ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

カテゴリ: Gルート

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Gルート審査落ち再考

1.序

施設コード902、私設開業領域についてのGルート審査は当初から大きな話題となっていましたが、これまでの受験者のツイートから「何が審査落ち・書類不備・足りない理由になるのか?」について再考してみました。

まず日本心理研修センターの「受験の手引き」施設コード902について必要書類を引用してみます。

実務経験を客観的に証明する書類等

※ 原則として、公的な機関が発行したもの等(証拠能力を有するもの)を提出し
てください(写しでも可)。

※ 要件が確認できるものをすべて提出してください。

(例)
ア 会社・法人登記簿謄本
イ 税務署の受付印のある開業届の控え
ウ 自治体又は他法人等との事業委託書や契約書
工 法人税・事業税、所得税確定申告書
オ雇用契約書や委嘱状
カ 公的機関が発行した登録証又は認定証
キ 定款(原本証明や公印による組織での承認があったもの)
ク 年金の記録に関する書類
ケ雇用保険の記録に関する書類
コ その他「実務経験の確認に必要な内容」が確認できる書類


要するに「公的書類」とそれに付随する疎明資料があればいいわけですが、登記簿謄本の記載が問題になることもあったようです。

ここで第1回試験でGルート審査落ちになったマリンさんのツイートを貼ります。


慌てている様子がよくわかるのですが、ひとつには登記簿謄本に「経営」の2文字が入っていたことが原因かとマリンさんは考えていました。


マリンさんのツイートには伊藤絵美先生の引用ツイートもあって、あの大家!の伊藤先生が最初の段階で棄却されたというのも驚きです。

伊藤絵美先生の八面六臂の活躍がなかったらいまだ私設開業領域の先生方の中には苦しんでいた人がいるかもしれません。

伊藤先生も名刺やホームページのコピーやありとあらゆる資料をかき集めたとあります。

4月6日から公認心理師試験の受付けが始まるのですが、一度「資格なし」という通知が来たら相当にショックで勉強どころではなくなってしまうかもしれません。

コード902で受験される方は不吉な通知を受け取る前に伊藤先生が行ったような登記簿謄本の書き換えという手段もあるかもしれません。

また、受験の手21ページ目に必要書類について書いてありますがどうも施設(施設代表者)の職印はかなり重視されるようです。いくら立派な私印でもダメです。「職印」がわからない方はググってみましょう。ただし、個人事業主以外の人は
絶対に勝手に職印を作ってはいけません。

かなりの重罪です。

私設開業領域の先生方は名刺、パンフレット、著作、論文を含めてかなり大掛かりな資料を集めておく必要がありそうです。

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ᴀғᴛᴇʀ ᴀ ᴅᴀʏ.
写真とは、取り繕われたものじゃなく偶然を装った必然が並べた特別なもので作られた在りふれた日常を切り撮ったもの。僕にとっては。


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公認心理師現任者講習者はなぜ1万人いるの?

1. 序

第1回現任者講習の受講者数はその際正確にカウントしていないので定かではありませんが、推定受験者数1万7千人強からすると、大体 2万人ぐらいは現任者講習会を受けていたものと思われます。

第2回、第3回、第4回の現任者講習もだいたい受講者は1万人程度でした。ここで疑問に思うのは「本気で公認心理師になりたいと思っていたなら、Gルートでも初回で申し込んで受験していたのではないか?」ということです。

このように各回現任者講習を受けている層の人数は何を示しているのか?ということは大変不思議に思うところでした。そこで考えられる要因を挙げていきます。

2. 要因

⑴ 実務経験の5年をようやく満たした。

こういう人もいるかと思いますが、数は多くはないでしょう。

⑵ 役所は資格が好き

実際、こういう理由で公認心理師を受けさせられている人もいます。

行政官庁でソーシャルワーカーとして働いている人も受験資格はあるので「それじゃ公認心理師って資格ができたんだから受けて資格取って
ね」と言われている人、こういう人たちは実は相当数いると思いますし、実際そういう話も聞いたことがあります。合格する人もいれば不合格になる人もいます。動機付けは低いのですが、精神保健福祉士や社会福祉士など近縁の資格を取っていれば受験に要する知識が身についていて、しかも現場で法律にも詳しいので受かりやすいのかもしれません。

⑶ やはり取りたくなった

この層が一番多いのではないかと思っています。噂に聞くところによるとGルート受験者の中では教員が多いのではないかとのことです。

ア 小中高校教員

小中高校教員の先生方は大変勉強好きです。そしてそれにもかかわらず多忙な生活をしています。教員にもいろんな方がいます。部活指導がない特別支援学級や特別支援学校に勤務している先生方も多いわけです。特別支援学級の先生方とはスクールカウンセラー時代によく話しましたし、僕も教育支援を行ったこともあるのですが、発達障害や知的障害に通暁しているという高い自負を持っています。

にもかかわらず裏付けがない。学校によっては普通学級には適応できない先生を特別支援学級に配置することもありますが、使命感を持って特別支援にかかわっている先生もいて、そのモチベーションは千差万別です。公認心理師試験を取った仲間がいると聞いて自分が取りたくなったとしてもそれは自然なことのような気がします。

あと養護教諭の先生は毎日のように身体の様子も見ながらカウンセリングもやっているようなものだと思うことがありました。

イ 3福祉士・作業療法士・言語聴覚士

この人たちは比較的心理に近い仕事をしています。厚生労働省公認心理師カリキュラム検討委員会では精神保健福祉士のみを想定したような発言がありましたが、実際のところ、社会福祉士も介護福祉士も当事者・利用者さんの心情を理解していなければならないわけですし、作業療法士もただたんに運動能力を教えて手作業を対象者にさせるわけではなく、生活水準を上げるためには手段的日常生活動作、IADLと呼ばれる高次な機能のトレーニングも担当し、発達障害児者へのリハビリテーション訓練も行う専門性が高く、メンタルにも関係している仕事です。

言語聴覚士も同様で、吃音に対するにしても心理的背景を理解しなければならないでしょうし、発達障害児者の話し方を教えていることもあります。

こういった人々が、やはり自分たちが行っている仕事は心理学というバックボーンも欲しい、そのために公認心理師を取得したくなったとしてもおかしくはないでしょう。

ウ.その他

雑にひっくるめて「その他」にしてしまいますが、保健師も健康相談に乗る、その中にはメンタルに関する相談も含まれているわけで、精神科でなくとも看護師は様々な科で疾病による不安な患者さんや、その家族、遺族にも対応しています。この営みは心理相談室で働いている心理職よりもかなり高度な対応能力が必要になることもあります。

日本全国20万人の看護職の中で、向学心の高い人でやはり元々カウンセリング的な勉強をしたいと思っていた人も多いと思います。

また、産業カウンセラー然りです。産業カウンセラーはその資格を持っているからといって実際に日常的にカウンセリング業務を行っている人は少なく、高卒や大学他学部卒で企業で福利厚生業務のかたわら復職支援に当たっていることもあります。

産業カウンセラーが公認心理師資格を取得した例も知っていますが、彼女は相当気合を入れて勉強していました。ただ、ストレスチェックを行う資格を取れたということは相当自信を持てることになったようです。

⑷ タイミングが合うまで待っていた

こういう人は多いのではないでしょうか。まず特異事項としてコロナの影響が考えられます。医療関係者ならば、コロナ感染をおそれて都市部で行われる現任者講習に参加しなかった、職場から禁じられた、職場の休みとちょうどタイミングが合ったなどさまざまな要因が考えられます。

これは外的要因ですが、内的要因も考えられます。それはなかなか勉強の時間が取れなかったし、過去問をやってみても点数が取れない。今年こそは時間を取って勉強して公認心理師試験を受けようという人たちです。

3.結語

僕はこういった様々な人たちがさまざまな制約がある中で、第3回試験では50パーセントの合格率を上げたというのは心理院卒者が当たり前のレベルの試験で、相当健闘しているものだと思います。

この試験の心理学に対する検出力は大きく変わるとは思っていません。そういった中で基礎心理学や関係法規を含めた様々な分野を学習してきたGルートの人たちの合格というものは尊い
価値があると考えています。

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Gルート公認心理師が心理職専門職としてデビューすることは可能か?

1. 結論

答えとしてはイエスです。以下、その理由について記していきます。

2. 理由

どこかで読んだ話なのですが、忘れました。(改変あり。) 商業高校中退の元女子高生、3年ほどふらふらして遊び歩いた後に倒産寸前の飛び込み営業主体の怪しい会社事務所のアルバイトとして営業事務を行う。やっている作業は見積書の作成とか帳簿作成、郵送とかファックス・メール送信、お使いなどで何しろヒマ。

1日8時間勤務の約束だったのが、4時間に切り下げられ、週5の約束で働き始めたのが週3日間にさらに切り下げれられました。半年ぐらいしか働かなかったのですがそこで社会人としての基礎的なマナーを身に付けました。

「もう遊ぶのはやめて真っ当な社会人として働こう」と決めて彼女は簿記3級を取ってやはり怪しげな中小企業に入り込んだのですが、そこで2年間働いているうちに猛勉強して簿記2級を取る。元々英語だけは得意だったので
TOEIC500点台だったのが頑張って720 点までレベルを上げました。

そこでまた転職活動をして今度は割と小さ目だけれども希望していた旅行代理店の経理事務員に採用され、30 歳で年収 450 万円取れるようになりました。仕事は忙しいけど楽しい毎日を謳歌しているとか。社会に一回出ると学歴も重視されますが、それよりも職務経験や業務遂行能力の方が大事になることもあります。

なんでこんなことを書いているかというと、人間、その気になって一緒懸命努力すれば道が開けるから、という理由を示したかったからです。

3. 実例

⑴ A さんの場合

Aさんは学校の先生、一念発起して年収 800万円の教員を退職、臨床心理士大学院に入学、月給手取り10万(!)下がったけど「やりたい仕事やれたから満足」という人がいました。旦那さんも学校の先生で、それほどお金に困っていなかったということもあり、もう住宅ローンも返し、結婚が早かったので子どもも独り立ち。いろんな要素があったわけですが、Gルートで合格しました。どんなに別分野でも、給料がランクダウンしても彼女は頭がよく、自分のやりたかった道に進みました。

⑵ Bさんの場合

彼は病院勤務ですけれども無資格の学部卒。なぜかというと臨床心理士指定大学院を出ていなかったからです。そのかわり認知心理学を大学で専攻して、認知行動療法では論文を書けるほど。地元で研究会を作って精力的に勉強。

クリニックではインテーク、レセプト、集団認知行動療法、ペアレントトレーニングをやってクリニックのスター的存在だとか。実力が資格を凌駕した例です。

4.それではGルート他職種からの参戦は?

心理専門職として働く方法は実はいろいろあります。自分の勤務先で心理師ポストが空いたなら、そこで熱心にアピってスライディングするのもよし、また、他職種でも熱心に心理職の勉強会に出て心理面接や心理検査の技術を磨いて、心理職の人が職場にいたらなるべく仲良くやって教えを乞うぐらいのワンダウンポジションを取って、医師や院長に「あの人はいい、よく心理のことを理解してくれている」と言わせることができればラッキーです。

今臨床心理士と公認心理師のダブルホルダーが求められているのは、心理検査ができる、心理面接ができる人を求めているからです。したがってそれができるようになるためには休日に傾聴ボランティアでもいいので「経験を積む」ことが大切かもしれません。

5. 困難さを乗り越えて

他職種、3 福祉職は元々カウンセリングマインドを持っています。看護師、作業療法士もそうです。学校教員も高給を望まなければ不可能とは思えません。したがって「やろうと思ってできないことはない」ということです。自身がなければ地方の公認心理師協会に参加して熱心に勉強会や研究会に参加しましょう。心理テストの勉強会にしてもそうです。心理職がスーパービジョンを受けたように、数が少なくても行った「臨床心理的面接」のスーパービジョンを受けましょう。これらはきちんと履歴書に書ける経歴になるはずです。

それから、東京など首都圏、関西圏の京都、大阪、名古屋などはとても競争率が高いです。新しくできた小さなクリニックなどで、多少給料は安くても心理師を喉が手が出るほど欲しいところは実は多いのです。ただしお金がないからなかなか雇えない。非常勤で掛け持ちで働きながらステップアップを目指すというのは賢いやり方です。

現場によってはほかの3福祉士や看護師資格などを持っていると多くの職員を雇う代わりに一人の職員が、いろんな仕事を兼務してくれるというメリットもあるので、それを武器にしてもいいのではないでしょうか。

何度か書いているのですが、特に社会的養護施設は院卒も就職しているし、無資格者、学部卒者などさまざまな経歴の人が働いています。福祉現場では資格よりも経験値が大切(とある転職エージェント)です。

給与が安いと勤務先もありますが、身体障害でもかなり重い身体障害者を扱う施設で、首から下が動かない中途障害の人で障害受容ができていない人や強度行動障害で知能指数 30 程度で自傷他害のおそれがある人をちゃんとマスクをつけて外に散歩に出かける。これも立派な心理の仕事だと僕は思います。

いろんな道がありますが、福祉・心理=心理への道もあり得ると思うのです。

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ᴄʜᴀɴɢᴇ.
変わらないものと変わるもの。時として変わらず大切にしたい何かは、そう決め込んでいる価値観そのものを変えた先に続いているのかもしれなくて。

〇合格への道-公認心理師試験はカウンセリング能力を測定しない

昨日の「第4回公認心理師試験勉強法」に対して読者のふみさんにいただいたコメントです。

おはようございます。
第三回の試験問題を見て思ったのは「理系としての心理学」の知識を問われるものへと変わりつつあることです。

私大文系3科目(英語、国語、日本史か世界史)で私大の心理学科や教育学科に入ってそのまま心理職に就いた現任者にはキツかったのではないかと思います。統計や薬理作用は高3で理系にいたわたしには懐かしく、とっつきやすく、正規分布、ベンゼン環など思い浮かんで楽しかった感じがします。

あと2回でGルートの試験は終わり。でもGルートには落ちても生活に困らない人が多いと思いますし、落ちたからといってそれまでの臨床経験や人生経験が無駄にはならない。公認心理師資格がなくても、他の資格があるならそれを生かして生きていく。そろそろ、そういう事態になったら…ということに直面化しないといけないGルートの人は少なからずいると思うのです。公認心理師の資格はあるに越したことはないけれど、あっても使えない公認心理師(特にGルート)はゴマンといますし、無くてもクライアントさんから信頼されているカウンセラーや心理職はたくさんいます。

そろそろそんなことも広報しなければならないところが、関係部署の末端にいる者してはつらいところです。


さて、知識・事例問題でもカウンセリングのセンスは問われているのですが、この試験が心理学大学院程度の知識を必要とすることを考えると、到底カウンセリングのフィーリングだけでは合格できない試験だということはわかるでしょう。

ふみさんが言うとおり、統計はどんなに平易なものでもきちんと統計を学んで系統的に統計的センスで回答できる人でなければ正答はできません。そういう意味では心理大学院新卒者でも「統計は無理」な人には正答はできません。現在の私大心理学科は学部段階では確かに理数科目はできなくとも入学できてしまいます。大学院も場合によっては統計が問われていない、あるいはゼロ点でも入学することが可能な場合があります。

ふみさんのコメントを離れて基礎心理学について見てみます。今回の試験は基礎心理の中では奥行知覚、馴化・脱馴化法、聴覚、学習心理学等はきっちりと基礎心理学を真面目に勉強した人でなければ解けませんでした。

薬学問題については頻出だったのでわかりやすかったかもしれませんが、薬物動態学については学んでいなかったらわからない問題でした。医学領域はこれは完全に理系領域です。

そう考えるとこの試験は単に「カウンセリングをやりたい、臨床心理学の知識を身につけたい」という動機付けだけでは合格はできません。出題対象となっている心基礎心理学についても、あるいは統計や医学についても「これは面白い、勉強しがいがある」ぐらいに思えないと合格は難しい試験かもしれません。

「統計や基礎心理学は勉強すればするほど面白いなあ」ぐらいの気持ちを持てるかどうか、そこまで思えなくても石にかじりついてでもこれらを必死にやり込む気概があるかどうかです。

ふみさんの言うとおり、Gルートの人で合格できなくても特に困らない人にとっては、試験勉強のための意欲が低ければ簡単には得点は取れません。

Gルートで合格できた人たちの話を聞いていると自らの生活の大部分を犠牲にして勉強をしていました。50パーセントの合格率というのはかなり高いもののように思われました。

それだけ努力をした人が多かったということです。ざっと見てみると現任者講習の受講者、これまでのGルートの不合格者のうち約6千人が受験をしなかったようなので、なんらかのやむを得ない理由で受験できなかった人を除いてかなりの人たちが受験を諦めてしまったように思えます。

確かにGルートの中には心理と関係なく、法学部を出てそのまま公務員として就職した人をはじめとした他学部出身の人や心理学と全く関係がないけれども相談業務を行っている人たちも多いと思います。

さて、昨日書いたような方法で一生懸命勉強しましょう、やってみましょうということでも歯が立たない人たちは多かったし、これからも多いと思うのです。公認心理師資格が必要な人は2024年からは心理系大学院を卒業して、心理職に就きたいと思っている人に限られるようになってきます。

その時に試験の難易度がどうなるかはわからないですが、現在公認心理師資格を必要としないで働いていてこれからも資格なしに困らない人についてどうするの?と聞かれると本人も返答に困るかもしれません。

特に公務員はそうかもしれません。ただし、公務員ほど資格を重視する職場はないというのは皮肉なものです。ただし、Gルート他職種の人でも公認心理師を持っていると仕事の幅が広がるのは、特に福祉事業を自営している人は多いと思います。一見この資格があった方がいいだろうと思える、私設開業をしている人でも千客万来でとても勉強どころではないので「〇〇で心理相談員として長年働いてきた」無資格者や臨床心理士のみでこの資格を取らずにやっていこうという人も知っています。

あと僕なんぞは心理専業職ですが「公認心理師持ってますか?」と上司からも同僚からも聞かれたことはありません。クライエントさんに至っては、僕が何の資格を持っていようが関係ないのでしょうけれども、一度も聞かれたことはありません。心理専門職のみなさんは「公認心理師持ってますか?」と聞かれたことはあるでしょうか。

今は過渡期なのでそういった状態にあるのでしょう。ふみさんが言うとおり、この試験にどう頑張ってどうにもならない人はいると思います。それが心理専業者でもです。この先この試験の難易度がどうなっていくかはわからないのですが、やはりコストパフォーマンスは十分考えて欲しいと思うのです。


公認心理師試験対策



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Gルートとはそもそも何のため受験資格要件なのか?

1. 序論

昨日に引き続いてGルートのことを書いていきます。決して僕は G ルートのことを disるわけではなく、そもそものこのルート創設の時にもカリキュラム検討委員会では迷走、錯綜していました。G ルートとは何か?これに関してはカリキュラム検討委員会等でも相当に議論されたところですが、当初は、大学教員が心理的面接業務を行っていない。

それではゼミを持ってそこで学生を担当している大学教員はどうか?

または司法行刑部門で受刑者を担当していて受刑者との面談をしている行刑担当官はどうなるのか?(行刑心理職鉄島構成員)それではGルートとして認めようという動きになっていたはずです。

そして第4回公認心理師カリキュラム検討委員会では松本主査(厚生労働省)が週1日だけやっているからいいという解釈ではないということを明言しています。(p4)

つまり最初の構想では割ときちんとした「反復継続の意志を持って」行っているということが要件でした。石隈構成員(心理)も大学教員を想定していて、週に1回程度外にスクールカウンセラー、として働いて病院、大学相談室等でカウンセリングを行っている場合を想定しています。また、スーパーヴィジョンもその中に入ることが川端構成員(心理) から提言がありました。北村座長(医師)も「それなりに多くの人が『もっとも』と思うものであれば、受験資格は発生するという理解でよろしいのではないでしょうか」と述べています。

佐藤構成員(医師)は精神保健福祉士も業として心理面接業務が含まれるのならばそれはよいのではないかと述べています。これは僕も確かにそうだろうと思います。カリキュラム委員会では心理業務の頻度、回数については多くが述べられていましたが、職種については多くが語られていなかったというのが印象です。

小中高教員はどうか、福祉施設や官公庁で当事者の面接業務に当たるものはどうか、これについては触れられていなかったのです。結局のところ、公認心理師法施行規則第 5 条に認められる各施設での業務経験によって心理面接業務を行っている者ということで所属機関 (長)の職印が押印してあれば受験資格ありと認定されることになったわけです。

さて、Gルートの行っている心理業務は週3回案だったのが週1回に切り下げられ、ついには週1回、日本心理研修センターではそれすらも要件とはならなくなりました。

こういった、例えば教員が心理面接・検査業務を実際に行なっていたか、生徒指導や教科指導を行いながらカウンセリングを行えるか、それは多重関係に当たらないかと、公認心理師養成に心を砕いている和光大高坂康雅先生も危惧されていたわけです。

このような経緯を踏まえて、例えば第 5 条ではスクールカウンセラーを想定していたようにも思えるわけですが、実際のところどうなのか?

カリキュラム委員会等では多くの他職種 Gルート受験者を想定していたかどうかについては、想定していただろうし、多くの他職種が受験するだろう、あるいはこれほどまでに他職種が受験することが想定外だったので試験のハードルを難化せざるを得なかったとも両面考えられるわけです。

3.私論

これは何回も書いていることですが、毀誉褒貶あるものの、僕は心理スピリッツを持った他職種が誕生していくのはウェルカムです。なにしろ心理大学院卒の知識を得なければならない、それに費やす努力は並々ならぬものがあったでしょう。そういった人たちの努力を否定するわけにはいきません。

そして大事なことなので何度も何度も言うように、現在実習先を探すのに困り果てている大学、院の学生たちに指導もして欲しいと思います。自分は作業療法士だから関係ない、看護師だから専門外、というわけではなく、ぜひその心理スピリッツを生かして欲しいと切に願っています。

そして他職種 Gルートの人たちが指導をしてくれたらそれは心理の学生たちも、心理の知識を得るだけでなく、多職種連携のあり方について学ぶ絶好の機会になるとも思うわけです。

心理の学生たちにもこれをわかって欲しいと思います。Gルートの人たちは自分がこれからぶつかっていく困難をやすやすと手に入れたわけではなく、相当の努力を払ったわけです。確かに 2022年までに G ルートは受験が認められ、多くのGルート公認心理師が出てくるでしょう。それを嫉妬の目で見るだけでなく、G ルートの人たちを多角的な目で見て、さまざまな知見を貪欲に学んで欲しいと思うのです。

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