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Gルート公認心理師が心理職専門職としてデビューすることは可能か?
1. 結論
答えとしてはイエスです。以下、その理由について記していきます。
2. 理由
どこかで読んだ話なのですが、忘れました。(改変あり。) 商業高校中退の元女子高生、3年ほどふらふらして遊び歩いた後に倒産寸前の飛び込み営業主体の怪しい会社事務所のアルバイトとして営業事務を行う。やっている作業は見積書の作成とか帳簿作成、郵送とかファックス・メール送信、お使いなどで何しろヒマ。
1日8時間勤務の約束だったのが、4時間に切り下げられ、週5の約束で働き始めたのが週3日間にさらに切り下げれられました。半年ぐらいしか働かなかったのですがそこで社会人としての基礎的なマナーを身に付けました。
「もう遊ぶのはやめて真っ当な社会人として働こう」と決めて彼女は簿記3級を取ってやはり怪しげな中小企業に入り込んだのですが、そこで2年間働いているうちに猛勉強して簿記2級を取る。元々英語だけは得意だったので
TOEIC500点台だったのが頑張って720 点までレベルを上げました。
そこでまた転職活動をして今度は割と小さ目だけれども希望していた旅行代理店の経理事務員に採用され、30 歳で年収 450 万円取れるようになりました。仕事は忙しいけど楽しい毎日を謳歌しているとか。社会に一回出ると学歴も重視されますが、それよりも職務経験や業務遂行能力の方が大事になることもあります。
なんでこんなことを書いているかというと、人間、その気になって一緒懸命努力すれば道が開けるから、という理由を示したかったからです。
3. 実例
⑴ A さんの場合
Aさんは学校の先生、一念発起して年収 800万円の教員を退職、臨床心理士大学院に入学、月給手取り10万(!)下がったけど「やりたい仕事やれたから満足」という人がいました。旦那さんも学校の先生で、それほどお金に困っていなかったということもあり、もう住宅ローンも返し、結婚が早かったので子どもも独り立ち。いろんな要素があったわけですが、Gルートで合格しました。どんなに別分野でも、給料がランクダウンしても彼女は頭がよく、自分のやりたかった道に進みました。
⑵ Bさんの場合
彼は病院勤務ですけれども無資格の学部卒。なぜかというと臨床心理士指定大学院を出ていなかったからです。そのかわり認知心理学を大学で専攻して、認知行動療法では論文を書けるほど。地元で研究会を作って精力的に勉強。
クリニックではインテーク、レセプト、集団認知行動療法、ペアレントトレーニングをやってクリニックのスター的存在だとか。実力が資格を凌駕した例です。
4.それではGルート他職種からの参戦は?
心理専門職として働く方法は実はいろいろあります。自分の勤務先で心理師ポストが空いたなら、そこで熱心にアピってスライディングするのもよし、また、他職種でも熱心に心理職の勉強会に出て心理面接や心理検査の技術を磨いて、心理職の人が職場にいたらなるべく仲良くやって教えを乞うぐらいのワンダウンポジションを取って、医師や院長に「あの人はいい、よく心理のことを理解してくれている」と言わせることができればラッキーです。
今臨床心理士と公認心理師のダブルホルダーが求められているのは、心理検査ができる、心理面接ができる人を求めているからです。したがってそれができるようになるためには休日に傾聴ボランティアでもいいので「経験を積む」ことが大切かもしれません。
5. 困難さを乗り越えて
他職種、3 福祉職は元々カウンセリングマインドを持っています。看護師、作業療法士もそうです。学校教員も高給を望まなければ不可能とは思えません。したがって「やろうと思ってできないことはない」ということです。自身がなければ地方の公認心理師協会に参加して熱心に勉強会や研究会に参加しましょう。心理テストの勉強会にしてもそうです。心理職がスーパービジョンを受けたように、数が少なくても行った「臨床心理的面接」のスーパービジョンを受けましょう。これらはきちんと履歴書に書ける経歴になるはずです。
それから、東京など首都圏、関西圏の京都、大阪、名古屋などはとても競争率が高いです。新しくできた小さなクリニックなどで、多少給料は安くても心理師を喉が手が出るほど欲しいところは実は多いのです。ただしお金がないからなかなか雇えない。非常勤で掛け持ちで働きながらステップアップを目指すというのは賢いやり方です。
現場によってはほかの3福祉士や看護師資格などを持っていると多くの職員を雇う代わりに一人の職員が、いろんな仕事を兼務してくれるというメリットもあるので、それを武器にしてもいいのではないでしょうか。
何度か書いているのですが、特に社会的養護施設は院卒も就職しているし、無資格者、学部卒者などさまざまな経歴の人が働いています。福祉現場では資格よりも経験値が大切(とある転職エージェント)です。
給与が安いと勤務先もありますが、身体障害でもかなり重い身体障害者を扱う施設で、首から下が動かない中途障害の人で障害受容ができていない人や強度行動障害で知能指数 30 程度で自傷他害のおそれがある人をちゃんとマスクをつけて外に散歩に出かける。これも立派な心理の仕事だと僕は思います。
いろんな道がありますが、福祉・心理=心理への道もあり得ると思うのです。
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