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※ この記事は近代中小企業様に投稿したもので、了承を得て掲載しております。
「近代中小企業」
発行:中小企業経営研究会
https://www.kinchu.jp

「新型コロナウイルス」の報道が日々過熱しています。政府は世論に対して敏感です。

そして「対策を!」と問われると政府も厚生労働省も、苦慮した上に、社会的な隔離として各種イベント自粛勧告を出し、公立の小学校・中学校・高校は学校閉鎖になりました。
 そこまでは理解できます。そして今、問題なのは圧倒的なマスク不足です。これはメーカーが増産体制で臨んでいますが、特に医療機関におけるマスク不足は深刻でした。高値で売り、儲ける人々も多かったのですがやっと政府はマスク転売を禁止して流通を円滑にしようとしています。そしてSNSによるデマが流れてトイレットペーパーやティシューなどが一気に棚から消えたのも人々の不安を反映してだと思いますがデマとわかっていても不安の増幅が買占めに人々を走らせました。大規模小売店がトイレットペーパー在庫を山積みした画像がニュースに流れたのでだんだんと収束していくでしょう。(2020.3.12現在)



①「不安であること」
②「重要であること」
③「情報不足なこと」

 この3点が揃うと、心理学的に人々はデマを広めて非常識な行動に出やすくなります。自分たちが買い占めた商品の棚が空っぽになっているのを見て「ああ良かった、自分の不安は真実だったんだ…」と、不安でいることに安心感を覚えていたのです。

こういった、事実とは異なった認知の歪みで安心感を得ていたのは社会心理学的には「認知的不協和を協和させた状態」と言えます。
誤った情報を確信的に信じるのは「確証バイアス」で、そして、こうなった原因は、すべて新型コロナウイルスのせい、無為無策な政府や行政が悪くて自分は少しも悪くない、と原因を外部に求める「原因帰属」は自己正当化の理由になります。
ちなみに、某旅館では「中国人お断り」の看板を出して非難轟々、すぐに看板を下ろしました。

さて、この「医学的・心理学的パニック」で打撃を受けた企業も多いのでは…、人々が外出しないのですから消費は停滞します。

一介の心理カウンセラーが唱えるには大変僭越ですが、このようなときだからこそ、企業は積極的に人々の不安を解消して、マイノリティー(社会的少数者)や社会的弱者の味方をしてほしいと願います。
先日、立ち寄った喫茶店では、何度でも洗える手作りマスクを作る講習会のチラシが置いてありました。それを見た私は、インスタント食品まで買い占めのターゲットになっている状況下で、買い置きができない生鮮食品、半加工食品の簡単な調理法などを紹介してもいいのでは、勝手に考えてしまいました。
人間は健康な食生活、規則正しい生活をすれば免疫力は高まります。どんな業種にせよ、健康について情報発信をすれば高いニーズがあるはずです。

東日本大震災の際も、法外な高値で不安便乗商法をした企業は大ひんしゅくでしたが、社会的貢献をした企業は大きく肯定的評価を受けました。
私は、産業領域で働いていますが「売るため、知名度を上げるため」の努力に、日々心を砕いている社員の方々を見ると、ある程度コストはかかっても社会に優しい活動を考えてみてはと思います。
そこで、一介の心理カウンセラーよりも影響力が高い企業の皆様にお願いしたいことがあります。潜在的顧客ばかりでなく、一般の人々にも分かりやすく不安を解消できてリラックスできる情報を提供してほしいのです。

以下は、企業人だけではなくて、様々な人々に向けてのメッセージです。「不安」の対語は「安心」なので、新型コロナウイルスから逃れるための直接対策でなくてもいいので、アロマセラピーや一人でできるストレッチ法、オススメ映像コンテンツ、ナチュラルな心癒される音楽など、在宅(自宅)でもやれる、購入できる、情報や楽しみを見つけて皆で共有してみましょう。
3月上旬には学校が閉鎖されましたが、通信教育、オンライン教育のチャンネルは多数あります。これは教育業界にとっては勝機かもしれません。今後、在宅の子どもたちに教育コンテンツを提供できるノウハウが確立できたら、もしかすると不登校児の在宅教育にも役立つかもしれません。この文章が掲載される時には出校停止措置は弱まっているかもしれまさんが、この機会に子どもたちが自宅学習のやり方を覚えたのであれば、それは子どもたちにとっては貴重な経験です。

過去に猛威を振るった伝染病は、必ず効くワクチンがなくとも収束しています。新型コロナウイルスよりはるかに危険なエボラ出血熱やSARSは、充分な栄養と睡眠、輸液や酸素マスクなどによる呼吸管理で鎮静化しました。

マスコミはこぞって「また1人感染者が出た」と日本は新型コロナ大国であるかのような報道をしていますが、安倍総理の会見や厚生労働省の発表、WHOの評価でも日本は水際作戦にかなり成功をしているようです。日本の医療水準は高く、退院者、回復者も多く出ていて、爆発的な感染を食い止めています。確かに新規患者も出ていますが、隔離施策が功を奏して一定の数で踏み止まっています。

臨床心理学的、医学的に言うと持続する不安は免疫力を下げることになってしまいます。「何とかなるんじゃないの…」と構えていた方が、怯えて心身の状態をダウンさせている人たちよりも免疫耐性も高まりますし、楽観的になれます。

家庭内でお父さんやお母さんが「不安だ、不安だ…」と言っていると、子どもたちも悪影響を受けて不安定になります。今、会社で対策に大わらわの方も多いかと思いますが、自宅に帰ったら「大丈夫、いつかは終わるから」と、そんなメッセージを家族にかけてあげられたら素敵だと思います。このような緊急時は、家族の仲を深めるチャンスでもあります。

いつも最終原稿をpdfにして下さり、ありがとうございます。大変綺麗なレイアウトで僕の書いた拙い記事も大変綺麗なものに仕上げていただいております。(pdf原稿)