ひなたあきらのおけまる公認心理師たん

新制度公認心理師の検証をしばらく続け、この制度がよりよいものになるための問題提起を行いつつ、カウンセリングの在り方について考え、最新の情報提供を行っていきます。ほか心理学全般についての考察も進めていきます ブログ運営者:ひなたあきら メールアドレスhimata0630★gmail.com(★を@に変えてください。)

2021年05月

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臨床心理士・公認心理師同士の修羅場-心理職の敵は心理職

1.はじめに

心理職は臨床心理学をやったのだから人の心が十分にわかる、だから受容、傾聴をする、というのはクライエントさんに対してはそういった心がけを学んできたわけですが、こと心理職同士になるとこういった相手を思いやる態度は簡単にかなぐり捨てられてしまいます。

というよりも普通以上に苛烈な生の人間と人間のぶつかり合いで、心理学の知識を学んでいるだけに激しく相手を突いてくるかもしれません。プライバシー保護のため平和でないそういった話を1パーセントぐらい大幅に改変して紹介してみます。

2. 論文作成

A さん:あのさ、B君だけ毎月定例の進捗状況の報告出てないんだけど。
B君:いや、うち総合病院だしコロナ対応で患者制限もしているから症例なんか集まらないから無理だって。
A さん:じゃあ B 君のところは事前データけっこう集めたじゃない。あの結果もう一度まとめ直してよ。
B君:え、あれ全部総合的に共同研究者でまとめて考察もしたじゃない。
A さん:頭悪いわね、あんたが予備データ全部まとめ直して中途まで考察ふくらませて書いてよ。
B君:それじゃ最初の論文の骨子と話違うよ。それに今うちの病院心理も駆り出されててんてこ舞いなんだよ。C教授も「今回の研究はそれぞれの仕事や家庭もあるから無理しないように」って言ってくれたじゃない。
A さん:あのさ、少なくとも月1回報告するって決めたのはみんなの総意じゃない。みんなで決めたこと覆すワケ?
B君:じゃ、その決まりをまたみんなで見直して…
Aさん:キリがない。2週間に1度っていうのをみんなで決めたでしょ
B君:いやだから民主的にやるんだったらもう一度そこのきまりも話し合って…
Aさん:何度話し合ってもそんなこと言ってたら決まらないでしょ!
B君:状況が変わったらもう一回話し合ってもいいだろ
A さん:基本はこれでやるって決めたから。2週間に1度を譲歩したんだし、みんなの負担を減らしたのはワタシでしょ!
B君:もういい!

3:ケース検討

Dさん:あのさ、E さんレジュメ出してもらって全部見たけど結局ナニ言いたいのか途中でカウンセラーがどんな介入したのかさっぱりわからない
Eさん:そこは口頭で説明したでしょ
D さん:こういうのってさ、書いてあることと口頭で説明していることと聞いてるとごちゃ混ぜになってわけわかんなくなるからちゃんと書いてよ。どこまでが事実かとかどんな介入したかとか
Eさん:そんなんじゃピカジップ法 (事前に3行ぐらいで事例概要を書いた小さな紙を渡してそれについて批判批評なしに事例検討を行う。)はどうなるのよ
F君:あのさ、あれは人間性理論に基づくものでさ、理念が全然違うじゃん
Eさん:ワタシ、ピカジップってキライなのよね。情報が少ないから質問に答えているだけで全部終わっちゃうから検討して欲しいことなんて何も出てこないし
F君:お前ピカジップのこと何も習ってないのによくテキトーなこと言えるな
D さん:自己流で勝手に勝手に変えちゃうなっていう話だよね。自分だけわかった風になっている
Eさん:ひどい!

4. グループ活動

H君:というわけでグループテーマを決めてその成果報告を今年度はやります。多数決で心理チームのリーダーには僕が決まったので僕が決めました
Iさん:ナニソレ勝手に決めて。確かに面倒だからってグループリーダーに立候補したのは H 君だけどなんでも自由にしていいワケ?っていうか何のために出してもらった資料みたいな手間のかかることやるの?必要性ないじゃん
H君:だいたい俺に任せるって言ったのはみんなだろ。だから俺が決めたんじゃん
Jさん:H君サテライトクリニックから本院行きたいって前から言ってたよね。手柄立てたいだけじゃないの?それに統括心理幹事作ろうって、うちら自分のためじゃなくて H 君が横滑りしてそのポストに入りたいために働くワケ?人の作った成果全部横取りして
Kさん:ワタシは H 君の言うことが正しいと思う。事前にメールでパワポのデータ流しておいたじゃない。意見誰も言わなかったし。正当な手続きにのっとったものだし
Iさん:あの Zoom の会議 H 君のパソコンが調子悪いっていってこの議題 5分しか話し合えなかったじゃん
Kさん:手続きは手続きです
Jさん:ナニソレひど過ぎ

5.おわりに

というわけで臨床心理を専攻した人々がみな人格者かというと全くそんなことはありません。上記のようなお互いの利害関係が絡む場合には下手に口達者なだけにお互いに言い合いになると禍根を残し、それは若い駆け出しのころから心理人生を終えるまでずっと続き、下手をすると一生の葛藤を抱えることになります。

今回はお互いの流派学派について特に触れられていないのですが、ここで流派学派の違いも述べ立てて方法論の違いについても論議に含まれるとそれはそれはもう恐ろしいことになって目も当てられません。

ただし、救いはこんな心理職でもクライエントさんの前に出るとにこやかに笑顔で接することができることです(と信じたい)。どの専門家同士でも議論をすることはありますが、こと臨床心理の世界はすさんでいるように感じるのは僕だけでしょうか。

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急告・公認心理師試験対策LIVEのお知らせ

ひなたんとまりりん(ひなたあきらとまりぃ先輩)によるインスタLIVEを5月30日日曜日午後9時から10時ぐらいの予定で開催する予定ですのでアナウンスさせていただきます。

次回第4回受験生の方々に限らず「公認心理師試験ってどんなん?」と考えているM1、M2、学部生の方々、そしてとても厳しい目で僕らを見ている現役心理職のみなさま方、ふるってご参加をお待ちしております。

まりりんはいつも「公認心理師試験対策勉強法」をインスタやLINEで流しているのですが、今回ひなたは試験に出そうなヤマを思い切り張って喋るつもりです。

質疑応答大歓迎!
福祉領域に詳しいまりりんのレクチャーもできれば行いたいと考えています。
アクセスは以下から
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公認心理師の活動状況等に関する調査 

1 はじめに

2021年3月、厚生労働省令和2年度障害者総合福祉推進事業として、日本公認心理師協会が「公認心理師の活動状況に関する調査」が発表されました。288 ページにのぼる調査で、よほどの好き者でないと全部を読めないと思い、僕も常識人代表として序盤だけ読みました。

まず、この調査は日本公認心理師協会が主体になって行っているものですが、「公認心理師の会」、鈴木伸一氏も参加していたことで、現在2つに分かれている職能団体がこういった「調査」という形で協力ができるのなら、もっと統一に向けて積極的に同じ目的に目的に向かって行って欲しいなと思ったことです。

2 分析

まず、全体回答率は 38.7 パーセント、こういった調査では 50 パーセントの回答が得られないと有効な結果が出ないという意味では残念なことでしたが、いちおうの成果が出たということです。

第2回試験までの結果として公認心理師資格取得者のうち、臨床心理士が 71 パーセント、カウンセリングや心理テストを仕事としている臨床心理士の割合が圧倒的に多いのは想定内のことでした。

そして気になるのは公認心理師法第 42 条2項の「主治の医師の指示」ですが、同じ病院に勤めているのならばこの法律の条文ができる前から「主治の医師の指示」は当然のように受けていたはずですが、実際のところ、教育現場ではチーム学校の概念が深く根付いていて、主治の医師との連携は難しいでしょう。

また、司法領域でも主治の医師がいたからといってその指示に従って司法制度や裁判官の考えに反することは事実上不可能です。そして主治の医師に同意を得ることができなかった例が6パーセント、日本精神神経学会の出している「要支援者の同意を得なければならない」とするべきとなっていますが、たとえば私設開業領域で「主治医はキライなので死にたくなっても言わないこともあるんですよ。あ、センセには内緒にしておいてくださいね」という要支援者の言葉を伝えるのは難しいでしょう。

この調査結果からは少し外れるのですが、第42項は「連携」に関するもので、連携の一種として主治の医師があるのだと解すると法の条文自体を変えるか新たな運用基準を出すべきだと思います。

本調査結果からは、公認心理師が研修熱心で外部研修に参加したり、スーパーバイズを積極的に受けたり行ったりという結果が出ています。ただ、これはこの調査に積極的に答えた人の4割近くがそうだったというバイアスがかかっているのかもしれません。

常勤勤務 55 パーセント、非常勤 41 パーセント、常勤を希望しているけれども常勤になれない人たちが 54 パーセントとありました。家庭の事情で非常勤勤務をしている人たちもいるとのこと。以前も書きましたが、女性の心理院卒者が公認心理師になりたいと考えたとしてみましょう。「私、大学院出たら旦那さんに頼って自分はパートで夜勤コンビニと同じぐらいの心理の時給で働くわ」という志で臨床心理を勉強する人はほとんどいないでしょう。不遇な就職
先に自ら諦めてそういった勤務形態にならざるを得なかった人が多いのではないでしょうか。

公認心理師が要支援者に対するメンタルヘルスシステムへのアクセシビリティ(接近性)についても書いてありました。確かに公認心理師が支援する対象者は経済的に不遇だったり、生活している環境もあまりよくないことが多いのですが、果たして公認心理師自身のアクセシビリティについてはどうなのか?ということを考えさせられてしまいました。

公認心理師は確かにメンタルヘルス関係の業務を行っているから確かにメンタルヘルス環境へのアクセシビリティはあるかもしれません。しかしながらこれが非常勤でメンタルへルスと関係がない仕事をしていたらアクセシビリティは少なかったのではないかと思います。

この調査結果で、福祉機関での公認心理師に対する言及が特徴的だったので触れておきます。児童相談所、社会的養護、心身障害者施設では心理職がいない場合が多く、公認心理師が入職することで心理学的な発想を施設に取り入れ、福祉全体の質を上げられるのではないかという提言です。確かにこれは一理ありますが、僕は新卒の院卒入職者、公認心理師、臨床心理士心理有資格者が施設に入職した場合も知っていますが、実態は新卒で入っても求められるのは ABA 応用行動分析の知識よりも荒れそうな知的障害者をいかになだめるか、中途障害を受容しきれない身体障害者の愚痴を黙って聞く、など非常に神経を使う感情労働が多いです。

だからこそ福祉施設ではどんな有資格者よりも経験者を募集しているのです。公認心理師をめぐっては国家心理資格を取り入れて社会のメンタルヘルスに資するという壮大な構想があるのはこの調査結果を見ているとよくわかります。しかしながら入れ物を大きくしてみても注ぐことができる中身がないのではこれまでと同じパターンに陥ってしまうという危惧を強く抱いているのです。
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cotree に見る炎上の心理学


先般、cotree によるツイートがありましが、何やら意味不明なつぶやきのように思えて読み方によっては「事実でないデマを流した批判については事実関係を確認した上で(法的な)対処をします。」という風に読み取ってしまったのは僕だけでしょうか。僕は公認心理師やカウンセラーの公的制度を主としてブログ記事としているので早く cotree 問題から脱したい気持ちがあるわけですが、このツイートを見てひどく嫌な気分になりましたので記事にします。

これが事実関係をひとつひとつ確認して「そのような誤解を与えたが真意はこうであり、申し訳なかった」ということを解きほぐしていくのであればそのように書いていたと思います。

例;「SNSで発信された当社に関する情報については調査の上当社に責のあるものについて深謝し被害者の方々に適切な措置をさせていただきます」

なぜ cotree は自ら墓穴を掘るかのようなツイートをするのか。これはまさにセルフ・ハンディキャッピング(自ら障害を作り出す行為)とでもいうもので、この「炎上」を起こした、そして鎮火させようとしているこのツイートも含めて責任の結果を曖昧にしているように思えます。

または、障害のありかを他者に求めていて自らに原因は帰属しないと主張しているような気もします。こういった曖昧さは炎上に油を注ぐばかりで、自己防衛のための一種ととらえかねられないという危険性を指摘しておきます。

これだけ「炎上」を続けているのには原因があります。元々これが「あ、ただの言い間違いなんだな」と受け止められるものであれば受け手も「そんなに責めることないじゃないか、まあいいだろう」とSNS 上で火消しに回ってくれるでしょうが、あまりにも統制が不可能な大きな問題であれば怒りや非難が集中するばかりです。

いったん「これは悪いものである」という認知ができたものを覆すのは非常に大変なことです。

例えば昔 A 社という会社が下手をすると人命にかかわりのあるかもしれない不良品を売り出してしまった。A社は必死で回収、最後の1に至るまで熱心に探し出し顧客の保護に回ったわけです。もちろん cotree は製造会社ではありませんし、僕も現在 coree を頼ってカウンセリングをしている人々からカウンセリングを全部取り上げろというつもりは毛頭ありません。

※ ただし辞めるのもやめないのもカウンセラーとクライエントさんの自由です。

SNSは即時に情報が広まるという特性があります。そこで標記曖昧な表現でツイートがされた時に「ああ、cotree は真剣に謝って対処しようとしているんだなあ」ととらえる人がどれほどいるかということですし、少なくとも僕は冒頭のツイートを cotree からの謝罪とはとらえられませんでしたし、人によっては脅しと取る人もいるでしょう。

あるできごとをある原因に求める「原因帰属」は望ましくない結果を他者に理由を求める時に発生します。つまり自己防衛的になっている時に起きるわけです。cotree は何とかして名誉を挽回して完全に元のとおりにはならなくとも今までにはできなかった高水準での困難な課題を遂行する社会的な義務があると考えます。

A社はひたすら謝罪をし続けましたしそこに曖昧さはありませんでした。加害について擁護することもありませんでしたし、そこには真剣な対応があったのみです。

SNS ばかりでなく cotree のカウンセラーを辞めるとか、cotree のカウンセリングを受けるのはやめようという声も聞こえてきます。cotree は今かなりの危機に瀕していることは間違いないのですが、だからこそ誤解を招くような表現は辞めて、前向きな提言をして正しい
「火消し」はできなくともせめて炎を小さくするような試みをして欲しいと思うのです。

※ 本件とは全く関係がなくふと櫻本氏の過去ツイートを見ていたら2月14日、以下のようなツイートがありました。何のことを指すのかさっぱりわかりません。確かに真実性はないとは言えませんがこれについては櫻本氏の考え全てを代表するとも取られかねないので消除してもよかったのでは?と思いました。

ただし、非難されるべき人の罪<非難する人、の図式はこの人の中では一貫しているようにも思えますが。

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臨床心理士・公認心理師、学部・院偏差値とカウンセリングの質は比例するのか?

1.はじめに

大学受験の際、当たり前のように偏差値の高い大学を受験する、私立よりは国立、東京の私立なら早慶上智、ランクを落としてもKKDRGMARCHに入りたいというのが受験生の心情でしょう(この中に公認心理師養成課程がない大学もあります)。

それでは一流大学、院を出ていれば高いカウンセリング能力を持ったカウンセラーになれるのか?を書いてみます。

2.国家公務員

国家公務員総合職(人間関係)はカウンセリングの仕事ができない場合が多いですが人間関係諸科学を修めた人の頂点です。もし心理学科大学院で所定の単位を取っていれば公認心理師兼公務員も可能です。

また法務省矯正心理専門職、裁判所総合職家庭裁判所調査官補も無茶苦茶難しいです。

なにしろ問題が「収束的妥当性、交差妥当性、増分妥当性について説明せよ」です。「選べ」ではなくて「説明せよ」です。

国家公務員総合職は建前上学歴差別は行ってはならないことになっていますし、確かにその傾向は大きくなっていると思いますが、結局こういった問題をすらすら解けるのは旧帝大など名門大学出身者に限られてしまいます。

ただ、この中でも出世していく人というのは中央官庁でハードワークに耐え、行政能力にもたけていて全国的にどこでも移動する、という点ではカウンセリング能力とはあまり関係がないような気がします。

本当にカウンセリングがやりたい人はヒラのまま大学教員に流れて行くこともあります。

2.大病院のカウンセラー

大学病院の精神科に勤めていたり、身体疾患を担当していたり、緩和ケア病棟にいたり、単科の精神病棟でもカウンセリングと心理検査に没頭できる環境の心理職はある程度恵まれています。

やりたい仕事ができるという意味ではいいのですが給与は手取り30万円は決して取れない大きな壁があります。

世を拗ねた人も多いです。結構な一流の学部卒で院はストレートに進めないで偏差値を落としてそこそこ、そして医療ヒエラルキーの中ではどうやっても医師にはかなわない。

反面こういった病院でもそれほど偏差値が高い学部や院を出ていても面倒見がいい教授のコネで滑り込んだりして待遇、仕事内容にもそれなりに満足している人もいます。

待遇に満足している心理職のカウンセリングを受ける患者さんは運がいいとたいていは言えます。気持ちに余裕があってあまりにもお嬢様お坊ちゃんで共感性に欠ける場合を除いてオーソドックスなカウンセリングをしてくれる場合が多いでしょう。人間余裕があればそれだけ共感もしやすくなるものです。

たいていの場合、いいカウンセリングをするカウンセラーというのは勉強熱心です。自らざまざまな研究会に出たりスーパーバイザーについたりして自分自身を見つめ直します。これは偏差値とは関係ありません。臨床心理に対してどれだけ熱心かということにかかわってくるからで、偏差値とは関係ありません。

専門家として福祉施設で老人にかかわっていたり、社会養護で子どもにかかわってきた経験を買われて病院に就職しているという経験値採用もあるのでやはり偏差値とは関係ありません。

「俺はどうせこんな仕事しかできないんだよ」と研究会にも出ないし専門書や論文を読まないカウンセラーよりはいいカウンセラーと言えるでしょう。ただし大学偏差値と数理統計、英語論文という大きな壁が立ちはだかっているのですが…

3.個人経営のクリニックのカウンセラー

こういうところが低偏差値の学部・院卒のたまり場、というわけでは全くありません。教授が就職の面倒見が悪く自分で仕事を探さなければならなかった場合もあるからです。

大病院もそうですが私立のクリニックに勤めているカウンセラーが低偏差値なのか高偏差値なのかはカウンセリングを受けてもさっぱりわかりません。

また、クリニックは心理職1人職場の場合が多いです。ほかの先輩心理職からパワハラめいたことをされずにのびのびとしている、でも1人職場なので磨かれていない場合もあります。

1人職場のカウンセラーは心理テストとインテーク、初回面接、ケースを持ったとしても大変限られた数しか持てないのでやはり大病院の方がいいカウンセラーに当たる場合が多いでしょう。

なにしろ小さなクリニックでは人手不足で心理1人に払うお金の余裕がないので医療事務、レセプト、受付事務をやらされることもあります。そうすると心理として働ける経験値は下がってしやいます。

4.開業領域

自分の学歴を示して開業している人はたいてい偏差値60以上の人たちが多いのですが、僕なんぞは「別に隠すことは無いんだけどなあ」と思ってしまいます。クライエントさんの中にはさまざまな人がいます。医師、法曹、大学教授、そういった人たちも腕のいいカウンセラーを求めて来ているのであまり学歴にこだわっていない、というのが僕の印象です。

何回か偏差値と臨床能力については書いているのですが、偏差値は共感能力を測定しているわけではないのです。
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