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◯ 公認心理師になれて良かった

以前記事にした「第2回公認心理師ギリギリ合格者に勉強法のコツを聞く」

http://hinata.website/archives/21257617.html

Y先生の話です。

僕「あまして今年もおけです。」

Y先生「ひなた君は相変わらずすべることしか言えないのね

僕「Y先生、開業で産業領域で働いてて、公認心理師取ってよかったことありました?」

Y先生「そうねえ、主人の会社の人事部長が『奥さんすごいねえ』って言ってくれたかな」

僕「それだけ?」

Y先生「ストレスチェックテストを他の会社と共同でやってるんだけどね、そこの精神保健福祉士さんがもしやめた時に私が替われるから契約更新が楽になったわねえ。営業で売り込む時もストレスチェック実施ができるのは強みね」

僕「へえ、すごいですね」

Y先生「やれる仕事の範囲が広がったと思ってこの前MI(動機付け面接、治療意欲に乏しい人をその気にさせる面接方法)の研修行って来たわよ」

僕「Y先生前向きだなあ」

Y先生「ほら、『公認心理師ってナニ?』って聞かれて心理の専門家ですって答えるじゃない?それで向こうの厚生部門が興味持ってくれたら『生活習慣病健康教育もできます』って答えるとまた仕事増やせるのよ」

僕「Y先生商売上手で金には目がないからね」

Y先生「そうそう、ひなた君と今話してるのはコンサル料金10分5千円でいいわよね?」

僕「あの、Y先生人脈広いからほかのカウンセラー仲間も多いでしょ。どうですか?」

Y先生「うん、結構みんな公認心理師受かったってことで自信つけてスクールカウンセラーに応募したりね」

僕「スクールカウンセラーも倍率高くなりそうですねえ」

Y先生「私の住んでる自治体は結構定員増やしたんだけどね」

僕「ふんふん」

Y先生「みんないろんな研究会に出るのを増やすようになってやる気が出たみたいな」

僕「自信がつくっていいことですよね」

Y先生「ひなた君はもうちょっと根拠のある自信を持った方がいいわねえ、私の知り合いは臨床心理士誰も持ってなかったけどほとんど全員受かったみたいよ」

僕「ほう、開業は忙しそうな人たちばかりなのにね。」

Y先生「だから時間の使い方が上手なのよ」

僕「Y先生、開業の知り合いだけじゃなかったよね」

Y先生「小中学校の教育相談担当の先生とか多かったけどやっぱりみんな公認心理師取れてた」

僕「開業公認心理師ってなんかカッコよくていいなあ、Y先生開業して10年でしょ?開業でうまくいくコツは?」

Y先生「まず法務局に行くことね」

僕「なにそれまずカレールーを買いにスーパーに行って来なさいみたいなボケは」

Y先生「うちの会社、私と若い公認心理師の男の子と2人だけでやってるんだけどね」

僕「うん」

Y先生「官公庁とか企業のメンタルヘルスパッケージを年間契約で取ってるから2人じゃ回りきれないワケよ」

僕「うん」

Y先生「だからいくつか委託先と業務請負契約結んでるんだけどね」

僕「ほう」

Y先生「そこのカウンセリング会社のカウンセラーも結構公認心理師取ったのね。元々臨床心理士もいたんだけど」

僕「盤石だねえ、本社2人で回してるからY・メンタルホールディングスみたいな」

Y先生「ま、うちはそこそこ田舎でそこそこ都会でしょ」

僕「牛よりは人の方が数多いよね」

Y先生「ひなた君の頭の中に湧いてる虫よりは潜在的な顧客は多くてね」

僕「うん」

Y先生「うちの地域はカウンセリング利用したい人がそこそこいて、それでいてカウンセラーの数が足りないのよね。」

僕「うんうん」

Y先生「だから公認心理師の国家資格があるって、特に中小企業に対しては強みよね」

僕「Y先生キャリアコンサルタントも持ってるでしょ」

Y先生「たくさん産業や心理の資格持ってるっていうとハクがつくわね。信用は増したと思う」

僕「転職してY先生のところに雇ってもらおうかな」

Y先生「うちのビルのテナントの1階が今ちょうど空いたのよ」

僕「あー、僕は副社長兼フロア長みたいな」

Y先生「でね、ひなた君にはそこでコンビニ経営して欲しいワケよ。お客様が来た時や私たちがご飯買いに行く時に便利だし。名札に『店長・心理担当ひなた』って入れといて、何か聞かれたらうちの会社紹介しといてくれればいいから」

僕「それはちょっとダイナミックな転職みたいな」

Y先生「ま、冗談はひなた君の顔だけにしとくわ。」

僕「Y先生純粋な心理学だけじゃなくて新入社員研修や売れる営業マンのコツとかも講義やってるよね」

Y先生「そうそう、株式会社◯◯ 公認心理師・キャリアコンサルタント・産業カウンセラーって並べて書いておくといろいろできて結構説得力出てきたみたいな」

僕「ふうん」

Y先生「ま、自信の裏づけみたいなものだけどね。自信持って人前で話すと伝わりやすいし」

※ これまで臨床心理士独占市場だった心理職は公認心理師制度導入で確実に変わりつつあります。

公認心理師資格所持者がなんらかのお手当がつくわけでなくても、国家資格を持った開業領域心理職にとって、自信を持って業務に当たれることはかなり大きな強みでしょう。

産業メンタルヘルス領域は臨床心理士だけでなく以前から営業力とコネを最大に生かしたキャリアコンサルタントや保健師の活動の場でした。

Gルート公認心理師の中には淘汰されていく、資格を取っただけの人も確かに多いでしょう。

Y先生やその仲間の産業領域活動者は自信を持って研究会に行き、多分これまで臨床心理士だけが出席できた研修会にもどんどん出て行くでしょう。

大学院卒の臨床心理士だけが心理カウンセラーではなく、公認心理師取得者の新しい風が流入していくことが相互作用としてお互いを高められるといいというのは建前です。

臨床心理士側の抵抗が大きいのもわかっていますので、今後新規に参入して来るGルート合格者と臨床心理士敵対の構図ができるとすればそれは臨床心理士側からのものになるでしょう。

Gルート公認心理師同士の軋轢はこれから明らかになって来そうです。