ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

2021年09月

79F6A015-7BD9-4C54-A200-732E279B56E4

公認心理師試験で求められているアセスメントは「診断」という医行為か?

1.緒言

診断は言うまでもなく医師のみに許された専権的な「医行為」です。ところが第4回試験だけ見てみても医師の診断行為を「アセスメント」として行わなければならない場面が「考えられる診断名として」その答えを求められているわけです。

実務的には心理師も看護師も診断行為を求められる場合が多々あります。医師がツイートしてたと思うのですが「〜という根拠でせん妄と思われます」と言っていたら一刻も早く手当が必要な患者さんの命が危ない。だから「せん妄です!」と一言言ってもらった方がいいわけです。

M.I.N.I.(精神疾患簡易構造化面接法)なんぞは心理職や看護職が診断的面接をするためにも使われているわけで、とある医師が話していたのですが「診断ができない心理職は困る」とはっきり言い切っていました。

公認心理師試験委員にも医師は多く、医学的アセスメントの問題は医師が作っているのでしょうが、まんま診断行為や副作用、薬理作用を求められて心理職がその知識を生かして仕事をしていいのでしょうか?

「この患者は先生は境界性パーソナリティ障害と診断されたのですが双極性エピソードも見受けられるので抗ヒスタミン効果を狙った三環系抗うつ剤を眠剤に使うのは躁転の可能性が高く、危険だと思います。」などと心理職が医師に進言していいのでしょうか?

確かに患者さんの治療上、アセスメントに有用な知識もあります。

どんな疾患があってそれがどんな基準で診断するのか、その疾患についての処遇等、知っていないと心理支援に必要なアセスメントもできないのも確かにあります。

しかしながら「診断」行為は本来診察の中で医師が決めることです。各問題を見てみます。

2 各問題(問題の選択及び仮解答はひなた私見)

問13
問 DSM-5で神経発達障害群に分類される障害として正しいもの。
·答 発達性協調運動障害

問14
問 DSM-5の心的外傷及びストレス因関連障害に分類される障害として正しいものを
1つ選べ
答 適応障害

問105
問 依存を生じやすい薬剤として、適切なものを1つ選べ
答ベンゾジアゼピン系抗不安薬

問106
問 抗認知症薬であるドネジペルが阻害するものとして、適切なものを1つ選べ
答 アセチルコリントランスポーター
(ここまでの薬理知識は公認心理師に必要なのか?と思いました。)

問107 (事例問題)
問自傷、こき下ろしと理想化、短期的精神病的症状
答 境界性パーソナリティ障害
(この知識は必要と思いますが「DSM-5の診断基準に該当する A の病態として最も適切
なものを1つ選べ」という問い方に引っかかりました。)

問140(事例問題)
問 幻覚妄想状態、レビー小体症候群と見られるパーキソニズム症状の予測
·答 歩行障害

問149(事例問題)
問 コロナ患者の異常行動と記憶欠如
答せん妄

まあどれも確かに知らないよりも心理職としては知っておいた方が有益な知識ではあると思うのですが、これだけバシッとした医学問題を例えば教育専門分野(教科担任等)、福祉職(就労支援施設の心理職)、司法専門心理職(家裁調査官や鑑別技官)が必要としているかどうかは疑問に思えるところです。

もちろん、精神疾患や心身症などについては、医療機関以外で出会った際に、医療的トリートメントの必要性もアセスメントしないといけない場面もあるので、ある程度は知ってないと仕事にならない、とも思っていますが。

3 考察

何を僕が言いたいかというと、これだけの知識は確かに心理職や看護職には必要かもしれない、しかし診断行為をするのは越権行為で、いわば「ミニ医者」を作るようなものだと思うのです。

「ミニ医者」は別に給料が高くなるわけではないのですが、それだけの知識を求められて知らなければならないわけで、業務を通常行うに当たっては一般人と違う高度な専門性が求められるわけで、例えば精神薬理学知識が欠如していて患者さんが大きな障害を負ったり死亡したりした時には医師と同等以上の責任を負わなければならないこともあり得るわけです。

まあ「アセスメント」という言い方で診断行為を行えることや投薬や副作用に関する意見を言えるようになるのはラクと言えばラクですが、別に給料が上がるわけでもありませんし、待遇面で医療ヒエラルキーの中で専門職として優遇されるわけでもありません。

4結語

いつもながらの持論の我田引水になってしまうのですが、日本公認心理師協会が勝手に作った専門認定公認心理師は特に取得しても何の役にも立たないわけです。僕が思うには医師団体がもしも「医療公認心理師」(仮称)制度を創設したとして、その代わりに給与を含む待遇面が良くなるなどすればみなさんこぞってそういった資格を取得するでしょう。

ところが日本の保険医療制度でそれだけの予算はありません。医療保険制度の主な担い手はもうすでに看護師、言語聴覚士、3福祉士や作業療法士等がすでに国家資格として独占的な業務を行っているので、心理職は蚊帳の外です。

心理職は内輪もめをしていてさらに医師団体に翻弄されているだけで、これだけ苦労してやっと国家資格を作ったのにこのままでは責任は医師並み、権限はとても医師には及ばないという状態になってしまうのではないかと危惧しています。

発言権を責任に見合ったものにするには職能団体間で争いを繰り返しているだけでは全体の利益にはちっともなっていないと思うのです。

photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_

86E4F33B-41B5-4F9D-9107-46B47AF64F3D

第4回公認心理師試験傾向分析

1 緒言

昨日「講評」を出したばかりですが、それでは「傾向」はどうだったのかを見たいと思います。というのは傾向を見ることによって、この試験が何を狙っているのか、また次回に向けてどういった領域、用語が出題されるのかを漠然とではありますが、俯瞰することができるかもしれないと思ったからです。

2 出なかった分野・領域・用語

出なかった用語を解析することで、次に出題される用語をある程度(ひなた私見なので完全な正確さには欠けるものの)予測できるかもしれません。いくら国家試験といっても出題数には限りがあります。これはどの国家試験でも同じです。したがって全部のブループリント用語 (今年は小項目の索引がついていたにもかかわらず)は出ない。それなのに例えばポジティブ心理学が出題される等、大項目の医学なら医学分野でどの心理学的問題を出題するのも自由なのです。

今回出題されなかったもので、あくまで僕が印象に残っている(ひなた私見)は心理学史(頻出のトールマン等、ただしゲシュタルト心理学が出題されていたので「出題された」とは言えるかも)、条件づけや記憶の心理学も出ませんでした。

あとは毎年頻出のピアジェやヴィゴツキー、チョムスキーの言語発達理論が出題されなかったのが印象的でした。

脳のバシッとした難問題も出なかったです。統合失調症(選択肢にはあり)、双極性障害、あとは制度として今まで出ていたのに出なかったものとしては司法面接、面会交流(1度も出たことなし)、ハーグ条約等があります。D-PAT も出ませんでした。労働法規も少なかったのでは?と思いました(もっと出せという意味ではありません。)。

あと、ジェンダーに関する問題が毎年必ず1題は出ていたのが今年は出なかったのが不思議と言えば不思議でした。それから、少年法が改正になったにもかかわらず出なかったのも意外でした。あとは頻出だった健康日本 21 でしょうか。

3 意外な出題

「意外」というよりは、今まで出ていなかったのに出題されたということです。こういった問題は次回からまた出るかも知れません。過去問をやってみた人が過去問で得点を取れたという声を聞くとそう思うのです。「ゲートコントロール理論」「感覚運動学習」「ポジティブ心理学」「組織コミットメント」「感染症予防策」(これは第1回公認心理師試験で出題範囲になっていたのに除かれたものです。)コールバーグの道徳性発達理論はいつか出るとヤマかけをしていたらやっと出ました。

4 頻出問題

頻出問題は、これまでも出題されているし、これからも出題可能性が高いという問題です。

向精神薬は必ず出ます。副作用も出ます。毎回試験のテーマになっているものがあるのですが今回は「せん妄」でした。これがサイコロジカルファーストエイドだったり、統合失調症だったり、糖尿病、認知症のことがありました。

臨床心理というと「うつ病」とそれに対する関与を想像しがちなのですが、それよりも心身症各種を覚えておいた方が得点率は高いかもしれません。認知行動療法も頻出です(ひなた私見)。

医療法は必ず毎回1題は出ているような気がします。PTSD がこれほどいつも多いのは、
PTSD に対する公認心理師の役割が期待されているのかもしれないといつも思っています。

それから DSM-5 はとにかく何がなんでも出題されます。隅から隅まで読んでおかなければならないと思いました。あとは現任者講習会テキストです。医療倫理の4原則もここから出ていました。

5 傾向分析

今回の試験は多くの人がそう言っているように過去問を丁寧にしっかりと学習していたら正答できた問題が多かったように思えます。また、ブループリントにも準拠した問題も多く、ブループリントで新しく出ていた、例えば「アドバンス・ケア・プランニング」などはそのまま出題されていました。

次回の試験がどうなるか、その傾向は不明ですが、今回の試験結果を受けてある程度は考慮
されていくのではないかと勝手に予測しています。

いつもながらこの試験の特徴ですが、ブループリントの小項目に載っているからと必ず出題されるわけではありませんし、逆にブループリントに載っていない項目の問題が出ることもあります。ブループリント大項目 「健康・医療に関する心理学」ならばブループリントに掲載されていなくても何の出題をしても構わないという感じでしょうか。

臨床心理士試験は「心理学・臨床心理学」に関する出題ということなのですが、この辺りが
公認心理師試験と異なるところです。

僕は臨床心理士試験と(もう失効してしまったであろう)産業カウンセラー試験を受験したことがありますが、どんな問題が出るのか予測がなかなかつきにくいというのが公認心理師試験の特徴ではないかと思いました。他職種から参戦、受験する人たちは公認心理師用の試験を集中してやっていると思いますが、心理職の人たちは依って立つ学派がある人も多いです。

よくこの試験に出る認知行動療法以外に精神分析、メンタライゼーション、フォーカシング、投影法検査(ロールシャッハのエクスナー法は科学なので投影法とは私見では思っていないのですが)、森田療法、EMDR、臨床動作法、催眠などの勉強をしていてもなかなかこの試験とはダイレクトに結びつかないことが多いと思います。

そこがこの試験の難しさだと思いますが、次回チャレンジする人たちは過去問やテキストなどを参照にして頑張って欲しいと思います。私事ですが Twitter のスペースで受験対策講座を話していた時には心理学全般に対しての興味が深まり、話すことそのものが楽しかったです。

ためになったという声も聞いたこともあり大変嬉しく思いました。だんだん試験までの期間が短くなってきますが、心理学に疎い、あるいはもう忘れてしまったという人は今から努力しても遅すぎることはないと思っています。

C49F2F7A-515F-43D9-A9D8-A3D72A101EBC

第4回公認心理師試験講評

1 緒言

各社講評が出そろったところで、僕なりに今回の講評をしてみます。イチブロガーの戯言と思って読んでいただければ幸いです。

2 各論

(1) 会場(都内某会場)

・それほどソーシャルディスタンスが保てているわけではなかった。(席と席の間は広くても、長テーブルの端と端で逆に近すぎになったとか…

・会場が狭い

・思ったより寒かった

(2) 問題の講評(受験生たちさんから聞いた印象など)

ア 知識問題の中に国語問題があった。(例年どおりだけ増えたような気がしていますとのこと。)

イ(みなが言っていることですが)5つ中2つを選ぶ連勝複式問題が少なくなった。ので平易になった。午前中の方が午後より難しかった。

ウ 過去問を解いた人たちの印象によると問題を広げて「あ、これわけわからん」という問題が少なくなったような気がする(正答が正式に発表されたわけではないので正答率が高まった、とか平易になった、という意味ではありません。)

エ サービス問題も多かったような気がする。
オ どうあがいてもわけわからない問題があったのは例年どおり。
(問10失読失書、問 36 会話の公理など。簡単に「わかった」という人がいたらコメントください。)

3 ひなた所感(ひなたは事前にヤマ張りをしていましたが、実際の問題)

例年に比べて DSM-5 の出題率が高かったような気がします。DSM を詳しく読み通すのは役立ったでしょう。また、PTSD が多かったのは例年どおりだと思います。

また、今回ほど過去問を解いておくとラクだった、という試験はなかったような気がします。過去問題は、やり方によりますが、やっておいた人は結構役立ったようです(スーパービジョンの役割とか)プロロゴス山崎先生も指摘していましたが、過去問からの出題が多かったです。

過去問を何周かやってみて「正答選択肢を覚える」ということでも得点はある程度取れたのですが、「なぜこういった選択肢になったのか」ということを覚えておくといいかと思いました。

精神科薬剤については、これまではベンゾジアゼピン系や副作用 (賦活症候群)などが出ていました。僕はヤマかけをしていて「ADHD 薬の作用機序が出るかもしらん」とか「薬物動態学でわけのわからない難問が出るかも知れない」と思っていたのですが、それはなかったです。

その代わり、ドネベジルのような認知症薬が出て予想外なので「やられた」と思いました。

あと今回の試験のヤマは「せん妄」でした。「せん妄」は必ず出るに違いないと思っていたので、受験生をまじえた学習会でみっちりとやっていたことが役立ちました。医療法は例年どおり出ていました。

成年後見制度は徹底的に勉強していたのですが、あまり難問ではなかったので気が抜けました。BPSD(認知症周辺症状)や MCI (軽度認知症)は構えていたのですが、今回出題されなかったので、次回以降要注意かもしれません。

また、過去にブループリントから抜いたポジティブ心理学の問題がでたりして、「これは侮れないな」と思ったものです(僕もわかりませんでした)。現任者講習会テキストもヤマかけをしておいた医療倫理の4原則が出ました。

勉強法としては僕は心理学検定を使ったのですが、それなりに役立ったような気がします。
正答選択肢ズバリ、というものもありましたが誤答を除くのによかったかなあと。それから、さすがだなあと思ったのは(問題の平易さの評価は除いて) 新型コロナ、複雑性悲嘆、インターネット依存という新しい概念がきちんと問題に出ていたことです。

国家試験というものはそれほど最新の知識は出ないだろうと勝手に思い込んでいたのですが、この試験では最新知識を学習しておかなければならないようです。

新卒臨床検査技師君に怒られたのですが、「医療従事者だったら白血球の働きや感染症の標準予防策については知らなくてどうする」という医療基礎知識の問題もありました(が、結構彼もいい加減なところもあるので「これどう?」と医学問題を聞いてみると「習ったことあるけど忘れた」wと答えることも多かったのですが。)

それから、人によって評価は分かれるところではありますが、僕は今回の事例問題は比較的良問が多く臨床感覚があれば解答できた問題は多かったような気がします(問 154、0歳の男児をどこに措置するかについては意見がかなり割れているようですが)。

4 総論

第 4回試験は本当にわけのわからない、問題冊子を開くと途端に青ざめてしまうような問題は少なく、正答選択肢に迷うことはあっても、心理学の基本的な知識を問う良問が多かったような気がします。これは知識問題と事例問題双方に共通して言えることです。確かに誰にも解けないような「捨て問」はなかったわけではないですが、きちんと学習しておけば正答できた問題が多かったような気がします。

以下に図表を添付しておきますが、あくまで参考であり「だから今回の試験結果がどうなるのか」と予測するものではありません。ご参考まで。
6D9AACA2-A053-47E3-A6A8-7E48C7D65308

また、受験生さんからは「長文が多く疲れる試験なので、初めに事例問題を解いてそれから知識問題を解いた」という工夫をしたという人もいました。人それぞれですが、これから受験をする人は確かに体力勝負でもあるこの試験にどのように立ち向かうか、ご自身なりに考えてみることも必要かもしれません。
photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_

C4BF7FC0-9E66-45B1-8003-F4015FAF614D

○ 高得点を誇り打たれる公認心理師試験受験者

1.はじめに

「公認心理師試験高得点を誇る人々への厳しい目」を前回書いたところ、思わぬ大きな反響があり、コメント以外にメッセージやメールでもご意見をいただきました。

さまざまな意見がある中で、これはSNS特有の現象であるとともに人間の本性を見た、ということを痛感した次第です。各コメントを紹介しながら僕の所見を述べていきたいと思います。

1.ななしさん

ななし

まぁプライベートなTwitterまで“こうあるべき”というのは野暮よね。


これが短いながら割と真実を突いている意見だと思います。Twitterやブログに対するコメントは反社会的なものや明らかな誹謗中傷以外は全て掲載するように努めています。

そして僕の持論ですが人の本音はSNSにこそ出るというものです。

いくら高尚な人を装っていてもSNSでは自分の持論や感想を述べるのは全く構わないことです。匿名で、顔が見えないからこそ普段は温厚でにこにこしている人が心の中に抱いている黒い何かを目一杯ぶちまけることができる。

そして無邪気な飾らない喜びや人に対する優越感を書くことも自由です。

ですが僕のような心理職からするとじゃあ、それを読んだ人の気持ちを忖度しているの?となるわけです。だからこそ恥ずかしく思い前回の記事を書いたわけですが、これがGルート人文関係諸科学専攻者にとっても同じことだと思います。

あなたたちが相手にしているのは生身の人間です。そしてSNSの向こう側にいる、今回の試験に、受験できなかった、あるいは点数が足りずに挫折したであろう人々、その人たちの多くは書き込みすらしない中で何を一体感じているのか。

その大部分が打ちひしがれた思いでしょう。



2.あべっち

同じ公認心理師でも色んな関わり方の仕事があるように、色んな姿勢態度があって良いと思います。私は第2回132、第3回実質178実際148だった経験を、塾生たちに伝えて学んで欲しいと思います。暗記が苦手な自分が1年半でどう向き合って何を得たのかを伝え、他者により良い影響を与えたい役割の人もいます。学びにゴールも完璧も有りませんしね。


この方は以前もコメントをいただいたのですが、学習塾で生徒を教えていながら学校の相談員をしている立場の方だと思います。そしてとても正直で、2回目試験はダメだったこと、3回目試験も人にものすごく誇る点数(失礼でごめんなさい)ではなかったこともきちんと伝えています。

こういった人に僕は好感を覚えるのです。なぜならば良かった時の自分だけでなく、等身大の自分そのものに向き合っているからです。



4. ななーし

某掲示板でボーダーが上がる、8割取らないと不合格と言っている人に限って出来が良かった人なんだろうなと。高みの見物は勝手にしてもらうとしても、当落線上の受験者の不安を煽ってるということに気がつかないのかと残念に思う。プロもしくはこれからプロを目指す人間なら、これは普通やらない。


これが正に僕の言いたいことで「不安をあおり、自分を自慢して何になるのか?」ということです。この方が言うとおりだと全面的に賛成で、かりそめにも臨床心理のプロとしてやっていこうとする人間が口にしていい言葉ではなかろうと思います。

5. ふくろう

そういうことを言い出すと、たとえ試験に合格したとしても、不合格だった人の気持ちを考え、合格した喜びをTwitterに書き込んではいけないということにならないのでしょうか?

ななーし
>>5
喜びを誰かと分かち合いたい、その気持ちに共感して欲しいならやればいい。それはここで問題としている不適切な自己顕示とは異なると思いますが…。

他の試験だったら構わないと思います。しかし人の気持ちに近づいていくはずの仕事の人がそれで大丈夫なのだろうか…という感想を持ってしまうのです。

試験の合否はいずれ人にわかります。僕もTwitterのプロフィールに心理士&師と書いてあります。しかしそれが虚栄や見栄と受け止められることは大変恐ろしいことです。



6. 他者肯定感

そもそもSNSなんて強い自己顕示欲と村意識の塊でしかない。当初は発信してましたが「自分凄いでしょ」負のオーラ満載で勉強垢としての発信は辞めました。
自分よりも低い点数しかとってない人がさも自慢げに受験生向けYouTube始めたりして上から目線の発言してるのを見るとそれは滑稽ですが。


結局これに尽きます。予備校の先生ならば「できなかった」とは言えません。それは仕事だからです。

僕自身が自分の点数を晒したことがないのは、上記の理由だからで、決して自慢や自信のなさからではない、ただしこのブログを書いている者としてはもし試験問題を解いてみて不合格点を取ったらブログは終わりにします。

無自覚に点数を公言している人々には、不合格だった人が今抱きつつあるなんらかの覚悟、あるいは諦念をわかって欲しいのです。

photo by ᴷᵁᴿᴼ' @PhotoKuro_

2A1CC5B2-7539-42E6-867D-40D5D86AD1D0




1.はじめに

今回はおおつき000絶好調ガール・マスク・アルコール・手洗い忘れずに🌟さんから「公認心理師試験を振り返って」というタイトルでご寄稿いただきました。

2.(以下おおつきさん本文)

公認心理師試験を振り返って

9月19日(日)だ4回公認心理師試験を私は受験しました。朝早くからの試験は社会福祉士試験以来でしたので、眠気に負けずに何とか会場に到着し受験しました。
午前中の試験は、思ったよりも簡単に思えました。午後の試験も併せて、今回は知識問題が多かったように思います。午後の試験は午前中よりも事例問題で考えることが多かったので、難しく感じました。
しかし、過去問から導き出せる答えが多くあり、少ない過去問を何回も繰り返してやっておいてよかったと思います。過去問と同じ問題は出なくても、選択肢の根拠を通称赤本などで丁寧に読み込んだ人は、高得点が取れたのではないでしょうか。
 私は、今年の2月に精神保健福祉士の資格試験を受験し合格しました。精神保健福祉士の勉強の最中に「公認心理師と内容が被る部分もあるはずだから受験しよう」と思い、一年前に公認心理師現任者講習会をオンラインで受講しました。
 ただ、精神保健福祉士の短期養成講座もオンラインでしたので、10月から11月は仕事から帰ってくると毎日のように勉強をしていたので、非常に苦しい時期を過ごした思い出があります。
 元々公認心理師資格には、興味があったものの自分には実務経験期間が規定に達していないと勝手に思い込んでしました。しかし、実務経験期間を計算すると実は規定に達していたことがわかり、辛い現実が立ちはだかっても第四回試験を受験しようと決意したのです。
 公認心理師の現任者講習の受講には、受講中の顔の撮影がされていて、早送りもできず、最後に講義中の内容に関する質問に回答する必要があったので、真剣に受講し、受験資格の一部を獲得しました。
受験資格があるかどうかは、試験センター側が判断するので、受験票が届くまでドキドキしていました。ところが、試験センター側から、現認者講習の修了書に記載されている生年月日が、実務経験証明書と異なっているとの指摘があり、締め切りギリギリになって現任者講習を主宰した団体に連絡して、修正した修了書を送付して何とか事なきを得ました。
 試験勉強の方は、4月から始めました。まだ資格が創設されて間もないので、自分に合うものにたどり着くまで数万円掛けてしまいました。
 最初は問題集で、重要語句だけを覚えるようにしました。ただ、思ったよりも自分が知っている語句が少なく、参考書+テキストを用いてインプット学習しました。おそらく、精神福祉士の勉強と被っていたのは、2~3割程度だったと思います。問題に取り組んだのは、5月からです。かなり間違うことが多く、復習にも時間が掛かってしまい、心が折れそうになったこともありました。
なぜなら、その当時Twitterなどで既に過去問で8割を取っているなどのつぶやきを見てしまうと、自分が9月に合格得点を取ることなど不可能に思えたからです。そんな状況でも、自分が勤務している、通所型障害者支援施設の利用者の方々にもっと役に立ちたいと思い、自分を奮い立たせて試験勉強を継続しました。そうすると8月になってやっと結晶知性になったのか、過去問でも合格点を上回ることができるようになりました。
一方、模試も受験しました。しかし、母数が少ない模試で、上位層が受験することで有名な模擬試験でしたので、散々な結果でした。それでも、最後は合格点ギリギリと判定が出たので、9月まではアウトプット8割、インプット2割を心掛けました。模試は、解説を読んで正解・不正解の根拠を丁寧に読むことで、本番の未知の問題にも対処できるようになりました。
また、8月からひなたさんの公認心理師対策スペースをTwitterで聞いて、総復習を行うことができました。
今現在、試験から約一週間が経ちましたが、様々な予想解答と照らし合わせて、合格点に達していても10月29日までは気が抜けない毎日を過ごしています。
 正直、公認心理師資格を持っていても、今の職場では資格手当が上がったりしません。それでも、自己鍛錬の一つに公認心理師試験を受験したことは良かったと信じています。
本番の試験では味覚の問題など未知の問題がいくつも出てきました。それは、今回に限ったことではありません。そのような問題は、自分の知識を使って、消去法で選択肢を少なくしていくことで正解することもできます
 今回の試験は、合格発表まで何が起こるか分かりませんが、それは、どの資格試験でも同じです。もしかしたら、もう一度試験勉強をするかもしれません。しかし、今は一か月だけしっかり休息を取って、10月29日から走り出す準備をしているところです。

3.おわりに

多忙なところおおつきさんには依頼をしてから迅速にご寄稿いただきまして大変恐縮ながらも感謝しております。どうもありがとうございました。

↑このページのトップヘ