ひなたあきらの公認心理師でポン!

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

カテゴリ: 心理学

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photo&lyric by sora (@Skylit_Blue)
時々これって意味あるのかな、なんて考えることあるよね。でもそもそも意味って、元々そこに在るものじゃなく人が後付けするもの。Twitterをする意味だって人それぞれでしょ。転じて、生きる意味は用意されていなくて、自分で決めていいってこと。だからこのTweetに意味があるかどうかも考えないでね。

◯ COVID-19 心理職が危機に晒される時

※ 以下は新型コロナウイルス関連の記事です。心理的に抵抗がある方はすすぐにページを閉じる事をお勧めします。

なおこの記事は医学、感染症専門家によって記述されたものではなく、心理職によって書かれたものです。疑問がある際には各出典原文を当たる事をお勧めします。

さて、本題に入ります。医師てつ太郎さんがツイートしていたのですが、ノルウェーの調査でCOVID-19でPTSD様症状を起こす可能性は心理職でも13パーセントはあるということで、最前線で患者さんへの暴露時間が長い看護師43パーセントということはわかるのですが、同じく最前線で治療している医師10パーセントより心理の方が高いというのはなぜなろうかと思いました。



僕自身はPTSDの精神療法はかなりの数こなしていて、被虐待児童から成人性被害者に至るまで行っているのですが、確かにPTSDや複雑性PTSDのカウンセリングはとてもエネルギーを使いますし、PTSD治療者が耐えられる年数は平均5年と言われています。

DSM-5だと心理職も繰り返してPTSD体験に触れることになるので、基準を満たし、二次受傷は確かに起きそうです。

そしてPTSDは複雑な深いトラウマを負った人ほど通常のカウンセリングでは逆効果で患者さんにとっては侵襲的になります。

漫然と受容傾聴姿勢で聞くのではなく、PTSDだけはエビデンスに基づく精神療法が必要となります。

死に直面して人工呼吸器やECMOを装用してやっと生還した人など心理職が患者さんや関係者をカウンセリングする機会は必ず出てくると思います。そのトラウマに心理職は暴露され続けなければならなくなる、これは「今すぐ」ではなく急性ストレス障害ASDから遅延して起こってくるPTSDに対処しなければならなくなるだろうと思っているのです。

そこで僕が思うのはPTSDの精神療法未経験者やPTSD治療技法を知らない心理職にはかかわって欲しくないということです。

患者さんに対して侵襲性があり自らも二次受傷体験をしてしまう心理職の働きは大変危険で、下手をすると患者さんが自死する可能性すらあります。

厚生労働省専門家会議でもメンタル面のハラスメントの危険性なついては度々指摘されているのですが、医療従事者ハラスメント、感染者ハラスメントは現在進行中です。
(この危険性については新型コロナウイルス感染症対策本部決定「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処法人」R2.5.25でも指摘されています。首相観点HP及び厚生労働省)

ベトナム戦争でもそうでしたが、米国が開戦を決めて自由意志でなく徴兵された18、19の若者が悲惨な戦闘を経験して敗戦、帰国すると時は反戦ブームで国賊扱いされた兵士たちは一様にPTSDを発症、そしてその治療には長い時間がかかりました。

今回医療者も最前線、そして感染者も救命されて命を取り止めた、2週間経ったからウイルスから解放されて他者に感染させる危険性がないと言っても一般人は聞かず、役所に「感染者は誰だ!」と押しかけるわけです。

今回この対処基本方針の決定でほっとしたのは医療機関等情報支援システム(入院病床を有する病院(20床以上)の医療提供状況を毎日確認できる)(G-MIS: Gathering Medical Information System)。が導入されたということです。

もはや病院も保健所も情報処理能力はパンクしています。こういった、保健所職員や事務スタッフのケアも心理職はしなければならないのだと思います。

多くの人が傷ついています。まだ解除が本格的になされていない状況で家族と分断される、今も上記対処方針では医療機関、高齢者施設への面会を禁じていますし外泊も制限すべきだと明記されています。

ライフライン、必須な産業の確保はサイコロジカルファーストエイドの基本ですが、その後にやってくるのが心理的援助ということになります。

心理職にとってはきっと長丁場の戦いになり、そして自らも傷つくことを覚悟しておかなければならないことになると思います。

患者さんのお見取りをすることもなく遺体は火葬場に直行、葬儀社社員も感染の危険に晒されます。

そして衛生物資の欠乏も深刻な状態になっています。
https://www.mhlw.go.jp/content/000631552.pdf
(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第2版 5.14)29ページから引用します。

N95マスクについては以下考え方に基づき、可能な限り効率的に使用する。
・滅菌器活用等による再利用に努める【解説1】
・複数の患者を診察する際に、同一のN95マスクを継続して使用する【解説2】
・N95マスクには名前を記載し、交換は1日1回とする。
・KNマスクなどの医療用マスクに相当するものとして取り扱い、活用するよう努める【解説3】

解説にはさらに詳細が書いてありますが気持ちのいいものではありません。

緊急事態宣言は全面的に解除されました。ただしそのせいで感染したとしてもセーフティネットワークは脆く、医療者も相当の危険を負います。

同上手引きによれば中等度感染者にはメンタルケアも大切とされていますが、心理職が駆り出される可能性もゼロではありません。

自粛が解けたら行動がどんどん緩くなれば再度感染流行が激しくなるおそれもあります。

心理職は間に立たされ、自らもこの感染症の影響を受けながら不慣れであっめもPTSDカウンセリングをしなければならない局面がありうる、ということを覚えておかなければならないのです。

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photo&lyric by sora (@Skylit_Blue) おはようTwitter

きょうも
自分の翼であの空へ ໒꒱⋆゚


◯ 文科省・日本臨床心理士会の新型コロナCOVLD-19へのかかわりの提言は適切か?

2020.5.20日本臨床心理士会HPに「SC・SSWによる支援の促進等について」
https://www.jsccp.jp/
が掲載されています。  

※ SC=スクールカウンセラー
 SSW=スクールソーシャルワーカー

文部科学省からの2020.5.14付の事務連絡なのですが、 COVLD-19に関する心理士会や各メンタルヘルス文献を読むにつけ思うことがあります。PFAサイコロジカルファーストエイド現場を体験したり、研修を受けて肌で感じたのは「衣食住やライフラインが確保されていないとサイコロジカルな手当ては逆効果になる」というものです。

休校して閉鎖されている空間で虐待を受けている、学校給食だけが栄養を取ることができる唯一の手段だった子どもたち、本文書でも文部科学省も虐待による子どもたちへの影響は気にしていて、ヤングケアラー(子どもが介護や育児をさせられること)を懸念していました。

フードバンク(食品ロスを防いで必要としている人たちのために食料を提供する食料銀行としての企業活動)はこうした困窮家庭・児童にとっては大きな力となっていました。ところが今回の COVLD-19にとってはある意味逆風になってしまいました。

フードバンク活動は日本コカコーラ等の大企業の支援を受けて行っていたのですが、要請があまりにも多過ぎるこことと、支援する団体への寄付金が減っていることでその活動は危機に瀕しています。その結果としてフードバンク活動が限定的になり期限、量などに限界が出てきていると聞きます。

最近はあまり話題に上りませんが、大家族モノ、「貧しさを乗り越えてやって行こう!」的な、小学校高学年〜中学生の長女が赤ちゃんの育児をしてしかも給食という生命線を絶たれた「美しく助け合う大家族という恐ろしい虐待」の中に置かれた子どもたちはどうなっているのでしょうか。

また、 COVLD-19患者さんのカウンセリングをしていた心理職が話していたように、患者さんはメンタルよりも経済的な懸念をしています。「従業員がPCR+なら、いつ、どこで、誰と、何をしていたのか徹底的に追及する」というような、感染経路不明クラスターを増やすだけの方針のパワハラ事業所もある中で、両親は経済的に立ち行かなくなり、自宅待機、給料カット、果ては失業していてもこの情勢で再就職活動もままならないという状態に置かれています。

両親が不安定なら子どもが不安定になるなも当たり前で、子どものメンタル面だけではなく経済、食の問題と多角的な対応を教育は迫られています。

メンタルヘルスを扱う心理職としては上記の点が一番気になるところです。

さて、児童生徒の状態については、要保護児童や虐待が疑われる児童生徒については週一度以上電話等で安否確認をすることとなっていますが、この施策を読んで「十分な対応をしている」と思う人は誰もいないでしょう。

SCの機能、権能ではなく、教員やSSWの役割なのですが、SCはこのような児童生徒には積極的に数多くアウトリーチ(介入)をして虐待が疑われるようならば積極的に学校へ通報してもいいと思うのです(賛否両論はあると思います。)。

また、ICT(タブレット等を使用した情報通信技術)Information and Communication Technology
でのオンラインカウンセリングは休校になっていれば確かに有効なカウンセリングの手段で、ひごろは相談室にやって来られなかった子どもたちがICT利用でカウンセリングが身近になるというメリットがあります。

反面でICTばかりに頼る危険性もあるわけで、ICTカウンセリングをしていると画面から見えない場所で親きょうだいが見張っている、または盗み聞きしているかもしれないわけです。

ICTカウンセリングを行うSCは学校からの事前情報をきちんと得ておき、その子の家が子どものプライバシーが守られる構造にあるかどうかはきちんと確認しておくべきです。

話は戻りますが、要保護や被虐待の場合にも電話やICTの確認では虐待の有無はわからないだろうという前提が必要になります。

ここに来て問題になるのは、特定警戒都道府県はかなり減ったとはいえ、まだまだ注意を要するので、教員も隔日出勤など手薄になってしまっているということです。

児相も学校も無限のマンパワーはありません。しかもまた特定警戒地域では家庭訪問自体が危険性を孕みます。

したがって文科省も週一度、電話ででもというガイドラインを苦肉の策で出さざるを得なかったのかと思います。

教育行政本体もチーム学校のシステムの中に組み込まれたSC、SSWも資源、リソースがないない尽くしの中で手探りで子どもや保護者の支援をしようとしています。

要保護家庭では給食費は無償でしたが、今この状況下で給食という生命線を絶たれて飢えている子どもがいないかと思うと心配でなりません。

※ 冷静につらつらと書いているかのようですが、被虐待児童という、扱いにくくて反抗ばかりしていて、それでいてべったりとくっついてくる、あるいは無表情の愛すべき子たちの事を書いているといつも心穏やかではいられません。

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photo&lyric by sora (@Skylit_Blue)
新しいものって胸が躍る。でも実は心のガソリンを補充しているに過ぎない。例えば新しい靴を履くといつもより素敵な今日が待っているような気になる。でも次第にその期待は日常の平凡へと変わる。儚いね。けどそれでいいんだよね。心が躍り続けていれば本当に素敵な明日に連れていってくれそうでしょ。


◯ 開業公認心理師Y先生・コロナ情勢好転への明るい見通しも

定期的に僕の職場に来てくれている開業公認心理師Y先生、僕が男性ということで女性カウンセラーを希望するクライエントさんが来談しています。そこそこの規模の僕の職場で常駐心理職1人で全て対応するのはかなり厳しいものがあります。

僕が職場の中で職務上利害関係がある人たちのカウンセリングをしてもらうこともできて、多重関係を避けることも可能になっているので大変助かっています。

掃除、DIY、リフォーム好きのY先生とまた会う機会がありました。

その後(といっても2週間ぶりなのであまり変わっていないかも)どうなんだろうなあと思いつつ彼女のカウンセリングの合間にいつもながら手ぶらで遊びに行ったわけです。

僕:先生がお話していた持続化給付金、個人事業主だと200万円の補助ってことでしたけれどももうお金入りました?(まず他人の懐事情に無粋に入る)

Y先生:まだなのよお、っていうかもう手続き大変過ぎ。電話全然つながらないし、申請書の口座名義人の半角カタカナがどうにも入力できなくて全角カタカナで入力したまま、えいやって送信して突き返されたファイルも一回送信したらなんとかなった。

(※ 見本例に記載してある半角入力例をコピペしたり、Microsoft edgeにブラウザを変えたりでうまくいくこともあるようです。ちなみに10万円の特別定額給付金電子申請は50パーセントしか有効に申請できていないとか、郵送申請の方が早く支給されるとか、誤ってチェックすると支給対象にならないとか、毎度思うのですがなんでこの国は絞り取る時には地の果てまで追いかけるのに申請の権利があることを調べてからでないと教えてくれない。そしてこんなに手続きが煩瑣で時間がかかるのか、ということです。)

Y先生も「も、支給されないかも知れないかもと思ってるー」

と、うーん、そりゃまずいのではないか、先生の部下の公認心理師も休業させていて日額8330円の雇用調整助成金で足りるのかと聞くと雇用調整助成金は1万5千円まで増額されていくと聞き「ほう」と思った次第です。従業員思いでY先生は大変従業員を大切にしているということは日ごろから聞いていたので少しよくなるといいな、と思っています。

※ なお、ニュースなどをチェックしていると本人からの申請でも可能になるかもしれません。

ま、とかくこの国はこんな感じなのであまりにもいろんな手続きが煩雑で障害者年金を申請したくても「あの先生は長い診断書は書かないの」という主治医は「もうすぐ働けるだろ」とけんもほろろに切って捨て、本当に患者が首を吊りかねない、と医療行政コラボして双方から見放された患者さんを見ていて思う次第です。(生活保護行政はもっと恐ろしいです。)

さて、かなり迂回しましたが本題に帰るとY先生のような個人事業主の場合、仕事が入って来ないと売り上げにはならないわけで「どうですか?」と聞くと6月、7月にはだんだん講演やメンタルヘルス教育の依頼も入りつつあるとのこと。

「よかったですねえ」と僕が言い、次に「こんな情勢だからこそ企業リーダーは自信を持って起死回生策を社員に示し業績アップを」「今売れるものはお客様への信頼感、長期的視点勝ち取る売上げ〜営業マン向け」とかどうですか?

と勇み足で言うと「いや、うちは経営コンサルタントではないので」と本来のメンタルヘルス事業の事を話してくれました。

オンライン個別カウンセリングはまあなんとか使いこなせればそこそこ。(クライエントさんはとにかく困っている時には媒体かかわらずカウンセラーに泣き付きたくなる、というのはよわかります)

ただし、メンタルヘルス研修はZoomだとかなり難しい。ロールプレイングをさせると各会議室を回らなければならないけれどもうまくいっていないチームへの介入がどうしても遅れてしまうからということでした。

(※ 100人単位のグループワークを担当したことがある方ならわかりやすい感覚かもしれません)

Y先生が拠って立っている理論は動機づけ面接法MIと解決思考アプローチSFAです。

なかなかやる気が出ない、というかそもそもやる気がない悪習慣に染まっている人をその気にさせる動機づけ面接法は難しいのですが、「あ、じゃ、買う気がまだ起きてない顧客へとMIエッセンスを援用して売るテクニックを営業マンに教える研修は?」
Y先生は笑っていました。

解決思考アプローチは僕もかなりやり込んで勉強したことがあります。MIやSFAは侵襲性がないと言われていますが、動機づけをどこかで無理やり作って「ほら、あなたが言っていること違うでしょ?」とか、解決思考アプローチでよく使われる「で?」「それで?」「次は?」と矢継ぎ早にやられたら参ります。と、ケース検討でSFAの人と一緒だったことから思い出されます。

Y先生の場合には接近困難なクライエントさんや、解決しなければならない問題に対して前向きに取り組むという姿勢を動機づけ面接法や解決思考アプローチで示しています。人柄も円満な方なので侵襲性はないでしょう。

心理職がどの学派を選んで学ぶのかはその人の性格と大きく関係しているような気がします。Y先生はいつも前向きでにこにこしている人です。(多分)でなくても、かなり開業領域はダメージを受けているはずですが、Y先生はいつも楽観的に見えます。こういう人に動機づけ面接や解決思考アプローチ的な面接を受けたら役立つだろうなあと思います。

さて、最近COVLD-19のことばかり考えているのですが、経済という国の根幹と各企業、従業員のメンタルヘルスのことなどを産業-医療領域にいる僕いつも深刻に受け止めてしまいます。

たまに拙文を投稿させてきただいている「近代中小企業」は心理職の人も多く寄稿しています。もともとこの近代中小企業というメディアが経営者のモチベーションや従業員のメンタルヘルスに力点を置いていて心理職の視点を買ってくれていて、企業経営者につなぐことが大切だと思っているからだと思います。新型コロナも企業にとって大きな問題です。経済的に立ち行かなくなりCOVLD-19で息も絶え絶えのクライエントさんは多くいます。「明るい見通しを持つ」という点ではY先生も近代中小企業も相通ずるものがあります。心理職の方々もぜひこの媒体に目を通してみてはいかがでしょうか。

参考:「近代中小企業」
発行:中小企業経営研究会
https://www.kinchu.jp/

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新たな発見をしたい時は、いつもと違うものを探すよりも、いつもと変わらぬものを大切にすると、些細な変化に気づきやすくなる。喩えるなら「まちがいさがし」よりも「にたものさがし」をする方が、結果的に「ちがい=新たな発見」に繋がりやすくなる感覚。時に、目的地の逆方向を見ることも大切だね。

厚労省COVID-19専門家会議とメンタルヘルス

この記事はCOVID-19新型コロナウイルスについてのものです。心理的抵抗がある方はすぐにページを閉じることをお勧めします。また、この記事はメンタルヘルスに関するブロガーが記述したものであり、感染症専門家によるものではありません。したがって事実関係について疑義が発生した際厚生には労働省専門家会の発表を優先してください。

1.序

この新型コロナウイルスが生活に与える極度といってもいい打撃の中に私たちは置かれています。テレワークによる出勤制限、出勤制限や生産活動停止による経済活動の停滞、教育現場も休校が続いていて、いつ終わるともしれない不安の渦中にいたわけです。

2020.5.14首相は一部緊急事態宣言、39県を解除しました。この一部緊急事態宣言解除というところが全て解除ではなく、解除されていても人々に求められている「新しい生活様式」が続くことになるという点か人々の心に影響を与えることになるでしょう。

2.新規感染者数とその評価

ゴールデンウィーク中の人々の移動が感染症を爆発的に増やすのではないかと危惧していたのですが、5月16日厚生労働省発表では新規患者発生数52人(前日比-47)、現在感染者数4,674人(前日比-380人)とかなり収束してきているように見えます。

専門家会議もまた、4月1日〜7日には2,185人感染者増加、そして専門家会議が開催された5月14日直近の新規感染者数は平均87人と激減したことを示しています。

私たちはいつも2週間、潜伏期間後の感染者実数を見ることしかできません。ゴールデンウィークは人の動きが思ったほど多くなかったのかもしれません。予断は許せません。「解除」が何もかも解除になったと思って行動様式を以前と同じように戻したら再度爆発的大流行になるのではないかという危惧を私は抱いています。

3.実効再生産数

対策を行った上で、感染者1人が何人を感染させるかという実効再生産数は発症日が確定していないため正確な数値は出せないものの確実に1.0を下回り、つまり清き感染者が新しい感染者を増やすよりも、感染させない数値が高まっているということです。

4.医療体制

病床の確保は5.1現在31,077床各都道府県が確保を見込んでいて、14,781床が医療機関との個別調整を終えています。

これまで筆者は常にヒューマンリソースの不足がこの感染症を増大させることを懸念していました。

人工呼吸器装着重症患者最大限315人、5月13日213人、人工肺ECMOについては63→29人です。これら重症患者旧名のための装着操作、維持のための医療従事者は24時間対応を迫られます。重症患者を延命させ、回復させることは喫緊の医療上の課題です。

5.課題

今後もしまた再流行した際には解除された地域が再度指定されることもあり得ます。これは専門家会議が、これまで沈潜化していたクラスターが顕在化、新しいタイプのクラスター発生が危惧されています。

解除には感染者10万人当たりの累積報告数、倍加時間(感染者数が倍になるまでの時間を指数関数的に算出したもの)感染経路不明の感染者数が判断基準となりました。

さて、医療体制についてですが、5.1の専門家会議提言にあったように保健所、医療機関の負担を減らすことは大きな課題です。そこで情報把握・支援システム試行導入が提案されています。

6.人々の生活

解除=以前の生活ではありません。専門家会議提唱の「新しい生活様式」によるものです。このままでは社会経済が破綻することを危惧しての解除です。したがって大規模イベントや三密を許すような行動は許されるわけではありません。

7.心理社会的影響

厚生労働省は偏見と差別が社会経済的活動と感染拡大防止の両立を阻むものとしています。感染者の特定のためのSNSでの嫌がらせ、感染者差別です。

8.メンタルヘルスへの打撃

現在筆者が心理職として働いていて肌で感じるのは、自粛のために溜まったストレスのはけ口がないことで、人々の不満、不安、経済的恐怖は限界値に近くなってきています。大学生も学校が始まらない不安があり、活動の極度の制限は大きなネガティブな影響を及ぼしています。

この影響を受けているのは子どもたちにも深刻で、教育的な課題以外にも学校社会からの孤立感があります。

現在COVID-19治療に当たっている病院の心理職によれば、患者さんの不安は主に経済的なことで、まだ心理的課題にまで到達はしていないとのことでした。

サイコロジカルファーストエイド、災害時の支援の心理学にも示されていることですが、これら現実的不安がある程度見通しが立った際に心理的課題が大きく人々の心に影響していくでしょう。

多くの心理職が来たるべきメンタルヘルス的介入のための情報収集をして課題を分析、対応を考えています。心理職もまたこの感染症の被害者をこうむっています。

「自粛警察」と言われるような違法な行為は混乱を増加させるだけです。政府、行政は現行でできる事を現行法の枠内で行っています。

いずれ特別な法的措置が必要になるかもしれません。メンタルヘルス的な人々の不満を十分に受け止めていくことが現在の心理的課題です。

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過ぎたことをあれこれ考えてしまったり、考えても仕方のないことに心を奪われてしまうことってあるよね。時間を持て余す場合は、尚更その傾向は強まる。そんな時は、立ち止まって振り返る間もないくらい、前だけを見て走るのもひとつの方法かもね。もちろん、なにごとも「ほどほど」がいいんだけど。

◯ 新型コロナウイルスが心理職の働き方に与えている影響(例)

※ 本記事はCOVID-19に関する内容が含まれており、さらに今回は宗教的象徴として「おふだ」が使われています。心理的抵抗がある方はすぐに閉じてください。新型コロナウイルスに対処している方々を揶揄しているわけではなく小規模な産業-医療場面で起こっていることを書いたものです。

さて、働き方改革がつい最近まで厚生労働省主導で行われていましたが在宅勤務者が増え(すごく多忙な在宅勤務者もいますが)、隔日出勤者や半日出勤者が増えて無理矢理働き方は改革されてしまったようです。

さて、そこで心理職として産業・医療領域で働くH・A氏(ひ◯たあ◯ら)さんの職業生活にどのような影響を及ぼしているのかを見てみます。

これはネタがないから書いてみる、ということではなくH・A氏の脚色した・ただしかなり真実に近い、ある1日の生活を例にあげてCOVID-19が深刻に心理職の生活にも影響を与えていることを示してみたいと思ったからです。

1.出勤時間
上司:今度からうちの職場も感染症に関係してない人は隔日出勤にすることになったよ
H.A:え、僕もかな(ツイ廃活動やブログ作成を1日2記事にしたらツイートの数が2倍になってブログ読者が24人と倍増するかもしれないと期待)
上司:最近カウンセリングの件数どう?
H.A:うーん、増えてますね。自粛自粛で自粛疲れでみなさんストレスたまってるみたいで増えてますねえ
上司:うん、じゃあH君は毎日出勤ね。時短もなしで。
H.A:え
上司:時間外のオーダーとかある?
H.A:増えましたねえ
上司:じゃ、飛び込みで来る患者さんのために夜8時まではいてね。

2.マスク不足
-朝礼-
衛生資材補給担当Aさん:
というわけでマスクはだんだん充足されつつありますがやっばり足りないので医師看護師臨床検査技師を除いては当座の間各自布マスクなどを購入してくれると助かります
H.A:じゃ、さっそくAm◯azo◯で注文しておこうかな。カートに入れて。あ、2つ入れちゃった。取消しはこのボタンで。あ、また間違った、あとで取り消さないと。
事務の人:Hさんカウンセリングの人来てますよ」
H.A:はーい
(注文のことすっかり忘れてる)
−カウンセリング後−
H.A:あ、布マスク30枚、2万円ぐらい買っちゃった。(時間が経つと取消し不可)

3.手洗い
上司:H君さあ食堂のジェットタオルどうしたらいいと思う?
H:さあ、僕心理なんで、COVID-19とメンタルヘルスの研究始めたばっかでそこら辺はわからないですねえ
上司:ま、近所の藪山病院(大きい)や枯葉工業株式会社の保健管理センターに聞いておいてよ、あと参考文献集めといて
H:(だから僕心理だって言ってるのに)
上司:なんか言った?
H:いえ。(面倒だなあ)
上司:じゃ、よろしく。俺会議だから行ってくるね。
−2時間後−
H:あの、これが厚生労働省専門家会議の資料、これが国立感染症研究所の新型インフルエンザの時の感染症予防対策資料です。あと藪山病院と枯葉工業株式会社の保健管理センターに聞いたらジェットタオル全面禁止だそうです。資料でもウイルスの飛沫感染のおそれが高いと結論が出ています。そもそも最近スーパーもジェットタオル使ってませんよね。
上司:うんうん、でもさ、うちって手洗い徹底指導してるじゃない。抜き打ちで手洗いチェック検査したりね。
僕:はあ
上司:ハンカチ携行にするとね、この時期暑い暑いって汗ふいて、それで石鹸で手洗いしてもまた汚れたハンカチで拭くだけだとどうかと思うんだよね。ノロとか食中毒も心配だし。だからハンカチ使わなくてもジェットタオルとアルコールで手指消毒しなくちゃ。
H:えと
上司:ま、手洗いっていうのは個人の公衆衛生に対して行動変容を促すことだからねえ、30秒間の手洗いを徹底する。それでジェットタオルによる飛沫感染リスクは減らせるよ。
H:はあ
上司:何かH君からある?
H:いえ、勉強になりました。ありがとうございました。

4.オンライン会議
(A君からLINE)
「明日Zoomで学会研修だからちょっとZoomの使い方練習付き合って」
H:いいよー
A君から電話:これどうやって使うの
H:かくかくしかじか、試してみて。
A君:あ、背景って設定できるの?
H:IOSのバージョンは?
A君:SE
H:うーん、無理かも。ところで何の学会研修?
A君:あ、だいたいやり方わかったからありがとね。もういいよ。

5.おふだ
上司:H君はなんか宗教入ってるとかこれ絶対ダメとかある?
H:いえ特に
上司:じゃ、これ飾っちゃお
H:え?
上司:いやね、俺の地元の友人の医者仲間が送ってくれたのよ。俺が当直ついていると必ず急患出るじゃん。だから魔除けにって。
H:先生「いつも俺は科学者だから」って言ってますよね。
上司:それは間違いないけどな、まあ、病も気からって言うじゃん
H:はあ
(だいたい描き写したもの)↓ 
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※ というような割と平和な感じで書いてみましたが、実際の現場は検査、搬送、治療、隔離、防疫と安全委員会を何度も開きながら事に当たって、と全く平和な感じはしません。

ひとたび「何かが!」となると僕も「じゃあねー」とはならず深夜まで記録をつけたり休日出勤をする体制になります。

たまたま僕の職場は前線中の最前線、と今のところはなっていませんがみなさん神経をピリピリさせています。時間はかかると思いますが収束を願うばかりです。治療機関には事務職員を増やして欲しい、保健所の職員や保健師さんが日付をまたぐまで残業しているのはおかしい、と思っています。

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