DDA82981-C1C7-410F-A46B-F37E7FC155B9

◯ 第3回公認心理師試験への厳しい見通し

僕に対して「こいつは下方修正論を主張したり、今度は厳しい見通しを言ったり、ふらふらしていて一貫性がないなあ」

と思われるのを承知の上で書きます。

今年の公認心理師試験受験者はほぼ予測どおり1万7千人でした。

第1試験から第2回合格率の激減は当局としてはいろんな説明のしようがあり、第2回試験の水準が本来のレベル」「今回はたまたま」「受験者の質なんじゃないの?」

などなどで、試験結果はもう二度と覆ることはあり得ません。

さて、今回の46.4パーセントという合格率は僕にとっては意外だったのですが、合格率という点では第3回試験結果はきっとさらに厳しいものになると思います。

ただし、「厳しい」というの意味は、試験が突然難化するという意図で言及しているのではありません。

多分、ですが試験そのものは今年と同じくらいの水準ではないかな?と思います。

合格率の低さ、そして周囲からの話を聞いていると公認心理師試験に惜しくも不合格だった方々が第3回にも再チャレンジするだろう、ということです。

それだけ国家資格としての心理資格は魅力的です。

ここでもカギを握るのがGルート再受験者だろうと思います。

第1回試験Gルート不合格者を試算すると4,658人

第2回試験Gルート不合格者を試算すると6,583人

になります。

Dルート受験者は心理専修大学院卒者、多分現在心理職として働いている人々でしょう。

Dルートのこの人たちは元々の心理プロパーなので第1回、第2回受験で敗退していたとしても再チャレンジで合格する確率は「多分」高いです。

Gルート受験者はかなりのコストをこの試験に費やしています。

受験資格を得るための現任者講習参加にかけたコストが7万円+交通費、宿泊費、仕事の休業逸失利益+受験費用28,700円、現任者講習テキスト、参考書、公認心理師模擬試験、通信講座、予備校などなど勉強すればするほど大きな金額が費やされています。

しかも受験回数が制限されていて、あと3回のチャレンジで終わりとすると、僕ならば何がなんでも受験します。

これはGルートに限ったことではありませんが、1度試験に落ちた人はまた試験に通らない確率が高くなってしまうという事実があります。

1回試験に落ちた、そこで奮起して猛勉強して再度チャレンジして合格したという人たちを公認心理師試験でも臨床心理士試験でもその他の国家試験でも数多く見てきています。

個別に見ればリチャレンジャーで成功する人たちは多いのです。

全体で見た場合、様々な複合要因で合格率が落ちてしまうことは様々な類似試験結果を精査すると確からしく思えます。

心理専修で学んで来なかった人たちにとっては今回の公認心理師試験は内容的にもかなり厳しいものだったと思います。

「心理統計はムリ」「基礎心理学はわからない」「心理テストは不勉強」で1点を落とすとその1点が命取りになりかねない試験でした。

今回不合格だった方々が同じ構え、学習方法で受験すると危ない試験です。

しかしわからない事柄をゼロから覚えるのは大変困難というジレンマもあります。

今回合格率が低下していたので次回受験者も今回同様の数値という予想も識者から出ています。

試験レベルは変わらない、しかし再チャレンジする人たちの労苦が選択式の試験で評価されるわけでもなく、合格率は全体として、ひょっとすると30パーセント台になる可能性もあると思うのです。