本気の公認心理師養成・茨城大学大学院
つらつらとあちこちの大学院のホームページを見ていたら茨城大学大学院は公認心理師養成のために必要な450時間を超えてはるか600時間、
茨城大学ホームページ
を見つけました。公認心理師養成にかなりの気合いが入っていることがわかります。
曰く
大学院の実習である「心理実践実習」は省令で、450時間以上と定められています。本コースではこれを大きく上回る、600時間以上の実習プログラムで、様々な分野における心理臨床の実際を、時間をかけて丁寧に学びます。
とのこと。
学外からももちろん進学できる茨城大学大学院は生のケースに触れるには絶好の大学院ではないでしょうか。
実は僕は茨城大学に研修で通っていたことがあり、学食が美味いです。(もっとほかに言う事あるだろうにという批判は甘んじて受けます。)
医療、福祉、教育領域での研修もみっちりと受けられてケースも持ててスーパービジョンもしっかりとしてもらえる、事例検討会もある。他大学からでも実習が充実していることを魅力ととしてこの大学院を目指す価値は十分にあるのではないでしょうか。
実習にこれだけ力を入れているのは他大学院では聞いたことがなく、院卒後、率先力として活躍できる教育が行われていると言ってもいいでしょう。
ホームページのあちこちを見てみると臨床心理士養成は止めて
公認心理師コース
だけに集中した養成を行っているようで、完全に公認心理師シフトです。ほかにも臨床心理士の養成をやめて公認心理師のみ、あとに続く大学としては学部段階から甲南大学がそういった対応をしています。
僕のブログの読者には学部生さんもいるわけですが、本気で公認心理師になってみっちりと勉強したい人にはオススメの大学院でしょう。
いろいろと見てみると
「保健医療分野に関する理論と支援の展開」「福祉分野に関する理論と支援の展開」「教育分野に関する理論と支援の展開」「司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開」「産業・労働分野に関する理論と支援の展開」「心理的アセスメントに関する理論と実践」「心理支援に関する理論と実践」「家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践」「心の健康教育に関する理論と実践」「心理実践実習」
と、かなり充実した内容で僕も入学したいぐらいです。
旧帝大でもこれほどの内容を教える院は少ないのではないのではないでしょうか。
また、公認心理師受験のための科目だけではなく、ロールシャッハ、箱庭療法の科目もあるのは臨床心理を本格的に学びたいのであれば、この百花繚乱の授業内容は受験生にとっては垂涎の的となると思います。
これだけの教育を行うからには少数精鋭で教員も学生も絞られていることがわかり、学内相談室での実習もあります。
学内では受付、陪席の研修もあり、こういった体験は例えば医療機関で働くのにも多職種研修を実践するのにも役立つでしょう。
精神科・心療内科に限らず病院、クリニックでは患者さんが初めて出会う人で、医療機関の言わば「顔」です。
そのあたりを学ぶ研修が受けられるのも魅力ですし、陪席研修は僕も受けたことがありますが、プロの心理療法家の技能を直接学ぶことができる絶好の機会です。
これまでの教育を行っていればもう名門と言っても過言ではありません。
臨床心理士養成課程を卒業した人たちの進路も
病院・クリニック(日立総合病院、土浦協同病院、栗田病院、水戸メンタルクリニック他)
スクールカウンセラー(茨城県スクールカウンセラー、栃木県スクールカウンセラー、福島県スクールカウンセラー、東京都スクールカウンセラー他)
教育支援センター(水戸市教育委員会、つくば市教育委員会、笠間市教育委員会、日光市教育委員会他)
法務省(少年院、鑑別所)
地方公務員(茨城県児童相談所・公立病院、仙台市児童相談所・公立病院、釜石市役所他)
児童福祉施設(児童養護施設みどり園、内原和敬寮、茨城県道心園、誉田養徳園、児童心理治療施設内原深敬寮他)
学生相談室(茨城大学、会津大学他)
大学教員(茨城大学、中央学院大学、東京情報大学他)
※ 以上引用
と、これまでにかなりの実績を上げています。さすが教育学研究科学校臨床心理専攻で20年間にわたって200人の卒業生を輩出した院だと思います。
教授陣も錚々たるもので、9人の教員が少数の学生を教えるということで、多分2、3人の学生に1人の教員の割合で指導を受けられるということはなんとも贅沢なシステムです。
知人にも茨城大学院卒の臨床心理士&師がいて、大変優秀で現場で活躍していることも付け加えておきます。
この大学院入試にチャレンジしてみる価値は十分にあるものと思います。
photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_ Tweet