photo&lyric by sora (@Skylit_Blue)
心磨きに努めていると、「ひとをみる"目"」はそれなりに養われてゆく。でも、この「瞳」はなかなか真実ばかりは映してくれないもので。まぁ瞬間的な「視覚」ってそういうものなのかもしれないけど。ともあれ、もっともっと五感を研ぎ澄ませてゆきたいな、と心改める夏の暮れなのでした。
◯ 謎の組織、日本公認心理師学会
以前日本公認心理師協会の定款を見たら、いつの間にか「日本公認心理師学会」設立が明記されていました。
第48条 この法人に日本公認心理師学会(以下、この定款において「学会」という。)を置く。 (学会に関する規則)
第49条 学会に関し必要な規則は、理事会の決議を経て別に定める。
国家資格の職名を学会にするなど前代未聞なのことで、「日本医師学会」も「日本看護師学会」もありません。例によって商標登録をしようとしたら特許庁にこてんぱんにやられるのは目に見えているのですが、一体何を目的として何のために設立された学会なのでしょうか?さっぱり理解できません。
※ これについては実際には助産師学会、理学療法食学会かあると読者の方からの指摘がありコメント欄に記載しました。
日本公認心理師協会が職能団体として機能するため、そもそも職能団体とは何か?ということはワタクシのツイ友にしてずっ友(だといいなと思っている)DMで日夜議論を戦わせている才媛、ハンネウサねずみさんがさまざまな角度から考察を加えています。
職能団体の目的と機能
— ウサねずみ (@usanezme) August 19, 2020
①職能の向上と発展
②社会への情報発信、提言など
③これらを通して国民全体の利益を目指す
①は最狭義の役割
社会的認知を得て、職能の地位向上を目指すなら②も必要
職能が国家資格に基づくものなら、資格法の目的である③が最終目的となるのは必然
(以下ウサねずみさんのtweetをかなり引用しながら僕の見解とも混ぜこぜにして書いています。)
ウサねずみさんの①、②は職能団体として当然のことと思えますが、③となる最終目的は果たして達成できるのでしょうか?
ここに僕は多くの疑問を感じます。ウサねずみさんが指摘しているとおり、臨床◯心◯理士は資格更新制度ポイント取得のために士会組織の構成率は60パーセント、果たしてフェアな団体と言えるのかどうかは僕も以前から疑問を持っていました。
ウサねずみさんはまた、一般社団法人としての資格についても言及していますが、公益社団法人ではないからといって、国家資格を束ねる団体が公益性が全くない独善的な集団では職能団体ですと言っても世間は納得しないでしょう。
彼女が言う、誰のための団体なのか、公認心理師のため?公認心理師協会会員のため?国民のため?国民のためを忘れた団体はもはや利権団体としかみなされないでしょう。
資格更新制度もない日本公認心理師協会が会員を増やそう(会員数も組織率も発表なし)というのはよくわかります。お金がなければ組織は維持できませんし、政治力を持つことも不可能です。
前置きが長くなりましたが、さてそこで「日本公認心理師学会」とは一体何ものなのでしょうか?学会認定資格を作りたい、学会上位認定資格を持った者しかアドバーテージがない、それでは国家資格を貶める行為にしか思えません。
各団体がドヤ顔で上位資格と騒いでいるのは公認心理師の公共性を損なっているだけではないのか、国家資格を貶める行為でしかないと思っています。
ウサねずみさんと語ったのですが、日本公認心理師協会は職能団体でもいい、そして会員が受けられるアドバーテージは研修会でもいいと思うのです。
会員は研修参加費が安くなる、非会員は少し高くなる、研修団体と職能団体2つの顔を持てばいいわけです。そして魅力がある研修を行い、職能団体がどの公認心理師に対しても開かれている開放的な組織になるといいと思います。
これだけ多くの公認心理師がいればかなり魅力的な研修を行うことも可能だと思うのですが、いかがでしょうか。
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コメント
コメント一覧 (4)
いつも、ブログを拝読させていただいている者です。
気になったことがありコメントさせていただきます。
今回の記事で国家資格の職名を学会にするなど前代未聞とありますが
日本助産師学会・日本理学療法士学会は国試の職名を付けた学会が存在しています。
https://supportoffice.jp/midwife/76gakkai/
http://jspt.japanpt.or.jp/about/jspt/
ひなたさんのブログやTwitterの影響力は大きく、「ネット上で言われてた」で
勝手に(日本公認心理師協会)批判感情を植え付けられている人もいます。
(その方々にリテラシーが備わってないのがそもそもの問題ですが・・・)
お忙しい中、投稿されているでしょうから、難しいかもしれませんが
きちんとリサーチしてからの投稿をお願いいたします。
コメントどうもありがとうございます。確かにこの2つの学会は今見てみたら学会として機能しているようです。ブログ記事本文を訂正しておきます。
僕が日本公認心理師協会に対しては好意的な感情も持っています。コロナ電話相談をずっと続けていたり情報提供をしているところです。
ただし今回の学会成立は寝耳に水で、学会となれば公認心理師協会と合わせて会費は必ずかかります。
ワープア心理職にとっては厳しい上に厚労省も認めていない上位更新性資格を多々作ろうとしていることや(当然資格取得維持にはお金持ちがかかるでしょう)定款作成の不明朗さなど情報公開がなくまた問合せをしても全く返信ないので信頼ができないのです。
心理団体にはよくあることですが上意下達で何もかも自分たちで決めて勝手に下ろしてくることが多いと思っています。
コメントに返信いただきありがとうございます。
日本公認心理師協会に対して好意的な感情もお持ちということは分かります。
私が伝えたかったのは少し違うので、お伝えしようかとも思いましたが、齟齬が生じてもいけませんので控えます。
なお、国家資格の職能団体が団体内に学会・学術集会を置くのは珍しいことではありません
(国家資格の職名を学会名にしてはいませんが)。
日本看護学会(日本看護協会)
https://www.nurse.or.jp/nursing/education/gakkai/index.html
日本作業療法学会(日本作業療法士協会)
https://www.jaot.or.jp/congress_steering/gakkai/
また下記URLをご覧になれば分かりますが、団体の学会であれば、年会費はかかりません
(参加費・発表の費用はかかりますが)。
日本理学療法士協会
http://www.japanpt.or.jp/about/join/regularmember/
本会が主催する学術大会・学術集会へ参加をする場合も、通常10,000円の演題登録料金が無料になります。
日本精神保健福祉士協会
https://www.japsw.org/nyukai/
本協会に入会すると同時に協会内学会「日本精神保健福祉士学会」の会員となり、学術集会への演題応募ができます。
ちなみにひなたさんは日本公認心理師協会に入会されていますか?
入会されていて寝耳に水なのであれば、分かるのですが
入会されていなかった場合は、寝耳に水状態にさせないようにするのは難しいと思いました。
丁寧なコメントどうもありがとうございます。僕は師協会会員ではありません。
職能団体と学会の関係について丁寧に教えていただきありがとうございます。
今後他職能団体の実情も参考にしながら発言していこうと思います。
浅学な僕ではございますが何か事実との相違点があればまた教えていただければ勉強になりますので今後ともよろしくお願いします。