ひなたあきらの公認心理師でポン!

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

カテゴリ: 公認心理師試験

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想いさえ
借りものじゃなければ
そのうたはきっと届くはず ☪︎⋆

◯ 橋口動画「【公認心理師話】Dルート合格率58.8%の謎」への反論

橋口動画、「公認心理師試話」シリーズははっきり言って「何がなんだかわからない、人を惑わすところもあれば、なるほどと納得するところもある」というのが僕の印象です。以下が今回の動画です。今回は新卒D2ルートの合格率が58.8パーセントということについてがテーマです。

(動画)

まず前回の「Gルート41.8パーセント」の時に僕もうっかり見逃してしまったのですが「還境のせい」と誤字を書いていて「ちょwwwこの人東大院生だろwwwありえなくね?ww草」と思った事は事実です。

ふざけた紫色のカツラ「この人は真面目に人に話をする気があるのだろうか?」という扮装をして話していました。おかげでかどうか、5月31日、68回の再生回数は塵芥の如しです。これで「youtuberを目指す」というのはあまりにもあんまりだと思うのは僕だけでしょうか。橋口動画では「本人のせい」「環境のせい」「テストのせい」と前回と同じ3つの要因分析を行っていました。

そしてこの動画で一番力点がかかっているのは「本人のせい」でした。橋口氏いわく、大学院生の家に行ったら本が院生受験に使った本が20冊あるかどうかだったので唖然としたというものです。

僕はこれから受験をする大学院生は近隣にいないので、部屋に入って確認のしようがないのですがもし仮に女子大学院生の部屋に入ろうとしたら、秒で通報されてひなた(仮)心理職→元ひなた心理職現ひなた容疑者になってしまうのでそういう事はしません。

しかし僕が思うのは「20冊程度しか本を持っていない院生なんて存在するのだろうか?」ということです。僕は学部2年になって専門が始まった時には興奮して古書店街を歩き回ってめぼしい本をかっさらうように買いまくったものです。精神医学の古書は安いです。なぜならば精神医学書は精神薬理学も入っているのですが、精神薬理学はすぐに古くなってしまうので安く買えます。

知覚心理学、哲学、文化人類学、社会学は心理学と近縁なので大変面白かったです。他院生や助教らとのあちこちの勉強会にもしょっちゅう顔を出して、その度に本が増えるわけです。というわけでそれがごく普通ですので、橋口氏の言うような現象はあり得ない。

と橋口氏を論破してしまいました。精神分析やユング心理学、遊戯療法、ロールシャッハテストは公認心理師試験には出ません。臨床心理士には出る可能性があります。ただし、ひとつことを徹底して学ぶ姿勢は身につきます。

だから興味を持てる分野を徹底してやるということはいろんな心理学の分野を学ぶことに役立つ「学び方」の勉強をすることになります。拙記事「受かりやすい大学院〜」で 書いたのですが、超一流大学(学部です。ロンダリングはない)出身の人は楽々8割で公認心理師試験を突破していました。

GMARCHKKDRでも一生懸命大学院の勉強をしながら(それは公認心理師試験とは関係ないかもしれません。)公認心理師試験試験に受かった人は多いです。もちろん学部偏差値40未満の院生もきちんと勉強していれば受かります。

学部時代から学ぶというスキルや習慣が身についているかどうかも大きくかかわってきます。

橋口氏が言っていたのは「勉強が嫌いでもカウンセリングが好きという人がいるでしょうと」いうことでしたが、え?勉強がキライな人にいいカウンセリングができるの?ということです。新卒は知識が新しい、だから試験合格率が高い。それは好きでもキライでもよく勉強しているからです。

最新の知識を疎かにして、臨床心理学関連諸分野、基礎心理、社会心理、医学等をやりたがらないと合格は遠のいてしまいます。

公認心理師の出題科目は臨床に役立つ知識も多く含まれています。そしていかによく勉強をしてきたかは「これからいかに勉強をして最新のカウンセリングの知識を身につけられるいい臨床家になれるか」にもかかってきます。厳しい言い方をすると勉強がキライな人にいいカウンセリングができるかどうかは疑問なのです。

橋口氏主張の2番目、環境のせい、というのはさもありなん、と思えます。大学院生が修論と試験勉強をかけもちするのは確かに大変でしょう。しかし修論を書いて有意差を求める検定をしていく上で、そして臨床理論を学ぶことはムダではないはずです。

そして「テストのせい」という理屈もあることはあるでしょう。しかしそれは「俺を落とすようなテストの作り方が悪い」と言っても例え日本心理研修センターに対して訴えを提起しても絶対に勝てません。

自分が不得意で覚えなくてはならない知識は死に物狂いで覚えてください。
D2ルートは最新の知識と学び方を身につけているという意味では最もアドバンテージがあった受験生でした。次の試験からは新卒の院卒者はEルートになります。ぜひ頑張ってください。

僕の言っているこのは激辛過ぎて間違っているかもしれません。そこで橋口動画を見て僕の言うことと橋口氏のどちらが正しいか確認してもらえればと思うのです。

蛇足です。橋口氏の言っていたように、2024年になれば公認心理師は新卒者ばかりになり、橋口氏が現在100再生を誇る動画は10再生ぐらいになってしまう。その通り。

1日10人ぐらいしか読まれていないこのブログも僕しか読まないものになっていて、そのころはそんな理屈もすっかり忘れ切ってしまい「お、毎日読んでいる人が1人いる。この人のために頑張って書き続けよう」となってしまう可能性が高いと思うのです。

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人の記憶ほど曖昧なものはないよね。例えば想い出話をする時に頭に浮かんでいる光景は、ともするといくつかの断片的な景色の合成や空想かもしれない。記録に残したものは別として、過去とは不確かなもの。でも、それでいい。そもそも、心というものが不確かなもので、曖昧な希望ではばたくものだから。

◯ 公認心理師・臨床心理士試験に合格しやすい大学院・そうでない大学院

のっけから不吉な内容のことを書きやがって、と思われるかもしれませんが確かにこれはあるあるです。

まず、心理学部から公認心理師課程がない大学もあります。それは高校時に調べて公認心理師が受験できる学部を選んでおかなければなりません。

今回の記事では公認心理師制度が新しいためか、公認心理師受験者数と倍率を公表している大学院はないのでこれまで公表されている臨床心理士合格率から推測してみます。

超一流と呼ばれるような大学院は臨床心理士合格率は高いです。多分受験のための特訓などはやっていないでしょうけれども何しろ大学院入試の時点で難しいです。研究計画を提出する段階で、すでに統計的検定で有意差が出そうな検定方法も選んでいるわけです。そして入試も通常の学部で習っているレベルをはるかに越えた難易度で、そのまま臨床心理士試験なり公認心理師を受験しても受かりそうです。

法務省矯正局国家総合職人間科学区分及び家庭裁判所調査官補採用試験もその意味では所定の単位を学部で修めて経験を積めば、旧帝大に匹敵する試験を受けているので合格可能性は高いでしょう。

学部の偏差値=合格率ではありません。例えば超有名な御大がいる大学院では某教授がビシバシと山のような課題で学生を鍛えていて(昔からそういう人)ここの院は学部は偏差値はそこそこ、院は何十倍という高倍率で、困難な課題を片付けているうちに自然に学力がつくので合格しやすくなります。

9割近く現役者は合格している名門ですが、このような大学院でも再受験者は4割を切ります。

医師国家試験は9割合格しますが既卒者は63パーセント、多分公認心理師・臨床心理士はもっと落ちるでしょう。これについては後述します。

学部の偏差値がそこそこ、内部進学をしたり外部からの受入れもしているのでしょうけれども、「うちの院生は全員臨床心理士合格です」と標榜している院も割と多くあります。

8割合格、7割合格でも「平均より高い、すごいでしょ」という意図なのか発表している院もあります。

多くの院は人数だけ発表して、合格率には触れていないようです。

GMARCHKKDRぐらいの学校は正直にうちの学校の合格率は63パーセントです、と言っている院もあります。

これは非常に正直にということ+特に試験対策はしていない自学自習に任せているという結果かもしれません。

とても正直に「うちの院の臨床心理士合格率は50パーセント」と言っている院もあります。学部偏差値は40未満ぐらいです。

そしてかなりの大学院が本来の大学院合格率を明らかにしていないということです。噂では2割ぐらいしか合格していない大学院もあるというこです。

僕が言いたいことは、軽々と今の時点で合格できる人を除いては自学自習をしっかりとやって合格を目指して欲しいということです。落とすための試験ではないわけです。

医師国家試験も合格点基準を満たして禁忌肢問題(「これやったら死ぬんじゃね?」という問題に引っ掛からなければ合格できますが、とにかく医師国家試験は医師になれなけらば「ただの人以下」と思っていて必死なので毎日高い予備校に通ったりと、再受験組の合格率は高いわけです。

僕の知っている人で史学から臨床心理大学院に入り、それから卒業して何度も臨床心理士試験を落ち続けている人がいます。彼は大学で勉強するのが大好きで現在は物性物理学をどこかでやっているはずです。

こういう人は学問から学問を渡り歩く道楽者なので別に合格しなくても困らないわけで、公認心理師試験も落ちていると思います。

さて、公認心理師試験が落とすための試験になってしまったら今のレベルをどんどん上げなくてはいけません。

公認心理師試験、臨床心理士試験に合格したい人は学部卒直後にでも公認心理師試験、臨床心理士試験過去問を解いてみることを強くお勧めします。大学院の勉強と試験勉強は違うところと共通点と2つあります。

不合格点から合格点に至るまでにはかなりの勉強量が必要と思います。院生の方は日々の勉強は大変だと思いますが、ぜひ今のうちから勉強をしてチャレンジして欲しいと思います。

工夫をすべきこと、しなければならないこと、自分の力だけではどうにもならないことがあれば熟慮して、情報を収集して何をするべきか考えてみればいいと思います。

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生きる上でストレスという負荷を避けて通ることは難しいよね。過度なものは心を患ってしまうけれど、かと言って全くそれがないと、のれんを腕押しするかの如く味気の無いものになってしまう気がする。ほどよい摩擦があることで歯車は噛み合い前へ進むのかも。でもやっぱり…ストレスフリーがいいよね。

◯ 臨床心理士・心理系大学院・公認心理師試験対策・「パーソナリティ障害の診断と治療」
1.序
精神分析の深い知識はこれまで公認心理師試験では出題されていませんでした。しかしながら「精神力動理論」はきちはんとブループリントにも「認知行動理論」と並列させて記載されてきることから、精神分析は公認心理師試験には絶対出ないとは言えません。

また、臨床心理士試験や大学院入試にも精神分析理論は出題されています。
精神分析はパーソナリティと人間の発達段階を理解する上では必須の知識です。これから大学院を受験する方、また大学院在学中の方々にもぜひ人格理論、治療理論として知っておいて欲しい知識です。

そこで「パーソナリティ障害の診断と治療」Nancy McWilliamsナンシーマックウィリアムズ著、成田善弘他2人訳、創元社の精神分析的知見からの発達段階、パーソナリティ障害について記述してある著作を参照し、考察を加えてみます。

2.フロイトの発達段階理論
フロイトの発達段階は

⑴ 口唇期 
小児性欲の中で最も原初的な唇によるリビドー、快楽、したがってこの口唇期固着が阻害されると攻撃的なパーソナリティになりやすいと言われています。)

⑵ 肛門期
小児はトイレットトレーニングを経て排便を我慢することを教えられます。この失敗が過度に許されないしつけをされると収集壁、不潔恐怖のある強迫的なパーソナリティになります。

⑶ エディプス期
男根期とも呼ばれていますが、小児性欲の中では男根期となると、自らにパニスがあることを自覚し「大きくなったらママと結婚するの」と言い、ギリシャ神話のオイディプス王が母を娶って父を殺したという神話に由来しているものです。

ちなみにフロイトは女子はペニスの欠如が空虚感を感じさせるという男尊女卑的な発達段階を考えていたようです。女子のエレクトラ・コンプレックスは父と交わりたいという欲求です。(後年フェミニズムを台頭させた精神分析学者Helene Deutschによって男根期の男性中心の考え方は否定されています。)このエディプス期の成長に失敗すると神経症になると言われています。

3.発達段階の後継

ナンシーマックウィリアムズはどの発達段階理論もこの3段階を踏襲したものと考えています。

ただし、それが防衛と欲動(防衛規制が各発達段階の欲動を規制する。フロイトは抑圧のみをこの発達段階における防衛機制と考えていたようなのですが、フロイトの娘、 Anna Freudアンナ・フロイトは後に10種類の防衛機制を考え出しました。(退行、抑圧、反動形成、分裂、打ち消し、投影、取り入れ、自己への向き換え、自虐、逆転、昇華)これらが発達段階に影響を与えた理論なのか、

自我発達理論Erik Homburger Erikson
エリク・エリクソンや
Jane Loevinger Weissmanによる自我発達理論なのか、 
(これもアンナ・フロイトであり、無意識よりも意識を俎上に上げること)

それとも自己イメージを映し出す他者としての客体的自己、物質的自己、精神的自己、社会的自己なのか、それらのイメージが自己を映し出します。理想化が失敗すればそれが神経症の原因となります。Karen Horney, 新フロイト派カレン・ホーナイがこの立場の代表者的人物です。また、Nancy McWilliamsがそれを視野に入れているのかはわかりませんが鏡に映し出された自己をはっきりと自己と認識するラカンJacques-Marie-Émile Lacanの鏡象段階理論stade du miroir 6〜18カ月がこれに当たるでしょう。

ホーナイは基底的不安が孤独、自己の孤立、神経症の原因としての母親との関係を仮定しています。

実際にはフロイトは肛門期をうまく乗り越えられないと強迫神経症になると主張してはいなく、後年の精神分析家がそれを主張していました。

そしてDaniel Stern, ダニエル・スターンはフロイトの発達段階理論に異を唱え、各発達段階における失敗が神経症の原因のなるという説を痛烈に批判しました。

ガートルード・ブランク及びルビン・ブランクは理論としての自我心理学の葛藤理論、欲動理論、自我心理学的対象関係論、ハルトマンの貢献、エルンスト・クリスの貢献そして技法としての記述的発達診断と発達の視点から精神分析と心理療法の差異、分析治療の開始、治療開始の実際問題、解釈できる転移と解釈できない転移など精神分析を実践的治療技法にまで高めました。

そして最近の研究としてPhyllis Tysonフィリス・タイソンとRobert.L.Tyson
はフロイトから現在に至るまで精神分析理論の統合を目指しています。これは小児、成人にかかわらずです。Phyllis TysonとRobert L. Tysonは、感情的、行動的、認知的、および同時に進化する他の多くのシステムのコンテキストで心理的発達を調べる独自の発達理論も呈示しています。

エリク・エリクソンもMargaret Scheonberger Mahlerマーガレット・マーラーも発達心理学において大きな功績を残しています。とりわけMargaret Scheonberger Mahlerは乳幼児が母親からから離れて最接近するという幼児の不安による再接近期を想定しています。

Margaret Scheonberger Mahler
の発達理論は以下になります。
正常自閉期 0〜2カ月(外界と自分の区別がない)
正常共生期 2〜4カ月(母子一体化)
分化期 4〜6カ月(母親の顔、行動の認知)
練習期前期 8カ月(人見知り行動、他からまた母のところに戻る。はいはいの時期)
練習期後期 1歳頃(母親から離れることが多くなるが不安になるとまた戻る)
再接近期 1歳半頃(後追いをする。自分で行動すると不安になりまた母親に最接近、分離不安)
個体化および対象恒常性の確立期2〜3歳ごろ。(母親と自分の存在が区別さされるようになる)   
エリク・エリクソンErik Homburger Eriksonの発達段階は以下のとおりです。

⑴乳児期infancy
ア 年齢 0〜2歳
イ 得られる力
希望(hope)、期待
ウ 課題
  基本的信頼vs不信感
  trust vs.mistrust
オ 対象
  母親
カ 疑問
  世界は信じるに足りるものなのか?
・対母親とだけの二者関係、世界に対して、助けてくれるだろう、あるいは誰も助けてくれないだろうという不信感の対立です。疑問としては「誰を信じられるか?」で、この時期に授乳、愛着を得られないと否定的信念を獲得してしまいます。(境界性人格障害はこのあたりから基底欠損が生じているのかもしれません。)

⑵幼児前期early childhood
ア 年齢2〜4歳
イ 得られる力
  意思、意欲will
ウ 課題
  自律性、自主性vs恥、羞恥心
  autonomy vs shame
エ 対象
  両親
 ※ ここで初めて父親が出てきて、3者関係が生じます。
オ 疑問
  自分は自分で良いのか?
・幼児前期の課題は、トイレットトレーニング、排泄のコントロールを一人でできるか、更衣を自分でできるかという、自律性にかかわってきます。もちろんこれには失敗することもあるわけで、失敗への不安があるわけすが、ここで成功したら褒められる、失敗しても許されるという感覚があると許されている感覚を身につけて、この時期の課題をクリアできるわけです。

⑶幼児後期(遊戯期)play age
ア 年齢3歳〜5歳
イ 得られる力
  目的意識purpose
ウ 課題
  自発性(積極性)罪悪感initiative vs .guilt
対象
  家族
※ ここで初めて父母以外の家族も対象
 に含まれます。
オ 疑問
  自分はさまざまな事柄を行なって動
 いていいのか?
・探索、道具を使用したり芸術的センスを示すようになります。善悪の区別がつかないとルールを破って叱られることを恐れます。エネルギッシュでもあり、子どもらしい自立心もあれば、罰せられるのではないかというおそれも持っています。

⑷児童期(学童期)scool age
ア 年齢
  5歳〜12歳
イ 得られる力
  能力、有能さcompetency
ウ 課題
  勤勉さ対劣等感
  indstry vs.inferioty
エ 対象
  地域及び学校
オ 疑問
  さまざまな人々や事物が動いている
 この世界の中で自分はどこまで許さ
 れて成就できるか。
・ 小学生時期で課題や宿題が出ます。勉強の楽しさとともに課題も次々と出ます。この時期に大人が叱り付けてしまうと気力をそがれてしまって劣等感を持ってしまいますので褒めるアドバイスが大切です。

⑸青年期adlesence
ア 年齢
  13〜22歳
イ 得られる力
  忠誠fidelity
ウ 課題
  同一性対同一性拡散identity vs.identity confusion
エ 対象
仲間
オ 疑問
自分は何者なのか、何者でいられるのか?
・社会的経験を積んで、学生としての時間を過ごします。また、その中で義務を果たし、力を得ようとします。自分の同一性を確認することができます。

⑹初期青年期young adult
ア 年齢
  22歳〜39歳
イ 得られる力
  愛love
ウ 課題
  親密性対孤立infancy vs.isolation
エ 対象
  友人、パートナー
オ 疑問
  自分は愛することができるか?
・この時期は、仕事、恋愛関係、育児など人生にとっては中核的な課題を抱える時期と言ってもいいでしょう。

⑺成年期後期(壮年期)adulthood
ア 年齢
  40〜64歳
イ 得られる力
世話care
ウ 課題
  ジェネラビリティー(生殖)対停滞
  generativity vs. stagnation
 ※ generativityはエリクソン独自の用
 語です。次世代を育てる能力とも言
 えます。自分の事だけを考えている
 とそれは停滞です。
エ 対象
  家族、同僚
オ 疑問
  自分の人生を当てにできるか?
・管理職として部下を指導しなければならない立場、あるいは子どもの自立を見守る立場です。

⑻老年期(成熟期)mature age
ア 年齢
  65歳〜
イ 得られる力
  賢さwisdom
ウ 課題
  自己統合対絶望ego integrity vs.desapiar
エ 対象
  人類
オ 疑問
  私はこの世にいてよかったのだろう
 か?私は私らしい、いい人生だった
 のだろうか?
・人生の終焉を迎えようとする時にその終了を見据える時期です。エリクソンのころにはサクセスフル・エイジングやエイジング・パラドックスの概念はまだありませんでした。

さて、Nancy McWilliamsはあくまでフロイトの3つの発達段階と他の発達理論の統合を目指しています。そしてとりわけ口唇期固着はより深い病理性を持つと仮定しています。(境界性パーソナリティ障害がこれに当たるのかもしれません。)

4.パーソナリティの組織化の発達水準

さて、Nancy McWilliamsは口唇期は正常人、そして抑うつ的な人はとりわけ固着することを指摘しています。

そして強迫的な人はその行動が問題になっていなくとも強迫的なパーソナリティには肛門期が背景にあります。

Karl Abrahamカール・アーブラハムは精神分析医として神経症より比較して病理性が高い躁うつ病や妄想を持つ患者に対する欲動の体制化に類型づけようとした試みは結局失敗に終わったのだとNancy McWilliamsは結論づけています。

5.自我心理学の前駆的研究及び自我心理学

アブラハムが示した強迫神経症は、現在の強迫神経症よりも病態が重いものでした。

人の自我の発達、自他の峻別(世界観の混乱という点からは統合失調症がかていされているのかと思います。)
、パーソナリティの組織化の健常化と病理性の研究が進み、その実証的証拠が多数存在するとNancy McWilliamsは指摘しています。パーソナリティの組織化が健常でなければその障害が重いことは容易に推測できます。

面接者が患者と会う時にその人をシゾイド、あるいは強迫的水準だと定義することは対象者を病的とは決め付けることはできないけれども自我発達と対象関係によっては病的と言うのと同義と定義しています。つまり自我発達と対象関係の健全さが相手の病的水準を定義しているのです。

自我心理学(Erikson,E.H等)対象関係論(Melanie Kleinら)自己心理学(Kohut,H.)この心理学的の概念が役立つことを示しています。

精神分析学の示している病理水準は性格類型でなく、その人が抱えている困難の重さによって決まるのではないかとも指摘しています。

19世紀、歴史的には精神障害はそれほど重いものでなくとも一般的には狂気としてとらえられていました。

フロイトはその優秀な業績によって、神経症と精神障害の峻別を行いましたがそれは後継者にとって簡単なモデルとはならなかったのはあまりにもその区別が大雑把すぎたからです。

6.自我心理学の診断カテゴリー

一時的な症状による症状神経症、そして神経症的傾向が性格に深く根差している性格神経症は、より病理性の深いものでした。

そしてこの区別は現代診断基準DSMではパーソナリティ障害と定義されています。

この症状神経症か性格神経症(パーソナリティ障害)かは、
⑴ 何か誘因があって生起したものなのか、それとも患者の元々持っていた素因によるものなのか
⑵ 急激な症状の悪化によるものなのかそれとも全般的な感情の増悪なのか
⑶ 患者が一人でやってきたか(病識ある症状神経症)、それとも誰か(家族
、司法関係者)に連れられてらやって来たのか(病識がない性格神経症=パーソナリティ障害) 
⑷ 症状が自我違和的なのか、それともその症状が自我親和的で症状が自らの性格に深く根ざしていて適応のひとつの様式となっているか(パーソナリティ障害)
⑸ 患者はセラピストと協力関係を結ばなければならないが、それが「観察自我」といって自分を見ているもう1人の自分がいるか(症状神経症)、それともセラピストに対して敵対的、または魔法のように解決してくれるか(パーソナリティ障害)

症状神経症ならば患者は幼少期の未解決な葛藤を抱えているだけで、幼少期には役立ったその適応様式が役立たなくなっている、したがって葛藤を解決するためには短期間で終わることもあり得るということです。

そして症状神経症は治療者と協力関係を結んで転移、逆転移の問題が起きてもそれを解決しやすいです。

パーソナリティ障害の場合には患者の性格に深く根ざしたものなのか区別する必要性があります。パーソナリティ障害の治療は患者の性格を再編することです。

7.結語

この書籍は初学者向けの入門書と銘打っていますが、必ずしも面接技法にとって直接的にすぐ役立つものではありません。しかしながら精神分析という、さまざまなパーソナリティ発達理論と、患者さんの適応状態が一時的なものなのかそれともパーソナリティ障害によるものなのか見極めるための知恵が詰め込まれています。精神分析と発達水準を知るための推薦の書と言えるでしょう。

また、本書後半は考えられる限りの全てのパーソナリティ障害について網羅し、あげられています。精神分析的機制からパーソナリティ障害を知ることができる良書と言えます。

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昨日まで心踊らせていたものが、急につまらなく感じる。そんな日は誰だってあるよね。これって、心が生きていることの証拠で、命あるものは流転する様に、四季の移り変わりと同じこと。だから無理に抗わず、空でも眺めてボーッとすればいい。そのうち、何もせずにはいられない心が目醒めるはずだから。

橋口動画「【公認心理師話】Gルート合格率41.8%の謎」への反論

1.序
橋口誠志郎(公認心理師・20浪・東大院生)さんの動画を見ていると「なんて回りくどい話し方をする人なんだろう。ちゃんと論旨を明確にしてから話せばいいのに」と思っていたのが見慣れているうちに馴染んでしまい、しかも「面白い」と感じてしまうようになってしまいました。

「心理bloggerとしてこのままではいけない」と思ってこの記事を書いています。彼は紫のカツラをかぶったり奇をてらうエンターティナー、youtuberを狙っているのでしょうか。持ち前の気の弱さを克服して受験生のためになろうとしているのかもしれせん。しかし僕とは方向性、ちょっと前で言えば「音楽性の違い」で解散したバンドのようです。しかも僕は橋口さんと一緒にバンドをやったことはないのです。

2.「やる気スイッチ」について

・Gルートは「やる気スイッチ」が入らないことが多いという理論を橋口さんは展開しています。

⑴ 本人のせい
これはかなり厳しい見方をしていると思います。Gルートは他職種、福祉職や看護師ということで、公認心理師試験に合格しなくても構わない。だから公認心理師試験への「やる気スイッチが入らないのだろう」という理由です。

ある意味当たっているかもしれませんが、これは僕からの反論があります。どのような評価をするかはさまざまですが、第1回試験(北海道追試を含む)→第2回試験と難易度は上がったのではないかと思います。

そして第1回試験で惜しくも合格を逃した人が再チャレンジした場合も考えられます。再チャレンジはどうしても合格率は低くなります。難易度が高くなり、しかも合格率が低くなってしまうのを「本人のせい」と言い切ってしまうのはかなり厳しいのではないかと思います。

何しろ心理大学院卒業を前提とした試験で、かなり広い学習範囲です。「やる気スイッチ」が入ったとしても難しい試験であることは間違いありません。他職種からの参戦者でもかなりエネルギーを投じている人々も多いです。他資格を持っていてもこの試験は分野が違うので難しいわけです。

合否で言えばGルートは確かに合格パーセンテージは低いのですが、かなり努力してもGルートの人々は心理専修でないのでディスアドバンテージができてしまうわけです。

⑵ 環境のせい

時間が足りなければ勉強ができない。これは確かに当たっています。育児、介護、本業が多忙過ぎる、これは受験生にとってはかなり厳しい状況です。

僕としてはこの辺りは確実に過去問や模試で合格点が取れるようになるまでは配偶者や他の人に丸投げする、シッターさんや子育てボランティア、有料介護などを頼む、評判が悪くなっても仕事をサボってほかの人に投げるなど思い切った対処策が必要だと思います。時間がなければ信用を捨ててあとは金で買う。金がなければ借りてでも時間を作るこの試験はそれだけ厳しいものかもしれません。

時間がなくても合格できる人はいます。心理専修者でも合格できない人はいます。「環境のせい」というのは推測です。橋口さんは相関関係をきちんと求めたのでしょうか。相関関係ρを求めるために平均値 → 偏差 → 分散 → 標準偏差 → 共分散 という標準手続きを使ったとは思えません。

1週間に何時間勉強できたか。どんな勉強法だったのか。効率よく勉強するにはどうしたのか。そうやって環境いにするよりも効率と方法論重視が大切だと思います。

⑶ テストのせい

これは残念ながら橋口理論は鋭いところを突いているように思えます。このテストの網羅している範囲は広いです。本題の、Gルート第2回合格率は41.8パーセント、6割強が落ちています。既卒D1院卒ルートが53.6パーセント、半分近くが不合格、新卒D2ルートは58.8パーセント、これも4割以上が落ちているわけで、別にGルート=不合格、Dルート=不合格と決まっているわけでもありません。

受かる人は受かるわけです。
焦ると間違えてしまう、わけがわからない問題だと思うとミスをするのは本当です。過去問や模試をやってみて難しさのあまり一段ずつずれてマークミスをしたという話を聞きます。

また正答誤答を逆に勘違いする、2つ正答を選ぶ連勝複式問題はミスをしやすいです。問題を見たら「正しいものを選べ」「誤っているものを選べ」「正しいものを2つ選べ」「誤っているものを2つ選べ」に鉛筆で丸をする、と問題をじっくりと観察し、もう一度見なおすことが必要かと思います。

午前120分、午後120分の試験なので、サクサクやれば120分のうち60分、考えながらやれば90分、余った時間でしっかり見直しをすればいいのです。

以下橋口理論を援用します。テスト作成委員がテスト慣れした、そうすると実力のある受験生を抽出してそのテストが実力がある人が通過するようにしたい(識別力がある)というのは当たり前のことです。

そうすると、テスト理論の中でそのテスト設問が示しているものが信頼性があるか?そして測定しようとしている対象が妥当性があるかという古典的テスト理論がありますが、能力と正答率がきちんと測定できているかどうかという比較が難しいです。

項目反応理論では、そのテストの項目がきちんと実力を測定できているかを見ます。誰がやっても同じ結果になる、あるいは実力の高い人ほど正答率が低くなるというのは矛盾がありテストの識別力が疑われます。

そして一般化可能性理論では「分散」という正答のバラつきを見ます。測定したい能力と誤差のバラつきがどの程度違っているかの差です。

この公認心理師試験がいきなり難化するとは考えにくいですが、試験の識別力を高めて実力がある人が合格できるようにするという工夫はなされるでしょう。

橋口公認心理師講義編も要点を得たものあり、また「ん?」と突っ込みを入れたくなるものもあるかもしれません。

これから公認心理師受験をするのに実力をつけるためにはこれらの動画を詳細に見てツッコミどころを探してみましょう。

「園芸が趣味」と同じように「心理学が趣味」という人もつぶさに見て「自分なら別の形式の動画をUPする」というyoutuberを目指すためには反面教師として橋口動画をチャンネル登録をしておくと便利です。

なお僕もそういった目的でチャンネル登録を行ったら書く文章が回りくどくなり、ブラッシュアップされたような気がしています。

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目標を高くすると、達成した時の感動は増えるよね。登る山が高ければ高いほど頂上からの景色は素晴らしいものと感じられる喩えと一緒。ただし失敗したときの挫折感は大きいかも。一方で目標を低くすると、達成感は小さくても失敗の挫折感は軽くなる。良し悪しではなく、選択の話なのかもしれないね。

◯ 公認心理師試験を受けないという選択

1.序
先日sorara@sorara320さんの取材をしていてハッと思ったのは、公認心理師を受けるという選択だけでなく、受けないという選択肢もあるということです。公認心理師受験に関するブログコンテンツばかり書いてきていまさら何を、と思われる方々も多いと思いますが(批判ではないです)Gルート他職種で公認心理師を取らなくても特に困らず生きていける人たちはかなり多いです。

福祉職、看護師もそうです。教員でも特別支援学級や養護教諭の仕事をしていれば取ってもいいのかな?でも取らなくても生きていけるしな?と思います。特別支援教育コーディネーターとして働く教員は通常の国語、英語、体育の教員が行っています。5年間連続でコーディネーターを行ってきた教員もいれば、実はやっていなかったけど、機会があったので公認心理師受験を申し込んでみた、という教員の方もいるかもしれません。教職試験で教育心理は勉強したと思いますが、必要とされている心理学知識は僅かなのでほぼ初学者から積み上げる勉強は辛いでしょう。

試験勉強をしなくてもこの試験にさらりと合格点を取れる人もいます。例えば一般就職をする心理大学院卒業、基礎心理学専攻の人にこの試験を受けてもらったら7割ぐらいは取れた、という話を聞いたことがあります。心理学の基礎ができているのであとは院で学んだ知識でなんとかなってしまいます。

soraraさんもあと5点足らずということだったので受かる気になってもうちょい勉強すれば合格するでしょう。

ですが「これは自分の専門性と違うなあ」と思っていてもうすでに持っている自分の資格と仕事が連動して強いアイデンティティを持っている。こういう人は公認心理師資格がなくてもやっていけます。

2.何としても取りたい心理職の人々
医療現場で働く、現役臨床心理士、心理プロパーの人のこの試験に臨む姿勢は必死です。公認心理師資格がないと保険点数も取れないのでなんとか取ろうとするのですが、育児、介護、仕事で多忙だと臨床心理士試験とは異なったこの独特の試験突破は難しいです。

臨床心理士でも科目読み替えが効かなかった受験生は大変です。現任者Gルートとして受験するのでチャンスが限られているので必死です。

臨床心理士試験には何回も落ちてようやく受かったという話を聞くことがあります。福祉+α=心理、というような施設勤務の人は多忙な中ちょこちょこ受けて取った人でそういう人を知っています。また、臨床心理士資格を取りたくてしょうがなく予備校を利用しながらも数回以上落ちてしまう人もいます。

そういう人に「別の道に行ったら?」とは言いませんし思いません。予備校に通いながらでも頑張る気があればチャレンジして欲しいです。「臨床心理士試験、当校は全員合格」「全国平均より高い8割合格」と謳っている大学院が多い一方で、受験者が壊滅的に臨床心理士試験を取れなかった院がこれまであったのも事実です。

3.試験は人柄を見ない。
ペーパーテスト対応能力=臨床能力ではないのですが、これまで勉強してきた熱意や基礎学力などさまざまな要因が受験には絡んでいそうです。

現在心理職Gルートの人は頑張って欲しい、というか頑張るしかないのでそのまま続けて欲しいです。

他職種Gルートの人が心理プロパーから批判されているのは知っていますが、そこは試験、点数が取れれば合格できます。

他人がどう思ったとしても公認心理師カリキュラム等検討会や法律で定められている受験資格があればいいだけですし、こと試験に関しては点数だけが正義なので、履歴書は必要ありません。

4.公認心理師資格はコレクションなのか?

あと3回残されている現任者受験の機会です。資格を多く取ってコレクションのように感じている人も中にはいるでしょう。それが悪いことなのか?というとそうは言い切れないというのが僕の持論です。

コレクションのように見えて、実は心理職になりたいという人もいます。重労働の現場から転職したいという人は機会に恵まれて自己アピールができれば心理職専門家としてスタートできる場合もあるでしょう。

公認心理師合格者数を都道府県別に見ればわかりますが、大都市圏に合格者は偏っています。事実として聞いた話(募集案内も見ました)ですが、どうしても臨床心理士(2年前からは公認心理師も含めて)が欲しい僻地、離島もあり、応募者が誰もいなくて数年来誰も採用できていないそうです。

開業領域で福祉関係職や障害教育をしている人には公認心理師資格は心理学の知識がある証明にもなりますし、信頼性を高めることになります。

5.結語
結局公認心理師資格は取りたい人が取ればいいと思います。特に現役心理職の人々は必死です。そして法制上許されているので他職種から参戦するのも自由です。そして受けないという選択もあります。公認心理師の競争率を下げようと思ってこの記事を書いているわけではありません(そもそも次回締め切りは過ぎていますし、この試験は一定の知識があるかどうか見るだけの試験で、倍率は関係なく、落とすための試験ではありません。)。

その人のキャリアライフプランを考えてみると「あの時取っておいた資格が今たまたまだけどすごく役立った。」ということもあり得ます。ですから資格試験受験の自由を批判するということはその人の可能性を狭めてしまうことになりかねません。

また、自分はこの道で行く、と元々の保有資格の本旨でやっていきたいから他の資格は要らないというならばそれはそれで素晴らしいことです。

要は自分の現在の立ち位置と考えながら、この資格取得に費す時間、労力、金銭と比してそれだけの価値があるのかということは本人だけが決められることでしょう。

※ 今日の 𝚜 𝚘 𝚛 𝚊 ໒꒱⋆゚さんの文はこの記事にとてもフィットしています。奇遇だなあと感じました。

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