ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

2021年07月

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貴協会「専門認定に関する規程」につきましては、現在厚生労働省を含むどの機関においても公認心理師の上位資格がないところ、認定専門公認心理師及び同指導公認心理師が制定されました。これは全国の公認心理師につき、青天の霹靂と言うべきものであり、SNS Twitter上でも大きな物議を醸し出し、その多くが反対の声を上げているところです。このままでは公認心理師の本旨である「国民の心の健康の保持増進」に資するどころか、公認心理師有資格者内部にも大きな混乱を巻き起こしております。よって本規程第9条本規定の廃止を求めるもので、ご意見ご回答をお聞かせください。ご回答はインターネット上に公表させていただきます。

ブログ「ひなたあきらのおけまる公認心理師たん」http://hinata.website/
運営 ひなたあきら拝

※ というわけで、真摯さで知られる同協会からの回答を待つことにいたしました。

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公認心理師上位資格を読み解く

昨日公認心理師の上位資格が発動したという記事を書いたばかりですが、

速報・はい!公認心理師上位資格来ました

さて、もう一度

一般社団法人日本公認心理師協会 専門認定に関する規程

を見直してみます。

この専門認定に関する規程は2019年12月20日に理事会議決が行われているので、ずいぶん以前から公認心理師上位資格構想が完成していたことがわかります。

「認定専門公認心理師」
「認定専門指導公認心理師」

双方とも5年間の更新性資格、かなりハードルの高い経験と研修が必要です。まず研修について言えば、認定なんちゃらは

⑴ 導入研修
⑵ 専門研修Ⅰ
⑶ 専門研修Ⅱ
⑷ エキスパート研修
 (プロフェッショナルポートフォリオの作成・なんやねん?)を作成
⑸ テーマ別研修に取り組まなければならないそうです。

さらに認定指導なんちゃらかんちゃらは、協会の審査を受けた者、10年以上の経験ということで、認定なんとかが5年の経験が必要になるということで、経験値もなければいけません。

どうせ僕はこの資格を取らないので

経験50年以上を資格要件にしてもいいっす。

特例としてなんか本を読んだあとにもう心理臨床経験を持っていれば研修後、審査を受けて、なんとかになれるそうです。

まあ僕は後輩から言わせるともうすでに

プロフェッショナルインフルエンサーエキスパートひなたあきら

らしいんですけどね。

ところでもうすでに有資格者がいる?のならば後学のためにお名前、所属、ご尊顔をぜひとも拝見したいものです。

ちな、協会にはこの記事に対する読者のみなさんの反応はとても暖かいものだということをぜひ知っておいて欲しいものです。

「いらねーよ」
「カネがない」
「資格商法」
「いくつ資格取ればいいんだよ」
「その前に職能団体の統一はどーなってるんだよ」
「もう世間から見放される、いや見放されているぞ」
などなどです。

しかし協会も悪気があってこの上位資格を作ったわけではないかもしれないので僕は声を大にして言いたいです。

この中で上位資格を取りたいと一度でも思わなかった者だけが協会に石を投げなさいという自分の言葉に酔いしれているのですが、まさか石つぶてを投げる人は誰もいませんよね?

あと不思議に思ったのは今回Twitterで市井の心理職の方々からのレスポンスが多くあったのですが、大学の先生方からの反応が薄かったことです。

⑴ 知っていた

⑵ 触れたら相当やばたにえんなので黙っている

のどちらかだと思ったわけです。

引き続きTwitterや当ブログでふぁぼ、RT、コメントを多くお待ちしております。

読者のみなさんと同様、まだ頭がクラっとしているのですがどうぞ今後とも僭越ながらよろしくお願いできれば内心忸怩たる思いですが反応をいただければ望外の喜びでございます。(混乱)

※ 付記

こういった際にも大学教員でありながらしっかりとしたコメントを下さる和光大学高坂康雅先生は立派だと思います。

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速報・はい!公認心理師上位資格来ました

日本公認心理師協会から公認心理師上位資格・構想が実現したというお知らせがホームページに来ていました。

一般社団法人日本公認心理師協会 専門認定に関する規程

その名も「認定専門公認心理師」
と「認定専門指導公認心理師」

5年間の資格更新制で、いろいろと研修を受けなければならないそうです。

2019年12月20日理事会議決と、発表されるずいぶん前から上位資格はできていたんですね。

知人に教えてもらったのですが知人曰く「もっとほかに先にやることあるだろうに…」

そのとおりです。

職能団体が「公認心理師」と分裂していること、を僕も憂えているのですが、推定2,000人から3,000人?程度の、数から言えば弱小職能団体が勝手に上位資格を定めてしまって…

心理職に関するセンセーショナルなブログを書いていると思われがちな僕ですが、これでも受験生のみなさんに刺激をなるべく与えまいとかなり抑えて書いていたつもりですが、ちょ、あおま、この時期に無理しやがってwwwwというのが僕の感想です。

職能団体「公認心理師の会」も上位資格認定をしようとしていますし、医師団体も虎視眈々とその時を狙っていると僕は見ています。

こうやっていろんな団体が公認心理師上位資格を作って行くことが公認心理師資格を安物にしていくということがなぜわからないのか?と僕なんぞは思うわけです。

興味のある年収平均300万円の心理職の方々におかれましてはぜひ上位資格取得を検討してみてもいいかもしれませんね。

ちな、僕は絶対に取得しませんが

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◯ 臨床心理士資格を捨てる人たち

先日、知り合いの友人の(早く言えば他人)のK君と仕事上のLINEを交換し、必要なやり取りをすることになって、人間嫌いかつ社交辞令でフレンドリーな僕は彼と雑談なんぞをしたのですが「臨床心理士の更新をしたくないのだけれどもどうしよう?」という別に相談でもない愚痴を聞かされました。

僕と同じ「医療−産業」領域で彼は働いているのですが「え?心理士として採用されたのにまずくない?」と聞いたら「うちの職名は心理セラピスト」だからちっともまずくない。関係ないとのことでした。

今は求人でも臨床心理士の方が幅を効かせているので大丈夫かなあ、常勤でも定年まで勤め上げるのは6割程度というこの世界、次の就職に差し支えたらどうするのだろうと心の中で思っていたらさすがLINEだけあって考えていることをそのまま書き込んでいたら、とにかく臨床心理士でいることが苦痛で仕方ないとのことでした。

K君が今所属している研究者は、割と排他的で入会資格は臨床心理士資格を持つ人だけ(公認心理師Onlyの福祉司の人も参加したがっているけど臨床心理士は大学院卒でないとダメだから臨床心理士のみと最近幹事会で決まったばかり。

次期幹事に選ばれたけどSkypeで研究会をやるので全員のアドレスで呼び出したり(urlを送信しとけばみんなが接触するもっと簡単な方法があるのに…と思って書いたけど年配の人は呼び出されるまでじっと待っているので面倒だそう)。

まあ結局人間関係のしがらみで研究会を辞められないのだったら自動的に退会にするために臨床心理士を辞めてしまった方がスッキリするから…ということでした。

なんかこういったさまざまな人間関係のしがらみで臨床心理士を辞められない人は多いとか。

でも資格認定協会でも臨床心理士会でも、公認心理師と臨床心理士資格との共存共栄を謳ってるよ?と言ったのですが、共存共栄とか、絆とか連帯感とかカネのかからない言葉を使うようになったらもうおしまいだ(一理ある)とのことで彼は固い決意で臨床心理士資格を返納するか更新しないか迷っているそうです。

せっかくなのになあと思ったら「だって臨床心理士資格返納しても再受験できるらしいじゃん」と言われました。

しかし再受験となると「何で以前辞めたんですか?」と聞かれるんじゃない?としつこく聞いてみると「一度は返納しむしたが、公認心理師よりもより臨床心理学の専門性が高い臨床心理士が必要だと辞めてみてから痛感しました」とか答えればいいじゃん(彼もなかなかフレンドリー)、それにカネかかるからやっぱり臨床心理士はイヤということでした。

まあ確かに最近では各種学会や研究会でも公認心理師だけ持っていれば参加資格に不自由はないです。

確かに臨床心理士と公認心理師のダブルホルダーはベテラン心理職になると転職でも要らないのかなあ。でもせっかく30年以上の歴史がある資格で「心理カウンセラーの資格」というと「臨床心理士」だからもっていないじゃん?と言っても聞かないようでした。

今の新卒の子たちは臨床と公認の両方の資格を取りたくて入院した人たちが多いので、彼のような実力派はもったいないなあと思いつつ、2024年の公認心理師純粋培養組になるともはや臨床心理士と公認心理師双方の資格は多忙過ぎて取得が難しい、そうすると公認心理師のみの資格取得者も増えるのかもしれないなあと思った次第です。

と、かように臨床心理士資格をギリギリまで推した僕ですが、いつも重ねて申し上げているように、日本臨床心理士資格認定協会の偉い理事の方々、本ブログは中立性をもって常としているので

贈答品などは一切お断りさせていただきます。

いつもこの一文を書いてあるおかげで幸いにしてつけ届け等がないのでほっとしている次第です。

この資格をどのようにしていくのか、あとは個々人の判断にお任せするしかないなあと思っています。
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◯ 臨床心理士・公認心理師の法・倫理違反と資格抹消

この辺りも公認心理師試験に出るかもしれないと思って書いています。まず大切なのは、公認心理師法によれば

(信用失墜行為の禁止)が第40条に定められていて「公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはならない。」とあります。

この信用失墜行為については罰則規定はなく(罰則規定とは懲役刑や罰金刑のことを言います。)、行政処分として厚生労働大臣及び文部科学大臣が「登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。」(任意的取消事項。虚偽のや不正の申告に基づいて登録を受け、必ず取消しを行わなければならない「必要的取消事項」とは異なる。)とあります。

なお、臨床心理士にも厳しい倫理綱領があり、これに違反すると資格取消になります。日本
臨床心理士資格認定協会の「臨床心理士報」を見ると毎回2~3人が資格抹消や資格停止の処分が出ているのを見ています。

何が倫理違反になるかというと、アメリカ心理学会 APA ではかなり厳しい倫理規定 (ethic code) があり、研究を行うに際してデータを捏造したり、その結果をして効果が認められない心理療法を行うことが効果がある、と大々的に虚偽の宣伝をしたりするとやはり資格剥奪になります。

アメリカでは臨床心理士が APA に入ることは必須の条件になっているので、APA 会員の資格抹消をされることはそのまま心理職としての職業人生も終わることになります。

それでは何が倫理違反かというと、臨床心理士の場合には処分理由までは書いていないので不分明ですが、手元にある現任者講習テキストを広げてみると公認心理師についてもかなり広い解釈が想定されていることがわかります。

公立学校における飲酒運転などの私的信用失墜行為もそれに当たります。

試しに裁判所の判例を紐解いてみたのですが、やはりここでも信用失墜に当たるような行為で臨床心理士が敗訴した事例が掲載されていていました。臨床心理士のハラスメント行為の結果損害賠償の義務を負った事例がありました(臨床心理士の資格処分については掲載されていないので不明)。こういった、類犯罪行為については論外ですが、どこまで広く信用失墜行為なのかを見て、どの機関がどのように審査をするかは職種によっても異なるようです。

この辺りを当ブログの監修をしている S女史にも聞いてみたのですが、例えば法律違反としての守秘義務違反は司法書士・通信を業としている者については相当に厳しい処分が待っているようです。公認心理師法が施行された際には「え、なんで公認心理師だけこんなに罰則が厳しいの?」と思ったのですが、そういうわけではないとのことでした。

また、医師・歯科医師は刑法犯罪を起こすと医道審議会にかけられてやはり資格剥奪や医業停止処分等を受けるのですが、法務省から「お医者さんや歯医者さんがこんなことやってるよ」という通告があって初めて処分があるとのことです。医師に適用される秘密漏示罪は公認心理師より軽いのですが、法の制定が古かったからかもしれません。

さて、信用失墜行為よりも広く解釈される職業倫理の7原則について現任者講習テキストに記載されているので引用します。元は金沢吉展先生による文献を現任者講習テキストに向けて改定したようです。

第1原則
相手を傷つけない、傷つけるようなおそれのあることをしない

第2原則
十分な教育・訓練によって身につけた専門的な行動の範囲内で、相手の健康と福祉に寄与する

第3原則
相手を利己的に利用しない

第4原則
一人ひとりを人間として尊重する

第5原則秘密を守る

第6原則
インフォームド・コンセントを得、相手の自己決定権を尊重する

第7原則
すべての人々を公平に扱い、社会的な正義と公正・平等の精神を具現する

以前公認心理師制度推進室に電話照会したところ、この倫理違反処分の処分機関は決まっていないとのこと。「うーん、うちがなるのかもしれませんけどねえ」とのことでした。

というわけで公認心理師の場合は臨床心理士と違って法律上の定めはあっても倫理についてははっきりしないところもあるようです。

だからといってもちろん何をしていいというわけではなく、懲役刑(執行猶予を含む)、医療、教育、福祉の刑罰で罰金刑を受けると即資格喪失と決まっているわけですから厳しいということは確かです(必要的取消事項で必ず取り消さなければならない)。

まだ公認心理師資格の取り消し例は聞いたことがないのですが、法施行後5年目の見直しで審査機関が決まるかもしれません。

倫理がはっきりとしていない資格というのは社会的信頼性も薄くなるだろうことから、この辺りはしっかりと定まって欲しいと思っています。

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