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ʀᴇʟᴇᴀsᴇ ʏᴇsᴛᴇʀᴅᴀʏ.
心を救う拠り所となるものも、長い年月を経るとむしろ呪縛になってしまう。想いは掴まず放すもの。年始のお焚き上げでお守りを納めるように。
◯国家資格公認心理師はなぜ給料が安いままなの?その2
1.序
国家資格公認心理師と臨床心理士を定期でハローワークで調べています。正確な平均値は出せないのですが、ざっくりと見積もってみてパートの場合900円から1500円ぐらい。常勤が月給25万円(額面・税込)ぐらいと日本臨床心理士会の動向調査とあまり変わらない結果でした。
2019年2月ぐらいから新公認心理師ができたわけですが、私大大学院出身だとかなりの学費を支払っていてもまあこのレベルの給与でパートに至ってはコンビニの夜勤とだいたい変わらないレベルです。
それでは独立行政法人の大病院なら給料がいいかというと、確かに恵まれていることは事実ですが、定年まで勤め上げても月給30万円稼ぐことはほぼ稀なことです。
なぜこのように心理職の給料が安いからと言うと、たとえば医療領域に限っても臨床心理士だろうが公認心理師だろうが雇っている側としてはちっとも儲けにならないからです。
これが理学療法士や作業療法士となると従前から医療機関の保険点数がきちんと決まっているので、保険点数できちんとペイしています。
ところが心理職は50年争っていて国家資格ができないうちに産業場面でも医療系でもすっかりその保険点数は看護師、精神保健福祉士など他職種に奪われてしまいました。
日本国家が払える医療費は増大させることはできません。ですのでほかの職種の保険点数を奪ってくるしかないのですが、果たしてそれが可能でしょうか?
日本医師会は医師数を抑制してまで自らの利権を死守します。故武見太郎を初めとして政治と医師との関係は強く、看護師は政治団体として看護連盟を持っています。柔道整復師は強力な政治力があり整形外科医から権益を奪い去ったほどです。
まもなく2025問題が出来します。国民の4人に1人が75歳以上の高齢者になります。医療費のパイが変わらない中で公認心理師はどれほど生きられるでしょうか?
心理職は国家資格を作るために50年の闘争を経て抗争をしていたばかりで何も政治力を持っていません。保険制度にどんどん入っていく余地はありません。やっと認められた今の微々たる保険点数制度から、果たして今後広がっていくのでしょうか?
病院やクリニック勤務の臨床心理士が雑務として病院事務やレセプト計算をするのはよくある話です。
そして経営者(院長)から「お前を雇っていればいるほど赤字になる」と苦虫を噛み潰したような顔をして言われた心理職はいないでしょうか?
実際にはインテーク面接も便利に使えますし「このクリニックではカウンセリングはやっていないんですか?」と言われて客寄せパンダよろしく雇われているだけで、こういう「渋々職場」では昇給も望むべくはありません。
そして驚くべきはカウンセリングをやっていない心理職がかなりの割合でいるということです。
デイケアや就労継続支援施設で生活指導員として働いていれば、そこで保険点数や生活指導員としてペイします。
安定していると思われている公務員でも持ち帰り仕事やサービス残業をしていると実質給与はどんどん下がります。時給200円ぐらいとか…
福祉施設や児童施設で働いている心理職も数多いですが、こういう施設は人手が欲しいので夜勤もできて資格よりも経験者優遇です。手取り17〜18万円も珍しくありません。
時給がいいスクールカウンセラーはいつ再雇用なしになるかわかりません。
非常勤はいつクビになるのかビクビクしながら暮らしています。高卒で市役所勤めをしている事務員やコツコツと20年以上仕事をしている水道、電気、ボイラーなどの現業職の人たち(こういう人たちをバカにしているわけではなく国家試験で働いている人たちが重用されている人たちと心理職の待遇という重みを比較しているだけです。)
心理職は生涯給与にしてどのくらいか?ポスドク(昔で言うオーバードクター、博士課程が終了しても大学に就職できない人たち)は一体どのぐらいいるでしょうか?
40歳過ぎても就職できずどこかで非常勤バイトをしながら糊口をしのいでいるばかりです。
就職するためには質の高い査読論文を何本も書かなければなりませんし、博士号を取得して給料の高い就職先があるかどうかはわかりません。
さて、「序」が終わって本論を書こうとしたのですが、「序」で本記事には本論がありません。
最後に付け足しに思えるかもしれませんが、大学院では決して教わらなかった事ですが、起業精神があって約3パーセントと言われるベンチャーの中でカウンセリング(パーセンテージはカウンセリングの場合はわかりませんが)や副業で稼げている人たちがいることも事実です。
カウンセリングはその文化は発展していないように思えるかも知れませんがニーズは必ずあるので、待ちの姿勢よりも攻めの姿勢で顧客を開拓していくような起業スピリッツがある人たちはこの業界の中でも成功していく可能性は十分にあると思うのです。とです。
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