ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

カテゴリ: 日本公認心理師協会

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○ 若手心理職と公認心理師協会上位資格について大いに語る

1.はじめに

とあるしんりしのZoom会合で職能団体の上位資格のことについて雑談で話したら「ふえ!そんなことあったの?」という驚いた派と「ふーん」という無関心派のふたつに分かれました。

ですので特に僕の薫陶などをちっとも受けずにどんどんいろんな怪しげな情報を自主的に探して教えてくれるN君(某国公立院研究生)はエライなあといつも思っています。

実はこのブログのにはそんな風にいろいろ教えてくれる人々が何人もいて(危なすぎて記事にしていない場合もありすみません)ひょっとしたら(しなくても)N君は情弱ひなたのためのブログのフィクサーブレーンの1人かもしれないと思っています。

今日はほぼほぼ対等に情報交換(雑談)です。

2.会話編

N:これむずい。漢文ワイ得意でない。フィーリングで解けた時もあったけど

僕:なんや

N:にほんこうにんしんりしきょうかいにんていせんもんしどうこうにんしんりし

僕:…うむり

N:ひのもと、おおやけとも読める。なんだか強くてなかなか偉そうなのや。時代に応じた知識とかの向上を図って社会の負託にこたえるらしい

僕:だからTwitterもやってみてアンチコメントの知識も集めてみんなに文句言われたらガン無視決め込まないでちゃんとやろうということか。高評価、コメント、フォロー登録よろしくお願いしますみたいな

N:それYouTuberや、ちゃうやろ

僕:ところでインタビューです。N君、当該団体についてどう思いますか?

N:ワイ様はセンター試験も世界史取ったのは漢字苦手だからこういう漢字漢字してるのは苦手!それより臨床心理士のポイント更新のことばっかり考えておったら、ひなたさんからこの研修更新ポイントにならないって聞いて「そ?マ?!」ってオモた

僕:あんな、この問題については難しくてな、臨床心理士資格認定協会が公認心理師協会単体で開催した研修については研修ポイントとしては認めん。ということや

あと漢字が苦手ならプロフェッショナルキャリアポートフォリオはどや

N:wwwぶろふぇっしょなるきゃりあぽーとふぉりお森。ほえー。ポイント問題は厳しいなあ。ただでさえ若手心理職は忙しいし金ないのにな。紛らわしいわ。そこまで調べてるやつようけおらんわ

僕:上位資格の指導制度についてはどうや

N:それなそれな。今大学の先生死ぬほど忙しいわ。実習とか修論とか。こんな資格作っていろいろ指導するヒマとかあるんかと

僕:おまとこの大学も先生ヒィヒィ言っとるか。受験勉強とかみんなどうしてるんかな。やっぱり自学自習か

N:うーん。ウチ国公立だからか試験指導なんかせん。先生たちは実習と修論指導であっぷあっぷ

僕:おまボランティアで後輩らに公認とリンシの受験勉強教えればええやん

N:ヒィヒィ。先生ら忙しいけど丁寧に研究計画は見とる。そのあとの指導が行き届かないのが問題や

僕:修論指導もおま、相談に乗ったら感謝されるでw

N:ヒィヒィ。それは指導教授の役目や

僕:俺ならいろいろ相談に乗れるけどな

N:さすがひなたさんや。でもやっぱりそれは指導教授のやることとちゃうんか?

僕:「修論か辛いんですね。それはさぞ大変でしょうね」とか言える。カウンセリング料1時間千円でもいい

N:…罰金

僕:まあ伝え聞いた話だけどNのところはいいみたいだけどリアル知り合いの子のとこはまた別の意味で大変みたいやで。会話ができるかどうか怪しい院生が3人に1人はいて先生もほかの院生たちもヒィヒィ言ってるらしい。

どうも臨床バブル(昔)の時どんどん教授増やしてFラン未満がリンシの院作ったのが響いてるらしいな

N:ほえー

僕:まあそれでも化けるやつは化ける。M1からM2になる時にワンチャン心と頭と体を入れ替えて見違えるように修論やり込むやつもいる

N:心と頭と体って全部やん…

僕:BF(ボーダーフリー、Fラン未満)の院はなかなかすごいと聞いたことがある。単位取れないと親から電話かかってきてパワハラアカハラ扱いされるそうや

N:ふええ

僕:ボーダーフリーっていっても院生は色々でな、社会人で元公務員や一流会社退職者が心理学部から入学してくる場合もある。わざわざBF院の教授のところで修論書きたいから遠隔地から入学してくる場合もある

N:ふんふん

僕:やってみて自分の修論の出来に納得いかないと先生がOK出してても自主的に留年して修論完成させてみるとかな

N:すげー

僕:そういう人たちは卒業と同時に資格試験も一発で受かってるな。相当必死で勉強してるから。覚悟を決めて入ってきた院生のパワーはすごい

そういう優秀な学生ばかりだったらいいんだけとな

N:うちの院、先生たち自分のケース持つのが難しいレベルの忙しさで過労死寸前

僕:そするとなおさらBFで難しいちゃんだとSVとかいろいろ支障をきたしそうやね

N:公認心理師カリキュラム導入されてまもないし、実習指導の仕方をどうしていいかまだ混乱してる状況だよね。新しい漢文制度でこれ以上混乱させてどうするのか…

3.考察・おわりに

N君が言うとおりできたばかりのカリキュラムでかなり難しい局面に至っている院は多いと思います。

修論指導教員も成績で選抜してあまり出来がよくないとそこで振り落とされる可能性もあるかもしれません。M1→M2の進級か難しくなるとか…

カリキュラムが複雑多様化している中、専門なんちゃらを取らせて教えるためのヒューマンリソースは?とこのこじらせ構想を大変無理のあるものだと若手すら感じているのですから、制度的なものになると果たしてどうなのだろうかとも思うわけです。

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不満続出・上位構想が招く公認心理師同士の仲間割れ

1.はじめに

2021年12月14日付け、改めての日本公認心理師協会(師会)の上位資格(日本公認心理師協会認定専門公認心理師)に関するアナウンスは同制度への文句ばかりが目立ち、Twitter のタイムライン TLはこれまでにないほど荒れています。(TL を「公認心理師」で検索するとわかります。) 何でこんなことになったかというと、元々公認心理師制度経過措置そのものの成り立ちへの不満あり、従来臨床心理士として働いていた心理職への他職種公認心理師からの不満あり、学生からの不満あり…と不満だけが目立ちます。

なぜこんなことが起こるかというと、まあ多分ですけれど、公認心理師を取得するのにもみなさんとても苦労をした。臨床心理士を持つ心理職も「んなもん取ってられねえよ」と不快な気持ちになる。臨床心理士不保持の他職種 G ルートにとっては「臨床心理士中心の団体ばっかり勝手な資格作りやがって、今までの苦労をなんだと思ってるんだ」(ほとんどの臨床心理士はそんな構想にかかわっていないが一緒くたにされている感じ強し)という、やな気分の時には嫌なことばかり頭の中に浮かんできてなお嫌な気持ちになるという「気分一致効果」が見事に功を奏したのでしょう。

今までにない文句がお互いに噴出しているのを見て取れます。

2. 実例(いろいろと不具合が生じそうなので改変しています。)
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○ 師会が上位資格構想がもたらしたもの

・勝手に上位資格とか作ってんじゃねえよ。ここまで頑張って苦労となんだと思ってるんだ

・師会が勝手に作った図表わかりにくいよね

・んなもん(上位資格)得ににならない

・組織率低い団体が認定資格出すことは反発しか呼ばない

・取得したらいいことあるの?誰がこんな上位資格求めるの?

・上位資格を作るより地位向上を考えるべきなんじゃ?

上位資格より診療報酬組み込めてないしそもそも公認心理師の認知度低い

・業界がカオスになる。その点上位資格作らなかった臨床心理士の方がエライ

・資格商法・公認心理師制度そのものがわけわからなくなる

※ この資格商法批判については多くの人々から同じような意見が上がっていることを付記しておきます。せっかく苦労して取得した公認心理師資格にさらに屋上屋を重ねるようなやり方てわ新しい資格を作ることはただの金儲け主義ではないかという意見も多々あります。貴協会の意図がどうであれそのように受け取られる可能性があるということです。

・上位資格の話より心理職にみなさんが望むことってナニ?

3. 考察

と、こんな具合に見事反発を買って、仲間割れすら招いていて、公認心理師制度そのものを安物の資格にして解体を試みてみようという構想があるならば大成功と言えるでしょう。

面白かったのは TL にこの上位資格について賛成する意見を書いている人は誰もいなかったということです。思えばわりかし歳を召されてから(失礼)、それでも高い意欲でやる気満々で社会人入学、第2の人生を心理職としてやっていこうと決めた人もいるわけです。そういった方々に対してプロフェッショナルキャリアポートフォリオとか、心理職として新卒時にすぐ就職、そういう方々しかこの認定なんちやらは役に立たないでしょう。

この公認心理師制度は、多くの仲間割れを呼ぶ要因があって、それをわざわざクローズアップして選民思想を持つ人たちの資格を作らなくてもいいじゃない?と思うわけです。さきほど述べた(1)社会人から心理職に転換した人 (2) 他職種から経過措置として G ルートとして入ってきた人、どこまで何ができるの?(3) 心理職として活動していたにもかかわらずそれほど熱心にはやっていなかった人、社会性について?と思える人 (4) 心理職としてあるまじき倫理違反を堂々とやっている人ってどうなのよ?

もう枚挙にいとまがないぐらいの不平不満が出ているので、賛成する意見はひとつも出ていなかったというところに公認心理師たちの今の思いが出ていると思います。

4.おわりに

最近は「どうせムダだ」と思ってやっていなかったのですが、質問文を投げかけるといちおう理事会(役員会?どっちでもいいや)では文章に回答をするかどうかはわからないけれどもいちおう読んでくれているみたいなので、この文を送ってみることにします。

拝啓 時下ますますご清祥のことと存じ上げます。貴協会におかれましては専門認定公認心理師・専門認定指導公認心理師制度を創設、公認心理師そのものの地位向上に努めているという意図があるのだと思います。貴協会が SNS で情報発信をしようという試みは誠に時代に即した時宜を得たものだと感じますが、そのため、相当な反発をTL内で呼んでいるということについてもお心おきいただければ幸いです。

以上今後の上位資格制度につきまして、職能団体の分裂を加速させているように思われる動きに危惧を抱いている公認心理師がほとんどであることに注意を喚起させていただきます。

敬具

ひなたあきら拝

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○ ちょw穴空きずぶ濡れ破れ障子紙専門認定公認心理師規程

1.はじめに

今回、一般社団法人日本公認心理師協会専門認定に関する規程(長い)に感してワタクシがふぁんである橋口誠志郎先生のバターロール動画 にも述べられていたように、「この文章、書いた人大変だね、お疲れ様」というのは本当なのでしょうが、すみません、規程の内容が国家資格公認心理師ウルトラ上位資格を作るのにはあまりにもお粗末で穴だらけでした。

ということでこの規程の破れ穴を次々とカッコよく華麗に指摘しつつ疑問の数々についてもあげていこうと思います。

2.疑問

⑴ あの、地方公認心理師団体と協同してるの?(自職種内連携)

これは「規程」ではなくてHPに書いてあったのですが、地方公認心理師協会と①導入研修、②専門研修I、④専門研修IIについて、本協会が主催するものの他、「各地域公認心理師協会などが主催する」とあったので、普段は恐れ多いのですが某地方公認心理師地方団体のエライ人に聞いてみました。

僕:かくかくしかじか
えらい人:え、なにそれ聞いてない
僕:え、だって書いてあるし
え:だってそもそもウチと師会と上下関係ない独立団体だし。ナニソレひどい。うちやらんよ。義理ないし

ちょw規程作る前に自分のとこの足元固めとけよw

と思ってしまった次第です。

⑵ そもそも導入研修っての、必要?

この専門認定公認心理師(長いので以下「専門」)、導入研修については「基本的な倫理や職責法制度知識…」を身につけさせるとありましたが、ちょ、これって試験範囲内容になってますよね?それから養成課程でも習っているんじゃ…と思った次第で、ひょっとしたら、しなくても受験生や養成大学院から

うちらが勉強してきたこととか必死で教えてきたこと、レベル低いとか、ムダっていうこと?

というネガティブな感想やクレームや反発や怒りや不満や不興や大顰蹙を買うかもしれません。高坂先生もおっしゃっていましたね。

⑶ 専門研修Ⅱは野放し規定

この「専門」資格が必要ならば偉い人々が言うので必要という可能性もラクダ🐪が針の穴を通る程度の高確率で必要かもしれません。ということは、専門研修IIは卒後3年だと、「専門取る前に3年間は好きなことやっとけ、オレたち何が起こっても知らん」という大変面倒見がいい資格のようです。

看護師さんは卒後3年で上長となって職場の中で新人指導しているというのに…

⑷ スーパーバイザー(SV)制度がいつもながら曖昧

これ、この規程読んだらSV制度については手もつけないし研修でやらんでしょ、っつーかヤル気ないでしょ。そりゃそうだよね。だって心理職が一番ニーズが高いのに一番触れたくないとこだもんね。

地方だとSV受けられる場所限られてるし下手すると自前の学校の教授からSV受けるとか、多重関係どうすんの?論文指導ビシバシ受けながらヨシヨシしてもらうの?

(※ 読者の方からSVは「ヨシヨシ」だけではない、厳しい場面もある、と聞いて「そのとおり」とも思ったのですがそれはそうです。臨床の教員は通常複数いるはずなので…と多重関係の危険性が薄いことも指摘されたのですが、司法領域から始まった選択の余地ないSVから始まった僕に現状を詳しく教えていただけると助かります。あとSVに際して金銭授受の大切さを指摘されましたがそのとおりです。金銭授受のプロセスの大切さはSVの間に学んでおくべきと。この辺りはやはり師会は考えていないか、「え、それ俺たちの仕事を?」的な考え方をしているのではないかと思います。)

他機関に自前ケース持ち出していいの?クライエントの許可は?

何かバイザーのせいで起こったら(せいでなくても)バイザーも責任取るんだよね、訴えられたらやめさせられちゃうかもね。

などなど面倒なことを考えるのは師会もイヤだったのでしょう。えいやと抜いてしまった様子が推察されます。

⑸ 実は公認心理師のことなんてどうでもいいと思ってる

これな、相当やばたんな姿勢です。新卒ABが2024年から出てくるのですが、この人たちがどんな教育を受けてこれから何が必要かということについてまず把握してないです。

理想論では立派なわけのわからない看板を掲げられるけれども議論もないし実態も明かされていないし、そもそもどんな議論があったのかは誰も知りません。

橋口先生指摘のとおり、文章書く人はきっとイヤイヤ書いていたでしょう。僕だったらバターロール🧈ではなくハンバーガー🍔片手ぐらいでもやつぱりキツいのでプロのライターとしても断ると思います。

まあ新卒者のことや公認心理師全体のことなんてどうでもいいやと思っているんでしょう。重要なのは師会の利益やメンツだけですから。

⑹ 俺たちはエライ、俺様制度

誰かがツイートしていましたが、Gルートの扱いってどうなんでしょ。心理職の中には心理と近縁の福祉や教育の仕事もたくさんありますよね。産業もそうです。司法の線引きも曖昧でした。さあそこで「どこまでが心理でどこまでが心理じゃないか、俺たちが審査して認めてやんよ、認めてやらないかもしれないけどな」という資格です。

経過措置「心理専門職としての臨床実務経験を持つと本協会が認めた者」

はい、ごめんなさい。認めるのはやっぱり師会ですね。

⑺ 資格取得のための情報ナッシングでもいいの?

あの、公認心理師資格登録証にはナニルートで受けてどの経験があるのかとか書いていないんです。しかもナニルートで受けたか「忘れた。だってもう資格取ったから関係ないし」という人たちも相当います。

これ、資格取得志願者の情報正確に取ろうとしたら日本心理研修センターから情報取らないといけないですね。

守秘義務のことは知らんけど。あともし経験がそれだけあるかどうかを知ろうとしたら勤務先から職務経歴証明書取らないと。

だって専門資格なんですから。自己申告だといけないと思います。だって上位資格なんですから。ということで橋口先生が言うような人間不信モデルMisanthropy model(メサントロピーモデル・試験には出ないので覚えないでください。)に基づいていますね。

⑻ 開業はカヤの外

5領域5領域と開業の先生方は公認心理師資格を取得するのにも心理研修センターと面倒なやり取りをしていたのですが、おお、ここでもか、と思ってしまいます。   


3.おわりに

かのような水に濡れた破れ障子紙のような穴だらけの規程なのですが、これ、作る前に誰か弁護士さんと相談して穴がないようにしなかったのは火を見るよりも明らかです。

というずぶ濡れ規程に基づいた資格を取りたい方はどうぞお好きにしてみたらとも思いました。食べ歩き番組に出てくる「お好きな人にはたまらないでしょうね」という感想は「豆腐にソースと納豆とジャムかけたこんなもん、相当な好きモノしか食わねえwww」というコメントと意味が同じだということをなんとなく思い出してしまった次第です。

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○ 橋口誠志郎先生、認定専門公認心理師&認定専門指導公認心理師について大いに語る。

最近色々と公認心理師試験対策動画をYouTubeで探しているうちに橋口誠志郎先生の動画を見て衝撃を受けたのでひなたブログでも紹介させていただきます。

僕が橋口先生動画をチャンネル登録しているにもかかわらずついうっかり見逃してしまったので、良作動画をここに紹介させていただく次第です。

動画タイトル・上位資格について

ひなた感想 

1.味わいバターロールがとても美味しそうに見えて食べたくなった。(味わいバターロールを美味しそうに見せる演出が見事)

2.それにもかかわらず残り1個だったので橋口先生同様に残念に思った。

3.相変わらず浴衣姿と笑顔がマッチしていてステキだった。短髪もよく似合う。

4.くまモンがカワイイ。

5.橋口先生の受験対策動画などは大変役立つのでみなさん、僕のようにぜひチャンネル登録をしましょう!

なのですがいかがでしょうか?橋口先生の許可が得られればそのまま記事にさせていただきます。

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◯ 高坂康雅先生、公認心理師上位資格反対について大いに語る

2021.8.3に公認心理師上位資格構想を公認心理師協会が発表したことについて、かなり多くの反対意見が出ていることについて和光大学の高坂康雅先生も大反対の意をYouTubeで表明しています。

タイトルは「公認心理師協会が専門資格を始動−上位資格は必要か−」というものです。

高坂先生の論点はいくつかあるのですが、整理すると以下のとおりです。

認定専門心理師の目的と目指すところは公認心理師と変わらないのではないか?

これはもっともな論理で認定公認心理師は

「認定専門公認心理師:臨床実務に関する基本的な教養を身に付け、分断横断的な視点を有し、広く国民の心の健康の増進に貢献できる専門性を有した者として認定するものです。」とあります。

しかしこれは公認心理師第二条の

「この法律において『公認心理師』とは第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称をもって、次に掲げる行為をすることを生業とする者をいう。」

※ 注
第二十八条 登録
次に掲げる行為(抄)
一 心理支援を要する者の観察、分析
二 心理相談
三 関係者の相談対応

確かにこれは高坂先生が言うとおりで、公認心理師という国家資格ができたのにそれと全く同様の目的を持つ上位資格を作ることに何か意味があるのか?というもので、これに対して僕は全面的に賛成します。

かなり多くの研修を受けなければこの専門認定公認心理師資格を取得できないことについても高坂先生は問題視しています。

・導入研修(研修時間不明)
・専門研修Ⅰ(研修時間不明)
・テーマ別研修(20単位)
(資格更新時25単位)
・専門研修II

なのですが、この資格は5年ごとの更新性資格です。

公認心理師試験対策講座を主催している高坂先生が問題視しているのはさまざまな観点がありますが、きっとこの研修は無料ではなく、多分多額の金員を支払わなければならないということ、それから5年以上の経験を持つ、ということで認定公認心理師は分野別だと転職に有利になる可能性があると話していました。

また、さらに1段階上の認定専門指導公認心理師になるとエキスパート研修が必要、結局なにがしたいのか?

高坂先生の主張(推測)では自己研鑽を行う(自己研鑽は他のところでもできるだろう)、自慢したい、職場内の評価が上がる?(ワケがないと高坂先生も言ってました。)、転職に便利(…)な訳ないだろう。(僕が採用面接官なら、この資格を持ってるとドヤ顔で志望者が来たら即落とします。)

高坂先生は現段階で実務的なメリットは今のところない。また、「実習演習担当教員」、「実習指導者」になるための厚労・文科大臣の指定する講習会を受講しなければならない事になっている(今は経過措置で認められている)のに
こういった制度とは関係なく「指導者」の資格を創設するのはいかがなものかと話していました。

中央研修だけだと地方の人は交通費もかかるから負担が増える、臨床心理士のダブルホルダーは経済的負担に耐えかねて臨床心理士を捨ててしまうだろうとも述べておられたのですが、なにより「何が何だかわからないから分裂団体に両方入らない」という人が多いだろう。

また

まず先にやるべきなのは分裂職能団体の統一じゃね?

と言われていたことに僕も大いに賛同します。

そして結局こういったわけのわからない制度を作っても要支援者のクライエントさんたちが混乱するだけ(大いに賛成)とも主張していました。

思えば僕自身も臨床心理士をしていて臨床心理士資格に愛着を持っています。心理臨床学会にも所属していますし、日本臨床心理士会にも加入していて、立派な先生方がおられてお世話になったこともあります。

それなのにこれらの団体と縁が深いと思われる日本公認心理師協会の暴挙に対して「ナニソレ?」ということを強く感じている次第、高坂先生の意見に全面的に賛成する次第です。

付記:高坂先生の動画でも紹介されていましたが、さらにスーパーバイザーを指導者の上に作ろうという構想があるようです。公認心理師そのものが国家資格なのにその上に資格を3階建てで作ろうとするのは暴挙としか思えません。


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