カウンセラーひなたあきらが公認心理師について考えてみた

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。 ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

カテゴリ: 公認心理師試験

まあ回答は得られないだろうと思いつつ聞いてみました。

Q「第2回公認心理師試験の出題数、配点は教えてもらえますか?」

A「事前に公表していません」

Q「試験時間だけですかね」

A「そうです」

※ 第1回目試験が9月9日実施、11月30日発表、北海道追試は12月16日実施、1月31日発表でした。

そして第2回試験は8月4日実施、9月13日発表とどんどん発表までの速度が早まっています。

これは昨日書いた記事のように昨年どおり配点は「総得点 230 点に対し、得点 138 点以上の者(総得点の 60%程度を基準とし、問
題の難易度で補正した。配点は一般問題が1問1点、事例問題が1問3点である。) 」がかっちりと固まっているからかなあと思ったのは僕の邪推でしょうか。

第1回目試験の際には何人合格者が出たかで一般問題と事例問題との得点を補正しました。

僕にとって意外なことは、まだ公認心理師未登録者が4000人いるということです。

姓が変わるまで待つという例もあるでしょうけれども急いで登録する必要性がない人たちがこれだけいることを示していると思います。

ひょっとすると、ですが未登録者のうちかなりの人数が未登録のままに終わると考えてその分を第2回目試験人数に上乗せするような問題内容になるか?

と思いつつ、北海道追試レベルを堅持していくかもしれないことを考えると予断はできないなと思いました。

やがてこの試験の方法がかっちりと定まってくればこの辺りも例年通りとして公表されることになると思います。

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公認心理師試験・配点比率の謎

今さらながらという気がするのですが公認心理師試験第1回目で

総得点 230 点に対し、得点 138 点以上の者(総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した。配点は一般問題が1問1点、事例問題が1問3点である。)」pdf

という記述があります。

いろんな読み方ができるのですが、官側で公認心理師の一定数を必要とした、合格率を高めるために事例問題の配点を高くした。

と読めます。

つまり第1回目公認心理師試験では一定数以上の合格率を高めなければならない、公認心理師数を確保しなければならないということから「難易度で補正した」と読み取れます。

僕が以前第1回目試験について合格発表前に得た情報で「合格のための正答率は6割と決まっているわけではない

ということを載せました。

公認心理師カリキュラム検討委員会報告書pdfのp30では

「3.合格基準
全体の正答率は 60%程度以上を基準とする。基本的能力を主題とする問題の正答率は、試験の実施状況を踏まえ、将来的に基準となる正答率を定める。」

第1回目試験では「何も決まっていないし公認心理師カリキュラム検討委員会の答申結果はあくまで答申結果」と言われる中で正答率60パーセントのみの合格は堅持されました。

そして 基本的能力を主題とする問題の正答率は、試験の実施状況を踏まえ、将来的に基準となる正答率を定めるとあるこの日本語らしからぬ文言をどのように解釈するかがポイントです。

公的見解としては「何も定まっていない」ということに尽きるのでしょうけれども、基本的能力を主題とする問題の正答率はある一定程度の正答率でないと合格させないという文言に読み取れます。

つまり、第1回目の傾斜配分は元より想定されていたことで、その中で基本的能力を主題とする問題、つまり基礎知識問題の正答率が一定よりも低ければ全体の正答率が60パーセントに達していたとしても将来的には不合格とする、という意味にも読めます。

したがって第2回試験では第1回目試験と同様な基準で、問題の難易度だけを第1回目→追試分としたようにハードルを上げてくるのか、新たな基準をもうけたり、基礎問題とケース問題配点を変えてくることも考えられます。

第1回目公認心理師試験受験者の方々は受験時に「何の資格を持っていますか?」というアンケートがあったのをご存知でしょう。

そして現段階で公認心理師合格者2万8千人のうち未登録者が4千人いるとのことです。

ペーパー公認心理師も多いということです。

実は解き方のコツを覚えてしまえば基礎問題、ケース問題ともに難しくはなく、第1回目試験と北海道追試の差はなかったのですが(正答選択のコツ)、官側ではまだまだ公認心理師の全体数を必要としているように感じています。

ペーパー公認心理師は多いですし、国家資格創設化の中で実習を行う側と施設の双方で公認心理師はまだ足りないでしょう。

一昔前臨床バブルでどんどん臨床心理養成大学と教員を算出したのとはもう時代が違います。

他職種から公認心理師を受け入れることもありますが、実際に働いてくれる心理職としての公認心理師を求めています。

結論として、第1回目北海道追試レベルの問題が出てくるでしょう。

無茶苦茶難しいわけでもなく簡単すぎもしないという試験です。

合格率はさまざまな事情を勘案して「第2回公認心理師試験受験者総数・合格率予想 改訂版) 」にも書いたのですが、6割程度、あるいは5割を超える程度というのが僕の見解です。

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◯ 公認心理師試験復習・ストレスチェック制度の問題点と今後の課題

2015年12月から施行されているストレスチェック制度は厚生労働省が企業のメンタルヘルス対策として鳴り物入りで実施されていますが、さまざまな問題点がその制度計画段階から、そして制度施行5年目の現在に至るまで多く指摘されています。

で、何が問題なの?

というと、まずはハイリスク者でも申し出がなければ産業医など医師の面接を受けなくて済むということです。

まずはこのストレスチェック制度は希望者でなければ受検しなくても済むということですし、ハイリスク者のうち医師との面談希望をした人は全事業所について0.4パーセントにしかなっていないということです。

なぜこのように医師との面談希望者が少ないかというと医師と面談したらその後の人事上の措置で不利益を受けたらどうしよう?という受検者側のおそれによるものです。

これはストレスチェック制度の中では面接指導指導の結果を理由として、解雇、雇い止め、退職勧奨、 不当な動機・目的による配置転換・職位の変更を行うこととして厳密に禁止されています。

こういったテストの特徴として、ハイリスク者が医師による面接指導の申し出を行わなかったことについても不利益処分を受けないことも明示されています。

結果として、労働者側の誤解や曲解によるものかもしれませんが、こういった心理検査を産業場面で使う際には「どう使われるかわからない」という危惧は当然労働者側にあるでしょう。

そしてこのストレスチェック質問制度の57項目を見てわかると思うのですが、どれも自己申告式なので自分で低めに得点を操作できます。

産業場面において特に起こりがちなのですが、こういった自己申告式のメンタル状態を査定する心理テスト、SDS、CMIやSTAI、OSIといった心理テストは受検者の構えでいくらでも得点を低目(問題傾向なし)に出すことができます。

「このテストで高い得点を取って、お医者さんの面接を受けたら仕事楽にしてくれるの?」というお役立ち感覚は少なそうです。

どこの産業現場も人手不足、少子化の影響で若手が足りず7人野球ぐらいの負担を強いられています。

外国人を雇用できるぐらいダイバーシティ概念に理解があってもまだまだ労働力は足りません。

みなさんご存知のとおりストレスチェック実施者には「医師、保健師、厚生労働大臣の定める研修を受けた看護師・精神保健福祉士」+研修を受けた歯科医師と公認心理師も加わりました。

実施者は段取りするまでが仕事で、アフターケアは医師の面談の結果、その中でさらに希望する人、そして事業所の体制が整っている場合だけは臨床心理技術者の面接を受けることができるわけで、このあたりは法文上の規定も曖昧です。

労働者が得られるアドバンテージもわかりにくいです。

ストレスチェック制度結果としてハイリスク産業なのは

1.運輸

2.医療・福祉

3.生活・娯楽

で、この辺りも知識として覚えておいた方がいいでしょう。

ストレスチェック制度は50人以上の事業所では義務、それ未満の事業所でも努力義務です。

義務化されている50人以上の事業所は労働基準監督署に報告しなければ罰則規定もあります。

働き方改革では月45時間を超える勤務は好ましくない(1日2時間ぐらいの残業)とされています。

労働基準法36条に定められた36協定(さぶろくきょうてい)では専門的職業に従事している労働者について1カ月45時間残業させる、休日出勤をさせる場合の特別な協定を結ばなければならないことが定められています。

厚生労働省基準では月間80時間残業をしている労働者は虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)のハイリスク者で、労働基準監督署の立入検査も入ります。

この記事を読んでいる特に医療・福祉の方、それにかかわらず心理職や僕のブログを読んでくださっているメンタル疾患を持つ方々は「月80時間?なにそれおいしいの?」という感想を持つ人たちも多いと思います。

それから

「どうせストレスチェック制度受けて大変だーって言っても何も変わらないよね」

という意識はこの制度の形骸化につながります。

ストレスチェック制度上は当該労働者から医師を通じて申し出があった際にはその労働者の勤務軽減の措置をとらなければならないということにはなっていますが、「だって人手足りないからどうしようもないよ?」

と上司は考えて部下を閑職につけなければならなくなったらやがてその労働者はリストラ候補や低評価になっても仕方ないのが多くの事業所の現実、それを労働者も知っているからメンタルの状態より低めに自己申告します。

労働環境改善のためにストレスチェック分析結果は10人以上の部署には出しても個人が特定されるのでそれを下回る部署には組織分析の結果通知もありません。

年1回のストレスチェックが事業所ではまあ限界だと思いますが、人間が仕事で追い詰められるスピードはもっと早くて1カ月ぐらいで仕事の環境変化でメンタルダウンする人は多々います。

そういったところもこの制度のジレンマです。


また、労働環境全体について考えてみす。

国家公務員は労働三法(労働基準法、労働組合法、労働関係調整法)は原則適用されません。

地方公務員一般職だけは労働基準法の一部が適用されます。

公務員でも病院、保安職、治安維持組織や緊急出動を必要とする組織、行刑施設は当直もあり、夜中に叩き起こされることが仕事のうちです。

僕は1カ月のうち1週間泊まり勤務をしていたら体力精神力の限界を感じたのですが、もっと日数が多い泊まり込みの仕事をしている人たちはたくさんいます。

さあて忙しいから朝1時間早く出勤しようかな、ちょっと残った仕事片付けようかな、あ、電話入った、心理テストの結果整理しなきゃ、片付けなきゃいけない書類仕事あるなあ、とかやっていると大体午後8時、1日4時間残業×20時間で簡単に80時間残業になってしまいます。

働きすぎだぞーと上司から言われたことは一度もありません。

というわけでいろんな意味でストレスチェック制度はまだまだザル制度っぽいのですが、官制でスタートしたひとつの試みです。

厚生労働省作成のパンフレットはわかりやすいので必読です。pdf

必ず一題は出ると思いますので第2回公認心理師試験を受ける方は学習した方がいいのではないかと思います。

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公認心理師試験不合格でもいいじゃない?

これまでずっと公認心理師試験、制度に関するブログを書いていて「今さら何?」と思われるかもしれませんが、どの資格でも、国家資格でも合格できなければ人生詰んでしまうというわけではありません。

ケースバイケースで考えてみます。

1.他資格ホルダーで活躍している人たち

学校教諭、保育士、精神保健福祉士社会福祉士などの福祉職、保健師、看護師、作業療法士の医療職などの方々はすでに自分たちの活躍するフィールドが確立されています。

そしてそのフィールド内でやれていて、公認心理師資格なしでも業務に何の影響がない人たちがいます。

そういった人たちが公認心理師試験を取得してもこれまで培ったキャリアは心理職とは別物です。

「よし、どんなにお給料が下がってもいいからこれまでの資格やキャリアを捨てて40代から全くの新人として心理の仕事を専任で始めよう」という人は僅少に思えます。

合格したとしても「いやー、私、この前公認心理師試験に合格しましてね」と対当事者、利用者に言っても「?」となり「何のためにこの人はそんなことを言っているんだろう」と思われるだけです。

職場でもうまくいけば「勉強熱心な人だね」と雇用主や上司に思われますが、まあほとんどは資格取得による手当てもつかないでしょう。

こういった人たちが心理の知識を深さめ、学んだ心理学を活用して職務に当たるのは素晴らしいことですからぜひチャレンジして欲しいとも思います。

ただし、必要がない資格を取得しようとして本業が疎かになってしまったら本末転倒です。

合格しても不合格でも元々のフィールドがある人はそちらを大事にして現任者はあと4回のうちにまたチャレンジしたらいいじゃない、と思うわけです。

2.心理職公務員

一昨日は心理職地方上級公務員について書きましたが、国家総合職(旧国家I種)の公務員の人たちにとって、現在でもキャリアとして十分活躍できていれば特に資格は必要ないです。

実際最高裁家庭局でも資格の有無は家庭裁判所調査官補採用にもその後のキャリア形成にも関係ないと明言されています。

特に家裁調査官補試験は心理だけでなく法律、社会学、社会福祉の知識だけでも合格できます。

国家公務員総合職も人文科学なら心理学だけど限っているわけではないです。

目の前の仕事に真摯に取り組んで業務要請による転勤をしていればそれがキャリア形成になります。

保護観察官も社会学が元々のフィールドです。

総合職で現場でバリバリと働いている矯正職や家裁調査官が公認心理師を取得することの必然性はありません。

彼らは総合職から大学教員に転職しようとした時だけは資格が役立つかもしれません。

ただ、社会復帰調整官だけは公認心理師あるいは臨床心理士が必須資格となると思います。

また、地方上級心理職は公認心理師、臨床心理士を取得していることが採用条件になる場合もあるでしょう。(スクールカウンセラーや一部の自治体の常勤公務員)

ただし、地方上級でも心理学科大卒のみが受験資格になっている心理区分採用が多いです。

資格や院卒の学歴は採用のアドバンテージ、メリットになることがあるかもしれません。

しかし採用担当者によっては「体育会でしたー」ということや出身大学、そして地方の怖いところは地元の名門高校出身のかどうかが採否の決め手になることもあるということです。

面接でハキハキと受け答えできる方が資格よりも大事だと考える面接官も多いでしょう。

心理職公務員も無資格で受験して採用されている人は多数います。

ただ、受験科目と公認心理師科目が重複していることは多々あるので、どちらかと言えば自分の人生を重視して公務員入職してから資格を取ろうと考えるぐらいでいいかもしれません。

3.人生が心理職とは関係がない人たち

「1.」とも一部重複しますが、医師も公認心理師Gルートで受験した先生は多かったでしょうけれどもたいていは落ちても何のデメリットがありません。

大学心理学部で公認心理師養成を担当する先生は多分必死で取得したと思います。

それから、現任者ということで実は心理実業務をほぼほぼしてこなかった人たち、これからもしないであろう人たちも混じっています。

たとえば企業の人事担当者、開業カウンセラーでもキャリアコンサルタントや人事専門開業職で十分これまでに実績を積み上げていて、対象者、顧客とのつながりが深いので資格の有無が利益と関係ない人たちなどです。

動機付けが低ければ勉強はしません。大学院レベルの知識を必要とする公認心理師試験には合格できません。

ケース問題重視といってもそもそもケースを担当したことがなければ心理カウンセリングの実務感覚がないので合格は難しいわけです。

4.複数回受験者

上記「1.」、「2.」、「3.」の人たちは困らないことも多いのですが、こういった人たちも業務要請で今後公認心理師人数を確保するために何回も受験させられる場合もあるでしょう。

医師国家試験は既卒の複数回受験者は合格率が新卒8〜9割なのが一気に5割未満に落ちます。

医師国家試験は医学部卒ならば運転免許並みの試験と言われていますが運転免許もそこそこ取得するのは難しいです。

何回も受験していればモチベーションも下がる場合もあるでしょう。

実は医学部卒でも医師になる必要性がない人々がいます。

親が中小企業の経営者で跡取りになってしまったけれども毎年記念受験してしまう、出身大学からは合格率が下がるから受験しないでくれと言われても毎年受験する人がいます。

また、細胞学、微生物研究者など基礎研究者として活躍している学者がなんとなく受験している場合もあります。

人文科学研究者について考えてみます。

以前T大学で博士取得した人と話したことがあるのですが、彼女は臨床心理士資格も取れるけれども、科研費(文部科学省や日本学術振興会から予算が出て研究を行う)命題をポスドク(研究員)として教授から与えられていて忙しい。

受験資格はあっても臨床心理学以外の分野でやっていくから臨床心理士はいらないし、今後臨床以外の研究者としてやっていくという人がいました。

こういう人も上から言われてしぶしぶ受験しても合格は難しいでしょう。

公認心理師試験は無勉強だと公認心理師法などはわかりません。

さて、臨床心理士試験でも2回3回受験して合格する人がいます。

臨床心理士は院卒で試験を行ってそれでいて合格率は約6割です。

常に4割の人が落ちています。

臨床心理士試験も公認心理師試験も落とすための試験ではなく、一定レベルに達しているかどうかを見極める試験です。

そして試験ですから、公認心理師試験ならば230点満点の200点でも138点でも、水準を満たす得点を取れた人だけが合格します。

臨床心理士試験も同じことでしょう。

公認心理師試験だけに絞りますが、この試験は特徴というか独特のクセがあります。

心理職公務員試験、大学院試験にもそれぞれの種別や院試別のクセがあります。

旧帝院試験に受かっていても公認心理師試験に不合格の人がいます。

国家公務員総合職も同じです。

もちろん逆も多いですし、臨床心理士ホルダーでも公認心理師試験では無念を味わった人がいます。

ただし、現任者でもDルートでもあと4回チャンスがあります。

コツコツと知識問題に必要な勉強を積み上げ、この試験特有のケース問題で問われている正当選択のコツを見切る練習をしていけば、心理実務経験者なら合格できると思います。

5.総括

元々この資格が必要でない他フィールドで活躍している人はそれでいいと思います。

心理職公務員を目指す人で資格が必須でなければ人生のメリットを考えたら公務員になれた方が安泰です。

2回目試験の合格率は大幅に下がるだろうという予測記事を以前書きましたが、日本心理研修センターが今後意地悪をしてどんどんハードルを上げてくるわけではないと思っています。

知識問題もケース問題も出題者の意図を考えていけば正答を選べて合格できると考えます。

第2回目試験を受けるには時間がない中ではありますが、僕が見た限りではこころJOB、セカンダリー、メディカ出版はかなり精度が高い教育や教材作成をしていると思います。

他の出版社、予備校、団体でもさまざまな知識や情報を提供しています。

2回目以降の受験者には第1回試験の情報という味方があります。

それらを最大限活用し、今後のご健闘とそしてこの資格を真に必要としている人は合格を勝ち取っていくことをぜひお祈りしています。

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◯ 公認心理師が資格喪失する時とは?(公認心理師法試験知識)

公認心理師試験をこれから受験する方々にとっては公認心理師法の復習代わりに、現在公認心理師の方は今後、資格を維持していくためのご参考になればと思い、公認心理師倫理について考えてみます。

まず、厚生労働大臣及び文部科学大臣は「必要的取消し事項」として、必ず公認心理師資格を取り消さなければなりません。

(登録の取消し等)

第三十二条 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を取り消さなければならない。

 一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至った場合

 二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合


を定めてあります。

第三条は以下の通りです。

(欠格事由)

第三条 次の各号のいずれかに該当する者は、公認心理師となることができない。

 一 成年被後見人又は被保佐人

 二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

 三 この法律の規定その他保健医療、福祉又は教育に関する法律の規定であって政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

 四 第三十二条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者


ちなみに第三十二条第一項第二号又は第二項

まず第三十二条第一項は、

二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合

で、これは必要的取消し事項に当たります。

第三十二条第二項は

2 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が第四十条、第四十一条又は第四十二条第二項の規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。

で、

第三十二条第一項、「虚偽または不正の事実に基づいて登録を受けた場合」は必要的取消し事項ですが、第三十二条第二項に「虚偽または不正の事実に基づいて登録を受けた場合」と重複して明記されているので第三条第四号における必要的取消し事項から除かれています。

第三十二条第二項は任意的取消し事項に当たり、文部科学大臣及び厚生労働大臣が取消しをしなければならないかどうか審査をすることになります。

2 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が第四十条、第四十一条又は第四十二条第二項の規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。

ということで、次は任意的取消し事項の中身を見てみます。

第四章 義務等

 (信用失墜行為の禁止)

第四十条 公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはならない。

 (秘密保持義務)

第四十一条 公認心理師は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。公認心理師でなくなった後においても、同様とする。

(連携等)

第四十二条 公認心理師は、その業務を行うに当たっては、その担当する者に対し、保健医療、福祉、教育等が密接な連携の下で総合的かつ適切に提供されるよう、これらを提供する者その他の関係者等との連携を保たなければならない。

2 公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。


なお、秘密保持義務は

第五章 罰則

第四十六条 第四十一条の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。


とあり、公認心理師が秘密を漏らしたとしてもそれに対するクライエントさんからの告訴がなければ罰則は適用されません。

これまで法律条文だけ並べると、何がなんだか、と思えるかもしれませんが、

噛み砕いて説明を試みてみると

まず、

「成年被後見人又は被保佐人」

ですが、成年被後見人は

民法第七条 「精神上の障害によって事理を弁識する能力を欠く常況に在る者」

なので、たとえば脳死状態にあるとか、認知症がかなり進行しているような状態であれば後見人を選任して成年被後見人の権利を守ることになります。

法改正が行われる前は「禁治産者」と呼ばれていました。

また、被保佐人は、民法第十一条  「精神上の障害によって事理を弁識する能力が著しく不十分な者」です。

これも以前は「準禁治産者」と呼ばれていたのですが、

相当に意思能力を欠く場合です。

精神的、知的な制限がありどんどん買い物をしたり、契約行為を結んでしまうといういわゆる浪費癖から被保佐人を守るためにもうけられた制度です。

双方ともお金に関する権利の制限なので、遺産相続を巡って申立てが行われることが多いようです。

精神的に疾患がある、買い物依存だ、というだけでは家庭裁判所は成年被後見人、被保佐人の認定はしません。

意思能力がきわめて高い程度で欠缺していること、また財産管理ができない人についてはまず周囲が財産管理をすることで解決する場合が多いので、被保佐人に対する保佐開始の審判で保佐開始まで認められる場合は申立て数に比べて少ないです。

成年被後見人、被保佐人は法文上で「精神の障害」とあるので、たとえば公認心理師が過労とストレスでうつ病になってしまった、試験前後にかかわらず双極性障害や統合失調症を発病していても投薬維持療法を受けていて安定しているような場合などは精神の障害があってもこの成年被後見人、被保佐人には当たりません。

そもそも意志が欠缺していても誰か利害関係者が申立てをしなければ成年被後見人とも被保佐人ともならないわけです。

ただ、実際にこのレベルまで意思能力が低下していたら公認心理師どころか日常の生活をするのも困難と思います。

公認心理師のみでなく、医師、税理士などの資格職も被後見人や被保佐人にはるとその資格を喪失しますし、また公務員にもなれないと定められている職種がかなり多いです。

次は犯罪歴についてですが、懲役刑は刑務所の中で懲役作業を行う、禁錮刑は作業の義務はないという相違点があります。

ここで注意しなければならないのは執行猶予であっても懲役刑となると公認心理師資格を喪失します。

これは公務員にも共通している要件です。

過失運転致死傷罪で禁錮刑、執行猶予付きの懲役刑判決が出たら資格はアウトですし公務員も失職します。

自転車の酒酔い運転で執行猶予となっても同じです。

故意に傷害、窃盗などをすれば信用失墜行為に当たる可能性もあり、禁錮刑以上ということで資格喪失事由にも当たる可能性もあります。

スピード違反は30キロオーバー以上は非反則行為となり、反則行為ではなく犯罪として扱われます。

先日高速道路120キロ制限を90キロオーバーでオービス(自動速度探知機)にパシャっと写真を撮られて逮捕された事件が先日報道されていました。

速度制限超過は80キロオーバーは一発逮捕されます。

それ以下でも情状により逮捕されますし、執行猶予だけで済まず、実刑判決となる場合もあります。

DQNな人が「執行猶予だから罰金払わなくて済んだぜ、ヒャッホーウ!」ということもあるかもしれませんが、速度超過で正式裁判になった場合、懲役刑を避けるためには相当の情状酌量の余地がなければいけません。

点数に余地があっても自主的に免許返納、二度と免許を取得しませんという誓約書を書いて、さらに改悛の情を示すために交通遺児等育成基金に3百万円程度の寄付をして、それで許されるかどうか?の瀬戸際です。

公務員は懲役刑になると自動的に失職するので必死です。

公認心理師法における罰金刑の対象は秘密保持義務ですが、医療、教育、福島領域で罰金以上の刑罰を受けたらこれもアウトです。

医療者でないのに医療行為をした、医療福祉教育分野でその資格を持っていないのに持っていると詐称したなどで罰金刑を受けたらアウトです。

上記の刑法上の罰を受けたら必要的取消し事由に当たります。

虚偽申告、これは僕が伝え聞いたので、伝聞は証拠にならないのですが、某企業の総務庶務担当係長が相談員指定を受けていて公認心理師試験に幸いにも落ちた、また今回試験を受験するとか。

管理職として部下の相談に乗るのは心理相談ではありませんし、名ばかり相談員で誰も相談には来ていなかった。

虚偽申告で受験して合格したら取消しの対象になるでしょう。

さて、任意的取消し事由については今後論議を呼びそうですが、信用失墜行為をした場合、何が信用失墜行為になるのか、万引きや盗撮などはダメだろうとすぐ思います。

公務員も昔と違って厳しいので酒酔いは解雇、酒気帯びは停職、道に落ちてた財布を拾ってネコババして1万円だと停職原級、2万円だと解雇など省庁ごとに厳格なルールがあります。

司法関係者は特別公務員です。

したがって刑務官が受刑者を虐待死させた事件が過去にありましたが、これは特別公務員暴行陵虐罪刑法195条で7年以下の懲役で、まずほぼほぼ実刑です。

判例では、司法関係者が被疑者被告人と関係を結んだらその地位を利用したものとみなされ、自由意思によるものと見られませんのでこの195条に当たる可能性が高いです。

心理職も司法関係者であれば同様です。

一番厄介なのは主治の医師の指示です。

はっきりとした公的ガイドラインがありません。

ちなみに過去問にもありましたが、医師以外との連携をしなかったからといって罰則はありません。

厚生労働省も倫理規定、細かな倫理審査機関は「ない」と言っています。

ただし、この時電話で聞いたところ、通報されればその時は公認心理師制度推進室が動くかもしれないとのことでした。

とある機会に日本心理研修センターに電話したところ、決めるのは上級官庁の厚生労働省公認心理師制度推進室で、あくまで日本心理研修センターは試験機関という答えだったので、今のところはきっとその通りなのでしょう。

必要的取消し事由は該当すれば即取消しとわかりやすいですが、任意的取消し事項はどこかが審査しなければならないですし、多分厚生労働省、そして試験機関とはいえ公認心理師資格認定業務の一端を担っている日本心理研修センターになっていくるだろうという推測をします。

公認心理師試験に今後出題されるとすれば必要的取消し事由や任意的取消し事由に当たるかどうかだと思います。

ちなみに厚生労働省医道審議会は医師、歯科医師の処分を行う機関ですが、覚せい剤取締法、麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法、傷害、診療報酬不正請求、児ポ法、窃盗などで医業停止処分となっても免許取消しにまでならない場合がありますが、さて、新設資格公認心理師はどうでしょう。

第1回試験だけで2万8000人の合格者がいたので誰も絶対に何の問題も起こさないということはないでしょう。

多重関係、金品の収受(契約行為によらないもの)など争点は多そうです。

あと余計な知識ですが、司法行政的な送り仮名の使用法は取締法、と名詞の場合には送り仮名を使いません。

取締り、と取り締まることが行為として名詞になっていればこの書き方をします。(例:交通安全運動が行われるので一斉取締りが行われます。)。

動詞として使われるのであれば取り締まる、という用法です。

心理職が法にかかわる可能性はゼロではないので何かに役立つかもしれません。

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