ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

カテゴリ: 司法

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法務省矯正心理専門職から公認心理師を目指す・公認心理師資格を生かして矯正心理専門職になる

法務省矯正局から矯正心理職と法務教官、保護観察官の募集が出ました。

パンフレット

また、これは
法務省専門職員(人間科学)採用試験

にも掲載されています。
パンフレットにあるようなインターンシップは残念ながらコロナの関係で中止となっています。

この矯正心理専門職についてですが、少年院、刑務所では行動科学専門家として受刑者の矯正プログラムにかかわったり、また少年鑑別所では非行少年の心理面接や心理検査を行い、処遇意見を家庭裁判所に対して提出するという、加害者臨床についての家裁調査官と並んで司法心理職の専門家としての働きが期待されています。

この試験には院卒区分と大学卒業者区分について行われているわけですが、昨今の矯正局の採用方針を内部の情報から聞くと、公認心理師有資格者は心理専門家としての知識を身につけた意欲がある者として採用を積極的に行っていく方向にあるようです。

また、大卒者は厚生労働省が定める公認心理師法第7条第2号に認定されていて、ルートFを通じて公認心理師試験を受験する資格も与えられます。

施設に隣接している義務官舎に入れて住居費も節約される上に院卒者、大卒者ともに総合職としての給与+12パーセントの公安職手当が支給されるので待遇は抜群と言えるでしょう。

僕の知るところでは30歳少し過ぎで年収は600万円程度です。

(令和2年度東京少年鑑別所勤務で初任給248,000円)

キャリア採用なので転勤があったり、本省勤務で矯正計画を立てたりと総合行政的な勤務をすることもあります。

研究も奨励されていて、日本犯罪心理学会での論文投稿、学会発表を経て大学教員になる人も多いようです。

参考までに矯正局発表の
2020年度倍率

です。
女子も多く採用されているので、司法矯正心理職を目指すのであればこれほど恵まれた職場は家庭裁判所調査官補採用試験と比肩すると思います。

なお、矯正局ということで、定められたルートを入職後にたどれば公認心理師受験資格も得られるとのこと(2021.2.24日矯正局に電話照会、細部判明次第また記事にします。)

僕の知る限りで矯正心理専門職も家庭裁判所も学歴差別もありません。採用公募アナウンスが始まったばかりです。

興味がある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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ʙʟᴜᴇ.
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心という海を抱き、想いという空を望む。

◯ 家庭裁判所調査官補・国家公務員総合職人間科学区分・矯正心理専門職

1.家庭裁判所調査官補

家庭裁判所調査官補採用試験が令和3年度も行われます。

採用試験日程 (令和3年度はまだ日程しか発表されていないようです。)

出願期間はurlに書いてあるとおり4月初旬です。

家庭裁判所調査官補の受験資格は30歳未満、院卒者か大卒者、その中にはさまざまなルー・ト、D1、D2、あるいは Gルートですでにて公認心理師資格を所持している人もいるかも知れません。

以前は公認心理師資格の有無は採用に関係しないというスタンスを取っていたのですが「公認心理師を取得するだけの勉強熱心さがあるなら採用してもいい」という姿勢に変化してきているようです。

総合職なのである程度の倍率をくぐり抜けた優秀な受験者が数多く欲しいわけですが、昨今の少子化で最近倍率が10倍未満です。特に地方の家庭裁判所では公認心理師に対するニーズが語られているとも聞きます。

また、公認心理師法第七条第1項第ニ号では指定実習施設となっていることから、心理学部で所定の単位を取得していれば、2年間の実務経験を積む事で公認心理師受験資格が得られます。

以前
家庭裁判所調査官から公認心理師を目指す。

記事にかなり書いてあるのですが、そこには書かれていないことについて触れます。

家裁でも法務省でもインターンシップ制度として家裁調査官の実際の仕事の様子を知る事ができたのですが、今はコロナの影響で時としてオンラインによる説明会が行われることがありますがこちらも不定期・中止もあります。

よくネットの情報を確認しておきましょう。

裁判所は法律が人間科学よりも優先されます。調査官は人間科学的手法を駆使して調査を行い、それを元にして少年審判、家事調停や家事審判が行われます。

ですので心理学専攻者が口頭試問で志望動機を聞かれた時に「はい、公認心理師になりたいからです」と絶対に答えてはいけません。

家裁調査官は人間関係諸科学の専門家である以前に裁判所職員であるという自覚を持たなければなりません。

つまり法律ありき、司法行政事務ありきです。だからといって自らを卑下する必要は全くないのですが、キャリアとして登用されたので調査官としての調査以外の事務局勤務をすることもあります。

最高裁、高裁、また家裁事務局長など出世コースに乗る人はそういったセクションに回されます。それはイヤだ、自分は司法臨床だけでやっていしたいんたというのであればそういう道もあるでしょうけれども面接で聞かれてそう答えてはいけません。

合格すれば名簿に搭載されますが、名簿搭載者だから必ず採用されるとは限らない事に注意が必要です。

2.国家公務員総合職人間科学区分:矯正心理専門職

国家公務員総合職人間科学区分については2021年度については2月1日に発表予定です。人事院国家公務員採用NAVI に掲載される予定です。

国家公務員総合職人間科学区分に合格すればさまざまな省庁への採用への途が拓けます。

省庁訪問をしてお互いのニーズを確認し、そこで官僚として厚生労働省(行政官)として働くもよし、文部科学省で働いてもいいでしょう。もし公認心理師資格所持者がさまざまな領域で働けば「公認心理師資格保持者はこんなに臨床的センスを活かした仕事ができる」と思われるかもしれません。

公認心理師法第七条第二号に規定される認定施設は少年鑑別所及び刑事施設です。  

微妙なところではありますが、法務省では矯正心理専門職のパンフレット
出していて心理技官を専門家として育成するための充実した研修・指導体制は国家資格『公認心理師』の受験資格が得られる「実務経験プログラム』として認定されています」

と明記されています。裁判所は教育学、社会学、社会福祉、法学ルートでも調査官補を採用しているのに比して矯正心理心理専門職は学部卒以上の心理専門職しかいないので公認心理師取得していること、あるいは取得したいことを積極的にアピールしてもいいかもしれません。

3.総合職としての働き方

裁判所総合職としての家庭裁判所調査官補、矯正心理専門職はキャリアと準キャリアの間ぐらいの位置で中央行政部(最高裁家庭局は隼町、法務省矯正局は霞ヶ関)で働く事もあります。

行政官なので9時4時(朝9時から朝4時)までノー残業手当で働く事も多いのですがやり切れば出世、しかし両方ともどんなに出世しても法曹有資格者にはかないません。それでも大卒一般職員よりは破格の待遇で海外留学も可能、困難な試験を乗り切った先には心理専門職キャリアとしての道が待っているのです。

中央で働く人たちは法曹を追い抜かそうと思うのではなく、現場で働く仲間を支援するのだという気持ちを持って欲しいと思います。

家裁調査官も矯正心理専門職も司法臨床のエリートとして大学教員になる人も多いです。

だんだんと総合職試験日程が迫ってきつつありますが、新卒者、既卒者でもチャレンジする価値は十分にあるでしょう。


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弱さを見せることは
時として強さでもあるんだよね ☪︎⋆


◯ 裁判所に期待されている公認心理師・臨床心理師制度

1.序

公認心理師5領域には司法が入っています。司法というと家庭裁判所調査官、法務省矯正局での心理職の役割を想像しがちです。裁判所のホームページには◯◯家庭裁判所委員会議事録というものが掲載されていて、それらを読むと公認心理師・臨床心理士に期待される役割は、最高裁家庭局は公認心理師制度、臨床心理士制度について、割と中立的でしれっとしているように見受けられたのですが、現場レベルでは実は心理職への期待は大きいということを指摘しておきます。

2.採用

裁判所において能力が高い人材の採用は常に大きな課題です。例えば法律職の裁判所総合職、裁判所事務官について見てみます。院卒者10.4倍、大卒者53.7倍です。

家庭裁判所調査官補については院卒者6.9倍、大卒者8.2倍です。

この倍率をどう見るかということですが、裁判所は神の地位を持つ裁判官、それから書記官、そして事務官に至るまで法律職の専門家集団です。そこに異分子として人間関係諸科学の専門家として入職する家庭裁判所調査官なので、疎外感半端ないです。総合職の事務官はほんの一握りですので、給料が安く事務官から試験を受けてもなかなか書記官になれない一般職事務官は猛勉強して苦労し、書記官になってやっと調整手当がつくのですが、調査官は最初から調整手当がついています。

それにもかかわらずあまりにも調査官補採用試験の倍率が低いと「本当に総合職として採用する価値があるの?」という疑問になりかねません。というかもうなっています。

だから裁判所では優秀な調査官補受験者を多く求めています。各地の家庭裁判所委員会でもこの話題は上っていて、大卒者が家裁勤務2年の経験で公認心理師資格が取得できることを売り物にして志望者増を狙っています。

実際には家裁調査官を目指すという時点で相当難しい試験に怖気ついて受験しない人も多かろうと思うのですが、そういった事情は「倍率」という数の正義の前には通用しません。

3.心理職への期待

家裁は「少年の健全育成」「子の福祉」を謳っているだけあって心理面での当事者に対する手当てがかなり重視されています。特に家事事件について心理職の働きは重要とされています。

⑴ 調停委員への登用

調停は心理的なかかわりが必要になります。夫婦関係の調整にしても、お金がからむ遺産分割にしても、人の心を抜きにしては考えられません。したがって調停委員に臨床心理士を活用しようというアイディアは昔から出ています。

⑵ 面会交流への活用

面会交流事件においては、離婚した夫婦が子どもに会うので葛藤含みです。元夫婦同席の面会交流でいさかいが起こったら子の福祉に反することになります。ですから心理職が同席してのこの場面での心理職の活用は大切な観点と思います。

⑶ 家事調停での付添い

家事調停では特に女性が不安になって調停に臨むことがあります。その際に臨床心理士が付き添うということは実際にあるようです。

⑷ 裁判員制度への裁判員へのカウンセリング

裁判員は外国で言えば陪審員制度のようなものです。被告人の有罪、無罪の心証を形成するのですからかなり重味がある職務です。したがって裁判員が精神的不安定になった際のカウンセリング体制も準備されています。パンフレットも用意されています。

こういった心理学的なかかわりは、元々専門職として採用されている家庭裁判所調査官がやればいいのでは?という意見もあるかもしれませんが、調停委員と家裁調査官を兼ねることは不可能です。また、スクールカウンセラーと同様、心理職の外部性が大切になってくると思います。

刑事裁判でも心理職が精神鑑定の際に心理テストを行うことは昔から行われています。公認心理師試験では医療領域の人から見たら、なんで司法問題が出るのだろう?と思うかもしれませんが、成年後見人制度しかり医療と司法は大きく交差することもありまさ。司法への心理職のかかわりはかなり重要性があるのです。

ざっと裁判所における心理職のかかわりを記載してみたのですが、臨床心理学者や精神科医が裁判所総合研修所に教育に来ることもあります。

国家が心理職を求めていることは確かです。医師団体の思惑とはあまり関係のない分野で心理職がその活躍を期待されているのは心強いものです。

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静かの海は
荒波の先にあるもの


公認心理師資格が採用に影響か・矯正局心理・家裁調査官試験

法務省矯正局の心理技官(矯正心理専門職)採用パンフレットを見てみました「法務省矯正局はTwitterアカウントも持っています。



矯正局本パンフレットが掲載されているのはこのurlです。
http://www.moj.go.jp/moj/KYOUSEI/SAIYO/pdf/hg-panf.pdf

「心理技官を専門家として育成するための充実した研修・指導体制は、国家資格「公認心理師」の受験資格が得られる「実務経験プログラム」として認定されています。

とかなり公認心理師制度に好意的な記述がされているように感じました。

というわけでこれについての僕の所感です。矯正心理専門職は公認心理師制度発足以来、まだ方針が定まっていない時と比べて公認心理師制度も矯正局の方針もだんだん可視化されつつあります。

矯正局の記載は、僕にとっては、公認心理師制度そのものが心理資格であるため、矯正局をこれから受験するならば公認心理師資格を取得していたのならば有利になるのではないかと思いました。

自治体によっては公認心理師取得が心理職員や教員採用試験に加点される場合もあります。

矯正局ではこれから心理専門資格を取得したい、または心理学をこれだけ熱心に勉強してきたという経歴はプラスに働くのではないかと思いました。(とある筋からの非公式情報ではプラスになる可能性は十分にあるとのこと)

矯正局へと電話連絡をしたところ「特別措置はないですよ」というのが公式見解で、公式見解としそれはわかります。

さて、ブロガーなので掲載しますと前置きした上で、次は特に公認心理師について記載がない最高裁家庭局に電話連絡をしたところ、以前のように若い係員(家裁調査官だったかも)が対応するのではなく、僕のような個人ブロガーに家庭局第三課長補佐が対応してくれて(家裁調査官の中でもかなりトップクラスで偉い人)が答えてくれてかなり恐縮しました。

質問は
1.「公認心理師資格を取得して受験をしたら有利になるか」

2.「公認心理師を採用されてから、何かメリットはあるか」ということでしたが、
「申し上げ辛いところがありまして」というところで、以前の「何もありません」とは少し異なったなあという印象でした。

裁判所、法務省矯正局は変わりつつある。元々公認心理師成立時のカリキュラム等検討委員会でも東京少年鑑別所首席専門官が矯正心理専門職に公認心理師を取得させることに熱心な姿勢でした。

公務員の場合にはインターンシップ制度を活用して事前に省庁を見学しておかないと知識も得られません。

公認心理師が取れるから受験しました、では大卒区分では×でしょう。

学生時代一生懸命幅広い勉強をしてきて、その結果として公認心理師受験に興味も出てきた、家裁での少年の健全育成や家事での子の福祉や成年被後見人の権利擁護に興味を持った。心理職である前に裁判所職員でありたい、裁判所は裁判官を頂点にしてこんなことが行われているということに自分の関心がマッチして興味を持ったなどなどが考えられるのですが、志望動機はどんなものが望ましいのかOB訪問をしてよく聞いておくと良さそうです。

司法関係や犯罪心理学に興味があって公認心理師になりたい、資格取得者でその道に進みたい人には徐々に追い風が吹いているような気がしています。





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澄んだ景色を見たければ
手放す勇気をその手に掴もう ꕥ⋆゚


◯ 公認心理師試験小項目「面会交流」

公認心理師試験ブループリント、大項目「19 司法・犯罪に関する心理学」中項目「⑴ 犯罪、非行、犯罪被害及び家事事件に関する基本的事項」小項目「面会交流」

についてです。そもそも「面会交流」という言葉を聞いたことがある心理職の人も少なく、旧来は「面接交渉権」と言われていたこの制度についてもあまり広く知られていません。

協議離婚では通常定められない条項ですが「子ども1人につき養育費月◯万円支払う」と同様「面会交流を月◯回行う」と定めることができます。

なおこの面会交流の根拠は民法にあります。

民法第766条1項
父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。


離婚した後の夫婦について子と居住していない側の親は面会交流調停を申し立てることができます。この面会交流は正式には「子の監護に関する処分(面会交流)調停事件」と呼ばれていて、離婚成立前、夫婦別居時から申立て可能です。  

なおこの面会交流制度は調停事件で話し合いが決裂した場合には審判事件に移行することもあります。

ちなみに日本の家事調停は、40代以上人格識見の高い、学識経験豊かな2名の調停委員が当事者の意見を聞き、当事者双方が合意に達したら最後には調停調書を作成します。

離婚した後でも「子どもと会いたい」という親が多いのは親として当然の人情ですが、紛争があって離婚した夫婦なので、その感情のいさかいが面会交流にも持ち込まれることもあり、やっかいです。

離婚はさまざまな要因で起こります。不和、性格の不一致、有責となる配偶者の浮気などです。

しかし子どもにとってはどちらに責任の所在があるかは関係はありません。自分の両方の親と会いたいのだという子どもの気持ちを尊重することが一番です。

ただし、子に対する虐待、子の前で酔ってクダを巻くような親の子の福祉に明らかに反しているような親への面会交流は望ましくないです。

面会交流調停申立があった際には家事審判官(裁判官)は家裁調査官に命じ、調査を行うことがあります。調査といっても子どもに「お父さんとお母さんとどっちがいい?」など子どもを混乱に陥れるだけの質問は厳禁です。

年端もいかない子どもはゲームソフトひとつでどちらにも転びますのでこういった質問そのものが無意味です。ただ、子は親の愛情を必要としていますし、こういった情緒的表現の困難さを伴う面会交流に対する意見を大人と同じように求めるのは残酷です。

家裁調査官が行う調査にはお互いが親同士として持っている感情が面会交流の妨げにならないか、また、実際の面会交流の場面を見て人文関係諸科学の専門家、児童心理学的に面会交流が望ましく行われているのかも含まれています。

子どもは離婚したとはいえ、自分が一緒に住んでいない親と会えないというのは辛いものです。まず最大の留意点として面会交流というのは、親のためではなく、子の福祉を第一に考えなければならない制度ということを忘れてはいけません。面会交流が想定される場合、同居親がもう一方の親の悪口を悪し様に言うことは好ましくありません。

面会交流の条項が決まっているにもかかわらず自分の感情だけで一方的なキャンセルを繰り返すと「間接強制」といって一回当たり会わせなかった親が5万円〜10万円の違約金を支払わなければならないこともあります。

さて、望ましい面会交流のあり方とはなにか?について考えてみます。

定められた面会交流権を同居親は拒否することはできません。子どもが「会いたくない」と言う場合もありますが、その子どもの真意が何なのかということについて知る必要性があります。

同居親が別居親に子どもが会いに行くのを明らかに嫌がっているのではないかと思うと子どもはそれを敏感に察知して会いたくないと言う場合もありますが、本意としては久しぶりに別居親と会いたいということも十分あります。同居親はひごろからその言動に注意し、子どもにとっても同居親が喜んで子どもを別居親のところに送り出すのだという安心感を与える必要があります。

子どもが面会交流に行って楽しかったとしても同居親に気を遣わなければならなかったとしたら子どもは沈痛な面持ちで帰宅して苦しかったような表情をするでしょう。そして親は「やはり会わせるべきではなかった」と誤解し、かたくなな態度で面会交流を中断したくなってしまいます。しかしそれは元々同居親が招いたからかもしれません。

別居親は面会交流が久しぶりに子どもに会える場だとしても喜び過ぎず一定のルールを守る必要があります。まず、別居親からの同居親の悪口は禁句です。別居親は男親で再婚していて経済的に豊かなことも多いですが「あっちからこっちに来ないか?」などと言ってしまうと子どもに忠誠葛藤が生まれてしまい、子どもの心を傷つけてしまうだけになります。

また、同居親との生活について根掘り葉掘り聞くこともいけません。久しぶりに会ったからといって高価なゲームや衣類、豪華すぎる食事で子どもを喜ばせようとすることも好ましくありません。子どもと相手の親に対して「どうだ、こっちの生活はいいだろう?」と暗黙のプレッシャーを与えているようにも受け取られかねないからです。

逆パターンとして、同居親が面会交流の様子がどうだったのか執拗に聞き出そうとすることも好ましくないのです。

公認心理師試験では誤答選択肢として
「面会交流で久しぶりに会った親は子と会えたことについて喜ぶ姿勢を示すためにおもちゃを買い与えて子との情緒的関係を結ぶのがよい。」などど出そうな気がします。

別居親が、子どもが楽しんでいるからといって滞在期間を引き延ばしていつまでも同居親のところに戻さないという行為は禁物です。面会交流は離婚した親双方の合意によって行われるもので、約束とは契約です。契約に違反したらそれは契約続行ができなくなる危険性が生じるということです。

面会交流には細かなルール作りが行われることが多いです。月1回、宿泊夕方◯時〜翌日午後2時まで、とか子どもの住む近所の公園で両親が揃って子どもと遊ぶ、など両親同席の面会交流もあります。

ルールは変更になることがあります。別居親が回数や時間を増やしたいなど条件を変更したい場合もあるかもしれません。その場合には当事者双方の合意をきちんと文書化する、もつれそうな場合には再度調停で調停条項として定めておくということが必要かもしれません。

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