
◯ 公認心理師試験にも実務にも役立つLITALICO発達ナビ
公認心理師受験勉強を進める上で「これはオススメ」と思った情報サイトがあります。
第2回公認心理師試験に出た田中ビネーⅤは実施した人にしかわからないような内容がかなり詳しく問われています。
テストの概要、対象年齢、カットオフ値がわからないと解答はできません。
LITALICOは専門家向けというよりも発達障害を持つ親向けのサイトなので、ペアレントトレーニング的なわかりやすい情報がかなり多くあります。
公認心理師過去問題で出た事項、ブループリントに掲載されている小項目にも対応しています。
LITALICO発達ナビにはブループリントに掲載されていた
TEACCH 「Treatment and Education of Autistic and related Communication-handicapped CHildren」
ゆりかごから墓場まで発達障害者を支えるノースカロライナで始まった試みですが、ASD(自閉症スペクトラム障害)の人の生活の質QOLを支えるだけ支えて一生支援をするという理念に基づいている支援方法がわかりやすく説明されています。
心理実践者でも学んだことがなければわからないABA(応用行動分析)についても詳しく記載されています。
発達障害児(者)への適切なかかわりは減らして欲しい行動については強化しない、クールダウンさせてもいいし叱ってもいい、増やしたい行動はほめる、これに尽きると思います。
例えばLITALICO発達ナビでは
①原因を理解/特定すること
②適切な手法を知ること
③その手法を実施し続けること
をABA理論で説明しています。
ABA理論はまたABC分析とも密接な関係を持っています。
A=Antecedent = 先行事象(行動の前の状況)B=Behavior = 行動、C=Consequence = 後続事象(行動の結果)
(上の行はLITALICOから引用)
これはLITALICOでも例示されていて、心理職なら臨床上もよく経験していることですが、子どもがダダをこねておもちゃを買ってと言う=A
床を転げ回る=B
買ってもらえる=Cとなります。
つまり親が好ましくない行動を強化してしまっているわけで、誤った強化を消去する手続きが必要となるわけです。
ペアレントトレーニングを実施していて経験がある心理職の人もいると思いますが、罰=悪ではありません。
ゲームを1日1時間やっていい約束なのに2時間やったら次の日にゲームをやらせないというのは理にかなっています。
罰と行動の規範を反したことに連続性があればいいわけです。
発達障害の子ども、精神疾患の子どもを抱える親はその対応に日々苦慮しています。
ASD Autism Spectrum Disorder,自閉症スペクトラム障害Disorder,ADHD 注意欠陥多動障害 Attention-deficit hyperactivity disorder、LD leaning disorder(限局性学習障害)は療育によって良くなる可能性もある障害です。
言語聴覚士STの活躍も期待されるところですが、LITALICOだと発達障害の二次障害、子どものPTSDについても詳しく書いてあります。
なかなか一般には知られていない(と思います)PECS picture exchange communication は第2回試験でも出ましたが、コミュニケーションに障害がある対象者へのコミュニケーション方法です。
LITALICOは発達、発達障害分野ではかなり詳しく、専門家にも役立つ内容となっています。
これからの受験生の方や心理職の方々には知っておいて欲しいサイトですので、紹介させていただきました。
なお、LITALICOはサイト運営だけでなく、就労支援、学習塾、幼児教室等福祉に特化し、研究も行っている専門家集団による企業です。