ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:医療事故

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◯ 医療法・医療事故・医療計画

医療法は昭和23年の法律ですが、相当回数の改正を繰り返してきました。

医療法は病院、診療所、助産所について定めてある法律です。

病院と診療所の差異については医療法に規定があります。

一条の五 この法律において、「病院」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、二十人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいう。病院は、傷病者が、科学的でかつ適正な診療を受けることができる便宜を与えることを主たる目的として組織され、かつ、運営されるものでなければならない。

※ 太字は強調しました。

第一条の五第2項

「診療所」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であって、患者を入院させるための施設(=病床)を有しないもの又は19人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。20人以上の入院設備を備える施設は「病院」である(第1条の5第1項)。

※ 診療所は病院や病院分院と思わせてしまうような紛らわしい名前をつけてはいけません。

したがって、「〜クリニック」「〜医院」「〜診療所」という名前がつけられています。

カウンセリングルームを作って「ひなたこころのカウンセリングクリニック」はアウトです。

医療法では他、介護老人保健施設、調剤薬局についての規定があります。

医療法で定められている医療機関の義務は、医療事故調査義務です。(平成26年改正)

医療法上、本制度の対象となる医療事故は、「医療事故(当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかつたものとして厚生労働省令で定めるもの)」とされており、以下に示すように、この2つの状況を満たす死亡又は死産が届出対象に該当します。

※ 2つとは、管理者が死亡、死産を予期しなかったもので、医療に起因するものという意味です。

もう病気が末期で死期を医療専門家が予測している患者さんがその症状が原因だと思われる理由で死去した場合には医療事故にはなりません。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061201.html
厚生労働省 医療事故調査制度について

医療法上、事故が発生した際にはまず遺族に対する説明を行い、しかるのちに医療事故調査・支援センターに報告する義務があります。

これについては遺族から反対があっても行わなければいけません。

流れとしては遺族への説明→院内調査→医療事故調査・支援センターへの報告の順番になります。

「また、医療機関が「医療事故」として医療事故調査・支援センターに報告した事案について、遺族又は医療機関が医療事故調査・支援センターに調査を依頼した時は、医療事故調査・支援センターが調査を行うことができます。調査終了後、医療事故調査・支援センターは、調査結果を医療機関と遺族に報告することになります。」
※ 上記urlQ &A

医療事故調査委員会としては厚生労働省は日本医療安全調査機構を定めてあります。

◯ 医療計画制度

医療法第三十条で定められています。

都道府県知事は5カ年ごとに医療計画を見直さなければなりません。

かなり多くの項目について医療計画を立てて、その見直しをしはければならないのですが、

ポイントとしては

・病床数

・医療圏の設定のうち、第二次医療圏、第三次医療圏
(第一次医療圏は、その地域を包含する一般的な市区町村の医療機関の範囲、第二次、第三次となるにしたがって高度先進医療を行うことが可能な医療圏が設定されます。)

・地域医療支援病院の指定(200床以上・他の病院からの紹介率が高いこと)

・へき地、救急医療体制

・医療従事者の確保

上記のうちで精神病床、感染症病床、結核病床、療養病床(長期入院者)、一般病床が基準病床数として病床数が過剰とならないよう都道府県知事は需給調整を行う権限があります。

医療計画の概要について
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000zc42-att/2r9852000000zc72.pdf

医療計画について
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159901.pdf

疾病別についての言及があります。

ロコモディブシンドローム(筋肉、骨などの衰えで寝たきりになる)、フレイル(要介護前状態)にも言及があります。

医療計画は5大疾病について定められています。

5大疾病とはがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患です。

厚生労働省資料 医療計画における記載すべき疾病及び事業について. 疾病・事業ごとの医療体制について
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000139231.pdf

医療計画は質の高い医療を地域に提供するために策定されるものです。

僕の感覚ですが、法律は一度覚えてしまえば忘れにくい法律という言語です。

文系人間と思っている受験生の人たちは参考にして欲しいと思い記事を書きました。

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◯ 公認心理師がもし猫を轢いたら

医学部入試に「昨夜猫を轢き殺したるわれにして人の規則に許され働く」の短歌についての感想を述べよ。

という出題されたことがネットのニュースで話題になっています。

この短歌を詠んだのはタクシードライバー歌人、高山邦夫さんです。

タクシードライバーは多くの距離を運転していますが、小さくて交通ルールの守れない猫を完全に避けることは難しいです。

運転を生業とするドライバーでも轢いたら、子ども相手なら重罪、猫ならばそれは「モノ」相手として「人の規則に許され働く」ことができます。

公認心理師第40条には信用失墜行為の禁止義務があり「公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはならない。」とあります。

猫を轢いたとしても、どの資格職もそれは信用失墜行為にはなりません。

しかしながらずっしりと重い罪の意識に苛まされる人も多いでしょう。

医師はその扱う患者さんの数とリスクから、人命が失われることが通常でも多く予想される職務です。

心理職もまた人の命を預かる仕事なのは間違いなく、一日中希死念慮が高い患者さんの話を次から次へと聞くことがあります。

以下のような発言を精神科医からも心理職からも聞いたことがあります。

「結局あの人は◯◯だから誰も死ぬことを食い止められなかったんだよ。だから仕方なかったんだよ。」

(カッコ内には病名やその人が置かれた環境、トラウマなどが入ります。)

もし上記医学部試験でそういう解答をしていたら×で、きっと合格点はもらえなかったでしょう。

「あの黒猫は夜道を一目散に渡って行ったから避けようがなかった。」

それは真実です。

クライエントさんが自死、不審死を遂げた時に心理職は毎週濃密に1時間を過ごしていたクライエントさんをどうすれば食い止められたかという理由を事後であっても探し続けます。

自分が眠れない思いをしても探し続けます。

医療事故はあらかじめ患者さんの死が予想されていなかったものについて事故とみなします。

※ ちなみに医療事故とは医療法では下記のように記されています。

第6回医療事故調査制度の施行に係る検討会 資料2-3

平成27年2月25日

医療事故の定義について

厚生労働省医政局総務課
医療安全推進室


医療事故の定義について

1医療に起因し、又は起因すると疑われるもの

2当該死亡又は死産を予期しなかったもの

3死産について

法律

通知事項

第6条の10

病院、診療所又は助産所(以下この章において「病院等」という。)の管理者は、医療事故(当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起 因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかつたものとして厚生労働省令で定めるものを いう。

(以下この章において同じ。)

が発生した場合には、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なく、当該医療事故の日時、場所及び状況その他厚 生労働省令で定める事項を第6条の15第1項の医療事故調査・支援センターに報告しなければならない。

(以上引用)


医療の世界では次々と患者さんが亡くなっていく、リスクが予測できる科も多いです。

心理職の世界は希死念慮が高い患者さんが次々とやって来ることが多く、ただそれを漫然と毎日のようにこなして1時間面接時間をこなしていると患者さんはそのままで帰ります。

1週間192時間、面接時の1時間以外の191時間、患者さんがまた次に生きて面接にやって来る来週に繋げていくか多くの心理職は必死だろうと思います。

「あの患者さんは元々死にかねない、そういう人だったから」

「自分にはどうしたらいいかわからないし、報告しても医師もどうすればいいのか教えてくれなかったから」

「そもそも自分にはあんなに重い人の生き死にをどうにかするような実力はなかったから」

どれも理論的には正しいことです。

医療においては先読みリスク管理をした上で危険性の発現を少しでも減らすことが大切です。

「この薬には◯◯という強い副作用があります。それでショックを起こす可能性がxパーセント、退院できるようになる確率がyパーセントです。」

というのが通常のインフォームドコンセントICです。

ICなしに死ななければならない、言葉が通じない、しかも避けようがない猫の飛び出しについての刑罰はありません。

この問題の正答は、医療過誤にならないし、避けようがない患者さんの死でもきちんと真摯にそれを受け止める、原因を究明してそして次の治療に生かすということではないかと思います。

そして医療者の内心の良心としては、医療過誤にならなくても患者さんの死から学べるものがなかったのか考えること、これが多分正答に近かったのではないかと思います。

心理職の世界では患者さんのバイタル(心拍、血圧、呼吸などの生命徴候)から一刻を争って救命をすることはありません。

ふと待合室で見た、あるいはカウンセリングルームに入ってきたクライエントさんの顔、声色、服装を見た時に感じる「直感」があり、それはたいてい当たっているものです。

証明力があるエビデンスでなくとも、患者さんの雰囲気全体から何かを感じたいと自分自身でも自戒したいと思っています。

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お手軽読む復習 司法面接 医療法 医療事故 児童福祉施設・公認心理師試験直前

◯ 司法面接とは、虐待を受けた児童に対し、虐待の事実があったのかどうかを確認するための面接です。

通常の心理面接と違ってケア、治療的な側面は持っていません。

あくまでも虐待があったのかどうかという事実確認のための面接です。

この面接の実施者は

・検察官
・警察官(心理警察官以外も含む)
・児童相談所職員
・家庭裁判所調査官

が考えられます。

虐待の事実の調査というだけで子どもに対し侵襲性があるのでこの司法面接は1回だけ子どもに対して行われます。

子どもは「じゃあ、お父さんからひどいことされたんだね」と誘導されるとそのままに「うん」と言ってしまう、または「知らない、わからない」と回答を拒否することが多いので「何があったのかな?」等open questionで訊きます。

子どもの時間的概念は大人よりも弱いです。

「え、そんなことがあったの?」

と一見受容するかのような白々しい驚きの反応は子どもが「しまった」ともう口を開かなくなります。

◯ 医療法

・目的(概要)
医療を受ける者の適切な選択の支援

医療の安全を確保する

医療機関の整備によってるため医療を受ける者の利益の保護及び良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図り、もつて国民の健康の保持に寄与することを目的とする。

第一条の五

・病院とは

主体
医師または歯科医師

二十人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいう。

・診療所とは

医師または歯科医師が患者を入院させるための施設を有しないもの又は十九人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。

クリニック、医院も含まれます。

・他、医療法に規定される施設(医療提供施設)

3.介護老人福祉施設

4.介護医療院

5.助産所

6.調剤を実施する薬局

※ 医療法に規定されていて、公認心理師法施行令第5条で公認心理師の経験施設として(公認心理師法第7条)認められている施設は病院、診療所です。

・ 地域を支援するための病院=地域医療支援病院

地域支援病院の要件

⑴ 他医療機関から紹介された患者の診療を実施、研修として医療従事者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師等の医療従事者)に行わせる。

当該医療機関に勤務しない医療従事者に施設、設備を提供

⑵ 救急医療体制を備えている

・特定機能病院(第四条のニ抜粋)

一 高度の医療を提供する能力を有すること。
二 高度の医療技術の開発及び評価を行う能力を有すること。
三 高度の医療に関する研修を行わせる能力を有すること。
四 医療の高度の安全を確保する能力を有すること。

etc

・臨床研修中核病院

高度な臨床研修を行うことが可能な病院

「医療事故」

医療法には定義されていませんが

医療事故とは、医療機関が患者の死を予見していなかった状態で死亡または死産が発生した時のことを言います。

以下医療法に規定

医療事故が起きた際には遺族に説明の義務を負う

医療事故調査・支援センターに報告

医療事故調査を行う

医療事故調査支援団体に支援を求める(専門学会等)

・医療安全支援センター

医療安全に関する啓発機関・自治体が設置

・病床機能報告制度

病床の報告を毎年都道府県知事に報告

⑴ 高度急性期
⑵ 急性期機能
⑶ 回復期機能(リハビリ)
⑷ 慢性期機能(長期入院)

・「医療計画」の策定

・病床種別

⑴ 精神病床
⑵ 感染症病床
⑶ 感染症病床
⑷ 結核病床
⑸ 療養病床(長期間)
⑹ 一般病床

◯ 医療計画とは?

一次医療圏/市町村単位

二次医療圏/複数の市町村

三次医療圏/高度先進医療に対応、都道府県単位

◯ 児童福祉施設種別

※ 児童福祉法に規定

(児童福祉施設等)
第七条 この法律で、児童福祉施設とは、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、
児童厚生施設、児童養護施設、知的障害児施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設、 肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設 及び児童家庭支援センターとする。

⑴ 助産施設
妊産婦と子が入所
経済的理由等

⑵ 乳児院
乳児養育状況の安定

⑶ 母子生活支援施設
配偶者のない母子が中心(かつて
の母子寮)、退所後の自立支援

⑷ 保育所
両親共働きで保育が困難、病気で
保育が困難等

⑸ 幼保連携型認定こども園
幼稚園、保育所双方の特徴

⑹ 児童厚生施設
児童館等

⑺ 児童養護施設
親の養育が困難な児童

⑻ 障害児入所施設

⑼ 児童発達支援センター

⑽ 児童心理治療施設(旧「情短」情
緒障害児短期治療施設)
心理的問題を抱える児童を短期間
入所させて安定化を図ることを目
的とした施設

⑾ 児童発達支援センター
福祉型(心身障害)医療型(四
肢や体幹に不自由)に分かれま
す。
通所施設。

⑿ 児童自立支援施設
旧教護院、非行性のある児童を
児童相談所の措置あるいは家裁の
審判で収容

⒀ 児童家庭支援センター
他機関との連絡調整

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