ひなたあきらの公認心理師でポン!

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。 ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

カテゴリ: 臨床心理士

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◯ 臨床心理士資格を返納したらどうなるの?資格認定協会に聞いてみた

昨日橋口誠志郎さんが「公認ピン理師」でやっていくという記事を書きました。

またしても(「また電凸ブロガーかい」という感想があるのは重々承知の上で)日本臨床心理士資格認定協会に電話照会してみました。

(インターネット掲載了承済)

僕「更新時期が来て資格を返納した場合任意に『一時停止・再開』とかできますか?」

資「いえ、再受験してもらうことになります。」

僕「昔経過措置で大卒で臨床心理士になった人は大学院入学から始めなければならないんですか?」

資「いえ、一度資格を取った方は別の受験枠がありますのでそのまま受験できます。」(新情報)

僕「あの、カード型の資格登録証明書や賞状の合格通知はそのまま持っててもいいですか?」

資「それも返納してもらうことになります。」

僕「過去に臨床心理士に合格していたということは認定協会さんで証明してもらうことはできますか?」

資「それは可能です。」

(ダメ元で)

僕「運転免許みたいに返納証明書は出せない?」

資「ないです」

僕「再受験すると不利にならない?」

資「なりません」

(ホントかなあ…)

僕「公認心理師持っててさらに臨床心理士資格を持つメリットは?」

資「それはそれぞれの先生方のご判断ですからこちらからはなんとも」

僕「臨床心理士資格更新って減ってますか?」

資「今回の更新でもちらほらあります」

(以上)

ということで橋口さんが言う通り、臨床心理士資格は再受験によって取得可能、しかも臨床心理士資格は過去取得していたことを書面で証明できるので、返納バンザイ!公認ピン理師は再受験で大丈夫!

と言いたいところですが、橋口さん同様、僕も自分の照会結果とその未来予測について自信が持てないのです。

したがって僕の記事を鵜呑みにして「これがいいですよ」という結論めいた事を言うこともオススメも何もできません。

というのも、資格認定協会は当初地方公認心理士会と日本臨床心理士会共催研修を更新必須2群の研修と位置付けていたのをその他の自主研修4群にしかならないと言を翻していました。

言うことがコロコロ変わるのです。

日本臨床心理士会と資格認定協会とは32年目になるドロドロの確執が存在しています。

また、頑なに公認心理師制度創設に反対し、試験機関を新設日本心理研修センターに任せざることを得なかった経緯があり、いわば公認心理師を目の敵にしている団体でもあります。

(注:以上はあくまで個人の感想を聞き取ったものです。)

以下のような事柄が発生したら困るなと思います。

Q「◯◯さんは昔臨床心理士だったことがありますか?」

資格認定協会「さあ」

Q「◯◯君、資格認定協会からわからないって言われたよ」

◯◯君「え」

と臨床心理士資格を取得していたという過去が全て抹消されてしまい、裁判でマフィアに不利益な証言をした証人のようにすべて過去を消されてしまったりしないのでしょうか?

(精神分析学的「先取り」(Anticipation)防衛機制、予期不安)

以下、これもあくまで僕個人の感想なのですが大卒経過措置資格保持者が再受験できなくなるとか、再受験した場合に

(どんどん返納者が出ているから再受験者はありがたい)

試験官「よくまた臨床心理士を受験してくれるお気持ちになっていただきましたね。やはり大事な資格ですから」

とウェルカムな雰囲気になるのか、それとも

試験官「一度返上したのになぜまた受験しようと思ったんですか?というかそもそもなぜ以前に返上したのですか?」

と厳しい面接になる可能性もゼロではありません。

確かに現在転職をする上では、公認心理師と臨床心理士のダブルホルダーが心理専門職としては有利で、心理職経験が長かったとしても公認ピン理師(結構お気に入りの単語)だと臨床心理士資格返上理由は聞かれそうです。

さて、日本臨床心理士資格認定協会、日本臨床心理士会、日本公認心理師協会はどれも臨床心理士と公認心理師両資格の「共存共栄」を謳っています。

その点公認心理師の会は最初から臨床心理士はアウトオブ眼中で、この団体への毀誉褒貶はありますが、ある意味潔いと言えます。

初めのころは僕も鈍かったのか「共存共栄、そんなものかなあ」と思うような思わないようなところもなかったわけではなかったのですが(どっちだ?)

どうも政府の各種施策を見ていると公認心理師一本勝ちのようで、臨床ピン理士の将来はあるのか?

と思わざるを得ません。

とはいえ経過措置Gルートは心理専任職経験者以外にも取得を認めています。

だから臨床心理士&公認心理師ダブルホルダーが今のところ転職市場では高く評価されていますが、これが5年10年後になると公認ピン理師だけでも高い価値を持つようになるのではと思います。

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◯ 臨床心理士資格放棄→公認ピン理師へ・橋口誠志郎さん

僕は心理学、精神医学等の情報を探していつもネットをふらふらしています。

僕がこのブログを始めたころ、心理関係のブログで「読んで面白く」「人を引きつける」ので、こんな記事を書けたらいいなあと思っていつも読んでいたのが橋口誠志郎さんの「ねことひるね」です。

(すみません、とっても親しみやすい文を書く方で大学講師もしているのに「先生」ではなく「さん」付けにしてしまいました。)

さて、いつものようにふらりとしていて橋口さんのブログを読んでいたところ、日本臨床心理士会退会、臨床心理士更新取りやめ、ナニそれ?

的な記事がありました。

橋口さんは稀代のyoutuberを目指しているということで、ご尊顔やユニークなトークも拝見することができます。

僕が見て面白かったのは橋口さんのyoutube動画

【臨床心理士】資格を更新しないことにしました。【公認心理師オンリーに】



です。

(カウンターは僕が見たときは230でしたがとても語り口が軽妙で面白かったのでおすすめ動画です。)

「ねことひるね」プロフィールによると橋口さんは熊本県の高校卒業後、熊本大理科を4浪した後中央大英米文学専攻卒業、桜美林大学院留年、卒業し臨床心理士の資格を取得しました。

その後も筑波大修士入学、首都大学東京研究生などを経験したのち、現在スクールカウンセラー、大学講師をしています。

博士取得、常勤大学教員への道を志していたとのことです。

さて、上記動画を見ると橋口さんは臨床心理士更新ポイントは十分にあるけれども来年は更新しないことに決めたそうです。

橋口さんは別に臨床心理士資格のことを「キライ」なわけではなく、進路に迷いつつ転々としながら苦労して大学院を卒業できたことについての感動の思いも述べていますし、ブログ記事を読んでいると心理の仕事や研究活動への愛情を十分に感じます。

こういった思いは臨床心理士資格を取得した方ならわかる事と思います。

臨床心理士は心理関係の資格で一番権威があり、さまざまな尊敬する先達が研究者として、また現場でも臨床心理士資格を手にして働いていました。

臨床心理士は心理職を志す学生にとっては憧れの的の資格だったのです。

民間資格にもかかわらず、大学院臨床心理士養成課程は爆発的に増え、教員が足りない臨床バブルの時期もありました。

臨床心理士を取得した方々がまだ公認心理師制度が始動していないころは臨床心理士資格を手放すなどは夢にも思わなかったでしょう。

もし資格喪失となったら勤めている病院や学校の仕事が続けられなくなるかもしれないと思いながら、きちんと日本臨床心理士資格認定協会所定の研修を受けつつ更新し続けていたのです。

さて、橋口さんが今回資格放棄?脱退?を決めた理由について動画で話していました。

日本臨床心理士資格認定協会から、再受験してまた合格すれば資格は与えますよ、という回答が得られたからということです。(注:橋口さんから「要確認ですよ」とTwitterで聞いてみたところお返事をいただきました。)

そう考えると「放棄」というより「休止」なのかもしれませんが、スクールカウンセラーほか心理職をしていて臨床心理士を再度取得するメリットはあるのか?

と思えないと再受験する意味はありません。

これまで臨床心理士心理職は資格更新2万円、各種研修、学会参加(も面白いものも義務的なものもあり)、日本臨床心理士会、地方臨床心理士会とお金と時間と手間をかけて資格を維持し続けてきました。

「果たしてこれから臨床心理士資格を持ち続けなくちゃいけない意味がなにかあるの?」

と問われたら、どんどん国や自治体、就職先がさまざまな制度や採用について公認心理師シフトを進めていき、臨床心理士を必須要件としなくなってきています。

「心理職業務経験豊富な◯さん、資格は?」

「臨床心理士をかつて持っていましたが今は国家資格の公認心理師だけですね」と言われて不利益、ディスアドバンテージが何かあるか?

というと特にない可能性が大きいです。

公認心理師は更新もしなくて済みます。

勉強したい人にとっても心理臨床学会会員資格は特に臨床心理士であることは問われていません。

各種心理関係研修はもともと資格要件がゆるいところが多く、厳しいところでも臨床心理士or公認心理師でOKです。

橋口さんは臨床心理士資格を持たない公認心理師のことを「公認ピン理師」と呼び、自らも公認ピン理師になることを宣言していました。

さて、僕の周囲でも臨床心理士&公認心理師ダブルライセンスの人たちが「臨床心理士はもうオワコン」的な発言をしているのをよく聞きます。

思い返してみます。

心理職にとって以前はそれほどまでに憧れと羨望の対象だった臨床心理士資格とは一体何だったのか?

職場では医師看護師、精神保健福祉士など国家資格所持者ばかりで民間資格臨床心理士だと肩身の狭い思いをしてきた方が多かったでしょう。

ところが「国家資格公認心理師を持っています。」と言えるようになった今、やたらと手間ヒマ金銭がかかる臨床心理士資格維持は急速に魅力が褪せつつあります。

前回の臨床心理士試験受験者は(H30年)前年2,427人→2,214人と213人減少しています。

1割程度です。

令和元年度資格更新6,175人のうち何人が更新するのでしょうか?

これから橋口さんのような「公認ピン理師」は増える可能性が高いなあと思いつつ、かたや「臨床ピン理士」を選ぶ人がいたとしたら、その利点、アドバンテージがある資格なのだろうかということを臨床心理士について思うのです。

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◯ 海上保安庁臨床心理士・公認心理師

海上保安庁職員の仕事は映画「海猿」で広く知られるように、海上、海中での人命救助、そして「海の警察官」と呼ばれるように不法行為者に対する逮捕権も有しています。

東日本大震災でも人命救助を多数行い、膨大な遺体収容も行い、いわゆる「惨事ストレス」に晒されることになる仕事です。

海上保安学校(一般職)、海上保安大学校(幹部養成学校)と分かれていて、警察官と同様、階級社会でのストレスもまた大きそうです。

さて、警察の心理警察官は非常に数が少なくなかなか職員のメンタルヘルスケアまで手が回らないと心理警察官から直接聞いたことがあります。

海上保安庁も調べてみると大学教員をしながら臨床心理士・公認心理師としている外部カウンセラーを導入して職員のメンタルヘルスケアに当たっているようです。

「惨事ストレスcritical incident stress」は元々米軍がベトナム戦争でこうむった心的外傷から研究が進んだようです。

戦争から帰還した米軍兵士が反戦運動盛んなアメリカ本国で大衆からまるで戦犯のような扱いを受けたことからPTSD症状を起こす帰還兵が多かったと聞きます。

反面、海上保安庁や医療現場で救命に当たっている医療職がトラウマ反応を起こしにくいのは、使命感と高い達成感、チームでポジティブな目的に向かっているという連帯感が強いからとも言われています。

惨事ストレスや救急救命に対処している救助・救命者がメンタル面で具合が悪いとなれば、通常の心理面接なら「ゆっくり休んでいたらどうでしょうか?」となります。

ところがもしメンタルダウンした医師が治療を途中で離脱したため、患者さんが死んでしまったとなれば激しく後悔することとなるでしょう。

いったん退く、しかしまた戻れるようにする、一般のカウンセリングとは違った原理が惨事ストレス対処には求められているのです。

保安・公安職のストレスは並々ならないものがあります。

何か起これば24時間対処、元々公務員には労働三法の適用は限定的にしか適用されていないなのですが、公安職の置かれているはさらに厳しい状態に置かれます。

災害で孤立した被災者の救命は一刻一秒を争います。

「公務員だし週休2日だから休みまーす」とは行かず、連続2週間の勤務も災害の際にはあると聞きます。

以前そのあたりの保安職員のカウンセリングをしている大学の先生の講義を聞いたことがあるのですが、税関もかなり厳しい職業環境だと聞いています。

総じて逮捕権や強制執行力を持つ司法警察員(警察官に限りません)の受けるストレスは日常的にかなり強いようです。

さて、それでもまだメンタルケアにおけるセーフティネットを作ろうとしている公務員は恵まれていると思います。

小売・外食業界は厳しい状態にあると聞きますが、ストレスチェック制度のハイリスク業種では13.6パーセントと全業種の平均値と全く同じ数値でした。(平成29年調査・30年発表〕

高ストレス者の割合は業種別では、製造業(16.7%)、農業・林業(14.8%)、情報通信業(14.0%)が高いです。

情報通信業が多いのはよくわかります。

プログラマーは午後出勤、始発まで仕事をして一旦帰宅してまた出勤するという勤務形態はいかにもメンタルヘルスに悪そうです。

学生の人気企業、大手データ通信業ではカウンセリングを導入していてもなかなか社員のメンタルコントロールが難しいと聞きます。

小売有名ファストファッションチェーンは大卒後年収300万円店長に店舗運営を任せ、燃え尽きて離職まで半年、つい最近半年よりやっと伸びたと公表していました。

新進の通販、不動産、保険、金融などを行っている楽◯もかなり厳しいと聞きます。

思うにストレスチェックで高得点を出す製造業は保健システムが整備されているので問題を抱えている社員が退職もせず、発病前、発病直後にメンタルケアを受けられるので安心して申告、高得点となっている可能性も高いです。

民間の中でもいわゆるブラック企業はどんどん従業員が退職しているのだろうと思います。

「公務員だからラク」なわけではありません、

保安関係に限らず公務員全体が受けているストレスは多いでしょう。

霞ヶ関総合職は果てしなく仕事をしていて本省・本庁の明かりは24時間消えることがありません。

働き方改革を担当している部署の係官がきちんと休めているのだろうかとも思います。

保安関係だけでなく、公務職員のカウンセリング担当心理職は、それほどクライエントさんが来ないので「問題が少ない職場だなあ」と思っていることがあるかもしれません。

実際には上司-部下関係の間のラインケアをがっちりとしていてそこで問題解決していることが多いです。

また「職場のカウンセラーだと秘密を守ってくれないかもしれないから」病院など外部機関に相談している場合もあるでしょう。

そういった懸念はある程度本当のことです。

心理職には安全配慮義務があります。

精神的にひどく不安定なクライエントさんに大型トレーラーの操作をさせていたら大事故、大惨事になる可能性があります。

カウンセラーも守秘義務と安全確保との間の線引きに迷うことがあるでしょう。

保安関係は人命救助、秩序維持だけでなく、操作が難しく、一歩誤ると機械、機材の扱いが伴います。

大きなミスは、さまざまな人々を巻き込む、公務員や建設、運輸業務は一歩間違えると災害を引き起こしかねません、

官公庁で産業医が常駐していない小事業所も多いです。

産業現場で働く心理職はカウンセリングをするだけでなく医療に「つなぐ」役割も期待されることが多いでしょう。

その中で福祉的なケースワーカー役を行うこともあり、心理職が1人職場で常に困難さを感じていることが保安職員に対する役割の一部となっている場合が多いと考えているのです。


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◯ 「患者の死」に希望を与える臨床心理士・公認心理師

日経メディカルの記事を定期配信登録して読んでいるのですが、「短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか」という特集がとても興味深いです。

心理職の仕事とも深い共通点があります。

救急は迅速対応、緩和ケアは臨終に際しての苦痛の除去と一見この2つの概念は相反するようですが、共通項が多いことに気付かされます。

以下ざっと読んでそれらの記事の要約と感想を織り交ぜながら書くのですが

「救急外来でやって来る患者さんは延命が難しい、そして救急車が到着した時にはもう絶命していることがある」

「バイタル(血圧・脈拍・呼吸の有無などの生命兆候)サインがほとんどなく、最後の救命措置をするのに家族の同意が要る」(以上要約)

そういった究極の場面で医師が患者さんの家族に絶対に言ってはならない言葉、そして言うべき言葉があるというのがこの特集です。

「もうちょっと早ければ・・・」と言ってしまうと、「なぜ早く連れて来なかったんですか?そうすれば生きながらえていたのかもしれないのに」という家族を責めるメッセージを伝えることになってしまいます。

石上雄一郎医師の「心停止患者の家族にかけてはいけない言葉」記事では「蘇生中止などの判断を家族に委ねない」と記されています。

これは避けられない、やがて来る患者さんの死の場面において、一瞬でも延命時間を伸ばすため、「心臓マッサージをしますか?肋骨が折れるかもしれませんけれども」「呼吸を確保するために気道に挿管しますか?相当苦しいと思いますけれど?」

と家族に聞くことが適切かどうかということです。

延命措置をとっても患者さんにとってはまあムダだろう、少し寿命が伸びてもまた死は避けられない、どうしますか?

それでも1秒でも長く生きられる可能性がありますよ。

ただし、患者さんは死の瞬間痛みや苦しみを味わうのが最期の感覚となります。

こういったダブルバインド、二律背反的な矛盾したメッセージは患者さんの家族を動揺させ、ストレスを与えるばかりでしょう。

死を直前に控えた患者さん家族の緩和ケアのムンテラ(家族への説明=インフォームドコンセントIC)に僕も立ち会ったことがあります。

まだ若い研修医は慎重に言葉を選びながら落ち着いて、家族の意向を聞きながら専門家である医師としての意見を述べていました。

そして家族に自己決定権を持たせ、家族は迷いながらも医師の見解を受け入れて患者さんの苦痛を緩和させることを選択していました。

心理職は日常的に緩和ケアチームに入っていないと患者さんの家族に「いまここ」での声かけや医療チーム内で家族のフォローはできません。

救急対応をしている医師、看護師は治療や処置を行いながら家族とのコミュニケーションを取りながら次の救急患者さんの治療にも当たらないとならないわけで、家族の心理ケアの最前線にいるわけです。

さて、救急×緩和ケアの究極の場面において医療者が立たされている複雑なジレンマから心理職も学ぶことは多いと思います。

石上医師が例示している禁句を引用します。

× 救命できなくてすみませんでした。

× 気持ちはわかります。(心理職が「受容する」というのとはまた違う意味合いに取られるでしょう。)

× 辛いのはあなただけじゃないですよ。

× 時間が気持ちを癒してくれますよ。

× あなたは若いからまた子どもを作れば。(さすがに大家族でもこれは禁句と思います。※ 注 ひなた)

× そんなに思いつめたらダメですよ。

まるで臨床心理学の初学者〜上級者向けのテキストを読んでいるような気持ちになりました。

医療者とは厳密には定義されない心理職でも白衣を着て医療現場で働いていれば患者さんや家族からは医療者と変わりません。

石上医師が推奨していた言葉は

○ ご家族も救急隊も病院でもすごいスピードで一丸となって頑張って治療したのですけれども蘇生は難しい状態です。

○ 自分を責めないでください。

などです。

心理職は精神疾患や身体疾患、その複合で死を覚悟、希死念慮が強いクライエントさんと常に接しています。

ここからは僕の経験を踏まえた私見です。

「仕事を辞めたいほど辛い、でも辞めたら食べられない、家族も養えなくなる、もう死ぬしかない。どうしたらいいのかわからない」

ここで「さぞお辛いでしょうねえ」はカウンセリングの切り出しとしては使えます。

ただ、頭の中で堂々巡りをして苦しんでいるクライエントさんに対して「ええ、そうですねえ」とオウム返しに話を聞いているだけでは何の進展もないでしょう。

「今日は話を聞いて欲しいだけで来ました」

「誰にも言えない愚痴をここで言わせてください」

という前置きがあればまだ受容・傾聴をしてもいいかもしれない段階ですが、混乱しているクライエントさんが50分のカウンセリングの40分目まで繰り返して退学、退職、死ぬか生きるかの苦痛を訴えていたら心理職がイニシアチブを取っていいと思います。

「学校(仕事)のために死ぬよりは自分と家族のために生きてください」

「かなり疲れているようですから少し休んでみませんか?」

「◯◯さんがかなり辛い状態にあるのが分かります。ご家族と話させていただいたり、学校(職場)の方と連絡を取ってもいいですか?お一人で悩んでこのカウンセリングルームから出て行ってもただ苦しい気持ちが続くままでしょう?」

ふらっとニコニコしながら初回面談に来たクライエントさんが実は死のうとしてかなり具体的な準備をしていることがあります。

希死念慮の発言、リストカットや過量服薬をする人のリスクは致死的自死企図から死に至る率と統計的差異はありません。

だからといって、決めきれないクライエントさん、死に向かいそうなクライエントさんに対してバシッと主導権を握って「ダメですよ」「家族がいるのにどうするんですか」という素人発言的介入をするのは救急-緩和ケアに学べる危機対応としてはいかにもまずいものです。

医療-心理-社会medial,biological-Psychological-social全てを見渡して現実に即した対応をする、これは公認心理師試験では決して推奨されない解決方法ですが現実的介入は常に最も強力な解決方法です。

心理職はいつもの何気なさそうにやってくるクライエントさん(やって来る時点で尋常ではないということを忘れがちになりますが)の死を意識し、毎秒毎瞬間が実は危機対応なのではないかと考えています。

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◯ 公認心理師・臨床心理士のアルバイト

心理職の仕事そのものが、アルバイトのような生活をしている人が多いです。

バイト生活を掛け持ちして生活を成り立たせている人、他の家族の収入が主で、自分はアルバイト心理職で家事育児をしている方々もいます。

心理職の人がお手軽にほかに収入を得ようとアルバイトするにはどうしたらいいの?

正統的なものから、そうでないものまでいろいろと列挙していきます。

大学非常勤講師やスクールカウンセラーなど王道アルバイトは今回除いておきます。

「お金が少しでも多く欲しい!」のは誰でも同じことです。

1.時間外や休日のカウンセリングのバイト

心理職にはいろんな求人が出ていますが、正統法はやはり心理を生かした業務です。

いろんな求人を見ていると、電話相談員ということで、5時以降、土日などに従業員支援プログラム(EAP)の一環として24時間電話対応を大企業としているサービスがあり、時々求人が出ています。

自治体でも24時間電話相談員を募集していることがあります。

宿直員と思えばそこそこ割のいい心理相談のアルバイトと思います。

2.SNSカウンセリング

以前間際カウンセリングセンターのSNSカウンセリングを紹介しました。

文部科学省肝入りでこのSNSカウンセリングは始まりましたが、電話相談よりも多くの青少年の相談者が利用しています。

一定時間の研修を受けるとSNSカウンセリングを行えます。

文部科学省が直接委託している法人以外にも自治体が独自にSNSカウンセリングを行っている場合もあります。

心理アルバイターの人は、そこそこの収入を得ながら若い人たちのためのSNSツールでカウンセリングをすることができます。

3.Skypeカウンセリング

自分でホームページを立ち上げてSkypeやZOOMといったアプリでカウンセリングをしている人は全国にいます。

ネットで調べると数多くのカウンセラーがいます。

経営が軌道に乗っている運営会社のカウンセラーとして登録する方法もあります。

カウンセリングを受けられない僻地の人も遠隔カウンセリングが受けられる時代になりました。

4.メールカウンセリング

ややすたれてきた感はあるのですが、500〜1,000文字ぐらいで悩みを書くと倍ぐらいの文字数でメールでアドバイスをします。

企業がそれぞれのカウンセラーと業務委託契約をしたり、カウンセラーが自分でHPを作る、販売サイトに出品するという方法もあります。

これ専業だと難しいのですが(儲けている人もいるかも)たまにお小遣いが入ると思えばいいかもしれません。

5.心理?のアルバイト

某有名大学タレント精神科医でテレビ露出が多い教授が大学のホームページに自分の有料メルマガを宣伝していたことがありました。

いいのかなあ?

と思いましたが、大学がいいのならばいいのでしょう。

僕のようにいかにも儲からなさそうなニッチなコンテンツを下手くそな文章で書くより、多彩な精神医学や心理学の知識を生かし、実名、イケメンイケジョの顔写真でアピってネットの世界を渡り歩くのも手です。

心理学に絡めていろんな分野を書ける人ならあちこちから仕事のオファーが入るかもしれません。

キュレーションサイト(特定の分野に詳しい売れ筋のサイト)の有名人や、多くの人たちに影響を与えるインフルエンサーにTwitterでなったり、いっそのことyoutuberで炎上商法を狙う(のは決しておすすめしません)のもありかもしれません。

6.心理以外のお仕事・書く

心理と二足のわらじで実際にライティングで食べている人を何人か知っています。

ひと昔ふた昔前は糸井重里というコピーライターが「一行1000万円」と豪語していました。

今やフリーライターはクラウドソーシングサービスで安く済む、フリーの請負いライターに取って代わられました。

クラウドソーシングのサイトを見ると、美容やお化粧品など女性が得意そうなジャンルの執筆やら、グルメ情報など趣味を生かしたライティングができそうです。

得意分野があれば特定顧客と月5万〜10万円ぐらいの業務契約を締結することも可能です。

7.いっそのこと全く関係ない分野で働く

心理の仕事は「話す」「書く」ことが多いですが、知人に営業上手でテレアポをヒマな時期にやって結構な収入を稼いでいた人がいました。

夏休みは仕事がお休みのスクールカウンセラーは趣味のスキューバダイビングインストラクターをやるのはとても健康的だと思います。

以上、心理職の?アルバイトについていろいろと書いてみました。

24時間、時間は誰にでも平等に与えられるかわりに限られています。

有効に時間を使ってお金をもうけるのもよし、少ない収入でも気持ち豊かに生活するのもまた一つの人生のあり方です。

※ あと不用品は捨てるのではなくリサイクルショップ(店舗・出張買取)に売るとそれなりにお金になります。

大掃除の時期は過ぎましたが断捨離は部屋のお掃除とお金の一石二鳥になります。

もっともどの仕事をやるにせよ、本業と関係がない事柄に気を取られて本業がおろそかになってしまっては本末転倒です。

心理職はクライエントさんに向き合うのが主な仕事で、それについて考え、考えをまとめて勉強してまた次のクライエントさんのために考え抜きます。

仕事の合間に別の仕事をやっているサラリーマンが本業そっちのけになってしまったので業務に支障が出たという話も聞いたことがあります。

また、兼業禁止になっている職場も多いと思いますが、副業をしても確定申告でなんとかなるらしいですが、僕は惜しいかな、そういった立場になったことがないのでわかりませんが、住民税を自分で申告するなどいろいろな方法があるようです。

どうせなら社会的に貢献できる仕事をしたいなあと思っています。



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