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◯ ケース・フォーミュレーション・機能分析・関与しながらの観察・人間性心理学・構成主義心理学・共同言語

ケース・フォーミュレーションはケースの見立て。

精神分析と認知行動療法の折衷的な見立てが機能分析と言われていますが
Antecedent:先行刺激
Behavior:行動
Consequence:結果

のABC三項随伴性の循環がなぜ起こっているのか力動的に理解しようということでしょうか。

生物心理社会モデルは現任者講習でも嫌というほど叩き込まれたので必須です。

関与しながらの観察participant observationはかの有名なハリー・スタック・サリヴァンで、水温を測る温度計で水温も変わる、ということでしょうか。

治療と観察の両立は難しいです。

心理検査では、自然的観察法は手を加えない自然そのままの観察、実験的観察法は自然のままだとあまりにも時間がかかりすぎるので自然に近い環境で実験を統制的に行うわけです。

心理支援です。

人間性アプローチはヴィクトール・フランクルがユダヤ人収容所で生き残って人生に意味を見出した、ビンスワンガーの統合失調症理解、日本では木村敏、マズローや来談者中心療法のロジャーズやフォーカシングのジェンドリン、ゲシュタルト療法も含まれるようです。

構成主義心理学はポストモダニズムの社会構成主義療法、共同言語システムアプローチ、ナラティブセラピー、再決断療法、ブリーフセラピー、エリクソン派とカウンセラーとクライエントの徹底した対話を重視しています。

共同言語システムアプローチはアメリカのハーレーン・アンダーソン、ハロルド・グリーシャンによって作られた心理療法です。

クライエント主体、将来の予測を立てずにクライエント中心の共同言語を使うということです。

共同言語システムアプローチは少し煩雑なので説明しておくと、家族システム論のようでありながら、家族構成員の話を一人一人尊重しながら聞くということです。

家族、夫婦、親子と名付けられた役割そのものをそのまま受け止めず、クライエントが言うことそのものを尊重します。

当初は家族療法のように戦略的アプローチとしてジョイニングの一環としてクライエントの話を聞きながら、専門用語による評価を下さないでセラピーを始めてみたわけです。

そうするとクライエントは安心してセラピストに自分の言葉で話す。

この時にクライエントとセラピストの間で使われる言葉が共同言語で、共同言語の獲得によってクライエントは安心し、強迫的に多くを語らなくてもいいと思えるようになります。

共同言語システムアプローチはナラティブのようでもあり、ロジャーズの来談者中心療法のようでもあります。

心理療法は不明な単語があればきちんと調べておくことをおすすめします。

災害時の支援は後から説明されるサイコロジカルファーストエイドです。

サイコロジカルファーストエイドはライフラインが整ってからでないとできません。

災害時にいきなり心理が入って行ってけが人、空腹者にカウンセリングはできません。

援助要請については、援助支援意図、援助支援態度、援助支援態度があります。

いずれの段階でも援助支援については烙印(スティグマ)から援助要請が阻害されることもあります。

援助資源と援助コスト、支援者と被支援者との関係は性差や年齢など多くの研究テーマになっています。

作業同盟=治療同盟でいいでしょう。

効果研究は、治験のRCTのように心理療法効果を測定、古くはアイゼンクが精神療法に効果はないと統計的に証明したのですが、バーキンが同じデータを再分析して効果的だったことを証明しています。

統計的研究の効果測定論文複数を分析して効果の有無を検証するのがメタ分析です。

動機付け面接は、Darn-cの原則を大切にします。

変わりたいという欲求、desire、可能性ability、その理由reason、変わりたいneeds、そして具体的なその後の行動comittmentにつながります。

自己効力感、セルフエフィカシーを高めることを動機付け面接では重視します。

1共感
2矛盾を広げる
3言い争いを避ける
4抵抗を手玉に取る
5セルフエフィカシーの向上

です。

もともと自分が変わる意図なくして、カウンセラーが先生のようになって相手に説教していては動機付けはできません。

もし相手が矛盾した主張をしていればそこに着目して焦点を当てれば自分で気づくわけです。

また、「頑張ったけど失敗したらどうせ自分はダメ」という抵抗は「そこまで全力で頑張ったんですね」とその抵抗を手玉に取れます。

負の相補性 negative complementarity
は、社会心理学用語のハロー効果、相補性から来ているのだと思いますが、例えば有能な人は優しいと思ってしまうのは、実は何の性格的関連もないのにハロー効果(光背効果)が働くのですが、相補性についても同じことが言えるでしょう。

人は自分と同じものを持っている相手には類似性を感じて好感を持ちます。

また、自分にないものを持っている人間には相補性を感じて好感を持ちます。

人間の感情は複雑にできています。

尊敬、軽蔑、嫉妬、同情などのポジティブやネガティブな感情を抱いたとき、あまりにネガティブな相補性で印象形成が行われてしまうとカウンセリング関係は続きにくいでしょう。

少なくとも「あのカウンセラーはこんないい場所にオフィスを構えているから金をクライエントからむしり取って金持ちになったんだろう」という負の相補性negative complementarity は円滑なカウンセリングの適用の限界を生み出します。