◯ 公認心理師試験6月21(日)日程の意味
1.将来を見据えた合格率に合わせて日程をシフトさせていくため
厚生労働省発表の「今後の公認心理師試験のスケジュール」では第7回公認心理師試験までに2月試験として新院卒(見込み者)が就職活動ができるように配慮してあります。
試験委員会の準備やら何やらあるかもしれませんが、どうせ2月試験に将来的にするのなら、2、3段階すっとばしてしまってもいいのではないかと思いました。
なぜ新体制となる2024年に2月試験としたのか?
穿った見方をすると2022年は現任者受験最後の年です。
現任者Gルートが受験できなくなった2023年の合格率がなんとなく予想できます。
だいたいこれぐらいの合格率だと『資格取得見込者』採用として内定を出せるだろう」という事業所側の採用計画に必要な合格率は臨床心理士と同様6割程度と思えます。
第2回公認心理師大学院新卒D2ルートの合格率は58.8パーセント約6割でこれが「基準」になるのかもしれません。
ただ、第2回合格率46.4パーセント合格率の試験で「合格見込みです。」と胸を張って言っても採用側では「大丈夫なのか?」と思われるのではないでしょうか。
第1回試験は易しいという事で多くの心理専修以外の人々が公認心理師試験合格、その後、他の専門職から心理職に初転身しようとして経験不足ということで、ことごとく討ち死にして面接に落ちてしまっているという噂を聞きます。
心理よりも待遇が悪い近縁職は確かにあり、心理がパートで1500円〜という数字もかなりの高待遇に見られることもあります。
第1回試験はやはり特例だったようです。
今後の試験合格率だけを見ていくと、2023年がひとつの分岐点で、多分ぐんと合格率が上がって、「ほら、これだけの合格率があるから「資格取得見込み者」を採用できるでしょ?
ということで全体として6割以上の合格率をその年には出して来るのではないでしょうか。
臨床心理士も6割程度の合格率ですが、各事業体は合格採用見込としていました。
2.諸学会の学会開催日
心理学諸学会連合加盟の2020年学会開催日は以下の通りです。(要約)
⑴ 日本LD学会
ア 学会
2020年10月10日(土)~11日
(日)
9日(金)一般公開講演会開催予
定
イ 第4回研究集会
2021年1月24日(日)
⑵ 日本カウンセリング学会大会
ア 研修会:2020年8月21日(金)
イ 大 会:2020年8月22日(土)
-23日(日)
⑶ 日本学生相談学会大会
2020年5月16日(土)〜18日(月)
⑷ 日本家族心理学会
2020年9月19日(土)~21日(月・
祝)(予定)
⑸ 日本感情心理学会
2020年6月5日(金)〜7日(日)
⑹ 日本教育心理学会総会
2020年9月19日(土)・20(日)・
21日(月・祝)
⑺ 日本K-ABCアセスメント学会
2020年8月22日(土)~23日(日)
⑻ 日本行動科学学会
2020年2月23日(日)から25日(火)
⑼ 日本行動分析学会
2020年8月20日(金)〜30日(日)
⑽ 日本コミュニティ心理学会
2020年9月19日(土)・20日(日)
⑾ 日本催眠医学心理学会
2020年2月1日(土)・2日(日)
⑿ 日本質的心理学会
2020年2月23日?24日(原文ママ)
⒀ 日本自閉症スペクトラム学会
2020年8月22日(土)・23日(日)
⒁ 日本自律訓練学会
2020年10月2日(金)〜4日(日)
⒂ 日本心理臨床学会
2020年10月2日(金)〜4日(日)
⒃日本心理学界
2020年9月8日(火)〜10(木)
⒄ 日本認知心理学会
2020年6月6日(土)〜7日(日)
(以下学会多数につき略)
上記のスケジュールを見て思うのは、第1回公認心理師試験のように心理臨床学会第37回大会のように8/30~9/2大会で9月9日に試験をぶつけて来るような無茶はほとんどしていません。
ただし、⒄の日本認知心理学会が第3回公認心理師試験直前日程をぶつけて来るのは意外でした。
認知心理学会は公認心理師の会の牙城、学会のホームページにも「公認心理師の会入会のご案内」が掲載されています。
試験日程と学会日程のどちらが先に決まったのかわかりませんが、リンクしていないことは確かなようです。
このあたりは厚生労働省が今後の公認心理師試験日程を発表した事でだんだん各学会も配慮するようになるのではないかと思います。
これらの各心理学会を調べているうちに「応用心理士」なる資格があるということを初めて知りました。
日本応用心理学会の役員等は心理学会の錚々たるメンバーです。
心理学諸学会連合の学会を見ていて会員数はともかく公認心理師に縁が薄そうな学会?も諸学会連合には名を連ねています。
公認心理師養成課程、シラバスには会員数が少ないからといってそれぞれの学会の大きな発言権は無視できないなあと今回諸学会連合に加入している多種多様な学会を見ていて思いました。
公認心理師試験の出題領域は基礎心理や統計も確かに大切ですが、各学会の綱引きになっていき、真に公認心理師に必要な知識を習得できないと困るなあと思った次第です。