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日本心理臨床学会第41回大会について考えてみた

日本心理臨床学会第 41 回大会案内が正式にホームページに掲載されました(会員向け情報)。

また、僕の自宅にも同案内が郵送されてきたわけですが、詳細は会員向け情報ということでここでの記述は割愛させていただきます。

ただ、次年度の学会は心理関係の学会に限らず、どの領域の学会もウェビナーなど非対面方式で行われることから推察していただくしかないというのが、なんとも歯切れが悪いのですが、僕が今の段階で言えることです。

新型コロナウィルスも第 5派が過ぎ去り今小康状態にあるものの、政府ほか関係者一同がこれで安心しきったというわけではなく、諸外国では 2回ワクチン接種者でもブレイクスルー状態でデルタ株感染が猛威を振るっていること、さらに最近は感染力が高いのではないかとされオミクロン株まで発現しているこの状態は予断を許さないものです。

年内からワクチン第 3回接種が始まるということで医療従事者にもさらなるブースター効果を狙っているものの、第6波がやってこないという保証はどこにもありません。

そんな中、対面での学会で万が一感染を広げるようなことがあれば大顰蹙を買うこと間違いなしで、学会そのものの存在意義が問われることになるでしょう。

思えば新型コロナが流行以来、日本経済は大打撃を受けました。僕が不定期的に投稿をさせてもらっている「近代中小企業」でもコロナ編における企業リーダーのあり方について何度か書かせていただいており、さすがにこのコロナ不景気で公務員ボーナスも削減(これについては「公務員だけが得をしていいわけではないのだから削減は当然」という意見と「コロナ治療・予防に当たっている医療従事者や職員の賞与まで削ってしまうのはおかしい」という二論に分かれるでしょう。)されることになりました。

新型コロナの流行は多くの人命を犠牲にして経済活動を停滞させ、世界中の人々のメンタルに大きなダメージを与えたわけです。

これだけ全国区で感染症が広がると安全のため、流行以来遠隔で Zoom で研修や研究会が行われるようになりました。公認心理師試験の現任者講習会も Zoom、また、臨床心理士資格認定協会が認める臨床心理士の資格更新研修も Zoom 研修で可能となりつつあります。

考えてみれば遠隔地で集合で研修を行わなければ資格更新ポイントにならないというのも酷な話で、臨床心理士は全国にいて、へき地、離島で活動している臨床心理士もいるわけです。いつも集合で泊まり込みで、という研修会では公認心理師のダブルホルダーでも更新制の資格を捨てたくなるのは当然で、これまでがいわば特殊な環境だったとも言えると思うのです。

さて、こういった時代なので新型コロナを機に学会や研修会等が本来あるべきひとつの姿に収束したとも考えられます。全国の参集者が遠隔で一同に会することができるのは、交流会や懇親会や個別のあいさつなどはできないまでもデジタルを介しても参集できるメリットは大きいです。

実際、カウンセリングという人類が脈々と行ってきた営みであっても対面とは違ったさまざまな制約はあるものの可能だったということが明らかだったということがより鮮明になりました。

全国の心理職のメンバーで自主的に遠隔での研究会や話し合いを持って SNS も遠隔ソフトも活用して、新たな道を探したり励まされたりということがなければ実は僕自身も開業を決心するに至ることはなかったのではないかと思います(いずれ記事にするかもしれません。)。

約3万人の会員数を誇る日本心理臨床学会は対面で毎年 7,000 程度の参加者がいました。遠隔参加になったということで参加人数がどのぐらいになったのかはわかりません。ただ、これまで臨床心理士の牙城とされていたこの学会(むしろこの学会から臨床心理士の職能団体日本臨床心理士会が生まれたとも言えます。)の細則を見ると現任者他職種 G ルートの人たちでも入会が認められない場合が有り得ると読
み取れます。

心理学修士号を所有する者、心理学専攻学部 2 年以上の実務経験を有する者、他心理臨床業務経験を8年以上有する者、ということで、公認心理師だからといって学会に入会できるとは限らず、入会に当たっても理事会判断による審査が必要になるということです(2021.12.2 事務局に電話確認済)。

僕としてはせっかくなので他職種 G ルートの人たちがこれまでどんな活動をしてきて、今後どんな心理臨床活動を行いたいのか、ということについて聞いてみたい気もします。

元々公認心理師法43条にも資質向上の責務が書かれているので、日本心理臨床学会にはぜひ協力して欲しいと思う反面、資格取得をしたということで満足するのではなく、他職種 G ルート合格者の人たちは資格取得に至るまでのこれまでの心理支援活動、そして今後の心理支援活動の見通しなどについて自主シンポジウムを行ってくれないかな、それよりも学会主催でそういったさまざまなバックグラウンドを持つ公認心理師の活動についてプログラムやシンポジウムを組んでくれないかな、と思うわけです。

遠隔学会との話とまぜこぜになってしまいましたが、心理臨床学会そのもののハードルが下がることで国民に対し、臨床心理学がより近い存在になって欲しいと考えています。

photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_