カウンセラーひなたあきらが公認心理師について考えてみた

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。 ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:倫理

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◯ 「後ろから撃たれる」公認心理師

精神科医の先生方も多く公認心理師資格を取得されたと思います。

精神科医の仕事が「大変だな」と思うのは3分診療をせざるを得なくても患者さんは高い共感を求めているということです。

福祉担当者はクライエントさんにできる事とできない事をはっきりと伝えなければならないです。

教員公認心理師もカウンセリングだけでなく生徒指導、教科指導も大切な仕事です。

それは心理職にとっても同じことで、産業場面で働いてきた心理職に「転勤や配置転換させて」とクライエントさんが訴えてもどうにもならないことはあります。

医療場面の心理職でも「盗撮されていて自分の考えが全部周りに漏れているんです」という訴えに「わかります。そういうことはありますよね」とは言えません。

「そんな苦しみはとても辛いでしょう」と言っても納得してくれない人もいるわけです。

以上に述べたのは全てカウンセラーとクライエント側の信頼関係の問題です。

そして倫理面について考えてみます。

医療や福祉側がスタンドプレーを行うと大問題になる場合もあります。

「虐待や被害の事実を知ってください」と言われても医療機関は事実認定の場所ではないのですが、それが確固たる妄想に近い信念なのか、真実なのかわからない、「じゃ、関係者を呼んじゃえ」ということをクライエントさんの了解を得ないで行う専門家は実際にいます。

それがバレたらもちろん信頼関係はズタズタですが、その結果としてカウンセラーが職場の長、所属団体、所属学会全てにクレームを入れられてその団体の弁護士が調査に乗り出すこともあります。

また、実際に訴訟が提起される事もあります。

これらは全て実話です。

もし僕が同じ目に遭ったら仕事を辞めて所属団体全ても脱退してしまうのではないか?と思います。

患者さんやクライエントさんは医療者やカウンセラーの言うことを常にはいはいと聞いている無力な存在ではありません。

自分の病気を調べる、社会制度を調査するためならばインターネットやあらゆる相談機関を駆使して自分を守ろうとする当然の権利があります。

チーム学校による集団守秘義務を文部科学省で謳っていても「スクールカウンセラーの人にしか話していない自分の権利が守られてないじゃない?」と思う児童生徒保護者は当然出てくるでしょう。

守秘義務、信用失墜行為を公認心理師法で調べてくるクライエントさんも当然いるわけで、さて訴えられた際には誰が守ってくれるか、誰も守ってくれません。

タラソフ事件のようにカウンセラー側が敗訴する前、もしケースマネジメントに迷った場合に相談する機関はどこにもありません。

公認心理師に対する異議申し立て機関はどこなのか、そして事実の審査機関も判然としていません。

しかし罰則適用だけが厳しく行われる可能性があるとしたら、国家資格取得によって与えられる権限とデメリットはあまりにアンバランスではないかと思うのです。

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公認心理師の信用失墜行為

心理師試験が実施されてからまもなく1年、公認心理師法40条に規定されている「公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはならない。」

がどの程度厳格なものか、どういった場合が信用失墜行為に当たるのか、官の側では法律を定めたのみで、何が具体的な信用失墜行為に当たるのかはブラックボックスのままです。

臨床心理士にはすでに厳しい倫理規程があり、資格停止や除名処分を雑誌などで見ると「怖いなあ」と思うわけですが、公認心理師の職務内外の信用失墜行為について考えてみました。

1.私的非行

一般刑法犯で懲役刑(執行猶予を含む)以上の刑に処せられた時は(法第三条第二号)厚生労働大臣及び文部科学大臣は公認心理師を必要的取消し事項として取り消さなければなりません。(法第三十二条)

スピード違反でも懲役刑になることがあると書いたことがあります。

一般刑法犯で窃盗ほかの犯罪を起こした際にはもってのほかで取消しとなると思われます。

医師も医道審議会では薬物の違法使用で免許取消し処分が出ています。

そのほか、交通事犯では被害者に重い傷害を与えるような事故、禁酒運転、酒気帯び運転も懲役刑の対象になります。

確かに重い死傷事故を起こした公認心理師がいかに素晴らしいカウンセリング能力があったとしても、そういう人のカウンセリングを受けたくないというのは自然な人情です。

そして道路交通法の飲酒、酒気帯び運転は自転車にも適用されるようになりました。

高い地位にある公務員が自転車酒気帯び運転で、懲役刑を免れても依願退職を余儀なくされたという事例を聞いたことがあります。

酒気帯び運転というのは飲んですぐ運転する、ということではなくとも飲んで数時間経ったからいいだろう、とか前日に深酒をして二日酔いで酒気帯びで運転して朝に酒気帯びの状態になっていてもアウトです。

教育、福祉、医療にかかわる罰金刑以上の刑罰を受けた者も取消しになります。(法第三条)

教師の体罰は許されない時代ですし、医療過誤でも重いものは刑罰の対象になります。

2.職務に関する非違行為

ガイドラインが全くないので何が信用失墜行為に当たるのかは不明なままですが、素人考えでもカウンセラーの性的多重関係は非違行為になりそうです。

では同僚のカウンセリングをしてしまったら?

国公立機関でクライエントさんから贈り物をされたら?

どうなるのか。

また、職務に関してはクライエントさんに十分なインフォームドコンセントを取らなかった、その結果としてクライエントさんが自死してしまった、遺族から訴訟を提起された。

以前SNSカウンセリングの項でも書いたのですが、SNSははっきりと文章で残ります。

メールカウンセリング、電話の通話もキャリアに通話記録を請求できます。

形に残らなければ何をしてもいいというわけではもちろんありません。

心理テスト、心理面接は本来的に侵襲性の危険を考えなければならない行為です。

3.総括

公認心理師倫理がはっきりと定まっていない今、信用失墜行為の審査機関もよくわからないままです。

厚生労働省に以前問い合わせた時、厚生労働省が審査機関になるかもしれないような回答があったのですが正式な文書が発簡されているわけではありません。

あまりにもぎっちりと縛られると公認心理師活動の制約がされるのも困るでしょう。

ただしあまりにも漠然としていると、ある程度のガイドラインはあった方がいいといつも思っているわけです。

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◯ 多重関係(私的関係)に公認心理師が対応できてないという事実

多重関係はあらゆる心理職の職場で昔から発生しています。

そして公認心理師が誕生してからも多重関係に関する倫理基準はあやふやなままです。

僕の同級生が以前大学の学生相談所所長兼任准教授をしていたのですが、ゼミの打ち上げではクライエントと差しつ差されつ飲むという、とても危ない状況に置かれていると泣きを入れていました。

産業場面で同僚やその家族のカウンセリングを行ってはいけないのは鉄則です。

ところが新規・中途採用になった試用期間中の心理職が「あ、せっかく採用になったんだから同じ課のうつ病の◯◯君のカウンセリングやっておいてね」と、とっても偉い人から言われて言葉に詰まった経験がある人はいないでしょうか?

とっても偉い人が「独身のカウンセラーだったら患者さんと交際するのも結婚するのも何かの縁ですから」と言うのを聞いたこともあります。

それを聞いていた一般の方々がどう思ったのでしょうか?

一般の人は多重関係ルールを知りません。

心理職の配偶者が外的要因でメンタルダウンしてしまうこともありますが、「患者さんだから知り合って結婚したのね」と看護師さんを含めた医療職、あと一般の方々が言うことがあります。

整形外科で骨折した以外はぴんぴんとしている患者さんと看護師さんが結婚するとかたまに聞くことがありますが別に何の制約も禁止もありません。

新公認心理師、週イチでカウンセリングをしていた職場のパワハラセクハラ相談総務課長、上司だから部下の勤務評定しながら相談に乗っちゃっていいの?

という状況は小中高校の児童生徒教員間でも同じことが起こり得ます。

病院や自治体職員なら大丈夫、と思っていても、職員のカウンセリングをすることを条件にして採用されている心理職もいます。

僻地や離島ではどうしたらいいのでしょうか?

人口1500人ぐらいの町だと多重関係禁止っていっても、全員知り合いじゃない?ということは下手をすると親類縁者苗字が土地内に3つしかないようなところでカウンセリングすることを余儀なくされるわけです。

村立、町立病院でカウンセリングをしたら家の裏に白菜や大根が置いてあるようなことがありそうですが、「こんなことされては困りますから」と毅然とした態度で断ろったり突き返したりするとその土地では浮き上がってしまうでしょう。

サイコロジカルファーストエイドPFAでは多重関係が生じても緊急介入をしなければならない場合もあるだろうと規定している学会もあります。

ただ、そこからの通常の関係への復帰が難しいことは容易に想像ができます。

あちらこちらで起きているだろう公認心理師の多重関係、私的関係のもつれを相談する機関もなければガイドラインもなく、厳しい倫理を守ることだけを求められているのが現状です。

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◯ 公認心理師が資格喪失する時とは?(公認心理師法試験知識)

公認心理師試験をこれから受験する方々にとっては公認心理師法の復習代わりに、現在公認心理師の方は今後、資格を維持していくためのご参考になればと思い、公認心理師倫理について考えてみます。

まず、厚生労働大臣及び文部科学大臣は「必要的取消し事項」として、必ず公認心理師資格を取り消さなければなりません。

(登録の取消し等)

第三十二条 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を取り消さなければならない。

 一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至った場合

 二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合


を定めてあります。

第三条は以下の通りです。

(欠格事由)

第三条 次の各号のいずれかに該当する者は、公認心理師となることができない。

 一 成年被後見人又は被保佐人

 二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

 三 この法律の規定その他保健医療、福祉又は教育に関する法律の規定であって政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

 四 第三十二条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者


ちなみに第三十二条第一項第二号又は第二項

まず第三十二条第一項は、

二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合

で、これは必要的取消し事項に当たります。

第三十二条第二項は

2 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が第四十条、第四十一条又は第四十二条第二項の規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。

で、

第三十二条第一項、「虚偽または不正の事実に基づいて登録を受けた場合」は必要的取消し事項ですが、第三十二条第二項に「虚偽または不正の事実に基づいて登録を受けた場合」と重複して明記されているので第三条第四号における必要的取消し事項から除かれています。

第三十二条第二項は任意的取消し事項に当たり、文部科学大臣及び厚生労働大臣が取消しをしなければならないかどうか審査をすることになります。

2 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が第四十条、第四十一条又は第四十二条第二項の規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。

ということで、次は任意的取消し事項の中身を見てみます。

第四章 義務等

 (信用失墜行為の禁止)

第四十条 公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはならない。

 (秘密保持義務)

第四十一条 公認心理師は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。公認心理師でなくなった後においても、同様とする。

(連携等)

第四十二条 公認心理師は、その業務を行うに当たっては、その担当する者に対し、保健医療、福祉、教育等が密接な連携の下で総合的かつ適切に提供されるよう、これらを提供する者その他の関係者等との連携を保たなければならない。

2 公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。


なお、秘密保持義務は

第五章 罰則

第四十六条 第四十一条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。


とあり、公認心理師が秘密を漏らしたとしてもそれに対するクライエントさんからの告訴がなければ罰則は適用されません。

これまで法律条文だけ並べると、何がなんだか、と思えるかもしれませんが、

噛み砕いて説明を試みてみると

まず、

「成年被後見人又は被保佐人」

ですが、成年被後見人は

民法第七条 「精神上の障害によって事理を弁識する能力を欠く常況に在る者」

なので、たとえば脳死状態にあるとか、認知症がかなり進行しているような状態であれば後見人を選任して成年被後見人の権利を守ることになります。

法改正が行われる前は「禁治産者」と呼ばれていました。

また、被保佐人は、民法第十一条  「精神上の障害によって事理を弁識する能力が著しく不十分な者」です。

これも以前は「準禁治産者」と呼ばれていたのですが、

相当に意思能力を欠く場合です。

精神的、知的な制限がありどんどん買い物をしたり、契約行為を結んでしまうといういわゆる浪費癖から被保佐人を守るためにもうけられた制度です。

双方ともお金に関する権利の制限なので、遺産相続を巡って申立てが行われることが多いようです。

精神的に疾患がある、買い物依存だ、というだけでは家庭裁判所は成年被後見人、被保佐人の認定はしません。

意思能力がきわめて高い程度で欠缺していること、また財産管理ができない人についてはまず周囲が財産管理をすることで解決する場合が多いので、被保佐人に対する保佐開始の審判で保佐開始まで認められる場合は申立て数に比べて少ないです。

成年被後見人、被保佐人は法文上で「精神の障害」とあるので、たとえば公認心理師が過労とストレスでうつ病になってしまった、試験前後にかかわらず双極性障害や統合失調症を発病していても投薬維持療法を受けていて安定しているような場合などは精神の障害があってもこの成年被後見人、被保佐人には当たりません。

そもそも意志が欠缺していても誰か利害関係者が申立てをしなければ成年被後見人とも被保佐人ともならないわけです。

ただ、実際にこのレベルまで意思能力が低下していたら公認心理師どころか日常の生活をするのも困難と思います。

公認心理師のみでなく、医師、税理士などの資格職も被後見人や被保佐人にはるとその資格を喪失しますし、また公務員にもなれないと定められている職種がかなり多いです。

次は犯罪歴についてですが、懲役刑は刑務所の中で懲役作業を行う、禁錮刑は作業の義務はないという相違点があります。

ここで注意しなければならないのは執行猶予であっても懲役刑となると公認心理師資格を喪失します。

これは公務員にも共通している要件です。

過失運転致死傷罪で禁錮刑、執行猶予付きの懲役刑判決が出たら資格はアウトですし公務員も失職します。

自転車の酒酔い運転で執行猶予となっても同じです。

故意に傷害、窃盗などをすれば信用失墜行為に当たる可能性もあり、禁錮刑以上ということで資格喪失事由にも当たる可能性もあります。

スピード違反は30キロオーバー以上は非反則行為となり、反則行為ではなく犯罪として扱われます。

先日高速道路120キロ制限を90キロオーバーでオービス(自動速度探知機)にパシャっと写真を撮られて逮捕された事件が先日報道されていました。

速度制限超過は80キロオーバーは一発逮捕されます。

それ以下でも情状により逮捕されますし、執行猶予だけで済まず、実刑判決となる場合もあります。

DQNな人が「執行猶予だから罰金払わなくて済んだぜ、ヒャッホーウ!」ということもあるかもしれませんが、速度超過で正式裁判になった場合、懲役刑を避けるためには相当の情状酌量の余地がなければいけません。

点数に余地があっても自主的に免許返納、二度と免許を取得しませんという誓約書を書いて、さらに改悛の情を示すために交通遺児等育成基金に3百万円程度の寄付をして、それで許されるかどうか?の瀬戸際です。

公務員は懲役刑になると自動的に失職するので必死です。

公認心理師法における罰金刑の対象は秘密保持義務ですが、医療、教育、福祉領域で罰金以上の刑罰を受けたらこれもアウトです。

医療者でないのに医療行為をした、医療福祉教育分野でその資格を持っていないのに持っていると詐称したなどで罰金刑を受けたらアウトです。

上記の刑法上の罰を受けたら必要的取消し事由に当たります。

虚偽申告、これは僕が伝え聞いたので、伝聞は証拠にならないのですが、某企業の総務庶務担当係長が相談員指定を受けていて公認心理師試験に幸いにも落ちた、また今回試験を受験するとか。

管理職として部下の相談に乗るのは心理相談ではありませんし、名ばかり相談員で誰も相談には来ていなかった。

虚偽申告で受験して合格したら取消しの対象になるでしょう。

さて、任意的取消し事由については今後論議を呼びそうですが、信用失墜行為をした場合、何が信用失墜行為になるのか、万引きや盗撮などはダメだろうとすぐ思います。

公務員も昔と違って厳しいので酒酔いは解雇、酒気帯びは停職、道に落ちてた財布を拾ってネコババして1万円だと停職原級、2万円だと解雇など省庁ごとに厳格なルールがあります。

司法関係者は特別公務員です。

したがって刑務官が受刑者を虐待死させた事件が過去にありましたが、これは特別公務員暴行陵虐罪刑法195条で7年以下の懲役で、まずほぼほぼ実刑です。

判例では、司法関係者が被疑者被告人と関係を結んだらその地位を利用したものとみなされ、自由意思によるものと見られませんのでこの195条に当たる可能性が高いです。

心理職も司法関係者であれば同様です。

一番厄介なのは主治の医師の指示です。

はっきりとした公的ガイドラインがありません。

ちなみに過去問にもありましたが、医師以外との連携をしなかったからといって罰則はありません。

厚生労働省も倫理規定、細かな倫理審査機関は「ない」と言っています。

ただし、この時電話で聞いたところ、通報されればその時は公認心理師制度推進室が動くかもしれないとのことでした。

とある機会に日本心理研修センターに電話したところ、決めるのは上級官庁の厚生労働省公認心理師制度推進室で、あくまで日本心理研修センターは試験機関という答えだったので、今のところはきっとその通りなのでしょう。

必要的取消し事由は該当すれば即取消しとわかりやすいですが、任意的取消し事項はどこかが審査しなければならないですし、多分厚生労働省、そして試験機関とはいえ公認心理師資格認定業務の一端を担っている日本心理研修センターになっていくるだろうという推測をします。

公認心理師試験に今後出題されるとすれば必要的取消し事由や任意的取消し事由に当たるかどうかだと思います。

ちなみに厚生労働省医道審議会は医師、歯科医師の処分を行う機関ですが、覚せい剤取締法、麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法、傷害、診療報酬不正請求、児ポ法、窃盗などで医業停止処分となっても免許取消しにまでならない場合がありますが、さて、新設資格公認心理師はどうでしょう。

第1回試験だけで2万8000人の合格者がいたので誰も絶対に何の問題も起こさないということはないでしょう。

多重関係、金品の収受(契約行為によらないもの)など争点は多そうです。

あと余計な知識ですが、司法行政的な送り仮名の使用法は取締法、と名詞の場合には送り仮名を使いません。

取締り、と取り締まることが行為として名詞になっていればこの書き方をします。(例:交通安全運動が行われるので一斉取締りが行われます。)。

動詞として使われるのであれば取り締まる、という用法です。

心理職が法にかかわる可能性はゼロではないので何かに役立つかもしれません。

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◯ 公認心理師倫理・スキャンダル、不祥事について心理職のみなさんで話してみた。


※ 相当の脚色あり。

(研究会のあとのお茶会)

Bさん「ひなたさん、知ってる知ってる?X大学の先生がパワハラ、セクハラ、アカハラ(アカデミックハラスメント)でなんだか大騒ぎで大変らしいよ。」

僕「うん、知ってるけどさ、でもあの先生も一部だけでそう言われてるんでしょ。ホントかどうかわからないし」

Bさん「写真見るとカッコイイんだよね、モテたんじゃないかな、女性遍歴多いとか、ひなたあきらか◯先生か、って感じだよね。」

僕「うれしくない」

せらみちゃん「ひなたさんのブログ読んでるとたまにマトモなこと書いてるから、実物よりいい男っぽい感じのイメージだよね」

僕「えっ、なにそれ、なんだかなあ」

C君「裁判になるとね、民事は裁判官が判決書(はんけつがき)書くの嫌がるからさ、しきりに和解勧めるんだよね、で、とりあえず和解金払って丸める。でもそれって被告が事実があったことを認めるってことになるんじゃないかなあ、そうすると例えば公認心理師の信用失墜行為に当たれば資格取り消しでしょ」

僕「うーん、和解書の書き方によわるよね。お金を増額して『行き過ぎた指導があったことを認めます』程度だと事実関係書いてないから倫理審査機関もまあいいやってなったりね。C君司法やってたからさすがに詳しいね」

C君「性犯罪は単独犯だと親告罪だから、泣き寝入りする人も多いよね。パワハラやアカハラも犯罪として立証しにくいし。密室だったらなお難しい。」

Bさん「そういえば元臨床心理士のカウンセラーがクライエントに手をつけたっていうのもずいぶん話題になってるね」

僕「『元』ってなにさ」

Bさん「やめさせられる前に自分から資格返納したとか」

C君「臨床心理士の会報に資格剥奪とか資格停止とか載ってるねえ。理由書いてないけど」

せらみちゃん「聞いて聞いて、前いたクリニックすごく大変だった。採用面接で院長から臨床心理士資格登録証明書カード持ってくるように言われてコピー取られて」

僕「ふん」

せらみ「ま、それは普通だと思うけどじっくりと穴が開くように見られて、?って思ったワケよ。」

僕「うんうん」

せらみ「そこでワーカーやバイトの事務員の子に至るまですごく厳しい目で見られてて、信頼されてないって感じ?カウンセリング終わるたびにまたそのクライエントさんとワーカーと面談してて『おかしいなあって』」

僕「確かにちょっとイヤかも」

せらみ「私、前にメンタル病んで退職した心理士の後入れとして採用しますって言われて入ったんだけど違ったのよ」

僕「ほう」

せらみ「私の前の心理士ってニセ臨床心理士だった」

僕「えっ」

せらみ「試用期間終わった後に院長から前のカウンセラーのこと教えてもらったんだけど、学歴も職歴も資格もウソで、すげーいい大学院出て大学病院勤めてそれからクリニックに来たけど社長が『証明書は?』って聞いても『忘れた』って何回も繰り返し言ってて絶対出さなかったんだって。そこで気づけよ院長」

僕「・・・」

せらみ「で、その自称臨床心理士の女性がクライエントの男の子を治療って称して抱きしめたり××したりしてね」

僕「えー」

せらみ「最近の若い子は機転が効くからICレコーダーで録音してすぐワーカーと院長に出したのよ」

僕「うん」

せらみ「そのままクビでそのクライエントさんは転院したんだけど、クライエントさんの引き継ぎで困った」

僕「どんな?」

せらみ「その心理士もどきがね、夢占いが好きでね、ドクターなんとかのよく当たる夢占い、って本を下敷きにカウンセリングしてたのよ」

僕「ふうん」

せらみ「で、クライエントさんがね、『前のちょめ先生に夢占いで発達障害って診断してもらってこれまでの生き方が間違ってたって言われて目覚めたんですよ』とか全員そんなんばっかり」

僕「すごいなあ」

せらみ「ちょめ先生、『私が絶対治します』とかクリニックの玄関で言って、カウンセリング終わったら『ちょめ先生のおかげで今日は助かりました、ありがとうございます』って母子で土下座せんばかりにはらはら涙を流していたからみんなすごいって思ってたんだって」

僕「カリスマ性あるね」

せらみ「実は元証券会社のセールスレディだったんだって。カウンセラーというものに憧れてなりたかったらしい」

僕「うーん」

Bさん「心理士じゃないけどさ、アメリカでも女性教師が男子生徒に手をつけて有罪判決受けたってのがあったよね」

僕「あ、そういえば昔石油会社から大学で微生物研究者になった教授が『育て直し』っていっておむつ女性クライエントに短パンとかジャージの上から当てておぎゃあとか言ってたのが逮捕されたよね。あれも性的関係持ったんだっけ」

C君「女性クライエントしかみないってのがまず怪しいよね」

僕「すごくブーム呼んでその当時ベストセラーも出したんだから悪いことしなきゃよかったのにねえ」

※ カウンセラーとクライエントの性的関係の禁止は古くは精神分析から『禁欲原則』という名前で始まりました。

とあるガイドラインでは境界性人格障害のクライエントと治療者との性的関係があった場合にはすみやかに治療者を交替させるという割と甘い基準が書いてありました。

とある統計だと精神科医とカウンセラー、クライエント間の性的関係は10パーセントに上るとか。

去年の現任者講習のテキストに書いてあったのが、カウンセラーが自分の私的なことを話す時間が多いと性的多重関係に陥りやすいとか。

例:

カウンセラー「僕、奥さんとうまくいってないんだよねえ」

クライエント(えっ、先生可愛そう、私どうしたらいいのかしら、そうだ、私先生に身を捧げなきゃ)

カウンセラーが私的事項をクライエントに話すのは結構侵襲的な行為です。

カウンセリングを受けている主体はクライエントさんで、クライエントさんの自由意志です。

僕は催眠もイメージワークも使いますが、十分なインフォームドコンセントをします。

治療者としての僕が優秀なわけではなく、治療意欲の結果として良くなるクライエントさんが素晴らしいのです。

クライエントさんがカウンセラーを神格化するようなカウンセリングは大抵長続きしません。

クライエント「先生、またあれやってよ。肩こり治るし」

「あー催眠ね、なんか整体みたいだなあ」

ぐらいの方がいいのです。

8年も10年も僕のところに通い続けているクライエントさんがいますが、まあそれはそれでありかな、と。

いつも苦しい苦しい死にたいと言っていてもそれをきちんと僕に言い続けに来てくれることが大切です。

僕「そんなに死にたいんだったら主治医の先生に言って入院お願いしてみる?」

クライエントさん「え、ちょ、まっ」

僕「来週僕に会うまで生きてるって約束できる?」

クライエント「うーんできないかも」

僕「とりあえず死にたくなったらうちの宿直にでもいいから電話できる?」

クライエント「うーん、それも無理かも」

僕「わかった、じゃ、今親に電話するかお兄ちゃんに電話するわ」

クライエント「あ、先生、来週の面接までは絶対に生きてます」

僕「じゃ、約束成立ってことで」

※ 公認心理師試験ならこういった場合には「主治医の指示」を受けることが正解で、僕の対応は不正解です。

時と場合によりますが、主治医が

「あの人の希死念慮はすごく長く続いているからとても危険だけど、ひなた君のところにいつも来てくれるから水際でいつもなんとかしてあげてね」

という感じで僕も主治医も地雷や薄氷を踏みながらずーっと続いている治療がいくつかあります。

「絶対救って治す」のではなくドロップアウトしないで病状が悪化しても治療に来続けているクライエントさんを見ていると、今週も生きててくれたあと思いホッとします。

何を言いたいかのいうと、長年付き合いのあるクライエントさんのことを男女問わずカウンセラーとして好きになりますが、それはあくまでカウンセラーとしてです。

いったん治療契約を結んだら道ですれ違う他人よりももっと他人になります。

食パンくわえた女の子とぶつかって仲良くなってもいいのですが、いったんカウンセリングをした相手とは友人にもなれませんし外で会うこともできません。

クライエントさんによっては確かにカウンセラーを神格化することもありますが、その直後に待っているのは果てしないこき下ろしで、治療関係は崩れます。

だから「先生は最高です」

僕「いや、◯◯さん勝手に治ってきてますよ。僕のところに来るって決めた時からかなりもう変わっていたんでしょうねえ」

と返すのは本音です。

ともするとカリスマ化されやすい仕事ですが、そこをなんとかなんとか切り抜けてクライエントさんが自分の実力でよくなることをいつも願っています。

そういう姿勢ならば不祥事も起こらないと思っているのです。

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