
◯ 日本臨床心理士資格認定協会はひたすらに優しいという事実
今年臨床心理士更新を迎えた知人と連絡を取り合う機会があったのですが、彼女は子育てや何やらで忙しいところに折からの新型コロナ流行で第2群の資格認定協会or臨床心理士会が主催する心の健康会議or研修を受け逃してしまったとのこと。
で、資格認定協会からお手紙が届いて、今回はやむを得ない事情に該当するのでレポート提出をもって更新可能、しかもレポートは原稿用紙2、3枚、今まで移動して、1日研修を受けて(注:興味のある面白いものをチョイスできるので別にキライとか出たくないというわけではありません。)という手間を考えるとかなり大盤振る舞いの措置だなあと感じました。
テーマは正確な文言ではないのですが、新型コロナ流行が臨床活動に与えた影響とそれを解決するために行った工夫とはなんぞや?という感じの内容でした。
で、僕は大変気が弱いのですが全国の彷徨える子羊🐏stray sheepの臨床心理士の方々のために勇気を振り絞って資格認定協会に電話してみました。
内容はこの期間新型コロナ発生期間に実際には臨床活動を行っていなくて博士課程にいたとか、そこで恋におちいって結婚して旦那様とアメリカに行ったけど英語が話せない上に妊娠して子育てに忙しかったとか、いっときストリートミュージシャンを目指していたとか、そういったやむを得ない事情で新型コロナに関する臨床活動を行っていなかった場合はどうするの?
という質問をしてみました。
資格認定協会は電話問い合わせをするといつも感じのいい男性が電話口に出ます。しかもほかな色々な問合わせ窓口は「少々お待ち下さい」と延々と待たされるのに対し、この男性は色々知っている(権限があるのか)ので即答してくれます。
いわく、当該臨床心理士が問合わせを電話でしてくれればその場で新しい課題を出しますから大丈夫ですよーということでした。
ここは臨床心理士資格を持ち続けようという気持ちのある人に対しては果てしなく親切です。例えば一回更新を忘れてしまった。またはしなかった。臨床心理士資格を維持する気がなくなったけれどもまた思い直した。
そうすると再受験が可能です。平成18年受験者までは大卒後5年の実務経験で臨床心理士受験資格がありましたが、いったん資格を失ってもう一度受験するのには今度は指定大学院に行かなければならないかというとそんなことはなく、特例措置でまた受験して合格すれば資格を再取得できるという大盤振る舞いです。
いつぞや公認心理師資格ができるので臨床心理士資格との関係とか両方取った方がいいのかとか質問をした時には「それはもう先生の選ぶ自由ですから」と「先生」「先生」と連呼されてまるで自分が本当のどこかのエライ先生になったかのような錯覚におちいってしまいます。
ホームページも希望に満ちあふれた若者たちが上を向いている、という素晴らしい出来映えで「いや、臨床心理士というのは素晴らしい資格だ」とホスピタリティ抜群です。
実際33年の歴史がありますし、今でも公認心理師臨床心理士ダブルホルダーは心理職の就転職には有利になります。
片っぽだけ資格を持っているとしても現状、大学院で心理学を専修したという意味では就職市場では臨床心理士に信頼性の軍配が上がっているようです。
で、ここで持ち上げて落とすのもなんなのですが、「じゃ、どうしてもっとうまく立ち回って公認心理師資格とのうまい両立をさせなかったの?」ということです。
そう主張しても通る可能性は低かったかもしれませんが、臨床心理士資格受験可能者は公認心理師受験も得られるようにするとか、何か追加で課題をこなせば受験できるようにするとか、D3ルートを可能にすればよかったのではないか、いやそもそも日本心理研修センター設立前に心理資格専門機関としてのノウハウがあることを買われていたのですから公認心理師試験機関になれば良かったのではないかといろいろと考えてしまうわけです。
公認心理師カリキュラム検討委員会等では臨床心理士資格は素晴らしい(まあ確かに)、だから臨床心理士資格の下に公認心理師資格を位置付けて公認心理師取得は平易にするべきだという空虚な「共存共栄」構想だけを述べていたわけです。
もうちょい資格認定協会がうまく立ち回っていれば今回の「スキマ世代」で臨床心理士指定大学院卒業でも公認心理師受験資格が得られなかった人たちは出てこなかったかもしれない、と過去を振り返って「タラレバ娘」になっていても仕方ないですが思うわけです。
臨床心理士資格創設時からの資格認定協会と日本臨床心理士会との確執も根深く、あんまりワガママ言ってると化石化しちゃうよ、と思うわけです。
せっかく臨床心理士資格は長年の歴史があり、社会的認知度はまだまだ公認心理師よりも高いわけですから、真の意味で公認心理師資格制度との協調協働路線をたどって欲しいなと思いつつ、これまでの動きからは無理なのかなあと残念に思う次第です。
photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_
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