◯ 公認心理師・臨床心理士の求人状況・2020.春/上手な就・転職の仕方・Gルート心理職初経験者も
ハローワークインターネットサービスで全国の臨床心理士・公認心理師の求人情報を定期的に見ています。さて、常勤・非常勤にかかわらず検索をしてみました。職業コードナンバーは臨床心理士2207、新しく加わった公認心理師は2210です。
「臨床心理士」で検索をかけると757件、「公認心理師」で検索をすると257件の求人がヒットします。
4月採用を考えると今が駆け込み就職のヤマです。内定を断った人もいるので焦って人を探している事業所もあるでしょう。いい人材が欲しいので1年を通じて優秀な応募者がやって来るのを待っている事業所もあります。
さて、ハローワーク求人の中身を見てみると、パートは時給900円台から時給1500円台まで、このあたりはまあ心理職のアルバイトの相場かなと思います。常勤では月給15万円台から25万円ぐらいまで、これが相変わらずの心理職の給与水準なのかもしれません。
求人をよく見てみると、公認心理師募集でも入職したら即心理検査を取れるような戦力として期待されていることがわかります。
公認心理師のみの有資格者は、どこかで心理検査スキルを身につけていた、あるいは自己研鑽の結果として心理検査がすぐできるという能力が必要なようです。
厳しいようですが、これは企業の中途採用でも同じで、中途採用は即戦力しか採用しません。新卒のポテンシャル採用ならば、新卒のやる気のある人を育てるという意味合いがあります。さらに厳しいことを言うと、心理職はどこかで心理職としての経験を積んだ即戦力採用が中心になっているという印象を受けます。
ここで疑問が湧くのですが、「それじゃ、一番最初の経験というやつをどこで積めばいいんだい?」ということになるわけですが、新卒の人は比較的児童&医療領域で受け入れられて、勉強しながら仕事をすることについて寛容です。
教育相談所で働きながらスクールカウンセラーをしたり、クリニックでアルバイトをしたりデイケアでフロアスタッフをする人もいます。就労継続支援施設や児童養護施設など、福祉現場は偉そうに(という人はあまりいないと期待したいですが)座っているだけの心理職よりは若い新人が体を動かしてなんぼのものかという感じもあります。
せっかく公認心理師求人が徐々に増えてきたのですから、臨床心理士を持っていない人でも新規チャレンジして欲しいと思います。即戦力採用にも例外はありそうです。心理職としての経験だけでなく、幅広く組織の中でマネジメント能力を持つ人、これまで他職種だったとしても、連携が上手な管理職経験者は採用されやすいでしょう。
皮肉なことですが、どこの事業体でも「転職する必要がないぐらい現在の職場でいきいきとバリバリ活躍していて今の仕事には何の不満もない」ことを証明しないと採用されるのは困難という、非常に矛盾した課題を突きつけられます。
現在多くの医療関係の求人サイトが立ち上がっていて、臨床心理士、公認心理師の求人があります。ぱっと見てジョブメドレーという医療・介護専門エージェントが医療、リハビリテーションセンター、児童領域の求人も豊富なようです。スカウト会社でもあるようです。
indeedはスカウト会社ではなく、求人検索エンジンです。ハローワークの求人検索を使うべきか、広告を出している求人情報を使うべきか、公認心理師の求人がだんだんといろいろなエージェントから出てきている今、どんな媒体を使うか迷うところです。
探せば検索エンジン会社、スカウト会社、いろいろあります。電話でいろいろ話を聞いたり、よくサイトを見ていたりしていると、非公開求人があり、求職希望者に対して応募書類の添削や面接トレーニングをやりますと明記してある、こころJOBは登録しておく価値があると思います。
ハローワークと一般求人情報の違いは、ハローワークはお金をかけないで無料で求人をしているというところです。無料だから求人側にとってはいいところばかりか、というと書面上ですが厳しい審査があり、誇大広告のような求人検出力もそこそこあります。怪しい求人情報がくぐり抜けてしまうこともあります(元ハローワークカウンセラーとしての経験から)。
だからといってお金をかけて新聞広告のチラシやファミレスやコンビニに置いてある無料求人誌(に心理職の募集をかけているところはありませんが)に「若い人ばかりの明るい会社、業務拡大につき営業マン現在100人のところ、一気に200人募集!」とバシバシ広告を掲載してあるのを見ると、若い人しか勤まらなくてしかも離職率も相当に高いんだなと思って引きつってしまいます。
どこでも公務員への転職は安全パイですが、労働時間がなかなかブラックな心理職公務員もあります。国公立でも私立でも大学病院はなかなかホワイトそうです。
病院やクリニックで院長がワンマンでも別にダメな職場とも限りません。きちんとした人格者の経営している病院ならスタッフも気持ちよく働けます。
そのあたりを考えると、あくまで僕の私見ですが、オーナー、社長、院長の性格と求職者の意向をマッチさせようとしているスカウト会社は良心的ではないでしょうか。この過渡期だからこそ、公認心理師・心理職の職場の特性と求職者のニーズをうまくコーディネートできるエージェントを利用してこれから公認心理師の人たちはいい職業選択に役立てて欲しいと思います。
(おまけ)
准看L君:ひなたさんって金持ちっすか?今ヒマだから聞いてみたいんですけど。ヒマなんで。
僕:うん、すごく金持ちだよ。いつも業◯◯用スーパーの500グラム298円のコーヒー買ってるし。
L君:それ、品質ヤバくないっすか?
僕:うーん、ケミカルな最先端科学の味がする。とりあえず色は黒い。
L君:お金持ちだったらもっといいもの買ってくださいよ。
僕:いや、金持ちはお金使わないから金持ちなんだよ。この前2キロ千円の焼肉用の味付け冷凍肉買ってね、それで
L君:機材出し行ってきまーす。ひなたさんもちゃんと仕事してね。
(おしまい)
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