
◯ 続・第2回公認心理師試験分析・今後の動向は?
第1回、北海道追試、第2回試験と情報が集積してきましたので、客観的視点から見ることがより可能になってきたと思います。
この試験について動かし難く思えるのは今後とも138点合格、6割厳守ということです。
この基準は永続的になる可能性が高いでしょう。
各予備校では自校受験生の合格率を把握してコメントを掲載していますが、どこからも今回の試験が受験生にとっては非常に厳しかったものだということが記されています。
さて、この制度がどう運用されていくのかは試験のあり方と密接にかかわっています。
当局がどの程度の公認心理師数を必要と考えていて、それらの公認心理師をどう活用するか?という行政的思惑が今後の合格者数と関連してくるだろうと思えるのです。
○ 今後の受験者数について
⑴ 経過措置終了後
2024年新卒者ルート受験が開始されるころには、現在の臨床心理士受験者、または公認心理師新院ルートと同様の千数百人が合格者数で、受験者数は2千人程度に落ち着くでしょう。
⑵ 第3回受験人数
D2ルートは多分来年も2千人程度です。
現行のD1、院卒者科目読替えルートはその教育経歴からほぼ臨床心理士だろうと思われます。
臨床心理士で公認心理師資格を取ろうとしない人は少なく、第1回受験者17,000人、第2回受験者3500人程度だいたいこの試験にチャレンジする現役臨床心理士数は打ち止めなのではないかと思います。
現役臨床心理士で受験資格がある人は再チャレンジしてまた公認心理師資格を取得しようとするでしょう。
だからやはりD1ルートリチャレンジ組を含めた受験者は3,500人以上はいるのではないでしょうか。
国家、行政が総力をあげてこの国家資格を推しているのは明らかで、民間資格臨床心理士は臨床心理職の実力を測る上では大切な試験ですが、資格に与えられる行政的権限は付与されません。
現場の心理職はやはり公認心理師資格が必要と実感しているでしょう。
Gルート受験者のための現任者講習会は受付締め切りのものもあり、これから受付開始のものもあります。
今のとこは、何人定員枠があってどの程度の応募状況になるのかは判明していないところです。
Gルートも再チャレンジャー、再々チャレンジャーは当然出てきます。
本当にこのあたりもざっくりとした勘ですが、第3回試験も本年度と同じ17,000人前後となるのではないかと思います。
⑶ 合格率
他国家資格や臨床心理士試験は受験者数が初めから一定していて、毎回の受験者数も合格率もだんだん安定していく傾向にあります。
ただ、公認心理師試験は待望されていた心理職国家資格ということで、第1回から大人気の試験でした。
Gルートにも現場で働く臨床心理士が再チャレンジして来るでしょう。
第2回試験で、当局は試験難易度補正をしないだろうことがわかりました。
合格率は試験難易度と受験者層の特質に左右されます。
第1回試験は79.1パーセント、第2回は46.4パーセントですが、試験当局は合格率を恣意的に操作することもできますし、問題だけ解かせて基準点達成者を単純に合格させるということもできます。
厳しい話ですが、チャレンジ回数が多い受験者の合格率が低くなるのは本当です。
しかし例外もあります。
僕の周囲で臨床心理士試験に2回目、3回目に合格したという人が心理職として活動しています。
その人たちはその世界では立派に重鎮として指導的な立場になっている方々もいます。
再チャレンジャー合格者の方々と話していて思うのは、楽観的で落ち込まないこと、そして諦めてしまわないという性格が受験の構えにも影響しているような気がします。
第3回受験を考えている方々には今後ぜひ前向きな気持ちで取り組み、合格した暁にはぜひ資格を誇りにクライエントさんのために活躍して欲しいと願っています。
コメント
コメント一覧 (12)
毎回、興味深く記事を拝見しております。
今回の記事は、私が知りたかったことが隈無く書かれており、大変参考になりました。
公認心理師の国家資格は、臨床心理士の資格を持たない私が、SCを続けていくための専門性の担保となり、是非とも取りたいと思っておりました。
教育現場は(行政を含め)肩書きを重んじる風土が、いまだに残っています。特に、チーム学校では、SCが、業務独占資格の教員とのコンサルテーションを進めるにあたり、専門性の担保は必須です。その拠り所になる資格も、これまでは臨床心理士とその他の資格では(行政が時給に大きな差をつけていることからもわかるように)大きく異なりました。
そこに、取得の可能性のある公認心理師の資格が加わったことを、たいへんありがたく思っています。
文科省は、その他の資格のSCが、公認心理師の資格を取得することを推進するために、厚労省との共同認定としたと思っています。
私事ですが、幸い、今回の試験に合格し、本日、登録申請を簡易書留で送ることができました。登録されれば、その他の資格から国家資格になれます。
これは、とても大きなことです。
それでも、前述したとおり「公認心理師かつ臨床心理士」の方々が、最上位であることは不変だと思っています。
「ヒェ〜(ギャーという悲鳴に近い)、ここまで求められるの?」
結果、選んだ答えは熱中症。
熱中症の情報にこんなのない、 と思いながら…。選択理由はポピュラーだから
他の選択肢は選ぶことができなかった。
ずっーとこの問題が引っかかています。
ずっーと引っかかている理由
①事例性(事例問題)であること
②事例内容が緊急性、重篤であること
③選択肢が診断名であること
診断を求められているわけではないがなぜか診断名。それも可能性ではなく断定。
④出題者の意図(副作用への理解?)を理解したとしても、この事例内容でこの選択肢を公認心理師が判断することなのか、判断してもよいことなのか、
素朴な疑問です😌😆
ひなたさんのブログは第三回へ向けての話題などに更新されています。
しかし、〈フフフ〉は「問70」問題のところで留まっています。 前回の投稿は9月19日、今日は9月30日。
問70が「知識を問う問題」なら違和感なくあの選択肢の中で考えを巡らすことができたと思います。
だが「事例問題」だとすれば、心理職としての判断は別のところにあるのではないか、と思ってしまいます。
厚労省のホームページに「重篤副作用疾患対応マニュアル 悪性症候群」について詳細に記載されています。それには
「本マニュアルで紹介する副作用は、発生頻度が低く、臨床現場において経験のある医師、薬剤師は少ないと考えられることから、典型的な症例について、可能な限り時間経過がわかるように記載した。」と書かれています。
上記の文章では、薬を投与する医師、薬剤の専門家である薬剤師でさえ、経過が少ないとされています。そんな少ない事例を生化学の知識が低い心理職が判断する危険性はないのだろうか…。他の選択肢の設定があるのではないか、
素朴な疑問が深い疑問に変わりつつあります😵😌
疑問の元は、公認心理師は診断できない、してはいけないはずなのにこの問題は診断を求めている、これはおかしいのではないかということでしょうか。
問70が尋ねているのは診断ではなく抗精神病薬の副作用の知識です。
統合失調症で、抗精神病薬を服薬しており、急激に身体状態が悪化した場合は、悪性症候群の可能性があるという知識を知っておきなさいというのがこの問題のねらいでしょう。この問題では触れていませんが、公認心理師としてとるべき適切な行動は、遅滞なく精神科医の診療を受けるようすすめることになります。
公認心理師は診断はできませんが、要支援者に疾患があると疑われるときには医療に繋げることが強く求められています。気づくのに必要な範囲の精神医学の知識の習得が求められていますが、これは確定診断できるだけ勉強しろということではありません。
逆にお尋ねしたいのですが、事例問題としてふさわしくない、他の選択肢の設定があるのではと書かれていますが、どのような問題なら事例問題にふさわしいのでしょうか。またこの問題の場合どのような選択肢があればよいのでしょうか。お教えいただけると幸いです。
すみません。やっと書いたコメントが字数が多くエラーになりました😵 後ほど書き直して多くいたします。
ご意見お問い合わせ、有難うございました。
「投稿」という行為は初めてのことでドギマギしながらコメントを書きました。❤ボタンについても随分後から気づき、自分のコメントに1つ2つほどボタンを押してしまいました😅 投稿に関してボタンを押してくださる方はいましたが、コメントを返していただいたのは鉄筆様だけです。反応がないことに落ち込んでいましたのでとても嬉しくありがたかったです。
少し舞い上がりながらも、鉄筆様のお問い合わせについて、少しでも明確におこたえできるよう時間をかけて考えました。
鉄筆様の仰る通り、「抗精神病薬等の副作用の知識」は心理職にとっても重要な基礎知識と承知しています。「悪性症候群」の病態は緊急性と重篤性が特徴で一刻も早く医療に繋ぐことは誰の目にも明らかでとっても重要な行為です。
登場人物は、28歳男性A、その家族。一週間前の精神科病院受診で統合失調症の受診を受け抗精神病薬の投与が開始された。早朝、意識障害で家族によって発見され、精神科病院に救急車で搬送されました。
想像を膨らませてみました。あの緊迫した状況の中で「薬剤師と相談しながら、あるいは情報交換しながらテキパキと的確に指示を出す医師、その医師の指示に沿ってテキパキと的確に任務を遂行する看護師、検査技師等治療スタッフ」。そこに心理職の姿を想像することはできません。
問70は「事例問題」として出題されています。回答も「可能性の疑い」でなく「病態について適切なものを」選択するよう要求されています。支援者の存在の描写もなく、心理職の立ち位置も示されない状況で「類似性のある病態」の「診断名」の中から答えを選択する「事例問題」に違和感を覚えます。
以上が時間をかけて考えたことです。
問70が事例問題として成立するなら、
「メチャメチャ、求められているのは、診断じゃー!」
「問1 診断は公認心理師の業務に含まれる→不正解」と矛盾しないか!
「以上が時間をかけて考えたことです」から4日経ちました。
鉄筆様の❤ボタンが3から8に増えていました。ああ、読んでくれたなぁと思い、それに刺激を受けて再々再々投稿。
上記が問70の最終「結論」です。
73歳ばあば受験生は、D1ルートです。
64歳で臨床心理士養成指定大学院に入学し二年間心理学等について学びました。そういう意味ではまだまだ学びが足りないのかもしれませんね。
>事例問題ということ
問70は、事例の形をとった知識を尋ねる問題だと考えています。これまでの3回の国試問題を解いてみましたが、事例問題でも知識があれば答えられる問題がかなり含まれています。また、この問70の出題者は医師だと考えられますが、このような出題形式は医師国家試験では頻出します。それに倣っただけで事例ということに特別な意図はないのでしょう。
>診断ということ
くり返しになりますが、この問題は診断を求めているのではなく、抗精神病薬の副作用の知識を尋ねているだけです。例えば、「統合失調症の症状について正しいものを選べ」という問題が出されれば、これは知識を尋ねているのであって診断を求めているとは思われないでしょう?同じように問70も問題文の症状を選択肢にして「悪性症候群の症状について正しいものを選べ」と書き直すことができます。もちろんこの場合、選択肢の中に誤ったものを入れておく必要がありますが。
最後になりますが、どこまで勉強すればよいのかについて「公認心理師カリキュラム等検討会報告書」に到達目標が書かれています。「精神疾患とその治療」については
1、代表的な精神疾患について成因、症状、診断法、治療法、経過、本人や家族への支援の観点から説明できる。
2、向精神薬をはじめとする薬剤による心身の変化について概説できる。
3、どのような場合に医療機関への紹介が必要が説明できる。
となっています。
学ぶことは多いですが、学習の進展をお祈りしています。
丁寧なお返し有難うございます。
すぐ感謝の気持ちとばあばの考えをお返ししたいと思っていましたが、高齢の愛猫が終末期を迎えそれに向き合っています。
落ち着いたらあらためてお送りします。
よろしくお願いします。
先日、静かに愛猫を見送りました。未だ深い喪失感が残っていますが、フフフ、73歳ばあば受験生、私はこれからの人生に幾つかの課題があるので、しっかりとそれに向き合っていく決意をしたところです。
遅くなりました。
問70については、まだ未解決です。
鉄筆様の考えには同意するところが多いです。…、が、やはり、最終的なところで私の素朴な疑問の解決には至りませんでした。
〉事例問題ということ
同意できるところ
・「事例問題でも知識があれば答えられるこて」
・「問70の出題者は医師」
同意しかねるところ
・「出題形式は医師国家試験では頻出します」→これは「公認心理師国家試験」だということです。
・「それに倣っただけで事例ということに特別の意図はないでしょう」→そうでしょうか。
端的な言い方になりますが、私は、
医行為のように病気の発見と治療、症状の除去を目的とする行為、教育行為のように知識や技能の伝達と獲得を目指す行為とは立場を異にする臨床心理行為は、生活体としての人間全体そのものの文脈において問題を捉える事例性を対象にしていると、認識しています。
事例性の持つ歴史や時間的展開、個別性、言葉にならない反応を、一貫性を持った臨床心理学的理解に照らして、統合的理解をし、論理的一貫性に沿った態度と技法と知識を用いて、要支援者に関与することの重要性を学んできました。
〉診断ということ
同意できるところ
・「『統合失調症の症状について正しいものを選べ』という問題が出されれば、これは知識を尋ねているのであって診断を求めているとは思われないでしょう?」→本当にその通りです。「問70の問題文の症状を選択肢にして『悪性症候群の症状について正しいものを選べ』と書き直すことができます」→この出題であれば、
まったく違和感がありません。
同意しかねるところ
・「この問題は診断を求めているのではなく、抗精神病薬の副作用を尋ねているだけです」→選択肢が「診断名」であることは紛れもない事実です。
厚労省作成の「重篤副作用疾患特別対応マニュアル 悪性症候群」には、Caroffらの悪性症候群診断基準が示されていて、問70の病態があてはまります。そこには「5項目全てを満たせば確定診断」と書かれています。そして「鑑別診断が必要な疾患・病態は、甲状腺機能亢進症(クリーゼ)、褐色細胞腫、脱水、熱中症、脳炎、アルコール離脱症状、セロトニン症候群、致死性緊張病などがある」とも書かれています。
また、マニュアルには治療方法についても示されています。「早期発見が肝要、発症が強く疑われる場合には原因薬品を中止、症状が軽微な場合は段階的な服用中止、これと同時に臨床検査わ行う」など。
以上のようなことを知り整理し考えるにつれて「素朴な疑問」が膨れるばかりです。この膨れあがった素朴な疑問を解消する方法があるのか、今はそれを模索したいと考えています。
鉄筆様には、実のあるご指摘とご教授いただき、誠にありがとうございました。
ひなたあきら様には、表現する場をいただき、誠にありがとうございました。
心から感謝いたします。
私は、これにて失礼します。
(誤字脱字がありましたらお許しください)