、期待していた人をフォローして救い上げることもできません。

こんなブログでも何かの機会にどこかに取り上げられることがあり、僕を何らかの有識者と思う人もいますがそれは違います。

とはいえ多くの人が関心を持って読む記事ならば次第に僕には責任が伴って来るという考え方は自然なものです。

先日心理職の集まりでこの話をしていたら、「世の中にはいろんな情報が集まってくる。金融商品で必ず儲かるような広告を出していたり、信頼性のない高い情報商材の販売もある。結局それを信じるかどうかはその人次第。それがネットリテラシーというものじゃないの?」

と言われましたが、こういった情報と公認心理師合格基準点とは全く違う性質のものですので同列には扱えないと思います。

この記事が言わんとしている目的は、さまざまな見解もあり、意見もあり、それに反発する自由もあるということです。

僕は第1回試験では正答率5割台での合格もあり得るし、合格率は高いだろうと書いていましたが、事例問題3倍の傾斜配分でずいぶんと合格率算定そのものが様変わりしました。

第2回試験はかなり難化したので平均点はどこの団体の算出でも軒並み下がっていると聞きます。

「第1回試験と第2回試験の乖離をきちんと埋めるべき」「試験そのものの統一性の危機」というのは巷でも言われていて、僕も主張している事です。

これがSNSの誰かのつぶやきなら個人的見解で済むでしょうけれども、多くの人々が読んでいるということについての社会的責任について確かに僕がその責任を問われるいわれはあります。

今のところ、の方針ですが特定のコメンター同士の誹謗中傷や公序良俗に反しないコメントである限り、僕に対する批判でもコメントを掲載して行こうと考えています。

この試験がガラス張りの合格基準、出題基準になるのはまだ年数がかかるかもしれません。

僕は新しく心理職としてスタートしていく人たち、国家資格を取得して自らの見識の幅や活動領域を広げて行こうとする人々の思い入れや生き様に共感していきたいと考えています。

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◯ 第2回公認心理師試験受験生の不満-2

合格発表まで日が押し迫ってくるに連れて今回の受験生のみなさんの不満、不安などはだんだんと一方向に集約されていっているようです。

タイトルには「不満」と書きましたが、実際には「絶望感」「怒り」というネガティブな感情すら入り混じっているような気がします。

以下それを挙げてみます。

1.どうして誰も聞いたことがないような用語ばかりが出題されるの?

ブループリントに掲載されている用語は予習した受験生の方々はきちんと調べて網羅して知識を身に付けたでしょう。

ブループリントの範囲から完全に外れているかというと、拡大解釈すればSOAP、マルトリートメントや各種心理検査も十分範囲内だと出題委員側は言えるでしょう。

それでも「なんでどの参考書や問題集を見てみても何ら掲載されていない範囲が出ているの?」という不満は頻出しています。

2.第1回公認心理師と問題の水準が違うじゃないの?

1回目の試験は合格率ほぼ8割、北海道追試は6割5分近く、北海道追試は本試験よりも難しかったんじゃないの?

という声も聞きました。

そして今回の試験はさらに難易度が高くて得点を取りにくかった。

それは僕も自分で解いて思いましたし、多くの方々からそういった感想を聞いたので「今回の受験生の質が低い」とは毛頭感じていません。

合格率はとても低くなるのでは?

という受験生側の危惧も聞いています。

3.出題委員側の説明責任

これについては説明責任は「ない」ということで終わるでしょう。

どんな国家試験もそうですが「どうしてこんな難題を出すの?」

という問いに答える必要はないからです。

ただし、どういう方針で第1回と第2回が変わったのかについては相当に疑念を抱いている人々が多いでしょう。

4.試験から見える公認心理師像の不明朗さ

実務経験5年以上Gルートは週1回のボランティアでもOKとしたほど基準は緩いわけです。

指定大学院を出ていることが条件の臨床心理士とは緩い割には試験はクセがあって難しかった。

それでは第2回合格率はどんな風になるの?

というのは誰もが気になるところです。

あまりに第1回と第2回の合格率が乖離していたら試験としての一貫性がないと思われかねません。

5.課題

結局のところ公認心理師試験の合格基準はほかの国家資格試験と違って「厳密に6割」とも「合格率を考えて部分点を与えようか、それとも合格点数を引き下げようか」など一切発表がないので疑念が膨らむわけです。

第1回公認心理師試験では2万8千人のうち未登録者が約4千人、今度の1万7千人の受験者層をどう扱うかは官の側の一存で、何もわからないという手探りの状態が気になっているのでしょう。

試験結果発表はもうすぐですが、結果にともなう首尾一貫した姿勢があるかないかは受験生でなくともこの制度に興味を示している人(つまり国民全体)ならば誰しも気になります。

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第2回公認心理師試験合格基準・配点基準・受験者数未公表

以下、あくまで7月17日現在の話です。

本日、日本心理研修センターに電話問い合わせしたところ、受験者数、合格基準、傾斜配分の有無、これら全てについて「お答えできることは何もありません。ホームページに書かれている事柄が全てなので参照してください」

とのことでした。

僕がこれを聞いて思ったのは、国家試験だと税理士、保育士、言語聴覚士は合格基準60パーセント正答でかっちりと決まっていますが、公認心理師はまだ合格基準が公表できるほど定まっていなくてふわふわしたものではないかということです。

さて、第21回精神保健福祉士試験合格発表のホームページを見てみます。(厚生労働省)

精神保健福祉士は公認心理師に近縁の資格だと僕が思ったので比較する対象としました。

以下引用

第21回精神保健福祉士国家試験の合格基準及び正答について

1 合格基準 次の2つの条件を満たした者を合格者とする。

(1) ア 総得点163点に対し、得点87点以上の者(総得点の60%程度を基準と し、問題の難易度で補正した。配点は1問1点である。)。

イ 試験科目の一部免除を受けた受験者 (精神保健福祉士法施行規則第6条)

総得点80点に対し、得点41点以上の者(総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した。配点は1問1点である。)。

(2) (1)のア又はイを満たした者のうち、(1)のアに該当する者にあっては 1から16の16科目群、イに該当する者にあっては1から5の5科目群すべて において得点があった者。

1精神疾患とその治療 2精神保健の課題と支援 3精神保健福祉相談援助の基盤 4精 神保健福祉の理論と相談援助の展開 5精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム 6人体の構造と機能及び疾病 7心理学理論と心理的支援 8 社会理論と社会システム 9現代社会と福祉 10地域福祉の理論と方法 11福祉行財政と 福祉計画 12社会保障 13障害者に対する支援と障害者自立支援制度 14低所得者に対す る支援と生活保護制度 15保健医療サービス 16権利擁護と成年後見制度

(引用終わり)

精神保健福祉士試験には傾斜配分はありません。

ただし、公認心理師試験と全く同じ文言で 総得点の60%程度を基準と し、問題の難易度で補正した。という記載に加え「配点は1問1点である」という記述があります。

精神保健福祉士合格ラインは60パーセントぴったりとは決まっていないわけです。

精神保健福祉士の最新合格ラインは全科目受験者得点率57.0パーセント、共通科目免除受験者52.5パーセントの得点率で合格でした。

社会福祉士は合格ラインが60パーセント以上のこともありました。

ちなみに精神保健福祉士共通科目受験者とはすでに社会福祉士を取得している者です。

そして精神保健福祉士の場合には0点科目があると合格できません。

公認心理師試験でも「統計は捨てた」という人もいますが、大丈夫かな?

と思ってしまいます。

心理統計出題委員は何人かいます。

「難易度で補正」記述には受験生のみなさんとても解釈に迷われるところだと思います。

合格基準は6割得点率基準で詳細は定まっていないですし、どうなるかはわかっていない。

今後公認心理師試験合格基準がきちんと決まるのはひょっとしたら試験施行5年後になるかもしれないと思いました。

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