
◯ 臨床心理士>公認心理師の図式
先日、何冊も著作がある臨床心理士の偉い方、日本◯床心◯士会運営とも距離が近いA先生とお話する機会があったのですが(A先生は公認心理師取得済)
「今後臨床心理士はどうなっていくんでしょうか?」
と聞いてみたところ、
「変わんないよ、平成30年度の受験者数も前年度とほぼ同じだし」
(日本臨床心理士資格認定協会発表、平成29年度受験者2,427人、平成30年度受験者2,214人、今年度の試験はこれからです。)
という回答、「A先生、今後はどうなっていくんでしょうかね?」
A先生「うん、公認心理師制度はまだ過渡期だからね、これからまだ5年10年はまだ臨床心理士の時代じゃないかな。臨床心理士は公認心理師の上位資格ってことになるよ。臨床心理士資格更新者数も変わらないでしょ」
とのこと
※ A先生とは研修のほんの合間の時間に話したので短時間しか話せませんでした。
臨床心理士の団体では上の方にいた方なので臨床心理士制度に対する信頼が強いのかなあと。
去年の合格率80パーセントの試験には何なく?かどうかわからないですが、A先生は多分高得点で合格したのだろうと思います。
ただ、第2回試験の問題は見ていない様子でした。
A先生は大学勤務でないのであちこちの大学院で臨床心理士養成コースを廃止、公認心理師養成コースをその代わりに新設したことは知らないか、あまり意に介していないようです。
A先生は自分の専門領域ではそれなりに地歩を築いて固めてきた人です。
これから心理職としてやっていくのは多くの後進たちのスーパービジョンもあるので忙しそうです。
僕はいつも急激に公認心理師シフトが始まる、そうしたら今まで働いてきた心理職がもし公認心理師取得できなかった場合の扱いや地位はどうなるのだろう?
と危惧感に近いものを抱いていたのですが、A先生のように時間がゆっくりと流れていて泰然自若とした態度でいられる余裕ある先生もいるのだなあと思いました。
公認心理師資格登録者が出てから半年以上経ちます。
(ちなみに第1回試験でいつも4000人未登録と書いていましたが、読者の方からの指摘で未登録者1,807人と教えていただきましたので謹んで訂正させていただきます)
実際には公認心理師資格取得者の扱いは現場で何も変わらない。
これまで心理職専属で仕事をしていた他に教育、医師、看護師などのコメディカルや福祉職の方々の仕事の仕方、公認心理師として必要性を求められることが多くなったと現場からの声も聞きません。
最近第2回試験のことばかり書いていましたが、臨床心理士一押しのA先生の話を聞いていたら、そもそも公認心理師資格を取得する意味とは何か?
ということについて考えさせられました。