ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

タグ:下山晴彦

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○ 下山晴彦さん公認心理師の仲間割れについて大いにブレながら語る

1.はじめに

さて、僕は(知らない人のために言っておくと)東京大学で「臨床心理学」の教鞭を取る下山晴彦さんのファンなので今回の
臨床心理i-NEXT「24-1.何とかしようよ”仲間割れ”」 についても大変興味深く読ませていただいたところです。

検索でも僕の記事がトップページに来ているので、下山さんに対する僕の敬意が世の人々に十分に通じているものだと思い、実に喜ばしいことたと思っています。

さて、記事の中で下山さんは「翻って私自身が若手のときはどうだったのかを考えた。私自身は,若手時代から当時の心理職ワールドをリードしていた村上英治先生,成瀬悟策先生や河合隼雄先生,大塚義孝先生をはじめとする諸先輩方と親しくお付き合いをさせていただいていた。」と書いてあり、「あれ?この前と言ってることが違うじゃん、これは下山さん独自のギャグなのかな?ブレブレじゃん?」と思ったわけです。

というのも
臨床心理i-NEXT「19-1.“仲間割れ”を巡る長い前置き」
では「臨床心理士を国家資格にすべき」とする強硬派と、『医療と妥協しても国家資格化を優先する』とする妥協派の意見対立がありました。強硬派には,ユング派や精神分析の派閥に属する人が比較的多くおられました。この強硬派と妥協派の意見が一致しなかったことも国家資格化が遅れた理由のひとつです。」と、ひょっとしてその辺のユング派&精神分析の動きについて書いてあるのかなあと読んで取れる記載があったからです。

あと少し付け加えますが、心理団体は分裂に分裂を繰り返して来て、医療心理師と臨床心理士をそれぞれ国家資格にするという二資格一法案の際には臨床心理士側が反対したのでついえてしまった時、医療寄りの医療心理師創設構想も途絶えました。

医療こそが王道であり、他4分野はそれぞれの資格を創設すべきだと、第2回試験で歯を食いしばって奥歯が割れそうになった下山さんの記事に関しては多分賛成論は多いとも思います。

ただ、現在の形になった公認心理師試験制度を根底から覆さなければならない、下山さんの理念は崇高で全く間違ったことを言っているわけではないのですが、さらに分裂を加速させることになってしまうことにも危惧を勝手に覚えてしまいます。

そうするとまた仲間割れが始まってしまうのではないかという…まあぼくの邪推でしょう。

僕は今号の「仲間割れはやめようよ」という趣旨の記事には僕は大いに賛成します。仲間割れが心理職団体を傷つけてきた、仲間割れの歴史は心理職の信頼性を損ねているし、現在職能団体が分裂していることが若手を混乱させている。ここは統一すべきだ。とこの主張にも大いに賛成します。

僕自身下山さんの著作は何冊か持っていて(本当)やっぱりファンであることは間違いないのです。僕自身は認知行動療法はべつにキライでもなんでもなく、むしろイメージ療法等で認知の編み込みをしていく上ではとても役立っています(トレーニングも受けています。)。

ただし、なぜか認知行動療法派の方々は非常にアグレッシブで自学派はエビデンスがあり、箱庭や絵を描かせる心理カウンセラーに当たったら別のカウンセラーのところに行くべきだ、とこちらも認知行動療法家の原田隆之さんは主張しています。

ちな原田さんは分裂職能団体の「公認心理師の会(の会)」の役職は面倒なので調べませんが、大変偉い人です。

下山さんも遊戯療法や箱庭療法をやってきた人こそぜひ認知行動療法をやってみましょうとYouTubeで言っています。

遊戯(箱庭)療法は現実世界からの遊離、現実回避を助長してしまうという(ちな、それに対するエビデンスは示されていませんが)のはひょっとして他学派をdisっているのではないか?というのは偉大な学者である下山さんへの邪推であり、恥ずかしく思う次第です。

東大教授YouTuberとして、僕は恐れ多くて近づきがたいのですけれども、みなさんはワンチャン、チャンネル登録、高評価、コメントをするといいのではないかと思います。

下山さんは「の会」の偉い人ではありませんが、多分東大の先生にして「の会」会長丹野義彦さんと思うところがあって別路線を歩んでいるものだと思います。

これはバンドにおける「音楽性の違い」みたいに、仲違いしているわけではないもののお互いに思う道を歩んでいるのではないでしょうか。

ただ、偉い先生だからこそ内部に入っていって「公認心理師の会」(師会)と「の会」の取りまとめをしてくれないかなあとも思っている次第で、もし下山さんがこのふたつの分裂団体を統一してくれたならば本気で一生ついていくつもりです。

下山さんは公認心理師制度について語っているメディアはないと今回の記事の中で明言していますので、非常に僭越ながら僕も下山さんには到底かなわないものの、少し公認心理師制度について語ってみなければならないと内心忸怩たる思いがするのです。

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下山晴彦さん、おまゆう公認心理師制度創設に至るまでの「仲間割れ」 

1.はじめに 

下山晴彦さんの臨床心理 マガジンi NEXT note、6月3日号 では国家資格公認心理師創設をめぐる「仲間割れ」について書いてあります。これはあくまで下山さん視点で、どうも医師団体と心理団体、そして下山さんの独自の視点とそれぞれ異なっているので検証してみます。

2.下山説(臨床心理マガジンiNEXT2021.6.3前掲から)

(1) 日本の精神医療の失態は精神病患者を長期に収容していたことから始まった。そこで厚生労働省は方向転換を迫られたが心理職を含めた多職種連携による包括支援を行うことになった。これは日本医師会や日本精神病院協会も合意をしていたよ。

(2) 河合隼雄先生は文科省と連携、医師の下で働く医療心理師と独立主体的に動く臨床心理士の二資格一法案を唱えた。(が、結局流れた※理由記載なし)

(3) 精神医療の問題があまりに深刻だったから公認心理師ができたんだよ。
New!(新説)

(4) この二資格一法案の中で臨床心理士を国家資格派にしようというのは河合隼男はじめとした強硬派・ユング派・精神分析派と医療と妥協しても国家資格化するという「妥協派」がありました(学歴要件には触れられていない。) 強硬派と妥協派の意見が遅れたから国家資格化が遅れたんだよ。強硬派が悪いんだよ。

(5) 日本心理学会(しもやみんの宿敵?東大の先生丹野さん率いる)が勝手に後出し公認心理師カリキュラム出して混乱しちゃった。そしたらね、医学とか法律とかいっぱい入れちゃったから、今の公認心理師試験が難しいのは日本心理学会を恨んでね。

(6)なんだか職能団体は2つになっちゃった。一つは日本公認心理士協会(医療との妥協派)
日本公認心理師の会(医療支持派-しもやみんの宿敵丹野さんの率いる団体)になっちゃった。僕は認知行動療法やってるからっていっても医療支持派「公認心理師の会」じゃないからね。

※ 二資格一法案からの歴史がすげえ書き換えられていて河合隼雄先生が全部悪いかのように感じるのは僕だけではないはずです。

3.日本精神科病院協会(日精協)の主張

※ここはただ「精神科医師」ではなく、精神科病院、クリニック経営者でなければ正会員になれないという、「お坊っ○や○団体」と口の悪い人は揶揄する団体です(僕は尊敬する精神科医師の先生方が星の数ほどたくさんいるのでそんなことはひとかけらも思っていません。思っていません。※大事なことなので繰り返しました。)

(1) 二資格の併存は現場の混乱を招くばかりだから僕らはとても困ったけれども反対してこの法案を流したんだよ。

(2) 「心理師」名の一法案にして医師の指示を受けるようにしようよ。

(3) 日精協は精力的にこの「心理師」の一資格一法案に対する働きかけを行ったことから、僕らの活動のおかげで公認心理師法は成立したんだよ。

4.日本心理臨床学会

(1) まず日本臨床心理学会というものがあってね、1964 年に国家資格の創設を目指して設立されました。しかし1969 年大会で、日本臨床心理士学会は資格問題について紛糾、理由は反権力闘争が盛んで、国家資格創設で心理職が権力を持つことで反対の声が強かったから。(現在でも日本臨床心理学会は「患者」の立場からの入会も認めています。)ということで学会は分裂。

(2) 1982 年に日本心理臨床学会が設立されていきなり国家資格を作るのは難しいからということで16学会が協力して日本臨床心理士資格認定協会が設立されて、臨床心理士資格が民間として 1989年にできた。(会長河合隼雄)

5.中間まとめ

あれ?下山説と日精協と日本心理臨床学会の言うことってずいぶん違うじゃん。というのが僕の印象です。だいたいにおいて下山説だと日精協が主張している医師団体側の働きかけが書いていないし、河合隼男先生が文化庁長官を異例の2期務めてその間に一資格一法案が進んだことも書いてないし、河合先生の尽力は「強硬派」になっちゃっているなあ、認知行動療法学派は公認心理師資格創設のためにナニを一体やった功績があるんだろう?というのが僕の印象です。

6.続き

さて、6月23日に下山さんの臨床心理マガジンi NEXTの続編 が出ました。

下山さんは、日本の心理職グループが対立分裂を繰り返してきたのでお互いに遺恨を残している、さて、そこで現場に出る心理職は基本技術として認知行動療法を学ばなければならない。「認知行動療法こそが心理職の共通言語になる。」とぶちあげている提唱してるわけです。

さて、この対談は伊藤絵美先生と下山さんとの対話となっているわけですが、伊藤先生は現在の公認心理師試験のあり方について否定はしていない。「認知行動療法は共通言語と(なり得るだろう)」という割とリベラルな立場、下山さんが「そうですよねえ、やっぱり認知行動療法しかないっすよねえ」と「あれ?伊藤先生付き合いがいいし真面目な性格なのは知ってるけど・・・いいように利用されているのでは?(あくまで個人の感想です。)

また下山先生は心理職が認知行動療法以外の技法を使うことも「仲間割れ」と呼んでいる…伊藤先生は自分の開業精神療法の軸として認知行動療法があることを紹介している、というそんな印象を受けてしまったのです。

お願い、
みんなワタシ(誰?)のために争わないで、特に下山さんはみんなと仲良くして!

というのが前回、今回の臨床心理i NEXT を読んだ印象でした。
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◯ 公認心理師下山晴彦さんの、その先へ

以前
東大教授下山晴彦さん公認心理師試験について大いに語る

という記事を書き、なかなかの好評だったので第二弾を書いてみます。

1.序

今日は認知行動療法家下山晴彦さんが行っているさまざまな試みについて紹介させていただきたいと思います。

ひょっとしてこれは下山さんの宣伝になるのではないか?と思ったのですが、僕は基本的に記事にした方からの謝礼は一切お断りしていることを最初に一言申し上げておきますので関係者のみなさまどうぞお気遣いなく。「これでいいのか?」と思う必要もありません。

2.下山晴彦さんの事業展開

「産学協同」として下山さんはさまざまなビジネス展開を行っております。大学の許可を得ればまあ特に構わないわけですが、それはまさに完璧な心理ビジネスモデルです。

⑴ 臨床心理 i NEXT

臨床心理 i NEXTの目的は会員が「臨床心理iNEXTの提供する情報やシステムを活用」できることです。

試し下山さん自身が紹介する自己紹介動画を見てみたのですが、テーマは心理職のキャリアアップです。もちろん学びの場も提供してくれます。

フロンティア会員(臨床心理学に興味を持つ人)の会費は無料、学部生・大学院生の資格取得に役立つこともあるかもしれない(下山さんの動画による)会員は学部生年間6,600円、大学院生8,800円、公認心理師または臨床心理士で「会費を払うことができる」(ホームページ記載)年間11,000円の会費です。

認定試験を受けてなれる中級会員や上級会員はまだ準備中ですが、いずれi NEXT中級以上の会員でなければ一人前の心理職として認められなくなるかもしれませんね。

noteが出ているので試しに見てみると(特集 今でしょ! 心理職スキルアップ!)記事があったり、ね、みなさんキャッチーなタイトルに興味がわきませんか?

「日本の心理職は,プライベイト・プラクティスに憧れをもち,河合隼雄氏のような,一角の心理療法家になることを目指してコツコツと頑張ってきました。」と心理職のこれまでの歴史についても評価しています(同記事から引用・太字強調は僕)。

同記事では、「公認心理師の、その先へ」を見通してエビデンス・ベイスド・プラクティスさえ古くなり「公認心理師よりも上位の専門性をもつ心理職,つまり実践心理職」創設を提言しています。

⑵ ココロ・ストレッチ

日本初、働き方改革のための「折れない心」育成ポータルサイト「ココロ・ストレッチ」の企業導入開始:メンタルヘルス&職場活性化イノベーション(プレス・リリースによる)

だそうです。

こちらが産学協同モデルで、株式会社リツアンSTCと一緒に作り上げたシステムです。まあ従業員支援プログラムのことです。「ココロストレッチ」で検索すると2年前にアップされた再生数643回、チャンネル登録数5の解説youtubeがありますので興味がある方はぜひ見てみましょう。

ちなみに僕は多忙だったので4分31秒の半分しか見られませんでしたが、要するに最新の認知行動療法を使ってアプリ4つを動かし、臨床心理士がサポート、強い心を作るためのトレーニングをするそうです。

興味をみなさん抱いたことでしょう。心を鍛えたい方は下山さんのヒゲの生えたお顔を思い浮かべて心を鍛えたら効果10倍ぐらいになるかもしれません。

⑶ いっぷく堂

マインドアイル株式会社との共同事業です。個人向けのメンタルヘルスアプリで、朝起きてうつ度、不安度、ファンタスティック度の3つを入力、その後にストレスチェッククエスチョンに答えると今日は何をしたらいいか?というアドバイスがもらえます。

解説動画では「カフェに行ったらいいですね」というアドバイスが出たので女優さんがス◯バらしいお店にいきます。そしてそのアドバイスにしたとおりのメンタルチェックを行います。

朝アドバイスをもらったらもう家を出る時間だからカフェに行けないとか、あまりに多忙な方はまずこのアプリをやるヒマがないというツッコミはやめておきましょう。

ちなみに解説動画は英語と大変わかりやすいものとなっているのでぜひ見てみるといいでしょう。iPhone用のアプリは僕のiPhoneではなぜかWi-Fiを切っても入れても落とせなかったので、こちらの誤動作かもしれないと思いました。

セルフケアプログラムとしてこのいっぷく堂がプログラムの中に入っている「こころの手帖」、「自分力トレーニング」があります。自分力トレーニングでは呼吸ストレッチや「もやもや流し」「あきらめたまご」を経て「レジリエンス探し」があるという実に画期的なものです。

どうです?みなさんやりたくなったでしょう。僕は早くも解説を読んでいるうちに効果が出てしまい急にストレスフリー&スリープモードになってしまったのか残念です。

3.結語

さて、みなさん下山晴彦さんに対して興味津々となったことは間違いないと思います。認知行動療法イチオシの下山さんの数々の先進的試みに「下山さんの、その先へ」を考えてしまい、今後の活動が楽しみになってきたのではないでしょうか?

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photo & lyric are by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_
ᴄʜᴏᴄᴏʟᴀᴛᴇ. 

娘がくれた手作りハート。小さなひと口ひろがる甘さ。刹那の薫りのあとに残るは果てなく広がるしずかな幸せ。


#ValentinesDay
#イマソラ


絶対に言ってはならない公認心理師受験指導者のひとこと

最初にひとことお詫び申し上げておきます。これは誤読に過ぎない可能性が高いのですが、それでも「公認心理師受験指導者のひとこと」として言ってはならないことだと思っています。

発端は東京大学の下山晴彦さんのnoteです。

下山晴彦さんは高坂康雅先生の発言を引用しています。

ブログでは,「実際に自分が会場で今回の試験を受けていたら,受かっていなかったかもしれない」という趣旨のことを書かれていた。

僕は,たぶん受かっていなかったと思う(笑)。


高坂先生のことは尊敬しておりますがどうしてもこのひとことだけが気になって記事にしました。ツイートでも


と語ったのですが、ミスリーディングもあり、大学の先生が予備校ではなく受験生に教えていたこと「謙遜してではないかと思いますよ」と仲の良いFF(ツイッターのフォロー、フォロワーさん)から指摘されてさもありなんとも思ったのですが、どうしても気になるので書きます。

下山さんがこの記事の中で使っている「トラウマ」は人が死に瀕している時や代理体験する場合だけに使える言葉の誤用です。それはそれとしてやはり指導者として言ってはならない一言のように思えるのです。

僕は第1回試験の合格者ですが、それでもかなりの努力をしたという自負はあります。やはり歯を食いしばって不安に思いながら北海道追試を解いてきちんと解けたので安心したり、第2回試験を解いて合格点が取れたので、今まで言っていたことに間違いはないと確信しました。第3回もこのブロガーとしてのメンツをかけて合格点が取れました。

あの、その上できちんと言っておきたいのですが、僕の過去問を解くのは確認のためですが、それでも1点1点積み上げ、自分がヤマをかけていた問題が出ない、このセンスで解けるはずという問題を外している。さまざまな思いが去来しながら1問1問を解いているわけです。

そして受験生で今回合格した人たちからはその1点1点を積み重ねるのに文字通り血の滲むような努力をしたことも聞かされています。

不合格だった方々からもその1点を逃したために合格できなかったという凄まじい苦悩、そしてこれから始まるまた地獄の受験勉強の日々があることを聞かされています。

高坂先生は確かに謙遜する性格なので仰っているのその意図はよくわかります。ですけれども藁にもすがる思いで先生の講座を聞いていた受験生が「自分は受からない」と聞いて曲げて取られたらどうなのだろうか、ということを不安に思うのです。

高坂先生はトラウマの意味も知らない下山晴彦さんのひとことに踊らされただけか、というとそれだけでは済まないということを言論人としてはご存知のことと思います。

死にものぐるいの辛勝した、あるいは惜敗したたった1点の重みについて関係者の方々はよく考えて欲しいと思います。



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selected the photo &lyric by sora (@Skylit_Blue)
┈❆┈┈┈┈┈┈┈┈┈
⋆˖ 𝗠𝗲𝗹𝗼𝗱𝘆 ˖⋆
┈┈┈┈┈┈┈┈┈❆┈
なにを携え
なにを成す

それ自体に
意味はない

大切なのは

こころが 生きる喜び 奏でること♾


◯ 東大教授下山晴彦さん公認心理師試験について大いに語る

1.序

僕は公認心理師関係者の認知行動療法療法家3天皇として公認心理師の会会長にして東京大学名誉教授丹野義彦さん、筑波大学享受の原田隆之さんとそして勝手にこの下山晴彦さんを認定しています。

これまで
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本ブログで取り上げた丹野義彦さんの記事 ⬆️

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そして原田隆之さんの記事 ⬆️
を書いてきてGoogle先生にも認められるという栄誉を与えられてきたのですが(検索結果はGoogle先生の判断で日々刻々変わりますので変動があるかもしれません。)
「公認心理師 丹野義彦」「公認心理師 原田隆之」で検索した場合⬇️

Google先生による丹野義彦さんの検索結果
同Google先生による検索結果原田隆之さん

ここで下山晴彦さんの記事を書かなければ大変不公平ではないか?
と思い本記事を書き起こす次第です。

※ 注:ただし僕は大変気が弱いのであまり批判的なことは書けないかもしれません。

2.下山晴彦さん、公認心理師試験について大いに語る(ひなたも語る)

下山さんは東大を学部から博士課程まで終了、教育学博士、オックスフォード大学、シェフィールド大学留学を経て現在東京大学教授という大変立派な経歴をお持ちの方です。

その下山さんが今回noteで公認心理師試験制度について大いに批判を述べていらっしゃいます。

これでよいのか!公認心理師試験

この記事については僕は大いに同感するところがあり、第3回公認心理師試験が重箱の隅をハンマーで殴って叩き壊すような「クイズ王決定戦」だったこと、公認心理師試験は本来臨床心理学としての知識の大元を見るものであって、木を見て森を見ず、ではなくて「木の下の葉っぱの葉脈をじっと観察する」ような難問奇問が多かったということです。

下山さんは第2回公認心理師試験で資格を取得した方ですが、あまりの試験のその難しさに元々弱かった奥歯を噛み締めて奥歯が折れてしまったという大変気の毒な経験をされたとも聞いております。

確かに認知行動療法オンリーのCBTプロパーとしては第2回試験、心理学史で精神分析を大きな精神療法の潮流として認めたり、フォーカシングのようなイメージ重視の精神療法についての問題はなかなか耐え難かったかもしれません。

このあたりは描画、箱庭のような精神療法をさせるようなカウンセラーはエビデンスに欠けるので他のカウンセラーを選びなさいという原田隆之さんの主張をなんとなく頭の中で結びつけてしまいました。

真面目な話、僕自身の本棚ににも下山晴彦先生の編著書籍があるわけで、特に「公認心理師必携精神医療・臨床心理の知識と技法」は医療分野がかなり網羅されている名著だとも思っています。

そしてこれはいろんな公認心理師受験対策講座の講師に共通していることですが、教える立場にあって公認心理師試験対策講座を行っている人が試験問題で高得点を取れるとは限らないということで、これも下山さんが自分自身ももし第3回試験を受験しても合格できなかったと思うと述べていらっしゃったことです。

確かに公認心理師試験の範囲は広くて細かい、しかし特定の学派をdisってはいけない、というのが僕の考え方です。下山さんは博識でいらっしゃるのだから認知行動療法だけでなく臨床心理学各学派を紹介できていたらもっと得点を取れて受験対策講座を受ける受験生のためにもなるかもしれないと思いました。

下山さんは「公認心理師の、その先へ」をスローガンにしています。

そして修士の段階から5領域について
「医療公認心理師」
「教育公認心理師」
「カウンセリング公認心理師」(福祉分野)
「産業公認心理師」
「司法公認心理師」
に分轄して試験制度もそれに合わせるべきだという主張を持っていらっしゃいます。

そこで僕が思ったのは「ちょっと待て、臨床心理5領域をワープアフニーター心理士としてふらふらしてきた僕に限らず、若い心理職が教育領域に就職して、スクールカウンセラーとして活躍しながらクリニックでバイトして医学的知識を教育現場に還元するということはよくあることだぞ」ということです。

「◯◯公認心理師」としての名称しか名乗れなくなってしまったら病院では「医療公認心理師募集」となってしまい、横断的な働き方をする心理職としての実情に合わなくなってますます就職先はなくなってしまうでしょう。

僕は「公認心理師試験の、その先へ」が大切だと思っています。

僕は公認心理師は「公認」という名の元で5領域を網羅した汎用性のある資格となっていると考えています。

僕自身の考えとしては共通問題は全員必須の基礎心理学中心のものとして、5領域の中で2科目をそれぞれ選択制で、例えば受験の際に「医療・産業」を選ぶという、それぞれ自分が得意として経験、もしくは力を入れて学んできた領域を受験できるようになるといいなと思っています。

「試験が難しい難しい」という多くの人たちが言う事は本当です。

そうならば「この先の試験制度をどのようにしていくか?」が大切で、特定のある学派が「この学派の問題だけを出すべきだ」というのは間違った主張のような気がします。

だから職能団体が特定学派に偏ることも危険だと考えていて、その結果として職能団体がまとまらないようであれば公認心理師制度は恐ろしく迷走してしまうことになってしまうでしょう。

3.下山晴彦さんの、その先へ

下山さんも下山さんなりに公認心理師試験制度について考えている人の一人であることは間違いありません。

新しいビジネスモデルとしてのカウンセリングについても提唱している、そういった意味では優秀な人です。特定学派が別の学派をdisるとdisられた学派はdisり返します。

医学看護でこれをやられたら開腹手術中に論争をするわけにはいかないのですから、学問を学びつつ実践の徒である心理職、そのオピニオンリーダーである大学教員は多様性を認める文化素地が大切です。

学派の多様性を認めることができない心理学者はクライエントさんの多様性を認めることもできないというのが僕の意見です。

下山さんは物柔らかな言い方ですが「何か」の違和感を感じます。箱庭療法や描画をやってきた人たちが認知行動療法にスライディングするべきだという彼の論調にも危険性を感じてしまうのは僕だけでしょうか。

(しもやまみんのご尊顔を以下お楽しみください) 



※ アナウンス

従来の「公認心理師試験」カテゴリを
公認心理師試験対策

公認心理師試験制度 に分割しました。


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