◯ 心理学史概説
2021.8.9にスペースで行った心理学史を要約したものです。※試験後に記事を消去するかもしれませんのでご了承ください。
特殊神経エネルギー説・ミュラー
Müller,J.P.
(この辺りは心理学前史、生理学に入るものと思われます。)
人間の感覚の諸相はその感覚によって発生機序、その神経が動くのでそれぞれの特徴がある。つまり五感(モダリティ)によって反応する神経・感じ方が異なる。これを機に生理学、心理学の研究が盛んになる。
例えば人間には冷たいものを知覚する「冷点」があるが、50度ぐらいのお湯で冷点だけを刺激すると冷たさを感じる(矛盾感覚)。
ヤング=ヘルムホルツの三原色説
Young,T.は人間の視神経の基本色を赤・緑・青と規定した。Hermhortz,H.L.F.vonはその三原色説を生理学的に補強した。ヘルムホルツは知覚の恒常性についても提唱した。白い紙を光の中で見る(白色)薄暗いところで見ても白色・人間の近くには恒常性がある。
共鳴説
別名ピアノ説
ピアノは短い線を叩くと高い音が出る。長い線を叩くと低い音が出る。人間の神経繊維も同じようにできている。
ドイツ心理学(実験心理学)の始祖
Wundt,W.
ドイツ、ライプツィヒ大学
学説
内観法
・単に自分の意識を内観して見る、というわけではない。実験をして(赤が見えたら右のボタンを押し、青が見えたら左のボタンを押す。)被験者がどういう結果かを報告させる(刺激に対する反応時間等)つまり内観というのは被験者の「内観」である。現代心理学の実験でも使われている。
民族心理学
動物や子どもには言語を介した実験心理学の施行はできない。民族の差異による心理学実験の有効性や差異について調べる。
Wundt.Wは医学部卒業後、哲学科を経て心理学の祖となる。ドイツに1879年、初めての心理学教室を開設した。
ブレンターノ
Brentano,F
作用心理学
色を見たり音を聞く上で意識体験は意識する作用と対象とする内容に区分される。哲学、現象学にブレンターノの心理学は移行する。
エビングハウス
Ebbnghaus,Herman
ドイツの記憶研究者の始祖
自らを被験者として記憶の節約率を研究
無意味綴りを覚え込む。
2回目、3回目、4回目と覚え込むまでにだんだんと覚える時間が短くなる。これを「節約率」と言う。
生気論
生命活動は生体を構成する要素と機械的な物的要素だけでは説明できないという理論。
機械論
生命体は複雑な機械のような構成要素でできているという考え方
機械論が優勢となる。
アメリカ心理学はシカゴ大学、コロンビア大学
を中心に行われていた。
ウィリアム・ジェームズ
アメリカのJames,W.はアメリカ心理学の始祖で、Wundt,W.の影響を受けている。
ティチナーTitchener,E.B.構成主義心理学者
構成主義心理学対機能心理学
構成主義心理学は複雑な精神要素をその構成する要素に分解する。心理学は形態学、生理学などに分解される。複雑な心理的要素を分解する。
機能心理学は心理学を主に生理学として研究する。コロンビア学派
デューイ
Dewey,John.
ソーンダイクThorndike,E.L.
試行錯誤学習
効果の法則(快を求める行動は生起しやすい。)
問題箱
比較心理学
ダーウィンの進化論を主として発展した。ロマーニズRomanes,G.J.は逸話法と言って、動物が問題解決をするプロセスの逸話を集めた。
それに対してモーガンMorgan,C.L.はロマニーズに対して批判的「モーガンの公準」を唱えた。動物のより低次の反応は高次の知能による行動ととらえるべきでない。(例:犬が鍵を留め金の開けたとしても鍵の構造をわかっているわけではなく試行錯誤で覚えた。)
行動主義
Watson,J.B.ワトソン
行動主義の始祖。全てを行動に分解して行動を要素としてとらえる。刺激と行動の間の関係は考えない。認知も考えない。
自分の息子アルバートに白ネズミを見せて大きな音を立てて泣かせる。やがて息子は白ネズミを見ただけで泣くようになる。
S-R理論
Stimulus-Responce(刺激-反応)
ワトソンと機を一にしてロシアでパブロフPavlovがレスポンデント条件付け(古典的条件付け)を発見、無条件刺激(エサが目の前にあると唾液が出る)、と音、光刺激を使ってエサと無条件刺激を呈示すると刺激があるだけで唾液が出るようになる。
新行動主義
(Tollman,E.C、クラーク・ハルHull,C.L、ガスリーGuthrie,E.R、スキナーSkinner,B.F.)
Tollman,E.C.トールマン、試験頻出(認知地図・ネズミが迷路という認知表象だけを学習したのではなく、ほかの迷路でも認知をすることができる。
トールマンのもう一つの功績は潜在学習を発見したこと。ネズミに迷路を通り抜けさせるとエサをあげる①
迷路を通り抜けてもエサはない②
②についてエサを与えるようになると即座に①と同じ時間で迷路を通り抜けることができるようになる。
つまりネズミは報酬がなくても潜在的に迷路の通り抜け方を学習しているということ。
S-O-R理論
生体は刺激-反応だけではなく間に機関(organizum)も入るという考え方。
photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_
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