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◯ 公認心理師ってなんだ?

1.承前
当ブログ開設2018.5月以来のエッセンスをざっくりとまとめてみました。そういうまとめをこれまで書いていなかったからです。公認心理師試験が初めて実施されたのが一昨年の9月(北海道は12月)、11月30日に合格発表をしてからおよそ2カ月で登録者が出て公認心理師が誕生したわけです。

さて、そもそも論なのですが、公認心理師合格者数は36,000人弱、心理職で臨床心理士として働いている人たちは必死の思いで受験料28,700円、登録手数料7,200円、登録免許税15,000円計5万900円を支払って受験、さらにGルート、科目の読み替えが効かなかった臨床心理士や他職種の人たちは7万円の現任者講習を受けなければなりませんでした。ここまでは受験生、資格取得者のみなさんなら周知のことです。

2.変化
さて、国家資格公認心理師を取得して現役心理職、臨床心理士の人は何が変わったの?というと特に「変わらない」という答えが一番多いのではないかと思います。資格手当が数千円ついたという話はささやか過ぎます。

ただし、現役臨床心理士あるいは心理職で公認心理師を取っておかなければ将来的に保険点数が取れないから鬼ヤバいという人は無茶苦茶自分自身にプレッシャーがかかっていて、勤め先から有形無形の圧力がかかっていることも考えられます。

心理職は医療領域で働いている人も多いと思うのですが、公認心理師資格を取ったからといって心理職の職場内でのヒエラルキーが上がるわけではありません。

心理職がいない医療機関も山ほどあるわけですが、きつい見方をする関係者もいるわけで心理職1人を雇うのだったらそのお金で別の医療関係他職種を採用した方がいいんじゃない?」というまあ理屈が通っているといえば言える論理もあるわけです。

−僕の職場のお昼休み−

(最近別の上司に変わった。新しい上司は思ったことをそのまま口に出すけれども話をテキトーに聞き流していればいいので僕にとっては決して悪い人ではない)

上司:心理の人を採用しようっていった時に僕、すごく反対したんだよね、その分医療有資格者を採用できなくなるからさ、ここのお金だって有限なわけだし
僕:そうですよねえ、そういう理屈もありますよねえ(スマホでTwitterやりながら)
上司:心理の人はカウンセリングだけとかじゃなくてさ、医療事務とかカルテ出し(もうすでにやっているけれども診療や管理職会議に出ていて忙しくて現場を見ていないのでよく知らない)とかやって欲しいんだよねえ
僕:まあ医療現場はいろんな仕事ありますからねえ
上司:前の職場では医療資材の仕入れ管理やレセプトとかやっていた心理の人がいたよ。まあそこは心理の人が複数いたんだけどね
僕:ふんふん(Twitterでウケそうなオヤジギャグを考えながら)
上司:せっかくひなた君最近給与体系変更で準管理職に組み入れられんだから、会議出るとか人事管理とか統括業務僕の代わりにやってもらえない?
僕:えっと、僕名ばかり管理職で中途採用だから看護師さんやレントゲン技師さんの方がずっとお給料いいですよ。つーか管理職とかそういう器じゃないし部下の監督とかムリ
上司:残念だなあ、ところで新しいイタリアンのお店できたんだけど一緒に行かない?
僕:あ、行く行く、先生のおごりなら  

※ ちなみにもちろん僕の職場は公認心理師資格取得に1円たりとも出さない、というか、知らないのではないかというぐらいぞんざいだったのですが、今後系列の別職場では公認心理師取得をしていないと採用しないとか。

上司の考え方はなかなか一般的な見方で心理職採用=赤字と考えている職場も多いです。また、逆に小さなメンタルクリニックだと大病院から独立した院長が心理職の有用性をよく把握していて心理テストをやってもらいたい、精神科医をカウンセラー代わりに長々と話をしようとする患者さんの話を心理職に聞いてもらいたいけれども採用するだけのお金がない、もしくは時給1000円台(薬剤師、看護師の半額以下)で雇用したいのだけれども誰も来てくれないという事態が発生するわけです。

3.採用
警察庁の募集や各地方公務員、ギャンブル等依存症対策基本法にも公認心理師が入っていて臨床心理士は除外されている、また民間病院でも公認心理師募集という求人を多く見かけるようになって来ましたが、中途採用は「即戦力となる心理職募集」というわけで採用と同時に心理検査各種を取れてカウンセリング経験豊富な応募者を探しているわけです。

そうすると以前から臨床心理士資格があって心理職を行っていたダブルホルダーが有利になるわけです。ただし、新卒の場合にはポテンシャル採用なので、これから心理の実践をしていきたいという人ならばOKなのですが、その場合も他職種Gルート(所定施設における5年以上の実務経験者)は心理の勉強をみっちりと大学院でやった人でないと不利になりそうです。

そして他職種Gルートの人で他職種でがっつりと経験を積んだ人が新規採用で心理職に就いたなら、確実に給料は落ちます。

4.他職種Gルートに対する批判
これは臨床心理士&公認心理師ダブルホルダーの人がよく言っていることで、経験がないのにいきなり心理職をGルート公認心理師が始めたら無理が出てくるというものです。Gルート他職種経験者は医師、看護師、精神保健福祉士、社会福祉士、言語聴覚士、作業療法士、介護福祉士、教員、保育士、保護観察官等の人たちがいるでしょう。

こういったGルートの人たちも受験資格は施設長が認めればあるので、難しい試験をさくっと(のように見える)取ってしまった人たちへのやっかみのようなものもあると思うのです。

実際、他職種Gルートで公認心理師資格を取った人の中には自己啓発、心理学を真剣に学びたかったから、心理をきちんと知っている周辺職種でありたいから、公認心理師資格を所持することで、心理的な知識もある他分野の専門家として心理学を知って自らの識能や誇りを高めたいという、ポジティブな動機があると思います。

別に心理職の職場やポストを荒らしたいと思うわけでもないでしょう。厚生労働省の公認心理師等カリキュラム検討会でも認めているわけです。

5.私設開業領域
当局はこの領域にとても冷たく、Gルート審査落ちも多く出しています。元々公認心理師は医療、教育、福祉、司法、産業5領域を念頭に置いて資格が創設されたものです。私設開業領域は鬼っ子のような存在とみなされているのでしょう。

主治の医師の指示を受けにくい開業領域は当局に取っては困るのでしょう。私設開業領域の心理師から主治の医師の指示を求められても医師も守秘義務があるから困るとこの制度に詳しい医師からは聞いています。主治の医師の指示について「ナニそれ?」という精神科医もいます。

6.結語
以上2回の試験で多数合格者を出した公認心理師ですが、良かった点も(わずかながら?)あり、別に変わらなかった点も多く、批判点も多いわけです。現状でそのあり方への見解が錯綜しています。公認心理師資格は今のところ専門知識を試験で問う、という点数結果でしか専門性が担保されていないのです。

photo& lyric by 𝚜 𝚘 𝚛 𝚊 ໒꒱⋆゚

いざという時役にたつのは

思いが滲んだ

冴えない言葉