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◯ 公認心理師第1回試験と第2回試験・乖離の理由2

以前の記事「公認心理師第1回試験と第2回試験・乖離の理由」の続きになります。

他資格との関連から考えてみます。

1.ケアマネジャー、社会福祉士

公認心理師試験は初回から3万5千人という大量の受験者がいました。

厚生労働省所轄ということで医療、福祉系の資格と僕も対比することが多いのですが、大量受験者という点では、ケアマネジャーはもっと多数の受験者が初回からいました。

ケアマネジャーは介護福祉保険施策実施当初から始まった資格試験です。

※ ケアマネジャーは介護福祉支援員というのが正式名称で、都道府県が管轄しているので国家試験ではないのですが、ケアマネを含む介護行政全体の施策は国が担っています。

ケアマネジャー平成10年の初回試験での受験者20万7,080人に対し、合格者は9万1,269人で合格率は44.1パーセントでした。

ケアマネジャー試験はその後現場介護福祉士が足りないという事情もあり合格率はぐんと減ることとなり、平成30年度には合格率は10パーセントにまでなりました。

ただ、想像してみるとわかりますが、介護は心身の疾患、そして誰もが迎える老いという課題について必要な領域です。

それについてケアプランを立てるという実に裾野が広い職務で平成30年までに69万5,017人のケアマネジャーが誕生しています。

活動領域が広いという点では医療、行政、老人、児童と対象が幅広い社会福祉士は合格率27.7パーセント平均の難関試験です。

社会福祉士はこれまでに18万483人の合格者を出しています。

何人受験資格者がいて、何人の合格者を推定しているのか?

その資格に必要な水準をどのぐらいと定めるか?

ここが資格試験の難易度を決めている要点のような気がします。

大量に合格者を出す、合格率を甘くするのか厳しくするのかはそれによって左右されます。

大量に合格者を出すからいけないというわけではなく、合格率が高いのが悪いわけでもありません。

必要数、必須基準は出題者側が自由に決める専権的なものです。

2.標題の理由の考察

何回か書いていますが、精神保健福祉士や臨床心理士と公認心理師は当初からこの2資格と類似視されていたのだと思います。

両資格とも初回は(現在6割程度)とかなり高合格率で、だからこそ「救済措置?」が認められそうな初回公認心理師試験を逃さないように巷で喧伝されていましたが、あにはからんやの結果です。

今後の試験の動向については、公認心理師養成必要数という課題が大きくかかわってきます。

ここからは仮説になりますが、さまざまな仮説が立てられます。

⑴ 初回受験者限定現職者救済

⑵ 全体合格数定数操作

初回試験で多くの合格者を出しておいて、第2回試験はあまり受験者がいないと思っていたのかもしれません。

思いのほか受験者が多かったので第2回試験は水準を厳しく締め、必要数をぎゅっと絞ったのかもしれません。

つまり受験者数の多さそのものが試験委員会側では想定外だったのかもしれません。

⑶ 恣意的で気ままな出題?

平成31年度はブループリント、出題基準の小項目に掲載されている用語が多々出題されていた、しかし今回の試験は小項目用語外からも出ていたという印象を受けています。

だからといって大枠から絶対に外れているとは言えない、きわどい出題です。

出題委員が存分に自らの高度な専門性を発揮して出題したところ、このレベルの設問になったのかもしれません。

とすると対策が非常に立てにくくなります。

3.今後の見込み

出題難易度のブレはどんな試験でもあると思います。

ただ、この試験に関してはまた揺り戻して簡単な試験になるという読みは絶対にできません。

僕は公認心理師絶対数はもっと必要だと思います。

試験ごとに難易度がガラッと変わるのは試験の同一性の担保に問題が出てくるとも思います。

ところがそんな事情には容赦なかったように思えたのがこの試験です。

今後予断は一切許せないです。

そこで第3回以降の受験生がどうやって対策を立てるべきなのかが問題になって来るでしょう。

僕も暗中模索して考えている段階ですが、これからの試験対策をどのようにすればいいのか考えてみたいと思います。