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photo&lyric by sora (@Skylit_Blue)

いわゆる「綺麗なもの」ばかり瞳に映していると、感度の飽和点を越える瞬間がある。多分それは、人間が美しいものだけでは作られておらず、醜さや歪みの様なものも構成要素だから。ゆえに、時には蜜だけでなく毒も舐めたくなるのかもしれない。でもやっぱり美しくありたいし、美しいものが好き。です。


◯ 統計はなぜ受験生から嫌われるのか?

※ この記事は大変耳の痛い話ですので心理的に抵抗がある方はそのまますぐに是非読み続けてください。

公認心理師試験・臨床心理士試験でも統計は受験生にとっての鬼門です。第2回公認心理師試験にギリギリ141点ぐらいで合格した産業カウンセラーのY先生は「ワタシ、統計は捨てた」と言ってなんとか合格を果たしたのですが、万が一どこかの選択肢で「えいや!」と間違って選んでいたらきっと合格はなかったのでものすごくヒヤヒヤしたと言っていました。

産業カウンセラーになってからすぐ企業研修の私設開業をした彼女が統計の勉強を系統立てて行ったことはありませんでした。

僕の旧来の仇敵かつ長年の知己で僕のくどい話に耐えかねて電話をガチャ切りするB君は科目読み替えができなかったので現任者講習会に出ざるを得なかったのですが、隣に座っていた福祉職の人が「尺度ってナニ?」と言っていて驚いたと言っていました。

あとなにせ学部から文系で入れる心理学部、心理学科が多いです。国立の厳しい大学だとセンター試験や二次試験で数学もしっかりと点数を取れないと入学できないので数学的素養がある人が多いのですが、これがAO入試や私立文系になると全く数学なしで入学することもたやすいです。

大学院も統計数理が必須ではない、あるいは点数を落としてもなんとかなる、研究計画書も計画の段階では統計的検定をするはずだったのが、院によっては計画を変更して質的研究(TEM)でもよし、事例研究でもよし、文献研究でもよし、という場合があります。

というわけで、学部、院では、統計法、実験法、調査法などがほぼほぼ必修なのですが、すれすれ通過でもなんとかなってしまうことも多々あります。(これからは公認心理師課程で徐々に厳しくなりそうですが)。

要するに統計をやらなくても卒業できてしまうわけです。

というわけでこの記事がバズるのを覚悟して言うのですが、統計数理を、とうけい、ない人(解うけいない人)も多いのです。

それはまるで統計アレルギーと言ってもいいほどです。心理学研究でも基礎心理学、社会心理学分野でも学会発表や原著査読論文でも数的処理をしていないとリジェクト(却下)されることが多いですが、臨床心理学では、例えば心理臨床学会の雑誌「心理臨床学研究」でも事例研究や学派の紹介、制度論が原著としてまかり通ってしまいます。僕のような浅学者が読んでも「これ、原著論文なの?ウッソウ!」という
ような論文が多いです。そういう著作や論文の実績を積み重ねて大学教員になっても学生に統計法の指導ができるわけがありません。

というわけで臨床心理士、公認心理師受験生は統計を嫌がる、というか苦手、さらに言うなら知らない人たちが無茶苦茶多いのです。

そして研究者にならない、臨床の実践家としてだけやって行こうとする心理職は確かに統計は必要ありません。

カウンセリングにやって来る人の傾向をバリマックス回転させて因子分析しなくても十分やっていけるのです。

というわけでこうやって嫌われ者の統計問題は心理職の資格試験でイヤがられていくのですが、公務員試験、臨床心理士、公認心理師でもそんなにたくさん問題が出ないのかというと、結構出ていると思います。1点2点で試験の勝敗が決まる公認心理師試験は統計を最初から捨ててかかると大変なことになると思っています。

そもそも公認心理師試験は統計もそうですが、臨床心理士養成大学院では習っていない知識がばんばん出るわけです。

難しいと誰もが思う脳神経系、解剖学を覚えて8割以上の点数を取って合格している人はたいてい統計も解けています。逆もまた真なのかどうかはサンプルnの数が少なくて検定を行っていないので相関関係ρはわからないのですが。