カウンセラーひなたあきらが公認心理師について考えてみた

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。 ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:公認心理師試験

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公認心理師試験直前5点up!心理検査編

「公認心理師は現場に出ても心理テストができない」という危惧が世間では多いながら、意外と心理テストに関する問題が出ています。

試験における心理検査問題は、質問紙テストについて
1.何を測定しようとしているのか
2.どんな時に使われるのか、目的
3.カットオフ値(有意識別値)


がわかればかなり理解が深まります。

試験直前なので「さあ、これから心理テストに関する問題集や参考書を買って読もう」

というのは難しいですしおススメしません。

過去問で出題された、わからないテストを検索してメモしておく、当該テストのページを印刷しておくだけだけでも違います。

心理テストは何百種類もあって膨大です。

心理テスト作成・販売会社の金子書房、サクセス・ベル社、千葉テストセンターで販売しているテストカタログをインターネット上で概観して聞いたことがない不明なテストを見ておいたり、テスト全般を把握しておくとかなり役立つと思います。

さて、公認心理師試験に出題された心理検査名を列挙しておきます。

特に1問独立で出題されたテストについては太字にしておきます。

上記1〜3の他、意外に役立つウィキペディアで、有名な心理検査については当該心理テスト成立の歴史、テストの背景となっている理論も見ておくといいのではないでしょうか。

(これまで出題されたテスト)

BACS
田中ビネー
MMSE
STAI
BDI
CMI
MAS
IAT
NEO-PI-R
エゴグラム
MDI
WMS-R
ADHD-RS
ADOS-2
M-CHAT
Vieland-Ⅱ
CAAAS
IES-R
LSAS-J
Y-BOCS

新版K式
K-ABC-Ⅱ
YG
WISC-Ⅳ
ベンダーゲシュタルト
クレペリン
TAT
バウム
PFスタディ


さて、これらに掲載されていなくても出題される可能性があるテストについて僕の勘で下記に一部列挙しておきます。

ロールシャッハ
箱庭
風景構成法
CMAS
CAS
S-H式レジリエンス
グッドイナフ
コース立方体
レーブン色彩マトリックス
TK式親子診断
TSCC
津守式
遠城寺式
新版S-M
AQ日本語版
CLISP-dd
A-ADHD
A-ASD
新ストループ
MMS言語検査
TAS-20トロント・アレキシサイミア
WHO-SUBI
CAT
SCT
K-SCT
SADS
CISS
LOI
ベントン視覚記銘検査
DACS
JIBT-R
DAMS
PMS&PATS
SDS
K-10
フロスティッグ
SRS-2
CCC-2
ITSP
AASP
SP日本版感覚プロファイル
POMS
BAQ
TMT-J
PNPS
PARS-TR
SASS-J
Conners3
CAADID
SRQ-DⅡ
TOM
日本語版ECBI
FEP
PIL
ウィスコンシンカードKWCST
RBMT
WAB

これはあくまで僕の主観なので、掲載していないテストも出題されると思います。

これだけたくさん挙げると心理テストプロパーでない人々はクラっと来るかもしれませんが、概括しておくだけならば半日あれば終わるでしょう。

試験直前です。

半日が無理でも心理テスト学習時間に時間が割ける人はさらっと見て「あ、こんなテストがこんな用途だったよね」と記憶を再認できるので(再生する必要はないので)点数アップにつながると思います。

※ なお、今回の記事についてはインターネットブログ、SNSという媒体の性質上、それぞれのテストの持つ意味、解釈については一切触れません。

インターネットは誰もが閲覧可能ですので、すでに公表されている、公認心理師過去問題掲載の心理テスト名称を抜粋し記載するにとどめておきました。また、同じく公表してあるテスト販売会社名についてはその記載にとどめておき、双方ともにリンクは貼りません。

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第2回公認心理師試験合格基準・配点基準・受験者数未公表

以下、あくまで7月17日現在の話です。

本日、日本心理研修センターに電話問い合わせしたところ、受験者数、合格基準、傾斜配分の有無、これら全てについて「お答えできることは何もありません。ホームページに書かれている事柄が全てなので参照してください」

とのことでした。

僕がこれを聞いて思ったのは、国家試験だと税理士、保育士、言語聴覚士は合格基準60パーセント正答でかっちりと決まっていますが、公認心理師はまだ合格基準が公表できるほど定まっていなくてふわふわしたものではないかということです。

さて、第21回精神保健福祉士試験合格発表のホームページを見てみます。(厚生労働省)

精神保健福祉士は公認心理師に近縁の資格だと僕が思ったので比較する対象としました。

以下引用

第21回精神保健福祉士国家試験の合格基準及び正答について

1 合格基準 次の2つの条件を満たした者を合格者とする。

(1) ア 総得点163点に対し、得点87点以上の者(総得点の60%程度を基準と し、問題の難易度で補正した。配点は1問1点である。)。

イ 試験科目の一部免除を受けた受験者 (精神保健福祉士法施行規則第6条)

総得点80点に対し、得点41点以上の者(総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した。配点は1問1点である。)。

(2) (1)のア又はイを満たした者のうち、(1)のアに該当する者にあっては 1から16の16科目群、イに該当する者にあっては1から5の5科目群すべて において得点があった者。

1精神疾患とその治療 2精神保健の課題と支援 3精神保健福祉相談援助の基盤 4精 神保健福祉の理論と相談援助の展開 5精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム 6人体の構造と機能及び疾病 7心理学理論と心理的支援 8 社会理論と社会システム 9現代社会と福祉 10地域福祉の理論と方法 11福祉行財政と 福祉計画 12社会保障 13障害者に対する支援と障害者自立支援制度 14低所得者に対す る支援と生活保護制度 15保健医療サービス 16権利擁護と成年後見制度

(引用終わり)

精神保健福祉士試験には傾斜配分はありません。

ただし、公認心理師試験と全く同じ文言で 総得点の60%程度を基準と し、問題の難易度で補正した。という記載に加え「配点は1問1点である」という記述があります。

精神保健福祉士合格ラインは60パーセントぴったりとは決まっていないわけです。

精神保健福祉士の最新合格ラインは全科目受験者得点率57.0パーセント、共通科目免除受験者52.5パーセントの得点率で合格でした。

社会福祉士は合格ラインが60パーセント以上のこともありました。

ちなみに精神保健福祉士共通科目受験者とはすでに社会福祉士を取得している者です。

そして精神保健福祉士の場合には0点科目があると合格できません。

公認心理師試験でも「統計は捨てた」という人もいますが、大丈夫かな?

と思ってしまいます。

心理統計出題委員は何人かいます。

「難易度で補正」記述には受験生のみなさんとても解釈に迷われるところだと思います。

合格基準は6割得点率基準で詳細は定まっていないですし、どうなるかはわかっていない。

今後公認心理師試験合格基準がきちんと決まるのはひょっとしたら試験施行5年後になるかもしれないと思いました。

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公認心理師試験直前5点up!DSM-5

1.序

出題委員の精神科医師の多さから、試験はDSM-5から多く出題されることが考えられます。

まず、DSMとは何か?

という問いですが、

例えばAという精神疾患について「なんとなく勘で◯◯病」ということではあまりに科学的ではありません。

そこでA病と断定診断するためにはa〜hの8つの症状のうち、5つが当てはまってそれが過去6カ月にわたって続いているものだけを認める、というとても明快なものです。

この診断基準は世界標準で使うことができて「操作的診断基準」と呼ばれます。

DSM-Ⅲが最初に定められ、現在ではDSM-5が診断基準として病名診断に使用されています。

DSM-5直前に使用されていた診断基準はDSM-Ⅳ-TRです。

DSM-5は多軸診断システムからディメンション診断システムを取り入れたことが大きな変更点です。

これまでの多軸診断システムは、大雑把に言うとI軸=病名、II軸=人格障害、Ⅲ=身体疾患、Ⅳ=心理的状況

でしたが、この多軸診断システムはDSM-5になって原則ディメンジョンシステムに変更されました。

2.ディメンジョン診断

ディメンジョンというのはスペクトラムで、グラデーションのように例えば統合失調症なら

統合失調症←統合失調症様障害←短期精神病障害←妄想性障害←失調型障害(左に行くほど病態水準が重い)

という一つの疾患をグラデーションのようにディメンジョンとして示しています。

これらの概念は「統合失調症スペクトラム障害および他の精神病障害群」としてDSM-5では定義されています。

従来は統合失調型パーソナリティ障害は

Ⅰ軸、統合失調症
Ⅱ軸、失調型パーソナリティ障害

という診断もできたのですが、統合失調症をスペクトラムとして見ることで病態水準を定義付け、状態像優先で診断が可能になりました。

これは神経発達症群/神経発達障害群でも同じことで、知的障害、発達障害もスペクトラムとしてとらえられています。

多軸診断システムが完全に廃止されたわけではないのですが、ディメンジョンの方が正確で効率的ということです。

3.神経発達症群/神経発達障害群

⑴ 知的能力障害

従来は知的能力障害を知能指数で測定し、その重度を判断していましたが、DSM-5では知能指数にかかわらず、概念、社会、実用の3領域で何ができるのかというADLで重症度を判定するようになりました。

⑵ 自閉症スペクトラム障害ASD

以前言われていた、コミュニケーション障害のアスペルガー障害、広汎性発達障害PDD、広汎性発達障害PDD-NOS(ほかのどこにも分類されない広汎性発達障害」概念は廃止されました。

僕は特にこのどこにも分類広汎性発達障害の概念が廃止されたことは良かったと思います。

なんだかわからないけどきっと発達障害だよね。だからPDD-NOSだよね。という診断はかなりテキトーに使われていたような気がします。

ASDはスペクトラムなので、スペクトラムという用語で定義されているものは、重い高機能自閉症から軽い「変わりものかな?」程度の病態がグラデーションのようになっているわけです。

⑶ 注意欠如・多動症/注意欠如・多動型障害ADHD

注意欠陥から注意欠如に変更されています。

DSM-5がディメンジョン診断になったことで自閉症スペクトラム障害ASDとADHDの並存診断が可能になりました。

ADHDは初期発症年齢が7歳から12歳に引き上げられています。

4.双極性障害

DSM-4-TRまではうつ病と双極性障害は気分変動の波の上がり下がりがあるので、同じ気分障害のくくりの中に入れられていました。

DSM-5になって双極性障害こそが気分障害の中核で、うつ病とは違う疾患として分類されています。

心理職の人たち、自己が双極性障害の人も体験して理解できるのではないかと思いますが、単極性うつと双極性は別物です。

統合失調症、双極性障害は遺伝子変異によって起こりうるものですし、使っている薬もほぼほぼ同じものが多いです。

単極うつも双極性に似ていなくはないのですが、双極性障害はどちらかというと統合失調症に遺伝的には近いわけです。

家系研究結果からは同じ一族や親子の中に統合失調症と双極性障害は同じ家系の中で親=統合失調症、子=双極性障害という例が多々示されています。

4.トラウマ関連障害

従前PTSDも不安障害のくくりの中にありましたが、トラウマとストレス因子関連障害は独立項目になりました。

児童の反応性愛着障害もここに含まれます。

反応性愛着障害は抑制型⇄脱抑制型に DSM-4-TRまでは分類されていましたが、 DSM-5では独立した概念として

・反応性アタッチメント障害/反応性愛着障害

(ぼうっとして何にも共感や興味を示さない)



・脱抑制型対人能力障害

(大人が来るとしがみついたり、過度に甘えて離れようとしない)

これら2つは完全に分けられました。

⇄という障害ではなく、←×→で、どちらかからどちらかへの移行は臨床上もありません。

5.ためこみ症

強迫性障害群の中に新たに登場した概念です。

いわゆる汚屋敷とかゴミ屋敷に相当します。

この障害は拾って捨てられないという症状がありますが、誰かが分類して捨ててしまえはたちまち快癒します。

6.抑うつ障害

簡単に並列記述しておきます。

重度気分調整不全障害
(12歳以前のかんしゃく、イライラ)

大うつ病

持続性抑うつ障害(気分変調症)

月経前不快気分障害

※ 以上簡単にDSM-5について述べました。

教科書などで補完しながらDSMを中心とした選択問題、事例問題で5点アップを目指しましょう。

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◯ 公認心理師試験に見るクライエント中心主義神話の崩壊

このところカウンセリングのデメリット面についてばかり書いていますが、カウンセリング至上主義に対する謙抑性の大切さは第1回公認心理師試験、特に事例問題の大切な要点として出題されていたような気がしました。

「多職種連携」というのは、独走するな、スタンドプレーをするな、という意味です。

医療、学校では医師や管理職教員が頂点で、スクールカウンセラーは毎日子どもと会っている担任よりも謙抑的、黒子でなければなりません。

さて、職種間連携ばかりではありません。

公認心理師に必須の生物学-社会-心理モデルは日常の臨床活動でも正しいです。

誰が真のクライエントなのか?

目の前にいるクライエントではなく、クライエントが虐待している子どもや家族が真のクライエントです。

社会のルールは本人の心理状態至上主義では動いていません。

裁判所や児相ではよく聞かれる言葉ですが、「◯◯してくれなかったら死にます」というのは脅しかもしれませんし、本気かもしれません。

その主張を1時間以上繰り返す当事者に対し、業を煮やした心理職が「あなたが死んでしまうかどうかは残念ながらそれはこの件の行く先とは関係ありません」と言ったところ「上司を呼べー!」と大騒ぎになるという話は現実にあります。

目の前にいるクライエントは心理職にとってはコンプリメント、賞賛を与えなければならない唯一の対象というのが原則と思われがちですが、原則外のルールはたくさんあります。

個人カウンセリングだけをしているとそのあたりに目が行きにくいです。

クライエント「というわけで飲んでは妻に暴力を振るうのは自己嫌悪に陥って、もう金輪際やめようと反省しているんです」

カウンセラー「何回もお会いしてきましたが、そんな風に思えるようになったのが◯◯さんの良さですよ」

ゆったりとそんな話をしている間に当の奥さんはどんどん気持ちをズタズタにしていき、子どもを虐待しているかもしれません。

奥さんは体も傷だらけになって、怖いので暴力を振るわれて骨にヒビが入っても病院に行かず、シェルターに入ろうとしているまさにその瞬間かもしれません。

カウンセリングの役割が目の前にいるクライエントさんの個人的心理的問題解決だけだと思っているととんでもないことになりかねません。

「やっと職場の上司のパワハラもなんとかかわせるような気持ちになれて受け流せるようになって」

という発言に対し「▽さんもだんだん気持ちが落ち着いてきて冷静になれたんですね」

と言っている当のクライエントさんが毎日ツイッターに上司の名前を実名で書き込んでいて「俺をうつ病にしたパワハラ男だ!」とつぶやいていて、もうその人は社会的に取り返しがつかない状態になっているかもしれません。

学校でいじめ加害者のカウンセリングをしているといじめ加害者の気持ちはよくわかりますが、それを性急に周囲に訴えてもいじめっ子の校内での立場は良くなりません。

家裁や矯正施設での少年たちは更生教育に真面目に取り組んでいても再犯可能性は必ずあります。

司法分野では、世論は必ず加害者を攻撃します。

いくら加害者に対する同情を抱いて、犯罪に至る動機を了解できても社会防衛的視点も必須です。

カウンセリングをすることでクライエントの心情が変化し気持ちが和らいだ、だから周囲がクライエントを理解してくれるようになったというのは理想です。

「カウンセラーがカウンセリングをすることでクライエントさんが社会や家庭から孤立するのを助長している危険性はないの?」

というのは大きな命題です。

カウンセリングのコストについて考えてみます。

カウンセリングは保険外適用だとかなり高額です。

誰がカウンセリング料金を出していて、その人はお金を払うことについてどう思っているか。

カウンセリングを受けるために仕事を休んで来ていることが会社からどんな目で見られているか、それは目の前のクライエントさんが語らないエピソードです。

カウンセリングは時としてクライエントさんを中心に考えるあまり、回りの人がクライエントさんをどんな目で見ているかがわからなくなります。

だからこそカウンセリングという行為そのものがクライエントさんを結果的に追い詰めていないか?をカウンセラーがはっきりと認知しておかないといけません。

要支援者と公認心理師法ではクライエントのことを言いますが、真の支援とは何なのか、カウンセラーがクライエントの立ち位置を危うくして社会や家族からスピンアウトさせていることは多々あると思います。

当事者を巡る関係介入こそが仕事という意味では福祉関係者は専門家です。

病院は家族、職場の意見を聞く場合もありますが、その人たちが患者さんの対立当事者だと双方代理行為になるので医師も心理も本人だけの気持ちを聞くことに終始している場合があります。

多くの病院のルールですが、何百キロも離れた病院まで患者さんを送迎した職場の人を「守秘義務がありますから」と患者さんに対し、職場の人を診察室に入れていいかどうかの意向も聞ずに門前払いする医療側の対応はいかがなものかと思います。

クライエントさんの症状はクライエントさんが置かれている社会的状況によって増悪することもあります。

環境からクライエントさんを守るのか、環境へと介入するのがいいのか、少なくともクライエントさんの言葉の向こう側から環境との関係について敏感に察知することが必要と思うのです。

第2回目試験まで日もなくなって来ました。

一定ラインに達すれば必ず合格できる試験です。

受験生のみなさんは、この試験に要求されている独特のセンスを見切って合格を手にして欲しいものだと思っています。



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公認心理師試験でも問われる、カウンセリングをしてはいけない場面とは?

公認心理師・臨床心理士ともにカウンセリングをするのが仕事、だから職場に来たらカウンセリングするのが当たり前だと思っていたらそれは大変危険な発想になることがあります。

開業カウンセラー、病院の心理カウンセラーが朝から晩までカウンセリング予定がぎっしり詰まっていて、必要とされている人を援助するのはとても大切なことです。

ただし、臨床心理教育を受けているとカウンセリング第1主義になり、なんでもカウンセリングが善だという錯覚に陥りがちですがそれはクライエントさんにとっては侵襲的にすらなることがあります。

サイコロジカルファーストエイド、災害時の心理的危機介入にはDPAT(災害災害派遣精神医療チーム)が派遣されることがあります。

DPATに必ず含まれなければならないのは精神科医、看護師、業務調整員という事務方職員です。

そしてDPAT事務局では

「被災地のニーズに合わせて、児童精神科医、薬剤師、保健師、精神保健福祉士や臨床心理技術者等を含めて適宜構成すること。 」

と明記してあり、臨床心理技術者の登場は付加的なものです。

(災害派遣精神医療チーム(DPAT)活動要領)

実際、過去に起こった自然災害には多くのチームが派遣されていますが、臨床心理技術者が派遣された例はかなり少ないです。

3.11の時も、人道的見地から一刻も早く心理的支援が必要だと思った心理職の方々はかなり多かったはずですが、DPATは継続的に精神医学的支援をするわけではなく、あくまで緊急支援で、その中に心理技術者が必要とされる場合もあるということです。

スクールカウンセラー派遣事業でその後予算がついて支援に公的に行くことが認められた、またはきちんとした団体が支援を認めていて監督機能があればいいのですが、無手勝流ボランティアが自分たちが2次被災して問題になったようなことは許されません。

サイコロジカルファーストエイドに関する試験の出題は「まず緊急対応、ライフラインの確保、食料など補給物資、寝る場所」がきちんとしてから二次的にカウンセリングは開始されるというものでした。

サイコロジカルファーストエイドにおける心理職のアセスメント行為すら時としてはフラッシュバックの引き金になります。

心理テストIES-R(出来事インパクト尺度)やK10 (ケスラー心理的苦痛尺度)、PTSD構造化面接CAPSは心理職が注意深く施行しても侵襲性があります。

次です。

スクールカウンセラーは管理職、特別支援コーディネーター、養護教諭などと情報交換して、相談がなければ職員室や相談室でおとなしく待機、休み時間や放課後に相談活動をするというものです。

相談室に来た子が何か心理的問題を抱えていることがわかったとしても「じゃ、今からお話してくれるかな?」と授業そっちのけにしてしまったらその方が大問題です。

週イチのスクールカウンセラーが担任を飛び越えて情報を握りしめて全部解決しようと試みるような行為はチーム学校の視点から好ましくない、今年もこういった問題が出そうです。

児童生徒も大人と同様「児童精神科」「カウンセリング」に抵抗を示します。

心理職は発達障害の徴候には敏感ですし、周囲も困り果てていることが多いです。

ただし当該児童生徒や親にはアセスメントのための心理テストやカウンセリングのニーズがないことも多々あります。

「おい、ここに座ってカウンセリングを受けろ」というわけには行きません。

産業場面でも仕事がなくてヒマな事業所はあります。

もちろん手をこまねいてただただヒマにしているだけでなく職場におけるメンタルヘルス教育などやりたいことは沢山ありますが、多忙な事業所の職務の手を止めさせて全員にメンタルヘルスの押し売りはできません。

学校でも職場でも「体験カウンセリング」として主訴がない人のカウンセリングをする場合がありますが、受けたくない人をカウンセリングするのは危険です。

試験でも「公認心理師が計画を(勝手に)立てて心理テストやカウンセリングをどんどん対象者に対してする」ことは誤答として扱われるでしょう。

そして面接対象者、心理職の雇用主の中にはカウンセリングアレルギーのある人々が一定数以上いるということを心得ていく必要性があると思います。

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