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◯ 主治の医師の指示で医師が混乱しています

主治の医師がいる場合には、精神科ばかりでなく、関連していると思われる主治医にも指示を求めなければなりません。

さて、先日小研究会で精神科医師から「病院に勤務している公認心理師に指示を求められたら簡単に答えられる。でもあとの4分野から指示を求められたら医師としてはどうすればいいのか?」

という質問を受けました。

考えてみればこれは当然の疑問です。

特に開業公認心理師から指示を求められた場合、職印を乗せた指示依頼文書を主治医に出したとします。

その文書を公認心理師が作成したものかどうか主治医は多忙な診療業務、1日100人の患者を診察、病棟を見て回っています。

会議もありかなり多忙です。医師はどうやってその指示依頼書の真偽を確認したらいいのでしょうか?

電話すれば「はい、オフィスなんちゃらです」と答えるでしょうが、当の心理師はカウンセリング中です。

もちろん医師にも守秘義務があり罰則規定があります。

公認心理師にも守秘義務についての罰則規定があります。

どこまで守秘義務をお互いに外して医師は情報提供をしたらいいのでしょうか?

患者さんの了解を得れば大丈夫というものでもないと思うのです。

公認心理師から服薬コンプライアンスが全くできていないという情報提供があったとします。

医師はどうやってその情報を誰から得たものとしてその事実を患者さんに確認して服薬指導をすればいいのでしょう。

司法、警察については捜査関係事項照会書があります。(刑事訴訟法第197条第2項)

「捜査については、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。」

さて、この捜査関係事項照会書には医師は答えなければならないというのが一般的な医師会の見解です。

さて、それでは公認心理師法第42条第2項について、司法機関、公認心理師がいる警察、裁判所、矯正機関、入国管理局は依頼書を出せますが、パブリックコメントにもありますが医師の義務はありません。

教育、福祉、産業領域からの照会があったとしても同様です。

せいぜい公認心理師はカルテにいつ指示受け文書を書いて患者さんに持たせる、または郵送する。電話したという履歴を残す、返事がなければ再度指示依頼を間を開けてから行う。

それらの経緯をまたカルテや文書に記載しておく、今のところ公認心理師が身を守るためには「指示の依頼を行った」という履歴を残しておくことでしょうか。

たいていの医師は公認心理師法などは知らないのでこの条項について話すと「え?」ということになります。

さて、医師の指示依頼書について医師に失礼にならないように記載した例を以下に試案として書いてみます。


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公認心理師法第42条第2項による医師の指示依頼書

公認心理師法第42条第2項:

2 公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。

拝啓 丸投先生につきましては日ごろから御高診いただきまして誠にありがとうございます。さて、この度丸投先生ご担当患者、△△様において上記の条文に基づき主治の医師の指示を求めるものです。

下記において指示事項を記載してくださるようお願いいたします。なお指示事項がない場合には□にレ点でチェックをした上、御返送お願い致します。

しばらくの期間が渡過した際には特に指示事項ないものと解釈させていただきます。

また丸投先生からのご連絡は電話でも構いません。

大変お手数をおかけしますがどうぞよろしくお願い致します。

□ 1.指示事項あり

 内容

□ 2.指示事項なし

※ 備考:△△様におかれましては早く治りたいとのことで丸投先生初診受診の際から、いつも診察後にまとめて1週間分の薬をまとめて服薬しているとの事です。

連絡先
〒123-4567
東京都千代田区1-2-3
座津虚ビル24階586号室
電話090-1234-5678
カウンセリングオフィス費無堕(ひなた)代表 費無堕飽奇羅(ひなたあきら)
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と、まあこんな感じで作成してみました。

いかがでしょうか?

もし忌憚のないご意見がございましたらご見解を伺いたいと存じます。(読者は僕を除く10人ではございますが)
これをしておかないと患者さんが不審死でもした場合には刑法上は第211条業務上過失致死、不真正不作為犯としては傷害罪やもっと重い責任を問われたりする可能性があるね。民法709条の不法行為による損害賠償請求や民法415条債務不履行に当たるおそれがあるからり、医療過誤と同じ法理です。

危険性を知りながら指示をしなかった医師もその可能性があるかな。医師団体の強い要望でこの項が入れられたけど逆に首を絞めるおそれもあるね。