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◯ 公認心理師数の絶対的不足-2

昨日書いた記事の続きです。

公認心理師数はこれから絶対的に不足します。

心理職の数は全く足りていません。

心理職の活躍の場で、ある意味王道と言える医療機関での心理職数は田舎に行くほど少なくなります。

患者Aさん「お医者さんのB先生はいい人だけどカウンセリングも受けたいなあ」

ここでAさんにはさまざまなハードルが立ち塞がります。

まず病院に心理カウンセラーがいるか?

カウンセリングは自費で数千円以上取られるのかそれとも通院精神療法の枠で数百円で収まるのか?

そして大勢のクライエントさんを抱えているであろう心理カウンセラーの時間枠は空いているか?

患者さんの希望を重視してくれて医師がカウンセリングを受けることを許可してくれるか?

Aさんにとってはカウンセリングにたどり着くまではとても長い道のりを歩まなければならない上に、そのカウンセラーとの相性がいいかどうかもわかりません。

例えば、の話です。

Aさんが幼少期から虐待で心に深い傷を負っていたとします。

そしてまずカウンセラーに自分の話をきちんと聞いてもらって整理して欲しかった。

ところがカウンセラーは書かせることを重視するカウンセリングのスタイルで、Aさんの現在の生活水準のことだけを聞く、毎日の生活の行動記録観察ノートを課題として毎週提出することになります。

トラウマを負った人でも現在の生活水準が向上すればトラウマそのものも軽快していくということは事実です。

PTSDの患者さんはトラウマが原因で恐怖で固まっていて動けない、そこをなんとかしないと先に進めない。

だからこのカウンセリングはAさんにとっては「生活指導」のようにだけとらえられてだんだん苦痛になります。

逆の場合もあります。

原因不明のうつでぐったりしているCさんがDクリニックに通院を始めたら、カウンセラーに「過去のトラウマが原因ですね」と言われてトラウマ治療のビデオを見せられたり本を読まされたりとトラウマ向けの治療を受ける。

これも存在しないトラウマを探られて治療されるのですから苦痛となります。

大都市でもない限り患者さんは望んでいる流派の精神療法を受けられません。

例えばPTSDは日本では1.1パーセントから1.6パーセントの比較的高い有病率です。

ところがPTSD治療技術を身につけている心理職は少ないですし、そもそもカウンセリングは患者さんとカウンセラーの相性が全てですので、技術があってもうまく軌道に乗って治療を受けられるかどうかはわかりません。

一例としてPTSDやうつをあげてみました。

僕が公認心理師に期待したい分野としては精神保健福祉センター、保健所、地域包括支援センター職員、また訪問看護チームの一員、社会福祉協議会の活性化など多くの分野があります。

もちろん各分野で教員、看護師、精神保健福祉士や作業療法士といったクライエントさんのメンタルケアをばっちりとしてくれる専門職がいればそれに越した事はなく、心理職との連携を保って欲しいとも思います。

そういった他職種専門家の方々の「聞く能力」を否定するつもりは毛頭ありません。

それによってクライエントさんがとても気持ちが助けられることは真実です。

しかしクライエントさんは心理職の専門家としての能力、技能、問題解決能力などを期待してカウンセリングに来るので、そこはクライエントさんに対して心理職こそがサービスを提供しなければならない部分です。

今後も人材が払底、患者さんのニーズに応えきれないだろう病院心理職、そこを補える行政の働きや公認心理師同士の機関を超えた連携はこれからの課題です。

公認心理師の数は地域によって濃度差があります。

今メンタルヘルス施策については公認心理師法が施行されて追い風だからこそ、ポテンシャリティを持つ多くの人々に公認心理師になって欲しいと痛切に願うわけです。