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◯ 公認心理師・臨床心理士たちの舌戦

心理職は時としてケース検討会を行います。

それについては倫理面の検討で記事にしたばかりですが、病院であれば事例検討会として医師を含めた守秘義務を持つ多職種で行います。

所属機関が違う心理職の集まりでは「こういう目的で、◯さんに対する僕のかかわりがより良くなるような知恵を借りるために研究会で匿名で聞いてみてもいい?」と了解を取ります。

さて、ケース検討会、事例検討会が和やかな雰囲気で、ケース担当者を励まし、勇気づけ、ケース提出者がまた新たな気持ちでクライエントさんに対して学んだ事を生かすために新鮮な知識を得られればそれはごく普通に行われているいいケース検討会です。

お疲れ様、大変でしたね、また頑張ってくださいね、と拍手で終わります。

「みなさんいろんな視点で指摘していただいて、新しい知恵を借りることができました。よかったです。」

参加者もなんだかほっこりした気持ちになります。

ですがそうでないケース検討会も多いのです。

司会「これから始まるのは叩き合いだと思って下さい」

A氏「部下のBが担当したケースだけどね、Aの見立てと俺の見立ては全然違うんだよね、じゃ、俺からの資料配るから、Aのペーパー信用できないし」

B「あの、最初からなにこれ、ひどい!、私へのいじめ?」

あと著名な精神科医C氏の個別ケース検討は検討された側や参加者がたいていボロボロに言われるので「C先生検討後ストレス症候群」と言われてました。

「お前、何やってんの?それでも精神科医?(臨床心理士)」

フロアの参加者が意見を言おうとして何となく考えをまとめながら10秒ぐらい話していると「長えよ、お前の話し聞いてたら夜までかかっちまうよ、もういいから黙れ!」

C先生はかなりの論客でクライエント第一主義なことは間違いなくあちこちで講演にも事例検討にも呼ばれていました。

あと、「何言ってる(書いてあるのか)意味わかんない。」「カウンセリング以前に人としてどうなのよ?」

とかまあまあ聞くことはあります。

(全部実話)

もっとも、クライエント、患者さん第一主義なのは原則です。

産業場面の心理職が受け持ったパワハラ事案で「週一回傾聴してだんだんクライエントさんの辛い気持ちがわかって来ました」

と聞くと僕もは「おい」と思います。

産業領域ではある程度以上の権限を与えられている心理職は多いです。

産業医と連携して職場の上司に進言する、そのまた上の上司に報告、うまくいかなければ社長に報告すれば一発で解決することがあります。

労働基準監督署が入ればすぐ解決する、司法家に相談すればすぐに止むこともあります。

そういった現実的介入が大切だと周囲から大合唱で言われて、あ、時間終了、「じゃあ今日のケースを出したD心理士さん、どうでした?」「みなさんのアドバイスはとても役に立つものだと思いました。これからもっと熱心に傾聴に努めます。」

「おい」

という事もあります。

公認心理師試験の生物心理社会モデルのうち社会を変えないとどうにもならない事案があります。

ケース検討会でカウンセラーがどうしようもなくやるせない気持ちになってやる気がなくなるのはどうかと思います。

ただし、カウンセラーにどうしてもこれをして欲しい、あるいはやって欲しくない課題がある時には厳しく指摘することがあるのはどの仕事でも同じなのかなと思っています。