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○ なぜ臨床心理士・公認心理師はラーメンが好きなのか?

1.諸言

Twitterでラーメン画像を出すと天文学的なイイネ!がつき、あまりふぁぼられることがない僕のしょーもないTwitterアカウントでも10〜15という、とてつもないバズり具合を見せることが多々ありました。

それではなぜ?こういう現象か起きるのでしょうか。私たち心理職はまず自分のことを知ってから他者理解を深める知見を得るべきなのではないかと思い、本稿を書き出している次第です。

(参考画像は筆者撮影のほか、心理職から得たものあり・本人了承済らぬーん店未了承)

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2.理由

(※ 理由はあくまで個人の感想であり、科学的根拠に基づくものではありません。)

⑴ 心理職は重労働だから。

この理由はさもありなん、という感じです。心理職はとても精神的に疲れます。そうすると脳内のserotoninやnoradrenalineか欠乏します。ストレス低減物質を補給するためには必須アミノ酸としてtryptophanを補給しないといけません。そのため、上記2物質が含まれているというラヌーンは手軽、コスパのいい食べ物かもしれません。

しかもらめーんは熱いです。ドクターに心理所見を突き返され、先輩心理職から冷たい目で見られるという悲しい日があったとしましょう。らーめんのほんわりとした激アツな温度は心理職の心をこの上なく癒やしてくれるかもしれません。

乳化したスープに絡みつく、渾然一体となって口中に広がる麺の、きゅっとした歯触りのうまみはどの味のラーメンでも同じです。ほろほろと味玉を崩しながらその独自の旨さをスープとともに楽しみます。そして麺の上に乗ったチャーシューを噛み締めると肉肉しい野生的な味わいが身体に活力を与えてくれます。

自らをセルフコントロールしてそのメンタルを癒すことができなければ心理職はクライエントさんに相対した時にも厳しいだけの顔つきになってしまうことを恐れています。一杯の丼の中に入っているアートを胃中に収めることによって、心理職という人種は一瞬にして自らを癒すという特殊な能力を持っているのです。

しかもラーメンは熱いので食べているうちに熱でカロリーを奪われて太りにくいというダイエット食です。栄養学的にもネギという野菜、ゴマ、海藻類としてのノリ、炭水化物、タンパク質という、バランスの取れた完全栄養食です。どこかしら心理職は無意識的に研ぎ澄まされた頭の中で本能的に何が今一番自分にとって必要かを優れたワーキングメモリから取り出してラーメンを食しているのかもしれません。

⑵ 心理職は気さく・気さくでなけれはいけないから

さて、心理職の毎日の生活を振り返ってみます。クライエントさんがくれば笑顔で接し、フレンドリーかつカウンセリングが終わる時は笑顔で別れられればそれに越したことはありません。

ところがそういった心理職のシャツに小鳩のローストプルキンエ風クランベリーソース添えのソースが少し跳ねてシミになっていたとしたらいかがでしょう?

敏感なクライエントさんは下記のように思います。

「あ、このしんりしは自分とは違う世界の中で生きているお金持ちの人だ。こんな育ちのいい人に何を言っても心の中からはわかってくれないだろう」という「負の相補性negative compliment」が働いてしまうかもしれません。それに比べたら昨日食べた家系ラーメンに入れすぎたおろしニンニクの香りが微かに残っているしんりしの方がはるかに好感を持たれやすいと思うのです。

たとえどんなにお金持ちでフレンチ・イタリアンのハシゴをするお金があったとしてもぐっとガマンしてラーメソを食べに行っている心理職は読者の皆様方の中にもきっと多いのではないでしょうか?
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⑶ 心理学の教育課程を受けているから

思えば心理学という学問は人文科学系の中では統計を使ったりするという鬼っ子的存在、かといって理系学部からは数字をもて遊んでエセ科学をやっている、同じ心理学、学科の中でも臨床には科学性がなく、ただ感じていることを記述しているだけと揶揄され、どこに行っても境界の人といった感があります。

さて、そうは言っても臨床心理学徒も心理学を基礎心理学から学んでいるわけで、ひょっとしたら心理の世界における「学び」が大きくラーメン好き嗜好に拍車をかけている可能性があります。

何を見たら美味しく感じられるだろうという知覚、感覚の諸様相としてモダリティ間の結合がいかに美味しさを訴えかけて来るかという事実は基礎心理学がその根拠として補強してくれます。

発達心理学を学んできている中でラーメンという言葉をカウンセリングの中で多く聞いている心理職も多いかもしれません。なぜ?どのようにして?どのような育ちのなかで?ラーメンがどのような働きかけを目の前のクライエントさんに対して行っているかはまさに心理学的課題です。

並んでいる、人が多く入っているラーメン屋ほど美味しさに満ち溢れているのかもしれないという好奇心に旺盛な社会心理学的な探究になりそうです。
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3.結語

心理学というものはデータ収集が必要な学問です。そして多くのデータ、n数が集まれば集まるほど正確な結果が得られます。こうしてこの「心理職はなぜラーメン好きなのか?」という命題にとらわれた多くの心理職はあちこちのラーメン店を食べ歩くようになるのです。