06F55596-766B-46EA-9861-AC251FA3C9A9

◯ 精神疾患を持つ人との恋愛

精神疾患患者との恋愛には通常と違った難しさがあります。

まずは対人恐怖、外出に対するおっくうさがある人にどう対応したらいいかという困難があります。

そこで「何で外に出られないんだ」と責めるような言い方をするのは禁物です。

外に出られない、そしてあなたに家の事、買い物をしてもらわなければならないということについて負い目、引け目を感じています。

ですからあなたが簡単に出かけられる範囲でも怖いという気持ちがあればまずは公園にでもコンビニにでも付き合って行ってみましょう。

それも無理なら、強制はいけません。

対人恐怖はそれ自体が病気とは限りません。

他の全ての精神疾患から派生している場合があります。

とても怖い、怖い思いをしたという体験はあなたにも了解可能な恐怖です。

女性だとコンビニで無理やりナンパをされた、道でキャバクラのスカウトをされた、男性だと通りすがりの人に変な目で見られた、これらは外に出ていくのにとても障害になる経験なのです。

まずは外に出る体験を、信頼できるあなたとだったら比較的容易なので、試してみる価値はあります。

家が散らかっている、長い間お風呂に入れない、歯も磨けないことに対して批評批判は禁物です。

場合によってはあなたが一緒に入浴して体や頭を洗うことも必要になります。

目標としては、とりあえず近くに散歩できること、それは外界との接触を久しぶりにすることなのです。

あなたは相手の手を引いて歩きます。

ちょっと外の公園に出るのも困難で怯えるかもしれません。

しかし外に出ることは大きな一歩です。

外に出るのがだんだんと怖くなくなってくる、それを繰り返して学習していくと比較的外出が容易になります。

ここから一歩飛び越えて市区町村役場やワムネットというサイトから施設を探して、就労継続支援施設や自分が昼間いる場所を探す、誰かとかかわることを学べる人もいます。

病院のデイケア、役場の地域包括センターの利用も視野に入れます。

ただ、やはりあまり無理はいけません。

病状、病気や環境のせいで引きこもっていた期間だけ怖さは強いのです。

最初のうちはあなたがいろいろと代行して連絡しないとならない事があるかも知れません。

役所、不動産屋、病院などです。

なるべくゆくゆくは自分でできるようにしましょう。

ここで身の回りのことが何もできない相手に対し、自立を促すため厳しく接する有効な場合もあれば、休み休み少しづつを目指した方がいい場合もあります。

あくまでもあなたは相手に愛情を持って接することが大切なのです。

精神疾患があると感情のコントロールがうまくいかない場合も多いので、あなたに矛先が向かって行き、怒りの感情が向けられることも覚悟しておきましょう。

精神疾患患者はなぜか精神疾患患者と付き合う傾向があります。

出会いの場が限られているからでしょうか。

お互いに協力して助け合えればいきのですが、そういった綺麗事では済まないことが多々あります。

そうするとお互いの弱いところを突いて攻撃し合うことになります。

この人のことを愛している、そしてかけがえのない理解者ということがわかっていくと結びつきは強固なものになるので、精神疾患患者同士の恋愛が絶対にいけないという理由はありません。

それよりもお互いの強みは何か、弱みは何かということを知っておきましょう。

強みはお互いを助けることにつながりますし、弱みを知ることで備えになります。

メンタルの強い人でないと弱い人は支えられない、これは一見真実ですが、強いだけで相手が何でもできると思って追い込んでしまうと厳しい人だと思われてしまうだけです。

そういった意味では自分の弱さを自覚しておくことができたら恋愛には大いに役立ちます。

精神疾患患者は患っていた期間だけ、回復、そして成長は大幅に遅れます。

あなたはじっと待ちましょう。

待ち、そしてできそうなところは手助けをする、できたことについては徹底してほめる。

して欲しくない行動が出た時にはあまりこだわらずに放置しておいても大丈夫です。

そのうちクールダウンして、あなたも怒っていなければ、自然に収まっていくものです。

あなたが相手の最大の支援者です。

あなたが支援する分にはいいのですが、相手に支援を期待すると相当な負担になります。

支援というよりは相補援助と思えるようになるといいです。

つまり支援する側が上の立場というわけではなく、支援する側、される側は同等ということです。

相手がいる、そしてかけがえのないたった1人の恋人としてあなたを認めているということに幸せを感じていけば最高の関係になります。

精神疾患があるから何もできないというわけではありません。

好み、趣味、病む前にしていた事柄は親しみを感じて再開できるかもしれません。

あなたは相手の全てを受け止める、そして必ず回復するかどうかもわからないという事実を受け入れることが大切になります。

わからない可能性が達成できて、あなたと相手との関係性が成立した時に初めて愛情は生まれます。