9CC49086-D3D4-4DA4-9E1B-B394D8512C6C

ᴅʀᴀᴡɪɴɢ ᴛᴏᴅᴀʏ.
photo & lyric are by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_
きょうも折り合いをつけながら生きている。理想という色を現実という水で薄めながら。

#ファインダー越しの私の世界
#写真好きな人と繋がりたい
#coregraphy
#夜景


○ ふざけんな!紛らわしい問題出しやがって!との声・各社解答割れ正答分析

1.序 

各社からの解答が異なっている解答割れ問題の正答を調べてみました。僕は「調べてみたらそんなに紛らわしくないよね?うああ過激なこと言う人もいるんだなあ」と思いつつもタイトルのような声がごく一部の受験生たちや正答分析をした各社問題分析者から(当社推定70パーセント)出ていたかもしれないような気がする今日この頃です。

2. 第3回解答割れ問題(プロロゴス、IPSA、和光大学高坂先生)

この解答割れ問題をきちんと考察するのは時間がかかりました。本試験では参考書もスマホでネットで調べることもできないので完全にアウトです。それでは実際に解答割れ問題について見てみます。

問4-正答4

自殺のポストベンションに関する問題です。「ポストベンションとは何か?」という事を問
われています。実務的に何をしたらいいのか?僕は産業医療領域で働いている経験から言うと、第一発見者からは確かに話を聞かなければいけないし、関係者でミーティングもしなければなりません。

【第一発見者から話を聞くことを優先する?】

これは確かに行うことは大切だと思いますが、
自殺の態様、遺体の損傷状況や、自死した人との関係性の深さによって、第一発見者のメンタルへのダメージは変わってきます。医療関係者ならば比較的ショックは少ないかもしれない、また、一般の人でも「どうですか?」「いや別に」ということもあります。

特に医療者は自殺に関して救命行為を行わなければならない場面もあり、職業意識で行います。

ポストベンションを何のために行うか考えると答えは患者、病院スタッフという関係者によるミーティングで、設問のような自殺の連鎖のハイリスク群への二次予防、病院全体の体制を見直す三次予防です。(Caplan, G)

問16-正答4(すみません誤記で番号を間違えていました。

精神分析理論を実験的に検証し、PF-スタディにしたのは Rosenzweik, Sです。ロールシャッハも防衛機制には関係していますが、解釈に精神分析が関係しているものでその成立は実験的なものではないです。  
心理学用語:絵画欲求不満検査(P-Fスタディ)

問 60-正答4

人と話すのにも母子分離できていないで母親に心理的にしがみつく15 歳の中学生女子をいきなり母子引き離して面接するのは乱暴でしょう。こういった場合には彼女がカウンセラーに対して「何を求めているのか?」が必要。しかも理由が女子中学生からだけ話を聞くためというのでは、初回面接でクライエントとのラポールは成立以前にその侵襲性の高さにぶち壊れててしまうでしょう。

問75 正答 1,5

高血圧 70 歳女性、レストレッグ症候群と思われるむずむず足の症状がある。日中の眠気のコントロールをどうするか?

この問題は悪問と思いました。むずむず足を医師に相談してもらうのは当然として、日中の眠気は意識障害の傾眠状態と一瞬思いましたが検討識認知症、脳梗塞、硬膜下血種、ナルコレプシー、内科疾患、脱水はありませんので傾眠は除外します。

降圧剤でも眠気は出ることはありますが、この場合、むずむず足で眠気が浅くなっている可能性が高いです。レストレッグ症候群は運動で好転します。
EAC3A62C-791E-472D-92DE-3A232B5CDFD2


公認心理師にレストレッグ症候群の可能性があると運動で好転するという知識を求めるのはどうかと思いました。

降圧剤で眠気が出ることはあります。しかし熱中している趣味をしている間は起きられているからといって「大丈夫ですよ」と断言してしまうのはどうか、しかし散歩を勧めるもどうかと最後まで迷いました。でも散歩は体にも高血圧にもいいし。

厚生労働省健康局「健康づくりのための睡眠指針 2014」 こんな87ページもある資料を調べて、ちょっ、おま、と思いました。

※ ちなみに参考までに
意識レベルについて言及しておきます。

1. 意識清明

2. 傾眠(呼びかけに反応、そのままにしておくと寝る。)

3. 昏迷 かなり強い刺激がないと起きない。大声や痛み。手で振り払う

4. 昏睡 刺激にまったく反応しない
(なお意識レベルについては JCS と GCS について調べておくといいかもしれません。)

問104-正答4

摂食障害は生物学的に遺伝します。
厚生労働省の資料あり。
厚生労働省「知ることからはじめよう・みんなのメンタルヘルス」原因・発症の要因 参照。

この「みんなのメンタルヘルス」は役立つので目を通しておくといいでしょう。

問 153-正答2,3

発達障害のAが暴れる内容がフラッシュバックか二次障害についてかどうかについて何の言及もありません。フラッシュバックは過去の体験を想起し、白日夢を見るように思い返すことです。対応としてはフラッシュバックだと勝手に理解するよりは、通級指導も受けているので週一も知っているはずです。

発達障害とはどういうものかを周囲に理解を求めた方がいいと思いますが、本人や親の了解が必要です。その辺りをはっきりと書いていないのでこれも悪問だと思います。

※ 全般的に公認心理師問題は、「適切なもの」がどれも変なものだったり、「不適切なもの」がどれもそれらしいものだったりと、良問とは言えない問題が多いと第1回問題から感じていました。

※ この回答は割れ問題についての解釈の「ひなた版」です。ご質問などある方はコメント、メッセージやメールにどうぞ。できるだけお答えできるように努力します。


公認心理師試験対策