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◯ 医療法・医療事故・医療計画

医療法は昭和23年の法律ですが、相当回数の改正を繰り返してきました。

医療法は病院、診療所、助産所について定めてある法律です。

病院と診療所の差異については医療法に規定があります。

一条の五 この法律において、「病院」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、二十人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいう。病院は、傷病者が、科学的でかつ適正な診療を受けることができる便宜を与えることを主たる目的として組織され、かつ、運営されるものでなければならない。

※ 太字は強調しました。

第一条の五第2項

「診療所」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であって、患者を入院させるための施設(=病床)を有しないもの又は19人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。20人以上の入院設備を備える施設は「病院」である(第1条の5第1項)。

※ 診療所は病院や病院分院と思わせてしまうような紛らわしい名前をつけてはいけません。

したがって、「〜クリニック」「〜医院」「〜診療所」という名前がつけられています。

カウンセリングルームを作って「ひなたこころのカウンセリングクリニック」はアウトです。

医療法では他、介護老人保健施設、調剤薬局についての規定があります。

医療法で定められている医療機関の義務は、医療事故調査義務です。(平成26年改正)

医療法上、本制度の対象となる医療事故は、「医療事故(当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかつたものとして厚生労働省令で定めるもの)」とされており、以下に示すように、この2つの状況を満たす死亡又は死産が届出対象に該当します。

※ 2つとは、管理者が死亡、死産を予期しなかったもので、医療に起因するものという意味です。

もう病気が末期で死期を医療専門家が予測している患者さんがその症状が原因だと思われる理由で死去した場合には医療事故にはなりません。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061201.html
厚生労働省 医療事故調査制度について

医療法上、事故が発生した際にはまず遺族に対する説明を行い、しかるのちに医療事故調査・支援センターに報告する義務があります。

これについては遺族から反対があっても行わなければいけません。

流れとしては遺族への説明→院内調査→医療事故調査・支援センターへの報告の順番になります。

「また、医療機関が「医療事故」として医療事故調査・支援センターに報告した事案について、遺族又は医療機関が医療事故調査・支援センターに調査を依頼した時は、医療事故調査・支援センターが調査を行うことができます。調査終了後、医療事故調査・支援センターは、調査結果を医療機関と遺族に報告することになります。」
※ 上記urlQ &A

医療事故調査委員会としては厚生労働省は日本医療安全調査機構を定めてあります。

◯ 医療計画制度

医療法第三十条で定められています。

都道府県知事は5カ年ごとに医療計画を見直さなければなりません。

かなり多くの項目について医療計画を立てて、その見直しをしはければならないのですが、

ポイントとしては

・病床数

・医療圏の設定のうち、第二次医療圏、第三次医療圏
(第一次医療圏は、その地域を包含する一般的な市区町村の医療機関の範囲、第二次、第三次となるにしたがって高度先進医療を行うことが可能な医療圏が設定されます。)

・地域医療支援病院の指定(200床以上・他の病院からの紹介率が高いこと)

・へき地、救急医療体制

・医療従事者の確保

上記のうちで精神病床、感染症病床、結核病床、療養病床(長期入院者)、一般病床が基準病床数として病床数が過剰とならないよう都道府県知事は需給調整を行う権限があります。

医療計画の概要について
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000zc42-att/2r9852000000zc72.pdf

医療計画について
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159901.pdf

疾病別についての言及があります。

ロコモディブシンドローム(筋肉、骨などの衰えで寝たきりになる)、フレイル(要介護前状態)にも言及があります。

医療計画は5大疾病について定められています。

5大疾病とはがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患です。

厚生労働省資料 医療計画における記載すべき疾病及び事業について. 疾病・事業ごとの医療体制について
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000139231.pdf

医療計画は質の高い医療を地域に提供するために策定されるものです。

僕の感覚ですが、法律は一度覚えてしまえば忘れにくい法律という言語です。

文系人間と思っている受験生の人たちは参考にして欲しいと思い記事を書きました。