第5回公認心理師試験合格発表
2024.8.26
【令和4年8月26日14時】第5回公認心理師試験(令和4年7月17日実施)合格発表がありました。
総受験者数33,296人、合格者数16,084人、合格率48.3パーセントでした。
現在公認心理師登録者数54,649人ですのでこれで第5回試験までに約7万人の公認心理師が誕生することになります。
今回の試験問題は評価が分かれるところでしょうが、僕にとっては「スタンダードな問題」のように思え、心理学の基礎を大切にし、過去問とブループリント用語をきちんと押さえておけば一定の点数を取れたのではないかと思いました。
ただし、過去問の集積データ、ブループリント用語も膨大なものとなっていたことから勉強時間を確保するのが大変だった受験生の方々は苦戦したところだと思います。
そこでこの約5割の合格率は順当なもののように見えます。
今回の試験の合格率を大きく左右したのは最後の受験チャンスだったGルートです。
現任者講習受講者数や再チャレンジ組を考えると受験者数31,154人はほぼ予想通りの数でした。
国家資格は再チャレンジ組にとっては受験回数が多くなればなるほど合格率が下がる傾向があります。
そして他職種受験者がかなりの割合を占めていたと思われるところで47.1パーセントの合格率だったということにはGルート受験生はかなりの健闘をしたと僕は思います。
今回さまざまな出題がされましたが、心理学プロパーとしての経験と鍛えられたセンスがないと正答できなかった問題が多かったという印象を受けています。
新卒者(中心)のEルートは74.5パーセント、これまでの合格率よりやや下がっているようですがこれは修士卒から受験までの期間が短かったことと、再チャレンジ組が滞留してきたせいなのかなと思っています。
第6回試験は現役院生にとってはかなりタイトなスケジュールとなることを考えると健闘を祈るばかりです。
今後とも受験資格がある、Gルート以外の各ルートの人たちは受験勉強の時間が十分に取れたことで捲土重来、再度頑張って欲しいものだと思います。
さて、努力の末に惜しくも合格ができなかったGルートの方々の声を聞いていますが、通信制もあるので学部から心理学をもう一度学び直して公認心理師を受験したいという人たちもいて、その熱意には頭が下がる思いです。
また、6年間の勉強がかなり負担だとして社会福祉士をこれから目指そうと検討している人もいて、対人援助職への熱意が感じられます。
「スキマ世代救済措置」も始動しているようですし、公認心理師に限らず、心理福祉系の資格への関心の高さはわが国の要支援者の方々への一助となって欲しいと、この試験に挑戦し続けた受験生の皆さんを労いたいと思う次第です。