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photo & lyric are by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_
ᴀ sᴏɴɢ ᴏғ ᴛʜᴇ ʙᴇɢɪɴɴɪɴɢ.

○ 第4回公認試験臨床と超近接日程

僕:みおみん久しぶり。というわけで第3回公認心理試験はこんな感じなんだよ。みおみんも9月には受験だからちょっと問題見てみてよ

みおみん:ひなたんどうやって問題手に入れたのよ?

僕:替え玉受験

み:は、犯罪認定

僕:んなわけないだろ。これ、もうちゃんと問題発表になってるから。で、早速だけど遠近法に関する問題見てくれる? 奥行知覚って両眼性だとどれが手掛かりと思う?

み:じ、じくそう。きめの勾配って説もありより

僕:ふくそうって読むんだよね

み:で、当たった?

僕:当たり。輻輳は遠くから近くに物体が来る時の現象。きめの勾配はていって、砂漠の砂の密度が薄いと近く濃いと遠くに見えること。まぐれ当たりはちゃんと覚えて

み:日常生活に役に立たない

僕:いやそれこの試験の目的じゃないから

み:なにそれひでえ

僕:じゃ、XがYに及ぼす影響について

み:わかんない

僕:消去法で考えるといい。 X が Yに及ぼす影響を考えた時、X は独立変数、Yは従属変数、ちなみに剰余変数は独立変数以外に従属変数に影響を与える変数ね。

それからt検定は2つの平均値の差があるかの検定。3つ以上の平均の差を求めるのが分散分析でしょう?それを考えてみる。

み:ふえ?

僕:ここら辺は統計の基礎だから覚えといて。t検定はデータの平均値の差が母集団でも認められるかどうか。分散分析は散らばり具合を見るための分散、ラーメンとカレーとオムライスを食べた時にどういう風に体重が変化するか、とかね

み:ワタシ、パスタが好き

僕:じゃ、次の問題ね。バイアス

み:ふえんぴえん流された

僕:自己中心性バイアス。バイアスはいろいろあるよ

み:自己中だから自己関連付け?

僕:自己関連付けは記憶保持に関して、人のことよりも自分のことを覚えやすい。だからバイアスじゃない。ハロー効果は既出だけど、みおみんは美人だから頭がよく見えると思い込むのは誤解

み:ちょっ、

僕:スリーパー効果は変な情報仕入れて「ナニソレ」的なのが時間が経つと本当らしく思える。フレーミング効果はポジティブに言った方が物事はよく聞こえるってことだからスポットライト効果だね。

み:ひなたんって意地悪?

僕:いや、だいたい普通の人。普通に心理やってきた人。で、次の問題だけど。最近ロールシャッハでは出ていなかったエクスナー法。また出る可能性リンシであるから。ちょっと聞いてみてくれる?

み:勉強になるなら

僕:CDI対処不全指標3だと CDI当てはまると思う?

み:ナニソレ?

僕:カットオフ4か5かな。SumT の期待値はいくつかわかる?

み:ひなたんやな人?

僕:いやイイ人。Tは1だね。0も2もどうかと。Afr 期待値も覚えておいた方がいいね。內向型とか外拡型の違いとか。過去問だと片口式との対比も出てたから。

み:も、いい、ワタシ帰る。クリニックでインテークのバイトあるし!

僕:あ

※ ま、みおみんは真面目な性格でもありますし、なんだかんだ言ってきっとと過去問もこれから見直して馬車馬のように勉強するでしょう。これまでの勉強の仕方を見ていると頑張りが効く人なので、今回僕としては彼女が苦手そうな問題をわざと選んで出してみたのですが(本当は意地悪)、意地っ張りの人なのでそこも取り返すべくやるでしょう。

今回僕が選んだ問題は本当にごく一部ですが、真っ当に心理学を学んだ人ならば院卒レベルでもなく、ほぼほぼ学部卒レベルの問題です。むしろ院卒者は学んだことを忘れているかもしれませんが、そこは再学習すれば非心理院卒者よりもうまく頭の中に入ってくるでしょう。卒業後しばらくしてからの人は院卒でも苦労はすると思います。しかし、この過渡期に臨床心理士試験まで受験しなければならないというのはあまりにも酷な話で、新卒受験者のみなさんには同情せざるを得ない限りです。

今、エクスナーを問題の一例として出してみたのですが、まともにエクスナー法を学ぼうとしたらエクスナーassociates Japanに通うしかないので(ほかにもあるかもしれませんが思いつきません。)片口とエクスナーの比較問題やエクスナーオンリーの問題なんぞ出された日には拷問のように受験生は思うでしょう。

僕は片口式からエクスナーに乗り換えた口ですが、乗り換えた途端にすっかり片口式は忘れました。片口は真っ当な解釈ができるのに10年はかかると思っていますし、かなり奥深い検査解釈法ということは理解しています。双方のテストを詳しく解説して解釈できる人は探すのが難しいでしょう。

公認もリンシも心理検査嫌い、統計嫌い、基礎心理嫌いを作るような悪問奇問は作って欲しくないなあと思います。若い受験生たちはこれからどんどん新しい知識を得て、また心理テストも取っていって欲しい、研究活動も進めて欲しいので、なおさらそのように思うのです。