ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:公認ピン理師

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◯ 公認ピン理師橋口誠志郎さんに取材するつもりが逆に色々聴かれました

さて、以前から僕が取材をしたいと狙っていた爆進公認ピン理師YouTuber橋口誠志郎先生ですが、憧れと情熱のプッシュ(ねじ込み)の甲斐あってお話をすることができました。

1.端緒

僕:あの、橋口さんは小児のトラウマ治療やアドラー心理学にいろいろいろいろいろと

橋:いや、学派にこだわっているわけではないですよ。考え方のひとつとして理論を使っています。

結婚もしてないし子どももいないけど理論は役立ちますし好きですね。

認知行動療法やアドラー派が好きですけれどもまあそれだけにこだわっているわけではありません。実際にはその場に応じて面接してます。

僕:僕もそうですがカネにもならないのに公認心理師受験対策とか熱心にやってらっしゃいますね。どうしてですか?

橋:自分の楽しみのためですね(笑)。だってコメントとか再生数とか伸びたら嬉しいじゃないですか(笑)。ブログ10年以上やっていて自分の思想を広めたいということではなく「暇つぶし」で、人のためにと思ってないんです(笑)。

僕:えと、それだけ本音だと記事になりにくい

橋:確かに(笑)。

僕:えと

橋:好きだからやってるんだと思います。たまたま周りに試験を受けてる人、落ちちゃった人たちから相談されることが多いし。なぜかそういう動画UPすると再生数伸びますしね(笑)。

僕:じゃ、そおゆう人たちのためになりたいと。

橋:いいえ。それはあんまり思ってないですね(笑)

僕:・・・えと、話ずいっと戻って何故心理のお仕事を選んだのかについてですが。

橋:自分のブログのプロフにも書きましたが元々科学者になりたくて理科の先生になりたいと思ってたんですが、理数もわからなくなってそれで英文科に行ったんですね。教師になりたかったからで英語をやりたいわけではなかった。

で、将来が霞んで自信がなくなって心理学、哲学、宗教の本読んで友達と話し合って加藤諦三先生の本を読んだりしてですね。こういう(心理の)道もあるのかと。

僕:僕はクライエントさんが聞いたら激怒するかもしれませんがぶっちゃけ他にできる仕事もないし食いつめてこの仕事やってる感もありますけど、お役立ちになると嬉しい、だから好きな仕事かな?と。

橋:この仕事は深い話ができて「やって良かった感」がありますね。ありがとうって言われますしね。自分が楽しいかな。と

僕:ところでまた話ずいっと変わって橋口さんのYouTuberの活動、最初僕のブログに橋口さんの記事を掲載して、それをまた橋口さんがYouTubeにUPして、それを見たら何て間延びした話を引っ張るくどい人だろうとか、と思いました。

あと、どてらみたいなの着てスーツ着りゃいいのにな、と思ったり、でも何本か見てるうちにこれはありかなと。

再生数16とかもありますが、1400とか2000とかあって、見てる人は少ないなあと思うかもしれませんけど僕はこれ、すごい再生数だな、と。

発信者の立場になるとよくわかります。

で、YouTuberになってから仕事のオファーがあったと?(だんだん何を喋っているのかもう頭の中がわからなくなる)

橋:公認心理師講座やらないかという話が2件、公認心理師についての講演をして欲しいという話が2件ありました。

僕:今後の展望っていいますか人生これからどうします?(なんと失礼な質問だろうと思ったのですが、僕自身もこの先見えないので指南を仰ぐつもりで)

橋:僕も46歳になって十二指腸潰瘍やって老人になりつつあるのでもう老人に近づきつつある、倒れるまでは悔いのないように好きなことやってから・・・最後は孤独死でしょうか(笑)。

僕:今日は長時間お付き合いいただきましてありがとうございます。

ま、こんな感じで初めはお互いにwin winで細々と取材したりして、そのうちコラボしてなんかやって「橋口さん、今回は1億円しか払えないのですみません」「ちゃんと2億払ってよ」とかそんな風になれるといいですね。

橋:うーん1億じゃ安い(笑)。

僕:じゃ、1億5千万で。

橋:うまく間を取りましたね。ところでひなたさん、あちこち電凸とかしてますよね。あれはどうしてできるんですか?

僕:えーっと、クライエントさんが何していいのかわからないことがありますよね。そしたら保健所やら役所や福祉機関とか病院とか全部電話しまくって道筋つけてたんですけど。

で、これはイケナイことだと。クライエントさんの自立や主体性を奪ってしまうから選択肢をいくつか提示して選んでもらって自分でやってもらわないと。慣れてしまってたんですね。

橋:なるほど、やっとわかりました。

僕:ただ、ブログは読む人の役に立つでしょう。一方的な情報発信なので。例えば受験生が1万7千人という情報を聞いたらすかさず載っけてます。ただ、僕は弱小ブロガーなんで(謙遜してみただけ)

橋:いやいやひなたさんはウリとして絵を載せたり、これが面白いんです。これからも頑張ってください。

僕:はい、また第三の何かを見つけられるよう頑張ります。コンプリメント(賞賛)与えられちゃいましたね。(あれ?どっちがインタビューしてるんだ?)

以上、1時間ぐらいお付き合いいただいて、橋口さんは始終爆笑に高い笑い声で対応してくれました。

そこで心理職の端くれとして思ったことですがこの人は気が弱いに違いないということです。

始終明るそうに振る舞うのは一種の防衛で、その裏側にある孤独感や劣等感を補償する心理機制が働いていたような気がします。

(心理職同士はお互い分析し合うやなヤツなので、橋口さんがUPしていた動画にもありましたが、職業としてサービスを受ける側になっても構いませんが、こういう危ない連中と個人的にかかわることには大きなリスクを伴います。

僕は電凸やクレームは大事な人や制度を守るために時には(あるいはしょっちゅう)必要だという独自の哲学を持っています。

そして橋口さんは僕のことを狂っているに違いないと思って暴走bloggerに対し、君子危うきに近寄らずという一歩引いて冷静な態度を取っていたような気もします。

橋口様、続編があればまたよろしくお願いします。

橋口誠志郎さんのYouTube動画


◯ 速報・医療保険制度における公認ピン理師シフトさらに進む

中央社会保険医療協議会の公認心理師点数加算が間違いなく決定されると思います。

というのも2020.1.31、明日開催される資料として厚生労働省からの発表で

○個別改定項目について(その2)

として公認ピン理師シフトがかなり進んでいる事が判明したからです。

ちなみにあらためて説明させていただくと、中央社会保険医療協議会(中医協)とは厚生労働省が設立した審議会です。

こういった審議会は関係各団体の意見が反映されていて、厚生労働省がむしろこの審議会の意向に従うという構造になっています。

(公認心理師カリキュラム委員会も同じでしたね。)

さて、この審議会には保険診療において医療費を支払う側の全国保険協会、健康保険組合、日本労働組合総連合会、日本経済団体連合会等と錚々たるメンバーが審議会委員です。

請求者側としては日本医師会選出委員、全日本病院協会、日本歯科医師会、日本薬剤師会からも委員が選出されています。

さて、その明日開催される資料

中央社会保険医療協議会 総会(第449回)議事次第

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00065.html

の中の「○個別改定項目について(その2)」

中に令和2年度の公認心理師の医療保険点数化の記載がありました。

たった482ページの資料ですので僕同様にお気楽に読んでください(泣)。

II-3-3地域との連携を含む多職種連携の取組の強化

③ 精神病棟における退院時共同指導の評価

II-7-3 地域移行・地域生活支援の充実を含む質の高い精神医療の評価

精神科医療関係のページはなかなかどれも面白いのですが、要するに多職種連携で支援を行った場合について以下抜粋引用しました。

患者の支援方針等につい て、多職種が共同して、3月に 1回の頻度でカンファレンスを 実施する。なお、カンファレン スについては、当該患者の診療 を担当する精神科又は心療内科の医師、看護師等及び精神保健福祉士並びに必要に応じて薬剤師、作業療法士、公認心理師、在宅療養担当医療機関の保険医 の指示を受けた訪問看護ステー ションの看護師等(准看護師を 除く。)若しくは作業療法士又 は市町村若しくは都道府県の担当者等の多職種が参加すること。」

p79でした。

保険点数未定です。新設要件となっています。

ここ試験に出ませんので安心してください?(断言できませんが)

⑪ 児童思春期の精神疾患等に対する支援の充実

1 基本的な考え方
発達障害等、児童思春期の精神疾患の支援を充実する観点から、小児 特定疾患カウンセリング料について要件を見直す。また、被虐待児等の 診療機会を確保する観点から要件を見直す。

第2 具体的な内容
小児特定疾患カウンセリング料について、公認心理師が実施する場合 の評価を新設する。また、対象に被虐待児等を含むことを明確化する。
とのことでした。

【小児特定疾患カウンセリング料】
[算定要件]
イ 医師による場合
(1) 月の1回目 ●点
(2) 月の2回目 ●点
ロ 公認心理師による場合 ●点


とありましたので明日決まるのでしょう。

p170です。

II-7-3 地域移行・地域生活支援の充実を含む質の高い精神医療の評価

精神疾患を有する妊産婦に対する診療の充実

ハイリスク妊産婦のうち、精神病棟への入院が必要な患者についても 適切に分娩管理を行う観点から、ハイリスク分娩管理加算の対象となる 病棟を見直す。


でした。

【ハイリスク妊産婦連携指導料1】 [算定要件]
(5) 当該患者への診療方針などに係るカンファレンスが概ね2か月に 1回程度の頻度で開催されており、当該患者の診療を担当する産科又は産婦人科を担当する医師、保健師、助産師又は看護師、当該 患者の診療を担当する精神科又は 心療内科を担当する医師、保健師 又は看護師並びに必要に応じて精神保健福祉士、社会福祉士、公認心理師及び市町村若しくは都道府県(以下区分番号「B005-10 -2」において「市町村等」とい う。)の担当者等が参加している


15 ギャンブル依存症に対する治療の評価が地域連携のうち、

1 基本的な考え方
ギャンブル依存症に対して有効な治療の提供を推進する観点から、ギ ャンブル依存症の集団治療プログラムについて新たな評価を行う


薬物依存は

物質依存の状態にあるものについて、精神科医又は精神科医の指示を受けた看 護師、作業療法士、精神保健福 祉士若しくは公認心理師で構成 される2人以上の者(このうち 1人以上は、当該療法の実施時 間において専従する精神科医、看護師又は作業療法士(いずれも依存症集団療法に関する適切な研修を修了した者に限る。)であること。)が、認知行動療 法の手法を用いて、薬物の使用 を患者自らコントロールする手方法等の習得を図るための指導を行うこと。

が算定評価基準です。一回20人以上90分です。

ギャンブル依存については

ア 入院中の患者以外の患者であって、ギャンブル(平成三十年 法律第七十四号ギャンブル等依存症対策基本法第2条に規定す るギャンブル等をいう。)に対する依存の状態にあるものについて、精神科医又は精神科医の 指示を受けた看護師、作業療法 士精神保健福祉士若しくは公認心理師で構成される2人以上


ギャンブル依存集団精神療法は10人60分と薬物よりも条件がいいのはカジノ法案のせいでしょうか?

さて、こうなると臨床ピン理士はさまざまに肩身が狭くなりそうです。

ほぼほぼ間違いなく明日の議事で決定するのではないかと思います。
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◯ 臨床心理士資格を返納したらどうなるの?資格認定協会に聞いてみた

昨日橋口誠志郎さんが「公認ピン理師」でやっていくという記事を書きました。

またしても(「また電凸ブロガーかい」という感想があるのは重々承知の上で)日本臨床心理士資格認定協会に電話照会してみました。

(インターネット掲載了承済)

僕「更新時期が来て資格を返納した場合任意に『一時停止・再開』とかできますか?」

資「いえ、再受験してもらうことになります。」

僕「昔経過措置で大卒で臨床心理士になった人は大学院入学から始めなければならないんですか?」

資「いえ、一度資格を取った方は別の受験枠がありますのでそのまま受験できます。」(新情報)

僕「あの、カード型の資格登録証明書や賞状の合格通知はそのまま持っててもいいですか?」

資「それも返納してもらうことになります。」

僕「過去に臨床心理士に合格していたということは認定協会さんで証明してもらうことはできますか?」

資「それは可能です。」

(ダメ元で)

僕「運転免許みたいに返納証明書は出せない?」

資「ないです」

僕「再受験すると不利にならない?」

資「なりません」

(ホントかなあ…)

僕「公認心理師持っててさらに臨床心理士資格を持つメリットは?」

資「それはそれぞれの先生方のご判断ですからこちらからはなんとも」

僕「臨床心理士資格更新って減ってますか?」

資「今回の更新でもちらほらあります」

(以上)

ということで橋口さんが言う通り、臨床心理士資格は再受験によって取得可能、しかも臨床心理士資格は過去取得していたことを書面で証明できるので、返納バンザイ!公認ピン理師は再受験で大丈夫!

と言いたいところですが、橋口さん同様、僕も自分の照会結果とその未来予測について自信が持てないのです。

したがって僕の記事を鵜呑みにして「これがいいですよ」という結論めいた事を言うこともオススメも何もできません。

というのも、資格認定協会は当初地方公認心理士会と日本臨床心理士会共催研修を更新必須2群の研修と位置付けていたのをその他の自主研修4群にしかならないと言を翻していました。

言うことがコロコロ変わるのです。

日本臨床心理士会と資格認定協会とは32年目になるドロドロの確執が存在しています。

また、頑なに公認心理師制度創設に反対し、試験機関を新設日本心理研修センターに任せざることを得なかった経緯があり、いわば公認心理師を目の敵にしている団体でもあります。

(注:以上はあくまで個人の感想を聞き取ったものです。)

以下のような事柄が発生したら困るなと思います。

Q「◯◯さんは昔臨床心理士だったことがありますか?」

資格認定協会「さあ」

Q「◯◯君、資格認定協会からわからないって言われたよ」

◯◯君「え」

と臨床心理士資格を取得していたという過去が全て抹消されてしまい、裁判でマフィアに不利益な証言をした証人のようにすべて過去を消されてしまったりしないのでしょうか?

(精神分析学的「先取り」(Anticipation)防衛機制、予期不安)

以下、これもあくまで僕個人の感想なのですが大卒経過措置資格保持者が再受験できなくなるとか、再受験した場合に

(どんどん返納者が出ているから再受験者はありがたい)

試験官「よくまた臨床心理士を受験してくれるお気持ちになっていただきましたね。やはり大事な資格ですから」

とウェルカムな雰囲気になるのか、それとも

試験官「一度返上したのになぜまた受験しようと思ったんですか?というかそもそもなぜ以前に返上したのですか?」

と厳しい面接になる可能性もゼロではありません。

確かに現在転職をする上では、公認心理師と臨床心理士のダブルホルダーが心理専門職としては有利で、心理職経験が長かったとしても公認ピン理師(結構お気に入りの単語)だと臨床心理士資格返上理由は聞かれそうです。

さて、日本臨床心理士資格認定協会、日本臨床心理士会、日本公認心理師協会はどれも臨床心理士と公認心理師両資格の「共存共栄」を謳っています。

その点公認心理師の会は最初から臨床心理士はアウトオブ眼中で、この団体への毀誉褒貶はありますが、ある意味潔いと言えます。

初めのころは僕も鈍かったのか「共存共栄、そんなものかなあ」と思うような思わないようなところもなかったわけではなかったのですが(どっちだ?)

どうも政府の各種施策を見ていると公認心理師一本勝ちのようで、臨床ピン理士の将来はあるのか?

と思わざるを得ません。

とはいえ経過措置Gルートは心理専任職経験者以外にも取得を認めています。

だから臨床心理士&公認心理師ダブルホルダーが今のところ転職市場では高く評価されていますが、これが5年10年後になると公認ピン理師だけでも高い価値を持つようになるのではと思います。

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◯ 臨床心理士資格放棄→公認ピン理師へ・橋口誠志郎さん

僕は心理学、精神医学等の情報を探していつもネットをふらふらしています。

僕がこのブログを始めたころ、心理関係のブログで「読んで面白く」「人を引きつける」ので、こんな記事を書けたらいいなあと思っていつも読んでいたのが橋口誠志郎さんの「ねことひるね」です。

(すみません、とっても親しみやすい文を書く方で大学講師もしているのに「先生」ではなく「さん」付けにしてしまいました。)

さて、いつものようにふらりとしていて橋口さんのブログを読んでいたところ、日本臨床心理士会退会、臨床心理士更新取りやめ、ナニそれ?

的な記事がありました。

橋口さんは稀代のyoutuberを目指しているということで、ご尊顔やユニークなトークも拝見することができます。

僕が見て面白かったのは橋口さんのyoutube動画

【臨床心理士】資格を更新しないことにしました。【公認心理師オンリーに】



です。

(カウンターは僕が見たときは230でしたがとても語り口が軽妙で面白かったのでおすすめ動画です。)

「ねことひるね」プロフィールによると橋口さんは熊本県の高校卒業後、熊本大理科を4浪した後中央大英米文学専攻卒業、桜美林大学院留年、卒業し臨床心理士の資格を取得しました。

その後も筑波大修士入学、首都大学東京研究生などを経験したのち、現在スクールカウンセラー、大学講師をしています。

博士取得、常勤大学教員への道を志していたとのことです。

さて、上記動画を見ると橋口さんは臨床心理士更新ポイントは十分にあるけれども来年は更新しないことに決めたそうです。

橋口さんは別に臨床心理士資格のことを「キライ」なわけではなく、進路に迷いつつ転々としながら苦労して大学院を卒業できたことについての感動の思いも述べていますし、ブログ記事を読んでいると心理の仕事や研究活動への愛情を十分に感じます。

こういった思いは臨床心理士資格を取得した方ならわかる事と思います。

臨床心理士は心理関係の資格で一番権威があり、さまざまな尊敬する先達が研究者として、また現場でも臨床心理士資格を手にして働いていました。

臨床心理士は心理職を志す学生にとっては憧れの的の資格だったのです。

民間資格にもかかわらず、大学院臨床心理士養成課程は爆発的に増え、教員が足りない臨床バブルの時期もありました。

臨床心理士を取得した方々がまだ公認心理師制度が始動していないころは臨床心理士資格を手放すなどは夢にも思わなかったでしょう。

もし資格喪失となったら勤めている病院や学校の仕事が続けられなくなるかもしれないと思いながら、きちんと日本臨床心理士資格認定協会所定の研修を受けつつ更新し続けていたのです。

さて、橋口さんが今回資格放棄?脱退?を決めた理由について動画で話していました。

日本臨床心理士資格認定協会から、再受験してまた合格すれば資格は与えますよ、という回答が得られたからということです。(注:橋口さんから「要確認ですよ」とTwitterで聞いてみたところお返事をいただきました。)

そう考えると「放棄」というより「休止」なのかもしれませんが、スクールカウンセラーほか心理職をしていて臨床心理士を再度取得するメリットはあるのか?

と思えないと再受験する意味はありません。

これまで臨床心理士心理職は資格更新2万円、各種研修、学会参加(も面白いものも義務的なものもあり)、日本臨床心理士会、地方臨床心理士会とお金と時間と手間をかけて資格を維持し続けてきました。

「果たしてこれから臨床心理士資格を持ち続けなくちゃいけない意味がなにかあるの?」

と問われたら、どんどん国や自治体、就職先がさまざまな制度や採用について公認心理師シフトを進めていき、臨床心理士を必須要件としなくなってきています。

「心理職業務経験豊富な◯さん、資格は?」

「臨床心理士をかつて持っていましたが今は国家資格の公認心理師だけですね」と言われて不利益、ディスアドバンテージが何かあるか?

というと特にない可能性が大きいです。

公認心理師は更新もしなくて済みます。

勉強したい人にとっても心理臨床学会会員資格は特に臨床心理士であることは問われていません。

各種心理関係研修はもともと資格要件がゆるいところが多く、厳しいところでも臨床心理士or公認心理師でOKです。

橋口さんは臨床心理士資格を持たない公認心理師のことを「公認ピン理師」と呼び、自らも公認ピン理師になることを宣言していました。

さて、僕の周囲でも臨床心理士&公認心理師ダブルライセンスの人たちが「臨床心理士はもうオワコン」的な発言をしているのをよく聞きます。

思い返してみます。

心理職にとって以前はそれほどまでに憧れと羨望の対象だった臨床心理士資格とは一体何だったのか?

職場では医師看護師、精神保健福祉士など国家資格所持者ばかりで民間資格臨床心理士だと肩身の狭い思いをしてきた方が多かったでしょう。

ところが「国家資格公認心理師を持っています。」と言えるようになった今、やたらと手間ヒマ金銭がかかる臨床心理士資格維持は急速に魅力が褪せつつあります。

前回の臨床心理士試験受験者は(H30年)前年2,427人→2,214人と213人減少しています。

1割程度です。

令和元年度資格更新6,175人のうち何人が更新するのでしょうか?

これから橋口さんのような「公認ピン理師」は増える可能性が高いなあと思いつつ、かたや「臨床ピン理士」を選ぶ人がいたとしたら、その利点、アドバンテージがある資格なのだろうかということを臨床心理士について思うのです。

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